『懐かしく思うこと』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
何事に対しても文句をつけ
昔を懐かしんでは、過ぎた去った後悔を思い出す
数多の記憶を掘り起こしては自他共に傷つける
それが私達という人間であり
人間という私達である
私は行事で乗るバスが好きで、特に帰りのバスがたまらなく好きだった。
日が落ち始めた景色は行きの景色と変わってないにも関わらず全く別の美しさを放っている非日常の雰囲気が好きだった。
みんな疲れきって寝てしまっているのに自分だけ起きていることに何故かちょっとした優越感を感じて。
思い出は美化されると言うけれど、美化する前の状態を思いだす術は無い。思い出すぐらいなら美化された思い出にただ浸っていたい。
No.3【懐かしく思うこと】
2年前位に自分はあることに気づいてしまった 小さい頃から一緒でずっと隣にいた幼馴染名前は押田きらといつも一緒で友達とゆうか家族みたいな存在だった。多分相手もそう思っ持ってる…初めて学校が分かれた(中学校)幼稚園、小学生同じで約9年間一緒にいた。小学生卒業して約2年たっているのに1度も会っていない。卒業して中学1年生の2学期が始まる位に気づた自分きらとのこと好きだったんだなってふと思った小学生の時は気づかなかったのに……もう遅いって会おうとしても会いに行きたくてもこの気持ちを伝えようとしてもきらとの家は覚えてない お兄ちゃんに頼むのは恥ずかしいから言えない 何であの時気かなかったんだろ……今覚えばあった時からずっと好きだったのかな…何て思ったりしてるこんなドラマみたいな事あるんだなって今でもびっくりしてるでもそれ以上に今まだ気持ちを伝えてない自分の情けなさに驚いている………………また1度でいいから会いたい…。
懐かしく思うこと
子供の頃はあんなに無邪気で自然的に振る舞うことができた。そんな頃に戻りたくて懐かしさを求めてしまう。写真を見返せば懐かしく恋しい 過去のことなんて一度きりしかないこともあるから1日1日を大切にして刻んでいかなければならないのか
懐中時計を見つけた。
くすんだ銅色の、アンティークっぽい感じのやつだ。蓋にはごちゃごちゃした複雑な文様が彫られてる。ボタンを押して開いてみると、文字盤の真ん中がぽっかり空いてて、中の小さな歯車が噛み合ってるのが見えた。スケルトン仕様ってやつ?
とにかく、聞いてた特徴とはバッチリハマってる。これ、当たりか?
「店長ー、これっすか? 探してたやつ」
奥の方に居るはずの店長を呼ぶと、ごそごそと何かを漁っていた音がピタリと止んだ。
この骨董店は、近々閉店する。もともと店長の趣味で始めたようなもんで、普段も客なんて全然来なかったけど。まぁそれでいて、おれというバイトを常時雇ってたのも謎ではあるけど。
でも、楽して稼げて居心地も良かったのにな。なんてしみじみと浸っていると、急に棚の影からぬっと顔が生えてきて肩が跳ねた。
よく見ると店長だった。脅かすなこら。
「ああそう、これこれ! 良かったぁ。無くしたかと思ったよ」
おれの手からひょいと時計を持ってって、店長はオーバーに喜んでる。そんな大事なもんなら、分かるとこに仕舞っときゃいいのに。
「ふつーに売り出し中になってましたよ。いい加減、片付け覚えません?」
おれが居なくなったらどうするつもりなんだろう、この人。
思えば、初めの仕事はゴミ屋敷じみた店内の整理だった。この店が今、ちゃんと店として機能してるのは、おれのおかげだ。店長はいい大人のくせして、片付けがまるでできない。
「この時計、僕の思い出の品なんだ。聞きたい? 語っちゃっていいかな?」
うきうきと目を輝かせて話す店長にうんざりする。何かと喋りたがりの店長は、こと骨董品の話になるとめっぽう長い。いつもなら適当にあしらうところだけど。……まぁいいか、最後くらい。
そんなに長いこと働いてたわけでもないのに、終わるとなるとちょっと寂しい。基本暇だったけど、なんだかそれすら懐かしく思えてくるなぁ。
と、そこまで考えてふと気がついた。
「そういえば店長、この店やめるのっていつっすか? 詳しいことなんも聞いてませんけど」
