『懐かしく思うこと』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「懐かしい」という言葉は、大抵は甘酸っぱい恋だったり、炎天下で共に食べた氷菓だったりといったきらびやかな思い出や、赤点ぎりぎりのテストだったり、雪に落とした肉まんだったりといった少々苦くはあるが笑える思い出に使うことが多いだろう。
正直に言うと、俺にはそんなありきたりだが確実に幸せな青春の「懐かしい」はない。
両親の離婚及び無関心、実質小中高一貫故に最後まで続いたいじめ、挙げ句の果てに、愛する彼女が理不尽に殺害されて。今は少々精神不安定な売れない小説家。
文字に並べると、笑っちまう程に孤独で不幸過ぎる人生に思えてくるが、これは確実に俺自身が歩いてきた道であるのだ。
もちろん、俺にも幸せな記憶はある。
近所の神社に住んでいた烏の雛だったり、追いかけ回されていた白い烏だったり、茶菓子をくれたお爺さんだったり。時間さえあれば更に思い出すことができるだろう。
辛い記憶の方が心に残りやすい。しかし、忘れてしまったように思われる幸せな記憶だって、いつでも思い返してもらえるようにその裏に隠れている。
つまりは辛い記憶を見境なしに捨てていると、知らず知らずのうちにそれに連なる幸せな記憶も捨ててしまうのだ。
幸も不幸も総て「懐かしい」と言える物であり、保存すべき物だと、俺は思う。
懐かしく思うこと
最初の音、
母の中の音とかではなく
音楽としての最初の音は
カノンという曲だった
それを自分で弾ききった時
音楽を作った気分になった
懐かしくも忘れては行けない音
懐かしく思うこと
玄関には
2人で撮った写真
リビングには
薔薇の造花
私の指には
貴方がはめてくれた結婚指輪
私の周りには貴方との思い出が多すぎて
苦しい
悲しくて、華やかな思い出が
きみの香りがした。正しくは、きみと似たような香りがした。思わず振り返る。雑踏のなか、そこにきみの姿は無かった。当たり前だ。無いと分かっていたのに、探した。ふ、とこぼした息は諦めだったのか、安堵だったのか。分からなかった。分かりたくなかった。やめたかったんだ、本当は。こんな風に日常の至るところで、きみを懐かしく思うことなんて。やめたいんだ、もう忘れたいんだ、きみを。きみのことを。
「――」
言葉にならなかった声は、きみと似たような香りと共に、雑踏のなかに消えていった。
/懐かしく思う
懐かしく思うこと
幼稚園の時、園庭にビニールプールを置いて、水浴びしたこと。
小学生の時、運動会の鼓笛隊で、旗を振ったが、親が仕事で見てもらえなかったこと。
中学生の時、好きだった人の家に友だちと遊びに行って、とても緊張したこと。
高校生の時、体育祭の応援看板を、かなり時間をかけて製作したこと。
大学生の時、隣にいたあの人の笑顔。
全て、「懐かしく思うこと」。
アルバムを開くみたいに、
書いたノートを見返す。
夢を描いた日記未満の文字。
そのまま捨てるには恥ずかしく、
燃やすにも灰を気にしてしまう。
残された文字は、
思い出にも残らない。
「懐かしく思うこと」は、
何処にも無いよ。
思い出にすらならなくて、
まだ、生き続けている。
懐かしく思うこと
それは東京ディズニーランドに、初めて姉妹で行ったこと
姉妹で旅行なんて、初めてで、とても緊張したし、
お姉ちゃんにあうのも久しぶりすぎて、初めて何て
声をかけたらいいのかわからなかった。
それで、お姉ちゃんの方から声をかけてきてくれて、元気そうで良かったと、抱きしめてくれた
お姉ちゃんに会いたかったから涙が突然出てきて、
それでも、お姉ちゃんは、何も言わずに、色々はるかが、背負ってるのわかるよ
だからはるかのことは、私は大好き!
はるかが実家でくらしていて、居心地がいいときもあれば、家族に気を使いすぎて、疲れてダウンするのもわかってるから、今日は思う存分たのしんで!
