『日差し』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
日差しあつすぎる時は夏が近づいている証拠!
今日も暑かった!
日差しは暑いけど夏を感じる!
身体が熱くなる!
今年も乗り切ろう!
しししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししししし死
廃屋の隅に息を潜める。埃まみれの寂しい板の間に座れば、我が家のような心地よさ。割れた壁の隙間、隙間、隙間を眩しい光線が貫いて、漂う塵を星のようにきらめかせた。
朽ちた天井をくぐってのぞく空は、高すぎるほどに青く、はねつける熱で肌を拒む太陽など、直視できるはずもない。うなだれた胸の内を抱え、瞑った目のまま私は祈る。
墜落せしませ、イカロスよ。
傲慢な勇気と、敬虔な好奇心にあこがれて、私はこんな薄暗がりで君を待つ。羽もないのに、腕を広げて。
【日差し】
“え、うそでしょ、、、”
この日は朝から土砂降りで
予報では1日中雨だと言っていた
なのに
帰宅時会社を出ると
ギラギラと太陽が輝いていた
濡れていたはずのアスファルトも乾いており
蒸発した水分によりむわっと熱気が上がってくる
目の前を子どもたちがはしゃぎながら駆けていった
何があんなに楽しいんだろうか、、、
ついそう思ってしまう自分に嫌気がさす
子どもたちは太陽をものともせず
所々に残っている水たまりの上をジャンプしている
羨ましい、、、
今日は雨だからと思って
日傘も日焼け止めクリームも何も持ってきていない
この日差しのなか
30分も歩いて帰らないといけないなんて
考えるだけで憂鬱となる
どんどん遠ざかっていく子どもたちの声を聞きながら
私は意を決して足を踏み出した
『日差し』より
今の時期日差しをあびると紫外線とか気になる方も多いかもしれない。顔にシミとか。帽子で対策したほうがいいかな?ごめんなさいいい文章思いつかない。
#103 梅雨の晴れ間のひとりごと
湿気を帯びた曖昧な日差しにむせながら、
これならば雨降る方がまだマシと
身勝手に思う梅雨の晴れ間
さしていた日傘を閉じて
吹かれた風はぬるいけれど
少しだけ感じる夏の匂い
お題「日差し」
ただ静寂が辺りを包み込み、悠久の時が流れている、全ての時が止まっているのではないかと思わず錯覚してしまう。
かさりかさりと足元に微かに揺れる青葉を踏みしめながら、歩を進める。
とても不思議であった。風はない、ひんやりとした外気が肌を撫で上げていく、そしてどこかピリリッとした独特な空気感。
高い木々が立ち並び、腕を大きく広げた深緑たちが、程良い光を遮りながらも、キラキラと光落ちてくる木洩れ日はとても幻想的ですらあった。
別世界だ……美しい……
ふと視線を足元に落とす、謎の黒いかなり大きな固まり、石のような、どことなく鉄素材のような謎の物質が点在していた。
なんだろう?
少し赤っぽい、錆のような?でもつるつるしている。
初めて見る物質に目を奪われ、暫し観察をしてみたがよく解らず、先へと進む。
橋代わりのような平たい物体の上を歩き、先に見えてきたのは更に大きな大きな岩のような塊。先程と同じ物質ではあるが凸凹としていて、空気穴まである。少し触ると痛そうなザラつきがありそうだ。
不思議なことに、岩のような固い物体から植物が生えている。
へぇ……どうなっているんだろう?
程なくすると、辺り一面に光が溢れ返る。そこは行き止まりで崖になっていた。
しかし私を迎えたのは、眼前に拡がるのは美しい湖。
ゆらりゆらりと揺れる水面は、きらきらと光を弾き返す。
その姿をただ私は失われないように、スケッチブックへと描き写していく。
時が経つのを忘れて描き続けたあとの帰り道、悠久の森を歩いているとき嫌な予感がした。
もしかして……ここって……
樹海?……あの黒いの溶岩?