いい加減教えてくれてもいいんじゃ、と思いながら話を振ると、店長は鳩が豆鉄砲食らったような顔をした。え、何その顔。
「やめないよ? 店」
「は? でも閉店するって」
「これ見つかるまでは店開けらんないなぁって意味だよ。大事なものだからね」
なんだそれ。
「あ、もしかして勘違いしちゃった?」
「……うるっさ」
恥だ。大恥だ。むかつく。無駄に浸ってたのが馬鹿みたいじゃんか。
顔が熱い。羞恥を振り払うように店長の目の前に手を出すと、その顔を睨みつける。
「特別手当ください。頑張ったんで」
「ええ、まだ勤務時間内でしょう。それくらいはさ」
「頑張ったんで。おれ、お手柄なんで」
「……まぁいいけど」
「やった」
言ってみるもんだな。
手渡された茶封筒を受け取って、いそいそと中を確認する。数秒中身を見つめてから、店内にある古い置時計に視線をちらり。
実働三時間。支給が千円。時給あたり三百円ちょい。
……しけてやんの。
/『懐かしく思うこと』
プロ野球もシーズンオフになり、契約更改や来季からの背番号変更のニュースが入ってくるようになってきた。背番号に関する良い知らせは、毎年のちょっとした楽しみでもある。
背番号は、決して選手を識別するためだけの数字ではない。
そこには、今までその番号を背負ってきた選手たちの記録や記憶やファンの思いなどが積み上げられてきている。言わばタイムマシンのようなものだと思う。
そのユニフォームのその背番号に刻まれた歴史を私達は忘れない。
そんなファンの思いや願いと前任者へのリスペクトを全て引き継いでもらえる事に、感謝をしているし胸を躍らせてもいる。
来年、その背番号をかつての姿と重ねながら懐かしく見ることもあると思う。
懐かしい。けど真新しい。
これからも更に歴史を刻み続け、より輝かしい数字にして欲しいと願わずにはいられない。躍動するであろうその新しい背中に思いを馳せている。
最近は無性に学生の頃のことを思い出し、ネットのマップで通った学校の周辺の地図をふと眺めたりする。
月日が経って、店がなくなったり、または新しく出来ていたりすることを知って、変に喉が渇く感覚がある。実際に訪れなくても分かる、あの頃と同じ景色はもうないということを、モニター越しで分かってしまった焦燥感。
それでもまたふと再び訪れてみようかと思ったりすることもあったりするのだ。
【懐かしく思うこと】
正月2日は家を出た兄姉が来て、家族集まる日なのだが
そういうとき、よく家族で旅行に行った話が出たりする。
兄も姉も懐かしんでるが、末っ子の私は入れないことが多い。
ほら、行ったじゃん、あったじゃん言われても…。
よくよく聞いてみると赤ん坊だったとか、母のお腹にいたとか
ひどい時は、まだ存在すらしてないときのことが話題にあがる。
連れてってやったのに…とか言われても知らん!
もう、もったいないから赤ん坊を旅行に連れて行かんでくれ。
そして連れてった頭数に入れんでくれ。
(懐かしく思うこと)
ふと、懐かしく思うことがある。
それは何かを見たからとかではなく、突然訪れる。
どこか温かくて、包みこんでくれるような優しさ。
もう過去には戻れないと知っているからこそ、ある感情。
ああ、もう一度戻りたい。あの頃に。
目にうつる全てが特別だった幸せな思いで。
もう手に入れることすら叶わない私の宝物。
懐かしく思うこと
あの人のことを知って、あの人がいた時間が今では懐かしく思う
今日はハロウィン。職場の中に仮装している人達がいて朝から賑やかだった。かぼちゃやメイド服、魔女っぽい人、キャラクターになりきる人。見ていて楽しい。
わたしは今まで仮装したことがない。あるとすれば幼稚園のお遊戯会でお面を被ったりしたことくらいか。
そういえば中学の時、浴衣におけさ笠を被って踊りを披露したことがあった。ゆっくりとした動きで手先まで意識して踊るあれは富山の盆踊りかな。仮装とは言えないかもしれないけど、顔を隠し踊るのでワクワクした記憶がある。懐かしいな。
人生を懐かしむなんて
何もかもが一段落した頃だろう
私は今日も、1日を目まぐるしく
駆け抜けている…
時間が過ぎて「懐かしく思う事」を
幸せな気持ちで迎えられるように
今…この瞬間を頑張るのみである
懐かしく思うこと…
そんなの全部に決まってる…!
