カーテンの隙間から降り注ぐ日差しの眩しさに、目を開けると
「おはよ」
私を覗き込む、大好きな彼の顔が見えた。
「おはようございます。起きてたんですか?」
何度起こしても起きない、寝起きの悪い人なので、彼が私より早く起きているのが意外だった。
「たまたまね。けど、早く起きるのも悪くない」
そう言って、にこにこ笑うので
「どうしてですか?」
と聞いてみれば
「キミの寝顔が見れたから」
恥ずかしいことを言われる。
「恥ずかしいから見ないでください」
布団を引っ張り上げ、顔を隠すと
「いつも俺ばっかり見られてるんだし、たまにはいいでしょ」
布団を引っ剥がされる。
「ダメです。寝顔も寝起きの顔も恥ずかしいです」
慌てて両手で顔を隠すと、彼はそっと私の両手を掴み
「この先、ずっと一緒にいるんだから、慣れてよ。ね」
耳元で囁く。
「え?」
言われた言葉に驚き、力が緩んだ両手を顔から外され
「愛してるよ」
唇にキスが落とされる。
「ごめん、寝起きには少し刺激が強かったかな」
呆然とする私をクスクス笑う彼だけど、あまりにも私が微動だにしないので
「ごめん、大丈夫?」
私の両手を離し、心配そうな顔で、私の頬に触れる。私は待ってましたとばかりに彼に微笑み
「大丈夫だよ。私も愛してる」
彼の首に腕を回すと、彼の唇にキスしたのだった。
7/3/2023, 9:47:05 AM