何故かこの私の身を包む寒さが、さらに一気に増した……
『 日差し 』
__________
これはノンフィクションです(笑)
付き添いで来て車もないのでインドアの私は日々部屋から見える景色をスケッチしていました、天然のクーラー最高!と思いながら満喫してました。
「部屋に毎日居ないで散歩でもしてらっしゃい!私のお気に入り教えてあげる!あんたはきっと好きよ!」
と毎日、私の部屋にお喋りに来る楽しく可愛らしいご年配の民宿の女将さん。
あのときはお世話になりました。
お二人共お元気ですか?
貴重な体験ありがとうございます(笑)
一夜明けて、京香はリーダーの腕の中で、目を覚ます。辺を見渡し、昨夜の事を思い出す。
幼い頃に日光アレルギーと診断されてから、
いつも隠れるように生きている。
とはいっても、もともと暑いの嫌いだし、泳げないから夏のプールも嫌だし、日影はだいたい涼しいので、特別に劣等感を持ったことはない。
プール。体育祭。焦がすような日差しをいっぱいに受け止めてはしゃぐ皆を、僕はいつも目深の帽子をかぶって眺めている。
すると、彼女はいそいそと僕の隣にやってくる。
私は身体が弱くてドクターストップかけられてんだ、となぜか得意げそうにいう彼女を変な奴だと思ったけど、
いつだったか、ドクターストップって単語をただ言いたいだけなんだってわかってから、その底抜けの明るさが妙に眩しくみえてきた。
たとえば、教室に気まずい空気が流れていても、
彼女はどこかけろりとしていて、何だか拍子抜けしてしまうほどだけれど、君はいつもそうやって、
どんよりした空に光を差し込んでいたんだと。
「君って太陽みたいなんだな。」
ある日のプール見学中、屋根の下でも眩しそうに目を細めて笑っている彼女をみて、僕はふと、そう口にしてしまった。全身の血が湯だつ思いだった。
皆のはしゃぐ声も水しぶきも、肌を焼く強い日差しも、あの瞬間は何も感じなかった。
君はちょっと意外そうに目をぱっちりさせる。
それから屈託ない笑みを浮かべて
「君にとっては不都合じゃない?」
いや、そういうことじゃない。
日光アレルギーだってこと、あの瞬間だけは忘れていたんだ。と、
恥ずかしくて、僕は結局いえなかった。
はやまる心臓の鼓動が、この胸を知らない感情でいっぱいにする。太陽の光を全身に浴びるのって、きっとこんな感覚だ。
君の眩しい視線から逃れるように、そっとうつむいた。
カーテンの隙間から降り注ぐ日差しの眩しさに、目を開けると
「おはよ」
私を覗き込む、大好きな彼の顔が見えた。
「おはようございます。起きてたんですか?」
何度起こしても起きない、寝起きの悪い人なので、彼が私より早く起きているのが意外だった。
「たまたまね。けど、早く起きるのも悪くない」
そう言って、にこにこ笑うので
「どうしてですか?」
と聞いてみれば
「キミの寝顔が見れたから」
恥ずかしいことを言われる。
「恥ずかしいから見ないでください」
布団を引っ張り上げ、顔を隠すと
「いつも俺ばっかり見られてるんだし、たまにはいいでしょ」
布団を引っ剥がされる。
「ダメです。寝顔も寝起きの顔も恥ずかしいです」
慌てて両手で顔を隠すと、彼はそっと私の両手を掴み
