『手を繋いで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
仕事で上司に怒られイライラしながら帰路についていた。
明日の仕事のことを考えながら歩いていたら
後ろから足音が聞こえてきた。
その音は段々と近づいてきて私の背中を叩いた。
「今ストーカーに追われているんです。
少しの間手を繋いで恋人のふりをしてくれませんか?」
それが彼女との出会いだった。
手は繋いでしまうと、離すタイミングが分からなくなる。
先に離したほうが、見切りつけたような感じになるし。
先に離されたらちょっとショックだし。
つまり、手は繋ぐと面白くないので、ひっくり返して手相を見るか、指相撲するか、ハイタッチかグータッチするくらいでいいよ。
手を繋ぐと安心する?
なら、別に手じゃなくても肘でも膝でも、絡ませときゃ多分安心できるよ。
要は手じゃなくて、自分以外の誰かと繋がってることに安心できるんだから。
ケッ。
「も〜ようやく見つけたよ!!」
道に迷った恋人がヘルプを出してきたのは良いんだけれど、まさかのスマホの充電が殆ど無い状態だった。
最後の最後まで使えるように、必要最低限のメッセージだけで彼女を見つけることが出来た。
本当に焦ったよ。
俺は救急隊として仕事をしていて、人探しも仕事のうちだったから、そのスキルをフル動員して彼女を探した。
彼女が安心した顔をして、俺に迷わず抱きついてくる。俺も彼女の身体を抱き締め返した。
人の目なんか気にするもんか。
道に迷った彼女をようやく見つけたんだ。温もり含めて実感させて欲しい。
それでも一分もしないくらいで身体を離した。
そのまま彼女の手を取る。
「うえ!?」
「今日は、もう離さないからね」
びっくりした顔をしていたけれど、すぐに満面の笑み。
その顔はズルいでしょ。
絶対にこの手を離してあげない。
おわり
三〇八、手を繋いで
悲しい別れがあった。
たくさんの英雄が世界を守って消えてった。
あんなに仲良くしてたのに、もっと仲良くなりたかったのに、光になって消えてった。
僕の心にぽっかり空いた穴はしばらく空いたまんまで当分埋まりそうもない。
家の屋根に登り、晴れ渡っている大空を見上げ消えてしまった英雄たちの名前を呟く。
あなたたちがその命を賭して守ったこの世界を僕が守り、旅をしながら生きていく。
僕も英雄の一人なのだから。
だけどもし、叶うのならば、ちょっと気恥ずかしいけどあなたたちと手を繋いでいろんなところに出かけたかった。
英雄とかそういうのは関係なく、今この世界を生きる者として未来を、平和を共に感じたかった。
その時は僕も世界を幾度となく救った英雄などではなくて、あなたたちの友達として振る舞っていたはずだから。
§
ちまちま進めていたド◯クエ10のver6クリア記念&思いを吐き出すため書いてみました。
主人公の背負うものが多すぎたり運命が過酷すぎやしませんかと思うのは、私が人間男の子でプレイしているからなのか……
まあそれはともかく楽しいですよドラ◯エ10。
良かったらぜひプレイしてみてください。
『手を繋いで』
僕の恋した君は、クラスの人気者だった。
くりっとした大きな目。
ほわほわとした猫っ毛の茶髪。
笑った時にできるえくぼとキュッと細まる目。
色素の薄い瞳と血色の良い唇が映える白く柔らかな肌。
少し筋肉質でもちっとした足と腕。
背は小さく小動物を思わせる。
そんな彼女が僕は好きだった。
きっかけは些細なことで、図書館で同じ本を取ろうとして触れた指先が僕の心を奪った。
ほんのりと温かい彼女の体温が忘れられない。
その指先の触れるどれもに僕は嫉妬してしまう。
もう一度その手に触れたい。
僕のその欲求は日に日に増え、毎晩彼女を思って眠りにつく。
好きだ。かわいい。会いたい。触れたい。
僕だけのものにしたい。独り占めしたい。
誰に触れさせたくない。
ある日の放課後。
帰り道に彼女の後ろ姿を見つけた。咄嗟に電柱の影に隠れて彼女を観察する。
楽しそうに男と話す彼女。
僕の愛するその指先は知らない男と繋がれていた。
僕は腹の奥からドス黒い何かを感じた。
ドロっとしてて息苦しいそれは次第に嫉妬から怒りに変わり、憎悪や嫌悪となった。
許せなかった。
彼女の手が僕以外の誰かと繋がれているという事実に耐えられなかった。
僕は彼女が男と別れるまで背中を追った。
1人になったところで声をかけると彼女が微笑む。
“どうしたの?”
