『手ぶくろ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
手ぶくろは日頃の寒さを消してくれるアイテム!
冬のこの時期は必要不可欠☃️
手袋をつけ
あなたに言うの今日は寒いねって
でもあなたはそんな私の言葉を無視して
それどころか私の手袋を外すの
そうして私の手はあなたの少し寒い手で繋がれあなたの暖かいポケットに入るの
そんな夢を私は見ているよ
手ぶくろって
無くても困らないけど
プレゼントされたら
毎日着けていたい
そんな代物。
自分では買わないけど
もらったら嬉しい小物だと思いませんか?
「捨てないの。」
何を、と聞き返せば、これと指さされた古い手ぶくろ。
もう随分使い古して草臥れたそれは、目の前にいる君から貰ったもの。
「捨てないよ。」
「なんで。」
「君から貰ったから。」
灰色の毛糸で編まれていて、冬らしい模様の入ったそれ。
何とも可愛らしいデザインのそれは君が初めて人に送るものだと、真剣に選んでくれたのを知っている。
気恥ずかしそうに、少し乱暴に押し付けてきたことも、よく覚えている。
そっぽを向いた君の耳が赤かったことも。
「ボロボロじゃん。」
「まだ使えるよ。」
「新しいのにすればいいのに。」
確かに毛糸に隙間が空いて、寒さがじんわり沁みてくるようになった。
それでもまだまだ使うつもりだ。
例え穴が空いてもう使えなくなったとて、大事にしまっておく。
贈り物を選んでくれた君の気持ちを、捨ててしまいたくはないから。
「じゃあ、新しいのやるから。」
それなら使ってくれんの、と君は言う。
新しいものを買え、ではなく、くれるという君。
大切に思われているものだと、頬が緩んだ。
「君が選んでくれたものなら、何でも。」
不器用で、口下手で、恥ずかしがり屋な君。
あぁほら、また耳が赤くなっているよ。
[手ぶくろ]
手ぶくろ
夜のデート
手ぶくろを忘れて「はぁ〜っ」と何度か息を吹きかけ温めてみる
白い息ばかりでちっとも温かくならない
するとあなたは私の小さな手を覆うようにして、そっと自分のコートのポケットに入れてくれた
ポケットの中で氷のように冷たい指をぎゅっと握られると、あなたの体温を奪っていくように、私の指先は再びトクントクンと温かな脈を打ちはじめる
さり気ない優しさに驚いて気持ちもあっという間に温かくなる
けれど嬉しくて気恥ずかしくて「ありがとう」がうまく言えない
あなたを見上げると「寒くない?」といつもの笑顔
ああ
その笑うと垂れる目も、笑いジワも、この温かい手も、何気ない優しさも、何もかも私だけのものならいいのに
その優しさと温かさをもう一度独り占めしたくて、私は今日も手ぶくろを忘れたふりをする
『手袋』
あなたが残して行った右の手袋。片割れとはぐれたまま置き去りにされた様が、まるで私みたいで捨てられなかった。
ぽつんとテーブルの陰に置かれたそれを、もうしばらくと見つめたまま時が過ぎた。どうして片手だけ置いて行ったのだろう。詮無いことを考えた。きっとただ忘れて行っただけのそれに、意味を見出そうとするほうが虚しいのに。
二度と取りに来られることのない忘れ物。触れられないままいくつかの夜を越えるうち、呆然とした時間を共に過ごしたそれに、なぜだか変な愛着を持ってしまっていた。私と一緒に置いて行かれた時、きっとこの手袋も呆然としていたことだろう。
フラれた男の忘れ物をタンスの隅にしまっている女だなんて、文字にすると随分と気持ち悪い。普段は存在を忘れているそれを、思い出すたびそう感じる。そう感じはするのだけれど、やっぱり捨て切れないのだから、これは未練というより執着と呼ぶべき呪いなのかもしれなかった。
あなたに別れを告げられてからずっと、私は私の左手を包んでくれる存在を探している。
探し物
私の探し物知りませんか?
ホカホカ暖かくて
ふわふわ優しくて
ニコニコ笑っていて
ワクワク楽しくて
でも見つかるのは
つーって冷たく
ぎゅーって苦しく
ぐっっ、って痛く
、、、辛い
私の探し物はどこですか?
本日のミッション : 君と手を繋ぐ
気温氷点下。ところにより降雪。
寒がりの君はコートにマフラー、手ぶくろでがっちりと防寒対策をしていた。防御力高いな…。
いや…うん、手ぶくろ越しでもいいんだけど…。
本日のミッション : 君と手を繋ぐ――『失敗』かな。
【手ぶくろ】
『コールドムーンターキー』
冷たい月が口づけせがむ 雲が僕らを隠してしまうその時がきっとチャンスだよ あの子の唄うブギウギが
世界を水玉にしてしまう いつかここで生活をはじめよう 記念日にはパーティーを開こう 冷たい月と約束したんだ
「さっむ...」
流石に上着とマフラーだけじゃ駄目だったか
手袋も必要だなぁ、此れからはちゃんと着けてくか
「おっはよ〜!」
「おう、手前はこんなさみぃのに元気だな」
「そりゃあねぇ....あ!じゃあ」
また、ろくでもねぇ事思いついたのか?