「この先、ずっと一緒にいるんだから、慣れてよ。ね」
耳元で囁く。
「え?」
言われた言葉に驚き、力が緩んだ両手を顔から外され
「愛してるよ」
唇にキスが落とされる。
「ごめん、寝起きには少し刺激が強かったかな」
呆然とする私をクスクス笑う彼だけど、あまりにも私が微動だにしないので
「ごめん、大丈夫?」
私の両手を離し、心配そうな顔で、私の頬に触れる。私は待ってましたとばかりに彼に微笑み
「大丈夫だよ。私も愛してる」
彼の首に腕を回すと、彼の唇にキスしたのだった。
今日のテーマ
《日差し》
外に出た瞬間、燦々と照りつける日差しの強さに一瞬くらりとした。
熱せられた空気は暑いというより熱い。
これでまだ夏本番じゃないというのだから先が思いやられる。
しっかり日傘でガードしつつ、なるべく日陰を選んで歩く。
隣を歩く彼がちょうど良い日除けになってくれていた。
子供の頃は暑いといってもこれほどじゃなかった気がする。
両親の話によると、昔は夏でも熱帯夜じゃない日も少なくなかったのだという。わたしもそんな時代に生まれたかった。
暑いし、汗でベタベタするし、熱中症にも気をつけなきゃならないけど、それでも実を言えば夏は嫌いじゃない。
暑い中で食べるアイスやかき氷は最高だし、花火大会やお祭りなどの行事にも事欠かないし。
暑さで半ばぼんやりしながら歩いて小学校の脇に差しかかったところで、ふと独特の匂いが鼻を突いた。
プールの塩素の匂いだ。
防犯の観点から通りからは見えないようになっているようだけど、耳を澄ませば子供達の歓声や水の音が微かに聞こえる。
そうだ、夏の醍醐味といえばプールや海も上げられるだろう。
「海もプールも、もうずいぶん行ってないなあ」
「急にどうした?」
「水泳の授業やってるみたい。プールの匂い、しない?」
「ああ、ほんとだ。気にしてなかった」
わたしの指摘で初めて気づいたというように鼻をひくつかせて、納得したように相好を崩す。
その横顔を見上げながら、わたしは懐かしい思い出を振り返る。
子供の頃は朝から夕方までプールで遊んだっけ。
彼とわたしは幼馴染みでもあって、小学校の頃はしょっちゅう一緒に近所の市民プールへ遊びに行っていた。
ぬるいシャワーを浴びて合流し、準備体操を済ませて疲れるまで泳ぐ。
売店でかき氷やフランクフルトを半分こしたり、お昼は焼そばを食べるのが定番だった。
午前中だけプールに行って一緒に家でお昼を食べたこともあったし、逆に午前中は宿題を頑張って、お昼を食べてから待ち合わせて午後いっぱい遊んだこともあったなあ。
脳裏に蘇るのは、日差しを受けてキラキラしていた水飛沫。
そしてその水飛沫の真ん中で眩しい笑顔を向けてくれた彼。
それはもうすっかり遠い日となった、懐かしくも楽しい思い出の数々。
小さい頃も、今も、思い出の中ではいつも彼が隣で笑ってる。
子供の頃から背が高かった彼と、子供の頃からチビだったわたし。
見上げた彼の後ろからはいつも日差しが降り注いでキラキラして見えてた。
今思えば、きっとその頃からわたしは彼のことが好きだったんだろう。
恋を自覚してから、一番身近だった男の子が、何だか急に格好良く見えてしまうようになって困る。