彼女のその声は音になることは無かった。
彼女の首をグッと締める。僕の手に彼女の手が触れる。
あぁ、君の手が僕に触れている。僕の手首を握っている。愛おしいなぁ。
だんだんと弱まる手の力さえも愛らしくて、僕はそっと僕の両手と彼女の両手を絡ませた。
そのまま彼女と手を繋いで家に帰る。
腕から滴る液体は僕の胸から溢れたドス黒い何かのように思えた。ぽたぽたと垂れる度にその何かが消えていくように感じた。
夜が明けるまで君と手を繋いで、幸せを噛み締めた。
2025.03.20
26
お題「手を繋いで」
私が学校に行っている時に時々見るカップル。
手を繋いでいる。
くそ...何故私には友達がいねーんだ。
リア充爆破しろー!!(大声で叫ぶ)
本当はここじゃなくて漫画とかである、屋上で叫びたいだけどね。
道中とか家だと迷惑だからここで叫ぶ事にしました。
皆んなも一緒に?
リア充爆破しろー!!!
手を繋いで
吾輩はキジトラの猫である。
名前はキジ夫だ。
生まれてこの方、飼い主さんと住むこの家を出たことはない。この家と窓から見える踏切、そしてチンチンと音をたてながら走る電車が吾輩の世界の全てだ。
別に不幸とか思ったことは一度もない。
飼い主さんは優しいし、温かい寝床と美味しいご飯があれば、大概のことは問題にならない。
もちろん、楽しいこともある。
うちの飼い主さんは仕事から帰ってくると吾輩に覆い被さり、吾輩を思っ切り吸い込むのだ。
いわゆる、猫吸いだ。
吾輩を吸い込んだ飼い主さんが顔を上げると、その顔はムフフとなり、ゆるゆるだ。
そして、吾輩に感謝するのだ、
「癒やされた〜。ありがとう。キジ夫」
飼い主さんのこの顔が見られれば、吾輩は幸せだ。飼い猫冥利につきる。
この飼い主さんは、ちょっと変なところもある。猫吸いは、仕方がないとしてなぜか分からないが、吾輩の手を掴んで喜んでいる。何が楽しいのか。
「握手。握手〜。」
なぜかいつも、手をぶんぶん振り回し、飼い主さんと手を繋いで握手なるものをさせられる。
謎の儀式だ。
もういっそ、悪魔を呼ぶと言ってもらったほうが頷ける。
こんな飼い主さんとの生活だが、割と楽しませてもらっている。飼い猫も悪くはない。
付き合ってるのに
手を繋いで欲しいな
なんて言葉はいらない
もう黙って自然と手繋いちゃお
手を繋いで。
離れないように、
はぐれないように。
ちぎれないように。
離さないように。
壊さないように。
見えるように。
見えなくなったように。
手を繋いで。僕の後ろで。
君を見ていて。僕の前で。
どうなろうと、君のことだ。
どうなろうと、君の所為だ。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
手を繋ぐ……で言うとすごい関係ないけど……
まいまいごえんのタイムアップ曲。かいりきベアさん作のカーニバルハッピーが思いついてしまう……。同じ人いるかな?
手を繋いで
「ねぇ、手をつないでよ」
いつものようにあなたの大きな手に自分の手を乗せるが、いつものようにあなたは握り返してくれない。
そうね、いつもと同じようだけれど違うのは貴方がひどく冷たくなってしまった事ね。
綺麗に化粧を施された貴方に私の涙がポロリと落ちる。
いくらあなたをお願いしても届かないことは分かりきっている、けれどけれども
「ねぇお願い、手を繋いでください」
手を繋いで
君と手を繋ぎたい
手を繋いで今日を生きた僕ら
夜はどこで過ごす?
5-3きのこ🍄さんへ
私の名前が書いてあってビビった(汗)
面白いともつまらんとも誰からも言われたことないので(コメント欄ないし)、楽しんで読んでもらえてうれしいです。ありがとう!
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手を繋いで
て 手
を を握られて、ドキッとした。
つ つい出来心だったのだ。
な 「何も盗ってないよ」
俺はとぼける。
い 「いいからバッグの中を見せなさい」
女は有無を言わさぬ口調だ。
で 出てきたのは、唐揚げ弁当、
ポテトサラダにカレーパン、
シュークリームが2個に
カップ麺が3個、競馬雑誌。
あきれたように女は溜息をつくと
「私が払う」とレジに向かう。
……何だ、この展開は?
自分がどこにいるかも分からないが、とりあえずうろうろと道らしき所を歩く。
そういえば、前を歩いていたはずの兄が居ない。
どうしようどうしよう。
辺りを見回すが痕跡なんてものはない。
お腹減ったなぁ。
そうだ、カバンにパンが入っていたはず…ダメだ、道しるべの代わりにちょっとづつちぎって落としていたからもう無いんだった。
こんな事になるならちゃんと兄と手を繋いでおくべきだった。心配してるだろうなぁ。
(手を繋いで)
ヘンゼルとグレーテルのオマージュ、昨日の投稿のもう片方のようす。果たして会えるのだろうか?
甘やかに繋いだ君の左手の枷が邪魔で邪魔で邪魔で邪魔で
題-手を繋いで
『手を繋いで』
「いやだいやだいやだ!!」
だだをこねている
「だって負けたくないもん
だっていやでしょ?
だって……、
もう十分頑張ったんだよ?
もう自分たち完璧でしょ?