「此れ右に着けて!」
「あ?此れ手前の.._」
「良いから!」
そう言われ仕方無く右に着けた
「そしたら〜、此れで良し!」
「はぁ!?」
俺は彼奴と手を繫いで、ついでに繋いだ手達が彼奴の上着のポッケに入った状態になった
「おい、恥ずいから辞めろ」
「朝だし此処人余り通らないから大丈夫!」
俺の心臓が大丈夫じゃねぇんだよ、糞が......。
# 29
登下校、友達は手袋を片っぽ貸してくれた。
優しさと友達の手袋で、体があったかくなったような気がした。
「手ぶくろ」
ペダル漕ぎ
かじかむ指を
見て悔やむ
予報は雪だと
知っていたのに
手袋にお洒落感を求められる時は余裕があるとき
何も考えられず防寒のみでつける時は自分がいっぱいいっぱいな時
今、いっぱいいっぱいだよ
がんはってるね
手ぶくろの指先には、雪が住んでいる。
幼い頃、本気でそう思っていた。だってそれくらいヒンヤリしていたのだ。
指先にくまさんがあしらわれた、ピンク色の手ぶくろ。
するりとはめると手のひらのあたりは温かくなるのに、指先だけ冷たいまま。
手ぶくろの指先には、雪が住んでいる。だからそう思っていたのだ。
……なんのことはない。筋金入りの末端冷え性だっただけのこと。
未だに指先は冷え切っていて、血を通わせるのに一苦労だ。
雪が住んでるのは手ぶくろではなく、私の指先。
くまさんには悪いことをしてしまったなあ。
五里霧中
はぁ……、もう思考回路がショート寸前。
正解も不正解も無い答えを探し続ける。
『何で?』『どうして?』『何故?』
と、次々と溢れ出る疑問にウンザリしてしまう。
今日も1人で悩み続ける……。
手袋の思い出
幼い頃、雪がちらちらと舞いだすと母親がいつも私のお気に入りの手袋をそっとはめてくれた。
雪にはしゃぎ駆け回る私が、手をついてしもやけにならないように。
昔に思いを馳せ外を見やる。
窓の外には、あの頃の私のように雪にはしゃぎ駆け回るふわふわの手袋をした幼い女の子と、微笑ましそうに寒い手を擦り合わせながら見守る母親の姿が見えた。
「おとうさん!わたしもゆきあそびしたい!」
幼い娘に服の袖を引かれ、振り返る。
「寒いからしっかり温かくしなきゃな?」
私ももう、はめてあげる側になったようだ。
目をキラキラと輝かせながらあれしたいこれもしたいと興奮気味に語る娘を落ち着かせながら、小さな手袋をはめてやる。
手袋をはめてもらい、マフラーをくるりと巻いてもらって「あったかい!」と喜ぶ娘はより一層愛おしく、これからも守っていこうと強く心に刻んだ。
あの日の母親も同じような気持ちだったのかもしれない。
母に思いを馳せながら、私は娘の小さな手を握り、玄関を後にした。
体温と手袋、どこらが主でどちらが従属しているのか。いっけん、手袋にみえるが一つの見方でそれはひょうと覆る。
パリの丸いガードレールの先っぽに
手袋片方はめてあった
ここにあるよ、って
スマホ依存症の私は手ぶくろがそんなに好きじゃない。
全くと言っていいほど使わない。
スマホいじりにくいし、手ぶくろしても結局外すと指先が冷たくなってるし。ポッケや袖に手を入れればそれなりにあったかいし良し!!!!
でも手ぶくろは見た目が可愛くて好き。
貴方と私の記念日。
夕暮れ時の、湖が光っている橋。
ここは何て綺麗な場所なのだろうか。
目の前には、沈む太陽に照らされて、光り輝いている湖。
そして、横には私の愛する人が居る。
「私の事、好きですか。」
私が貴方にそう言うと、貴方は頬を少し赤らめた。
「何を今更言うんですか。はい、大好きです。」
貴方は私の目も合わせずにそういった。
今日は私達が付き合って、半年を迎えた。
そう、記念日だ。
「私ね、貴方の事が大好きなの。」
私がまた貴方にそう言うと、貴方は微笑んで、私の頭を優しく撫でてくれた。
「はい、分かってますよ。俺も大好きです。」
私達が付き合って、初めての時もこういう会話をし続けた。
「私ね…私、貴方の事を…愛しているの…」
私は自然と涙がポロポロと落ちてくる。
それでも貴方は、私の涙を拭ってくれた。
「分かってます。分かってますよ。だから…
死なないで。」
「えっ…」
今日は愛する人との記念日。
そして、今日は愛する人の命日。