こめかみを伝う汗の一滴まで輝いて見えるのだから末期症状だ。
チラリと盗み見るだけで鼓動がどんどん速くなる。
告白したら今まで通りでいられないかもしれない。
だけど、そんな不安よりも、彼の隣で友達のふりを続けることの方がつらい。
大丈夫、彼は真剣な気持ちをぶつけた相手を揶揄するような人じゃない。
「あの……あのね――」
わたしはこの日、玉砕覚悟で彼に告白した。
向日葵が太陽に向かって咲くように、わたしも彼だけに向けて咲いていけますようにという願いを胸に。
そうして今年の夏、わたし達は幼馴染みを卒業して、わたしは夏の日差しを思わせる彼の鮮やかな笑顔を独占する権利を手に入れたのだった。
日差しのように眩しい人は、眩しくて、そばに居ると目を開けることができない。もし、そのとき目を開けることができたなら、どのような姿が見えるのだろうか。
眩しいな。
君たちみたいで眩しいな。
カーテンから漏れ出す光。
開けると、今日が始まる。
地獄みたいな今日が始まる。
どんなに強烈な日差しでも、
部屋の観葉植物たちのために、
カーテンを開けなければ。
冷房の効きが悪くなっても、
紫外線のダメージが不安でも、
彼らには日差しが必要だ。
たぶん、私にも。
#日差し
日差しは苦手だ。
陽より陰が好きな僕にとって、それは眩しすぎる。
日差しのような君を見て、嗚呼、眩しいな。って思った。
私が初めて幸せを感じた時、日差しは私だけに差していた。
これは、私と幼なじみの物語
「おーい!陽奈ー学校行くぞー!」
今日から高校生となった私、石森陽奈は幼なじみである瀬戸翔矢に呼ばれて慌てて家を出た。
「行ってきまーす!」
「おいおい、学校初日に遅刻する気かよ」
「ごめんって!昨日も練習してたら遅くなっちゃってー」
「ほんと泳ぐの好きだよなーお前は」
私と翔矢は3歳から同じスイミングスクールに通っていて中学校では水泳部に入っていた。家も近くて夏は近くの川や海で一緒に泳いだりしている。家族や友達には呆れられるほど一緒に泳いでいる。最初はただの幼なじみでチームの仲間だと思っていたが、私は彼のことを好きになっていた。
「だって泳ぐの楽しいじゃん!」
「そんなんだから友達できねーし、彼氏もできないんだよー」
「余計なお世話だっての!てか友達くらいいるし!」
「あーそうですねー高校ではできないんじゃない?」
「できるよ!」
「まー俺は入学式でもう友達できたけどね」
「なっ!私だって今日つくるもん!どうせちょっと顔がいいからってみんな寄ってくるだけじゃん」
「羨ましいんだろ笑」
「ちっ、違うよ!私はもっと中身を見てつくるの!」
「まー頑張れよー笑できなかったら俺が相手してやるよ」
「ちゃんとつくるよ!」
今日も朝から言い合いをしながら学校まで行く。私は、水泳ばかりで友達が少なく話す人もいない。それに比べて翔矢は顔も良く、明るい性格なのですぐに友達ができる、というより周りが友達になろうとよってくるのだ。人気な人は羨ましい。勝手に友達ができてしまう。でも私は翔矢がいるから友達がいなくても良かった。いつも話しかけてくれるし1人の時は一緒にいてくれる。嬉しいけど期待してしまうから、高校では友達を何とかつくらなければ!とは思っていたが...