何も考えずに、思いっきり楽しんでくれたら、お姉ちゃんは、嬉しいからと言ってくれた。
そしてディズニーランドについて、いろんなアトラクションに乗って、ご飯食べて、買い物して、ショー見て、もう閉園時間やな
帰りたくないといったら、お姉ちゃん一緒の気持ちやで!そして、ホテルにつき、お話して、睡眠に入った
次の日の朝。
お姉ちゃんと、お別れする日が来た
ホンマにありがとう!楽しかった!って言うと
お姉ちゃんが、また実家に帰るから、その時まで
待っててな!
元気でバイバイっとてをふってくれた
気がついたら、また涙がでそうになった
新幹線に乗り、京都まで、帰ってきた
お母さんから、京都駅まで着てるよ!
と、LINEが入っていた❢
私はありがとう!わざわざ京都駅まで迎えに来てくれてと返信を返した
そして京都駅についてお母さんに、ただいま!
ありがとうと言って車に乗った
その日は、お風呂に浸かり、早い目に寝た
次の日の朝私は凄く現実を見せつけられた!
そして、体が疲れ切って、一日中寝ていた
お姉ちゃんから、夜LINEが入ってた
また沖縄に来て!と、私は迷惑じゃない?と、返事したら、大丈夫、はるか来るんやったら、仕事スケジュール空けるからと、返信きた
そして私は、分かった、稽えとくと、返事した
私がお姉ちゃんと、LINEしてる間に、お母さんが、部屋来て、はるか大丈夫?
体調悪くない?と言ってきた
言われてみればのどがいがいがするし、体だるいっといったら、疲れて自律神経失調症になってるんやろな!
もう安心していいよ!
家に帰ってきてるんやし
何かあれば言ってと、お母さんがいって、部屋を出ていった
私は何ていい家族なんだろうって思った
4年前まで好きだった人を思い出す度に、必死で可愛くなろうとしたあの頃が懐かしく、少し切なくなる。
両思いって本当に奇跡なんだなぁって分かって、なんにも出来ずに終わった自分の無力さに吐き気がして、体中の水分がなくなっちゃうんじゃないかってくらい泣いて、泣いて、泣いた。
あの人は、誰かを心から好きになることの幸せと、別れの残酷さを教えてくれた。
ありがとう。
こんな私と、出会ってくれて、一緒にいてくれて、一瞬でも、私のこと好きになってくれて、ありがとう。
そして、さようなら。
あなたを見ると全部思い出して辛くなっちゃうから、どうかもう二度と私の前に現れないでね。
私の知らない所で幸せになってね。
さようなら。大好きだった人。
懐かしく思うこと
父、祖父母が亡くなって何十年たっても、優しかった姿思い出す。
祖母も厳しく優しい人。
祖父2人、真面目な人と、破天荒な人だったけど、優しかった。
こんな事ばかり、思い出す。
生きていたら、喜ぶなとか、話したいなって、孫大喜びしてくれてる。
思いだして、感謝。ありがとう。と思いながら、頑張ろうと思う。
「懐かしく思うこと」
懐かしく思う人間関係は、地元で共にボランティアをした仲間たち。
共に子どもたちを楽しませる計画を立ててきた仲間たちと飲み会。
新たな仲間も加わり、大きくなったこの団体。
そこに入り、新鮮さと懐かしさを感じる。
題 懐かしく思うこと
昔、飼っていたインコ
一言も話せず、言葉に愛されなかった愛鳥
それでも、私にとっては
それも立派な個性だったと、今では思える
だから、君の死は、肉体の死だけではなく
君の個性と言う、核の死でもあった
だから、辛かったけど、大切な記憶
『懐かしく思うこと』
テレビを付ける
ファミコンを付ける
ゲームはドラゴンクエスト
コントローラーで操作する
テレビの中の自分が動く
セーブをする
ファミコンを切る
テレビを切る
寝て
起きて
また繰り返す
冒険の書があるかぎり
それは変わらず
懐かしく思うこともない
懐かしく思うこと
前に聞いた音楽を
聴くと…
涙溢れたり…
切なくなったり…
何度も何度も
リピートしては
懐かしさに
浸るのがすき…
懐かしく思うこと
40代半ば。男性。
職業:編集者
俺の両親は、10年前に事故で亡くなった。
即死だったようだ。
子供の頃、家族で住んでいた家は、既に取り壊していた。