君と歩いた道
君と行った店
君と初めて手を繋いだところ
君と過ごした
あの日々…
全部、全部、全部、全部…
僕にとって
懐かしく、悲しくなることだ…
懐かしく思うこと
同じ季節は二度と来ないんだと気づいた頃、私は大人になっていた。過ぎた時間に悲しむよりも、諦めのような感情が私を支配していた。そのせいか体に力が入らず、私はソファに寝転がって天井を見上げていた。
暗い部屋を携帯の明かりがぼんやりと照らす。ホーム画面に設定されたツーショット。写真フォルダを開くとたくさんの記憶が残されていた。
懐かしさという喪失感に、私は少しだけ泣いた。
懐かしく思うこと
私は、弟ともに父の遺品整理をしていた。
ねえ。姉さん、これ懐かしくない?
どうしたのよ。賢治 それは確か.....。
そうだよ。姉さん、これは父さんの誕生日プレゼントのために折った手裏剣だよ。
なんで、持っていたんだ。
確か、父さんの俺達からの最初の誕生日プレゼントだったんだよ。
あの時の反応、とても冷たかったじゃん。
俺は見ていたよ。父さんが嬉しそうにスキップしながら、父さんが帰るところ!
なんだよ。嬉しかったのね。
なんだよ。父さん素直じゃない。
懐かしく思うこと
今年から赴任してきたこの学校が、どこか淋しいのはなぜだろう。去年までいたところと違うのは偏差値くらいで、校舎の作りも担当科目も変わらないのに。
授業中、黒板を向いていると何かが物足りない。例えば、あの温度。
ああ、そうか。
前から4番目の、右から2列目。そこに座っていた彼女は、今どうしているんだろうか。まだわたしを探してなどいないだろうか。
いつかまた会えたら話したいことがある。この春に生まれた娘のこと、学校間のカルチャーショック、君の視線のない淋しさ。
彼女はなんて言うだろう。馬鹿ですねと笑ってくれるだろうか。はぐらかすかのように目を細めて、またわたしを見つめるのならば。
「ごめんな」
君が懐かしい、福井。
『彼女と先生・おまけ』
旅行に行くのが好きな僕は、その資金を稼ぐために仕事を頑張っている。と言っても過言ではないくらい、旅行が好きだ。
テレビや雑誌で紹介されたところに行ったり、寺院巡りをしてみたり、ステキな景色を見て、自慢の料理を食べて、心から満たされる。一人で気軽に出かけるのが楽しかった。
けれどもそれは過去の話。
今の僕には、奥さんと子どもがいる。
毎日仕事して、子どもと遊んで、好きな旅行に行く余裕は一切なく、一人で旅行に行っていたあの頃を、懐かしく思うこともある。
でも今は、愛する奥さんと子どもがいて、一人での旅行では得られない、幸せをもらっているから、戻りたいとは思わない。
もう少し子どもが大きくなったら、僕が旅行で行ったお気に入りの場所に一緒に行きたいな。
その時を楽しみに、今日も僕は仕事に励み、子どもと遊んで過ごすのだ。
『懐かしく思うこと』というテーマについて…
ふっと思うこと…写真や懐かしい話をするとふっと懐かしく感じる。懐かしい友達に会ったりするとあの頃が懐かしいみたいな時もある。今は楽しいけど、小さい頃も楽しかった…自分の成長を見返す時もこの頃こんな事してたのか懐かしいみたいに感じるね。今も昔も懐かしいのはおんなじだね。自分自身が思う『懐かしく思うこと』のテーマかな!