「あっ、瀬戸くん!おはよう!」
「おはよー」
登校初日にこれだよ!人気者はこわい!それに比べて私は1人で自分の席まで行く。翔矢が同じクラスだったことが不幸中の幸いだ。
初日は午前中誰とも話せずお昼になってしまった。
「陽奈ー朝の威勢の良さはどこに行ったんだよ笑」
「うるさいなー、やっぱ1人でも良くなったの!」
「はぁーしょうがないなー、弁当一緒に食べようぜ」
「えっ!良いの!?」
「まあ俺たちは友だち以上の仲だからなっ!」
こういうところだ。幼なじみだからというのはわかっていても、どこか特別扱いされている気がして、嬉しくなってしまう。もし、出会ったのが私じゃない別の女子だったら今みたいには接してくれないだろう。自分だけだと考えるうちに好きになってしまう。でも翔矢は違う。嬉しさと悲しさを持ちながら2人でお昼を食べた。
「陽奈ー帰るぞー」
「はーい!」
私たちは今までと同じように2人で帰った。
6月の雨が降る日、
「おはよー」
「翔矢おはよー!」
「翔矢くんおはよう」
翔矢はクラスどころか学校中で知られていくようになった。でも、1人の私とお昼を食べ、一緒に帰る。これだけは変わらなかった。
「ねぇ、石森さんって翔矢くんと幼なじみなんでしょ?」
「えっ、そう...だけど」
「香織ちゃんが翔矢くんのこと好きになったらしくて、いつも一緒にいる石森さんが翔矢くんと付き合ってるんじゃないかって」
「そう、学校でも結構噂になってるよ」
「えっ!ち、違うよ!私と翔矢は、ただの幼なじみだから」
「そうだよね、明るくて人気者の翔矢くんとはあってないもんね」
「そう...だよ。私なんて翔矢とはあってないから付き合ってるなんて笑っちゃうよ笑」
「でも香織ちゃんは心配になってるからあまり翔矢くんと2人にはならない方がいいと思うよ」
「そう...だね笑彼女でもない私がいたら不安になるよね。気おつけるよ。」
こんなこと言いたくなかった。それはそうだ。翔矢は人気者、私なんかが一緒にいていい存在じゃない。でもあわないと言われた時、涙が出そうになった。そんなこと一番わかってるよ。でも好きになっちゃったの、しょうがないじゃん。私の方がずっと前から好きだったし、ずっと一緒にいて見てきたんだもん今さらどうしたらいいの?
悔しさと悲しさで何も考えられなくなった。
「陽奈ー帰ろー」
「ごめん、今日行くとこあるから先帰って」
「え、じゃあ俺も...」
「いいから先帰って!」
私は初めて翔矢と帰るのを断った。翔矢が帰ったあと、私は泣きながら1人家え帰った。こんなに1人で帰るのが寂しいなんて、私の生活にはもう彼のいないことなんてひとつもなかった。強く当たってしまった後悔が今になって涙と一緒に出てくる。もう好きになるのはやめよう。
帰り着くと、玄関の目の前に影が見えた。歩いて行くと翔矢が立っていた。
「陽奈、今日はどうしたんだ...ってどうした!その顔!何があったんだ!?」
最悪だ。泣いたあとで目が腫れている。こんなのを見られるなんて。
「何でもない、早く帰りなよ」
「何でもないって、そんな顔でなんでもないわけないだろ!」
「関係ないないでしょ!もうほっといて!お願いだから1人にして...」
「...わかった。じゃあな」
翔矢はそのまま帰って行った。
「っ...なんでこうなっちゃったんだろう。私がもっと明るかったら良かったのかな」
その日のことはあまり覚えていない。
7月中旬、
「あープールとか最悪じゃん」
「なー!誰が一番速く泳げるか勝負しょうぜ!」
プールの授業が始まって喜んでる人と嫌がってる人がいるが、私は何も考えられていない。あの日から翔矢とは話してないし、一緒にも帰っていない。翔矢は声をかけようとしてるが、私が避けている。何と声をかければ良いかわからないからだ。せっかくのプールでいつもなら喜んでいるこの夏、私の気持ちはいつも曇っていた。
「瀬戸って中学まで水泳してたんだろ?」
「まあな」
「水泳できてイケメンとか羨ましいよなー!」
「お前この前、泉さんに告られたのに断ったんだろ?もったいねー。学校でも人気の美女だぞ」
「だからなんだよ。別に美女だから好きになるわけじゃないだろ」
「ふぅー!そんなこと言ってみてーなー!」
「さっさとやるぞ」
翔矢、泉さんの告白断ったんだ。すごく綺麗で人気で翔矢と似合ってるのに。そう思いながらも、安心している自分がいた。
「じゃあ100メートル記録するぞー」
先生の合図で記録が始まった。
私の記録は、1分10秒だった。
「え!石森さん速くね!?」
「俺よりはやいんだけど!」
「石森さんすごーい!」
私はプールから上がるとみんなから注目を浴びていた。
「おい!翔矢とほとんど変わんねーぞ!」
「だってあいつも水泳やってたからな」
「...は!?お前ら部活も一緒だったのかよ!」
「3歳から一緒にやってたよ」
「ほんっとの幼なじみだな笑」
翔矢が私との話をするなんて思ってもいなかった。嬉しかったのに、なぜか2人の秘密を知られてしまった気分だ
「石森さん、あんまり浮かれてると痛い目見るよー」
私は振り返ると、目の前にいた泉さんが私をプールへ突き飛ばした。
「わっ!」ドボン!