現在は、2階建てのアパートが建てられている。
思い出が詰まった家を取り壊すことをお願いした時は、人生で1番大きな決断だった。
けれど今でも、我が家があったところに足を運んでば、懐かしく思っている。
#21 空が淡い虹色になっていた。
夕焼けの時間。下の方は、暖色で上に行くほど寒色になっていく。綺麗な虹色のようなグラデーションだった。
あの頃が懐かしい。
何も考えなくて、ただ毎日が楽しかった。
必ず、明日が来ると思っていた。
幸せだった、あの頃に戻りたい。
1年前のあの日が一生、来なければ良かったのに。
___懐かしく思うこと
懐かしく思う事。
懐かしく思う事は
元現場の事。
今日本当に久しぶりに
名前が出て
やっぱり
うるうるしたなぁ。
1人でも
皆んなの分を
背負ってる
背中は
そんなに大きくないけど。
『懐かしく思うこと』
ある時期、母方の祖父母のもとで暮らしていたことがある。
祖父は口が悪く頑固。
農家を営んでいた。
祖母は「農家の嫁になるものじゃない」と口癖のように。
料理が得意な、愛の濃い人だった。
もう、あの頃、暮らした家はない。
祖父母が他界してから、壊してしまった。
目をつむれば、いつでもいける。
祖父は横になり、うるさいくらいの大音量で、テレビをみている。
祖母は冷たい水を使って、器を洗い、夕食を用意する。
今頃には大根ばかりのおでんを煮て、振る舞う。
私が大根に目がないからだ。
私の思い出の中では、家も祖父母も生活している。
温もりがある。
ないけれど、あるのだ。
今も2人が裏の流しで白菜を割り、塩を振り、唐辛子を入れ、漬物をつけている。
あそこに、私はいた。
あの頃について書くごとに、懐かしく思う。
言葉を覚え、意味も知らずに使いまわす子どもを見て
私の母を思い出す。
母の期待が重くて、でも応えたくて
必死だったあの頃の私を。
そして、あの頃の母も、ただ必死なだけだったのだと。
長い月日が、すれ違いを埋めていく。
母になった私が
老いていく母が
子どもに願うこと。
それはきっと同じなのだろう。
やっとあの頃の私が、報われる気がした。
※多少の矛盾あります
懐かしく思うこと
今年も、君の誕生日がやってきた。10月30日。ハロウィンの一日前の、とても素敵な日だ。
去年は何をあげたっけな。かぼちゃが嫌いな君は、母親から
「かぼちゃは栄養たっぷりだから。そろそろ食べれるようになりなさい。」
とかぼちゃクッキーをもらって怒ってた。
でも、君の好きなお菓子の詰め合わせを僕があげたときは、見たことないくらいに喜んでくれたっけ。
とにかく、君はいつも笑顔だった。君の泣いてる姿なんて見たことないし、風邪をひいた時だっていつでも元気だった。
.........
まるで昨日の事のように、君との思い出がよみがえってくる。懐かしさって、こういうことを言うんだな。
昨日の事のようだけど、懐かしい。
.......................君がいなくなった、本当の昨日は懐かしくなんてないのに。
.........
なんであと一日、頑張れなかったんだよ...。誕生日プレゼント、楽しみにしててくれただろ...。
君のために、一週間前わざわざ流行りの店に行って、流行りの化粧品を買って、お菓子を買って、それを詰め合わせて......男が入るのに勇気がいるような化粧品コーナーにだって入ったんだぞ...。
.........
そんな去年の秋。君の笑顔が見れなくなった秋。
今日も学校か。
仏壇の前で手を合わせる。
大好きな彼女が笑っている。
今年は何をあげようか。
『懐かしく思うこと』
少し、現実から離れたかった。
そういえば、
ここをまっすぐ行けば海につくんだったけ。
今でもすぐ行けるような距離だけど、
全然行ってなかったな。
そう思い、ふらっと海に寄ることにした。
着いた途端、さざ波に圧倒される。
何故か、
小さい子達のはしゃぎ声が遠くに聞こえる。
そこまで通っていた訳じゃ無いのに、
海の匂いが懐かしく感じる。
五感に身を任せて、突っ立っていると
生ぬるい水滴が頬をつたった気がした。