『愛情』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「ちょっと隣いい?」
「ん? うん」
屋上は風が吹いている。
「泣いてた?」
「えへ? 泣いてない」
「泣きたい気分?」
「そんなことないよ」
「俺は泣きたいな」
「なにそれ」
「今日さ」
「うん」
「ここに来る道で、サザンカが咲いてた」
「おー、寒くなるね」
「ね、あったかいごはん食べないと」
「だね」
二人は肩を寄せ合った。
「明日晴れかな」
「ずっと晴れだよ」
「そうなの? 雪、降らない?」
「東京の冬は、ずっと晴れだよ」
「そっか、よかった」
「なんで?」
「洗濯物、ずっと干せる」
「それは、よかった」
「明日お弁当作るよ」
「やった、楽しみだ」
「あ、でも、今日の残りものも入れていい?」
「なんで?」
「今日を思い出せるように」
「いいね、楽しみだ。…今日は、いい日だった?」
「うん。終わってみたら、きっといい日になる」
「それはよかった」
二人は向き直ってお互いを見つめた。
「ありがとうね」
「なんで?」
「いっぱい泣けた」
「泣いてないじゃん」
「んーん、ずっと泣いてた」
「そっか、じゃあ、よかった」
「うん」
「戻ろうか」
「うん」
そうして二人は部屋へと戻った。
恋情は、他者を欲して際限なく求めるもの
愛情は、他者に与えたくなり健やかに幸せであれと
願うもの。
「愛情」
【愛情】
自分にとっての愛は、昔からぬるま湯のお風呂だった。
小学校低学年頃の冬の日だったと思う。その日は、なかなかに寒い日で、お風呂に浸かっている間に、急速に水温が冷えていった。
そんな中小さい頃の自分は何を思ったと思う?
正解は、湯船から出るのは寒い、である。
単純にぬるい温度の水じゃ体が暖まりきれなかったのである。
こうして、私は、湯船から出られないまま一生を過ごし、お風呂で死んだのでした…なんてことにはもちろんならず、心配で見にきた母に連れられてふるえてすごしましたとさ。めでたしめでたし。
閑話休題。
つまり何が言いたいのかというと、愛情と、ぬるま湯のお風呂って結構似ているというか近しい存在だと思うのだ。
以下はお風呂の特徴だが、ちょっとくらいは愛にも当てはまっていると思っている。
・少しずつ冷めていく
・浸っているのは気持ちがいい
・なかなか出られない
こんなことに徐々に気づいていき、小学校中学年になる頃には、愛情はぬるま湯のお風呂のようなものだって方程式が出来上がっていた。
くだらない方程式だが、実は、今の私にもその価値観はある。
そして、ここから教訓を得るとして何がいいだろう。
愛情にいつか溺れ死ぬかも、ってことだろうか。
それとも、例え話って意外と伝わりにくいってことだろうか。
もしくは、そんなことばかり考えている自分にがっかりすればよいのだろうか。
着地点を見失いつつも、これが私なりの愛情の定義だ。誰かに話したことなんてなかったけれど、意外と筋が通っているでしょう、フフン…と自画自賛でもしておこうと思う。
終わり。
『子供への虐待の容疑で自称専業主婦の女が逮捕されました。女は父子家庭で育ち――』
夕食の時間帯に、父親の連れ子を殴り捕まった女のニュースが流れた。
女の過去までつまびらかにするそれを、私は見るでもなく見ていた。けど食べている里芋の煮物の味はしない。
炊きたての白米を碗にたっぷりとよそってきた母が、ニュースを見ながら喚く。
「また虐待? 最近多いわね」
愛されていなかったのね、と一人でうなずきながら、母も食卓についた。テレビではまだ逮捕された女の話題が続いている。
今さらチャンネル変えるのもなんだし、早く終わらないかな。私はテレビから意識をそらすように、母から受け取った白米を夢中で箸で運んでいた。
「麻里衣は?」
一心不乱で白米にがっついていた箸が止まる。
白米を口いっぱいにおさめたまま、ゆっくりと顔を上向けた。母はにこにこと笑っている。
「麻里衣はそんなことしないわよね?」
なんてことのない母の声が、蝋のように私にどろりと垂れてくる。
私は白米を口いっぱいに頬張ったことを後悔した。緊迫感におされて、唾液も出てこない。
白米は無味を通り越して、もはや砂の味に変わっていた。
愛情は言葉じゃ伝わらないと考える。
私はどんな言葉よりも、行動や表情、思いやりからその人の愛情を感じたい。
言葉は誰でも言えるからこそ、そこに愛情があるという確信は持てない。しかし実際行動に移すことは本当に愛情がないとできないことだと思う。
相手の気持ちを考え、あえて発言を控えたり、前に話した会話の内容を覚えてくれていたり、自分に興味を持ってくれている、私のことを考えてくれていると感じた瞬間に愛情が生まれるのではないだろうか。
雑居ビル、錆びついた非常階段の踊り場で、小さく欠伸をたらしながら、吐息が白くとりまくのを見て冬というものの到来を思い知った。上空から見える隘路の繋がる大通りは昨晩の雨のために濡れていて、冬朝は面白い。透明な太陽の光線を水滴に浴びて地面がきらきら白やむのだ。
愛情
【愛情】
薬品
ものによって量や用途は違えど
使い方で薬にも毒にもなるらしい
愛情
相手あっての事
用量と用法を守りましょう
【愛情】