前の携帯の時に撮った写真を見返すのもふっと懐かしくなるね…
母が握るアルミホイルで包んで
海苔が湿気った大きなおにぎりが食べたい
散歩するなら秋がいいですね
わたしより少し先を歩きながらタカタさんは言った。二人の足音だけがコツコツと細長く曲がりくねった石畳の路地裏に響いている。
「どうしてそう思うんですか」
「夏は暑すぎるし、冬は寒すぎます。春は気分が浮足だってしまってよく周りが見えないうちに終わってしまう。秋はいいですよ。落ち着いて景色がくっきりと見えるから」
「はあ、そうですか」
「そうですよ」
わかったようなわからないような事を言うのだ。この人は。
タカタさんは長年勤めた会社が突然倒産したのをきっかけに、こつこつ集めていた骨董品を売る仕事を始めた。
長年好きで集めてきたものを他人に売ってしまうのは、どんな気持ちなのだろうか。
そんなわたしの心配をよそに、タカタさんはどんどん品物を手放していった。数百円から数十万円、ときには数百万円するものまで。
「最近、ものごとがぼやけるんです。いや、視力が悪くなったとかそういう事ではなくて」
坂道が急になってきて、タカタさんは少しゆっくり歩き始め、わたしたちは横に並んだ。
「小さいころはもっと感覚がはっきりしていました。草木は目が痛くなるほど鮮やかな緑で、花は美しさを競い合っていた。物や出来事が私のすぐ近くにありました。ちょっと手を伸ばせば届くところに。でも歳を重ねるにつれて触れなくなってきたのです。まるで世界全体に薄いベールがかかったみたいに。そしてそれは年々厚くなっていく」
タカタさんがどこか遠くの世界の話しをしているように聞こえて、わたしは少し怖くなった。
だから品物を売ってしまおうと思ったんですか、そう聞きたかったが、結局聞けなかった。
路地を抜けると神社があったが、お参りにはいかなかった。帰りに土産物屋で店主のおばあさんが漬けた白菜漬けを買って帰った。
「わたしは漬物はしばらく置いて酸っぱくなったものを酒の肴にするのが好きなのです」
そう言ってタカタさんは白菜漬けのビニール袋を一つくれた。
タカタさんは本当に古いものが好きなのですね。
そうかもしれませんね。
タカタさんと散歩したのはそれが最後だった。
死んだと聞いた時、持っていた眼鏡を落として壊してしまった。
葬儀が終わると、親族の方から売れ残った品物は処分するので欲しいものがあれば、何でも持っていってくださいと言われた。
六畳の和室いっぱいに新聞紙が敷き詰められ、その上に所狭しと色々な品物が並べてあった。
古めかしい壺や茶碗、河童の焼き物、木彫の鯉、何に使うのかわからないような道具や薄気味悪い人形などが。
古いものの放つ独特の臭気が、その部屋に充満している。
わたしは気がつくと、涙を流していた。
タカタさんはもう、この目の前の物に本当に触ることが出来なくなったのだ。
そして溶けない雪が街に降り積もるのを想像した。
最初はうっすらと地面を覆いはじめた雪が、容赦なく降り続いていき、徐々に道も川も建物さえも、色も形もわからなくなっていく様を。
それでも雪は振り続ける。
街は遥か下に埋もれ、あたりは真っ白で平らな冷たい世界へと変わる。路地裏の散歩道も、あたたかい家も、古い記憶の詰まった骨董品も、すべてを呑み込んで。
そしてすべてのリアルさを失った世界を生きたタカタさんを想った。
足元を見ると、昔一緒に散歩したときにタカタさんが買い求めていたお猪口があった。
時々、お猪口を持ち出しては酒を飲む。
わたしも年を取れば、そのうち世界はとおくになってしまうのだろうか。
土物のざらりとした手触りを愛おしく想った。