あんなに大変なのを乗り越えたんだよ?
なのになんで……
こんな無理なことさせられるの?
自分で自分を虐めないでよ!?
いじわるしないでよ!?
まだがんばらなきゃいけないの!?
ひどい!ひどいよ!!」
その言葉を黙って聞いた
時々相槌を打ちながら
ただそれだけ
この子が少し……ほんの少し
前に進めることを信じて
この子が手を伸ばすことを信じて
だからこそ……
だからこそ、そこから―――
「……どうして?
なんで……こんな……
違うの…………」
ひとつずつ―――
「………ひどい
なんで……、だめなの…?」
ひとつずつ――――――
「…………いやだ……
……いやだ………………
いやだよぉ…!!!」
ひとつずつ―――――――――
向き合っていく
……………自分の未熟と――――
自分のプライド、弱さ、拘り、
人の弱さと言われてしまうものを
この子は全部もっていた
だから、
知って欲しかった―――
どんなにつらくても
この世界と自分の
今の現実を、見せて行った
苦しみながらも、
自分も一緒に、見て行った
そして―――
自分も同じぐらい辛かった
それでも知って欲しかった
弱さを受け入れる事こそが
無限の強さの秘訣ということを
「………………………………どうしても」
?
「…………………………………
……………………………………
……………………………
………どうしても………………
……負けなきゃ…………………………
………………………だめ……?」
絞り出すように言ったその言葉
不安、不満、怯え、恐怖、
苛立ち、惨め、情なさ、プライド、
考えうる全ての負の感情を
かき分けかき分け……
そして絞りに搾って
ようやく いえるようになった
そんな――――――言葉だった
負けなきゃダメじゃないよ
負けて欲しいんだ
もちろん勝って欲しいよ?
だけどね
それでも負けて欲しい
覚えてて欲しいことがある
負けには…強さが隠れてる
負けには、成長が隠れてる
だけど、今の自分では
負けがひどい毒になる
勝ちもひどい毒になる
弱さや未熟を受け入れると…
毒は薬に変わるんだ
ずっと強くなってける
完璧を辞めるその時から
一生成長できるんだ
今までの水や肥料もとても大切
だけどこれからは
更に新しい水や肥料を
もっともっと使って欲しい
すごく成長することもある
急にかれることもある
だけどホントは気づいてるんだろ?
君の完璧が
君を苦しめてることを
いつの間にか
声なく、泣いていた―――
今でもキミはすごい
けどそのままだと
今よりもっと苦しくなる
なり続ける一方なんだ
だからこそ
どんどん負けて
時々勝って
まだまだ成長して欲しい
いつの間にか
2人、手を握っていた―――
「いやだけど……
こわい………けど…
こ……こわがるのを……
…………………………ゆるして……?」
もちろん
「…………
……………………なくのも…
……………………………ゆるして?」
もちろん
「…………………………」
いつの間にか
2人でゆっくり歩いてた―――
声なく泣いてるその姿
いったいどれだけ長いこと
一人(独り)でずっと
頑張っていたのだろうか
ゆっくり歩いて行くと
だんだん光に包まれて
次第に闇に溶けて行き
つないだ手が消えていくのか
それとも自分が消えて行ってるのか
よく分からなかったけど
目が覚めた時
私は―――
大声を出して、泣いていた
〜シロツメ ナナシ〜
手を繋いで
笑い合って
想い伝えて
笑顔溢れる
そんな毎日
今日もまた
明日もまた
貴女が好き
永遠に誓い
手を繋ごう
25.3.20
もう貴女以外の手は握れない
手を繋いで。
この時を紡ごう。
決して離れることのない様に。
はぐれることのないように…
とっさに僕は手を掴み走り出す。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「う〜〜〜ん……」
「こんなこと言えたらいいのになぁ…」
「あら、私は好きよ。」
「!?!?茶斗!?!?いたのか!?!?」
「ノックならしたわよ?はい、アイス。」
「あっ…ありがと……」
「…今のままでもいいんふぁない?」
((あいすをかじりながら、そう言ってくれる彼女が愛おしい。))
「目の前の優しいあなた……
…小説の前だと大胆になるあなた。」
「どっちとも愛することは楽しいもの。」
君と手を繋げだらきっとるんるんなんだろうなー
きっといい日になるよね
あの子がほしいと
しまいまで
指されずじまいの
六歳児
おててつないで
さいぜんまでは
行きつ戻りつ
はしゃいだに
今やこのざま
バスの車庫
ひとりぼっちで
誰も来んわな
降りそな空が
ねずみ色
団地のあの子も
帰ったろうな
よそのおうちの夕飯時の
オレンジ色が
匂い立つ
なつかしいのか
うれわしいのか
うらめしいのか
うらやましいのか
濃くなってゆく
ねずみの空に
だんだん
泣きたくなってくる
花いちもんめ
花いちもんめ
手を繋ぐどころか
2人きりになるのも恥ずかしくて
緊張してずっとドキドキしてたのに
手なんて繋いだら
きっと私はあなたを今も好きでいた