一人ひとり違う形だけど、きっと想っていることはみんな同じこと。
どこか歪で、憎悪ももしかしたら含まれているかもしれないけれど、それでも美しいと思えるもの。
愛情ってそういうものなんじゃないかと思う。
最初は好きだったと思う
一緒の時間を過ごすうちに
気づけば気持ちを伝えたけど叶わなかった
それでもずっと一緒にいたから
友達ならずっと一緒にいられる
なんて浮かれて過ごすうちに
本当に友達みたいに
今まで恋人と過ごしてきたような
無意識に気を遣ってるなんてなくて
一周回って愛情から友情になったと思ってた
なのに
君との繋がりが急に無くなって
こんなにも悲しくて寂しくて
思い出を振り返ってばかりで
いつまでも「戻れないかな」なんて思うのは
やっぱり最初からずっと私の「好き」が
目を背けていただけで何回回っても
友情なんかじゃなくて愛情だったんだと
どうにもならなくなってから
気づいてしまったのだ
#愛情
愛情の与え方、受け取り方、表現
人によってたくさんの愛情がありますね
恋人への愛情
家族への愛情
友人への愛情
各々に伝わってほしいけど、伝わらないことがこのご時世
多いのかな
今で言う『コスパ』で済まされてしまいがちで、
肝心なところまで『コスパ』にならないように
今の時代、時間をかけることが大切なことが多いと思う
それと、これから大切な人になるなら、隠し事をしないで
今のご自身を受け止めてもらう方が、のちのち大切になるよ
後になっても、助けてほしい時、助けてくれなくなるよ
私はいつからか、愛情が何かを忘れてしまった。
検索をかけてみると、相手に注ぐ愛の気持ち、異性を恋い慕う感情だと出てきた。それでも何だかぼんやりしていて、心に穴がぽっかり空いてしまったみたいだった。
唯一、あなたの顔だけ脳裏によぎった。あなたは誰にでも屈託のない笑顔で接していた。
今は何処で何をしているのか、私は全く知らない。それでもいつかもう一度、あなたに会えたら。
その時にはじめて、心から愛情を込めて
「大好き」
なんて、言えるのかな。
お題 愛情
毎日の時間だけ、少しだけそばに居る
離れていたのが開いていた心の隙間に、
帰ってきた愛を感じられた。
一日の始まり
君の吐息で目が覚める。
合せ鏡のような、
やさしさに包まれている
愛情には好き嫌いという感情とは別に
磁石の力があると思う
N極とS極があり
極が異なる人の愛情には惹かれ
同じ極の愛情は反発して受けつけない
よく浮気をする人は
どんな極の愛情が近づいても
簡単に自分の極を変えて引きつけられてしまう
では全く気が浮つかない人は?
「モノポール」
つまりはノーベル賞だ
素晴らしい人間だ
しかし言い方を変えると
まだ発見されていない
純粋な愛情とは、一体どういう形と色をしているのだろう?
[愛情]
世の中はこの言葉が溢れている。
私はこの言葉が苦手だ。
言葉そのものが大きすぎてその割りに
簡単に使いすぎている世界に戸惑いを感じる事がある。
お題:愛情
「愛してる」
口に出すのは恥ずかしくて、あんまり言わない言葉。
恋人とかには言ったりするのかな?
私はまだ恋人ができたことないからわからない。
アニメとか漫画では聞いたりするけど、現実では言わないのかな、、、
家族に言うことはあると思う。
でもやっぱり改めて言うのは恥ずかしいから、多分言ったことある人は少なそう。
恥ずかしいじゃん、やっぱ。
言うとしても「好き」とかになっちゃう。
でも「好き」と「愛してる」だと「愛してる」の方が愛情を感じる。
人によるかもだけど、、、
プロポーズとかの時に言うイメージがある。
そういう特別な日。
あとは友達とかとノリで言うこともあるかな。
なにかしてもらった時とかに「ありがとー!愛してる!!」みたいな。
、、、まぁあんまりないかも。
相当仲良くないとそんなノリにはならない、かな?
でもノリで言うのはちょっと嫌かな。
それでも恥ずかしいのに本気に取られないじゃん。
やっぱりそういう気持ちを伝えるなら、いきなりは無理だから、「ありがとう」って心を込めて言うことからスタートかな。
それで、慣れてきたら「好き」とか言えるといいな。
「愛してる」はハードル高いけど、いつか言いたい。
目標が1つ増えたかな。
いつになるかわからないけど、頑張ってみよう。
70_愛情
朝にたまたま会っただけで
この黒さが写ってしまうなら、
私は君を避けるべきなのだろうか。
もしこれが
変に白ばかりなものであったのなら、
君は心の底から
笑顔になってくれるのだろうか。
そうならば、きっとそれは
仮面の被る愛情であるに違いない。
でも君は
馬鹿だから
気づかないから
気を遣いすぎるから
優しすぎるから。
私はこの仮面を脱ごうとは思えない。
このままの上っ面な愛情でゆるして。
帰ったらいつも母が台所にたっていて
冷たい両手で晩御飯を作ってくれている。
そんな母が作るご飯が1番美味しい。
温かいご飯は
母の愛情がこもってるみたいで
心まで温かくなる。
お母さんいつもありがとう。
「お母さん明日は肉じゃがが食べたいな」
─────『愛情』
愛情
あたたかいもの
肩をはらないもの
お互いがあげたり もらったり?
愛情…
こぉ〜わぁれそぉおな〜あぁすにむぅかぁい〜♪