「陽奈っ!」
息ができない。急に落とされてパニックになっていた。私死ぬのかなー?最後に好きって翔矢に言えばよかった。
そう考えてるうちに、いつの間にか意識を失っていた。
「ここ...どこ?」
目が覚めると白い天井がみえた。生きてるんだ、私。右手が温かいと思って見てみると、翔矢が私の横で眠っていた。
「んっ...陽奈?」
「翔矢起きて」
「...っ陽奈!目覚めたのか!?」
「これを見て覚めてないわけないでしょ」
「良かったー!どうしようかと思った」
すごく心配してくれたんだろう。目の下にくまができている。
「お前3日眠ってたんだぞ」
「そっか...翔矢、いろいろごめん...」
「...ほんとお前といると疲れるわー」
やっぱり翔矢もそんなふうに思ってたんだ。もう嫌われたんだ、そう思うと涙が出てきた。
「ごめんね。もう迷惑かけないから、私のことはほっといて」
「何言ってんだよ、迷惑なのは昔から変わんねーだろ。何があったんだよ。ちゃんと聞くから」
「...泉さんが翔矢のこと好きで近くにいないでって言われたから、一緒に帰るの辞めようと思って、そしたらこの前、振ったって聞いてその時泉さんからプールに...っ」
「どうしたの?」
「...突き飛ばされた」
「...っごめんな、俺のせいで」
「翔矢は悪くない。でも、どうして振ったの?人気者だし、すごくお似合いなのに」
「...俺には...好きな奴がいるからなー」
そうだったんだ。そりゃ翔矢にも好きな人くらいいるよね。悲しさで涙が止まらなかった。
「じゃあ私なんかといたら、誤解されちゃうよ」
「いいよ、誤解されても」
「えっ?」
「だって俺、お前のこと好きだもん」
時間が止まったように感じた。翔矢が私を好き?
「そんなわけないじゃん。私みたいな陰キャのどこがいいのよ」
「俺の前だと笑ってるとこ。俺だけの特権だからな!」
涙が溢れてきた。こんなに幸せだと感じることがあるのだろうか。
「俺と付き合って...だめ?」
「私も翔矢が好き。ずっと前から」
その日初めて、日差しの温かさに包まれながら、幸せを感じた。
西へと沈もうとする太陽が
名残惜しさ滲む光を投げ込んだ
燃えるような橙色は儚く、夜はもうすぐそこに
次の日差しが恋しくとも
長い夜を抜けなければ会うことは叶わない
(日差し)
【日差し】
夜明けに朝が来るのが怖くなる
人生から目を逸らしていてもさ
窓から差し込まれる光が現実で
僕の心予報は大雨に浸る日々だ
夏の日差しは
ホントに夏を感じさせる
夏の日差しほど嫌なものない
歩くだけで、汗がにじむ
目的地につく頃は、服が濡れている
あぁ、嫌だ
いっそ曇りになればいいのに…
#日差し
濮の席から見える君は日差しと云うライトに照らされている
前髪重め の 長い黒髪ロング
髪の毛を耳にかける仕草
眼鏡をくいっと動かす仕草
くすヾと云う優しい笑い方
いつもの笑顔
それら全てが日差しと云うライトに照らされ
雨の日より とても綺麗に見える
やっぱり君は日が似合う
否 、日差しが似合うと云っても 間違いではないだろう 。