『恋物語』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
トロトロ溶けるチョコのように甘いような見た目で、
食べてみると実は胸が苦しくなってしまう、まるで毒林檎のよう。
解毒薬は何一つ効かなくて、唯一、効果があるのがあなたと話してる時だったり…ね。
恋物語
私の恋物語
現在恋愛中
人から見たらたぶん両想い
でもなんなんだろう?
絶対に好きだから大丈夫だよ!
そのまま頑張れ!
と言われるときもあるし、
意味分かんねー関係だね!
やめたほうがいいんじゃない?
と言われるときもある。
私自身も手応えがないわけじゃない
でもほんとの彼の性格を100%分かるわけではない。
でもとっても寂しい人なんだなって思う時がいっぱいある。
だから私は守りたい。
守ってあげたい。
そして、私に元気をくれるあなたが最高に大好き!
そんな恋愛をしている私です。
※二次創作
※悪い子3人組(ばいきんまん、ドキンちゃん、ホラーマン)
「いただきまーす!」
バイキン城の朝ごはんは三人だけの空間でも、賑やかな雰囲気に包まれていた。
「あー…ん…」
赤い宇宙人の少女は、こんがりと焼かれた食パンを口にしようとした途端、しゅんと下を向いてしまった。
「どうしたの、ドキンちゃん?」
「飯が冷めちまうぞ?」
仲間の黒い宇宙人の少年と骸骨が心配そうに、彼女の顔を見つめた。
「…やっぱり、あの子のことが好きなのかな…?」
ふわふわで白い食パンの顔をした彼は、ピリッと辛いカレーの香りがするあいつのことが好きなのだろう。
私に向けたことのない心からの笑顔を、あいつに向けていたから。
「…ううん、やっぱなんでもない!」
そう言った赤い少女は、食パンにオレンジのマーマレードを塗り、勢いよく頬張った。
叶わない恋物語を物語るかのように、食パンに塗ったマーマレードの味は甘酸っぱくて、少しほろ苦かった。
おしまい
恋物語は
甘くてどろどろ
僕らモブには関係ない
恋愛とか青春とか
そんなのあるわけないじゃん
僕らもヒロイン
王子様になれそうかな!
そうだといいな。
恋物語\
あー、私も恋愛がしたいなー
Twitter、インスタ、TikTok.
いつもカップルの幸せそうな動画とか写真出てくるんよな…😇
私がそういう動画沢山見てるからなんだけどね笑
いーいーなぁぁー
でも、ただ恋愛をしたいだけじゃないの
お互い笑顔で居られる悔いのない恋愛にしたいのっ!
そのために
相手の気持ちをちゃんと考える
明るくする
私も、もっと可愛くなるために努力しなくちゃ
他の子と比べなくていいから、自分なりに頑張るの!
好きな人には自分からアタック!
勇気を出せ私!
頑張って私!(っ`・ω・´)っフレーフレー!!!
いつかまた、これを読んだ時には、そばに居てくれる人がいますように!!
でもね、居なくても落ち込まないで
だって、努力した私は誰よりも可愛いんだもん!✌🏻️´-
#26「恋物語」
誰かが、誰かを愛する感情を「恋」と呼んだ
恋と言ってもきっかけは1つでは無い
一目惚れ
優しさ
楽しさ
顔
きっともっと沢山のきっかけがあるだろう
恋という木にはみんな花を咲かせたりする
しかし上手く受粉できずに枯れてしまう花もあるだろう
でもずっと歩いた先で幸せだと言える世界に生きていて欲しいと思う
誰かが
大切な誰かを
後悔のないくらい
幸せにすることが出来ますように
普通の恋じゃものたりない。
面白おかしくじゃないと満足いかない。
「私も連れてって。」
こんな檻から出て、貴方のような異常者を愛してあげる。
「私を満足させてよ。」
🕊️『明るい空の下』
誰かに救われたいと思っていた私が
誰かを救いたいと思う形で
恋をするとは思わなかった
恋愛は水鏡のようなもので
自分が知らなかった自分がよく見える
相手は複雑な形をした鏡で
どんな複雑な問いもちゃんと複雑な過程を経て
自分へ返ってくる
まっすぐに向けた心はどこへたどり着くでしょう
この恋は成就せずに終わる恋かもしれないが
この気持ちを感じることがこの恋の目的なのかも知れないが
こんな明るい空の下で
何の悪い予感もなく
見つめあえたらどんなにいいかと
思う気持ちだけは自由だ
銀色夏生✨
🌿🩵🌿🩵🌿🩵🌿🩵🌿🩵🌿
#恋物語
恋物語みたいな恋に憧れてるのは
私だけ?笑
【恋物語】
恋愛って難しい。
もし彼氏がいるのなら、本当に奇跡だと思っている。
お互いを愛し合えるなんて魔法、わたしは知らなかった。
もし恋愛の神様がいるのなら、
なんでも叶えてくれるのなら、
わたしは言うだろう、「あの人に振り向いてほしい」って。
でも、叶わないのが恋愛、叶ってくれないのが恋愛。
恋愛って難しい。
モンブラコン*
~~~~~~~~~~~~~『恋物語』
…中身が魚の足だから、立ち上がれない。
…喉も魚だから、喋れない。
…心が空っぽだから、意思がない。
…よって失敗作だから、棄てられた。
…腕が動くから、前に進む。意味はない。
…毛むくじゃらの動く物に、足を食べられた。
足はすぐに元に戻った。
…キモチワルイ。
…肌色の動く物に、触られた。
…キモチワルイ。
…無数の小さな動く物に、噛まれた。
…キモチワルイ。
…毛むくじゃらに食べられていたら、
…紫色の目の、肌色の動く物に、
抱き上げられた。景色が速く動いた。
…キモチガイイ。
…体がキレイになった。
…食べられない場所にいる。
…紫の目の、動く物が傍にいる。
…キモチガイイ。
…紫の目の者を噛んでみた。
甘い味がした。
…紫の目の者に、頭を、触られた。
…キモチガイイ。
…紫の目の者には、どこを触られても、
…キモチガイイ。
「姉さん、寝言、怖いんだけど~」
縁側で、膝枕係のテイちゃんが、お昼寝姉さんを撫でながら、微笑んでいる。
恋物語
「バイバイ」
君は急に別れを切り出した。
どうして?
僕、何かした?
どうして?
昨日までは一緒に笑っていたのに。
どうして?
なんかしたなら謝るから。
だからお願い、
「バイバイ」
なんて言わないで。
僕が見つめても君と目が合う事はない
君も僕と同じように誰かを見つめているから
でもたまに君が視線に気づいてこちらを振り向く
君と目が合いそうになったら窓に視線を向け
気にしてないふりをしてしまうんだ
男じゃないな〜
いつになったら君と目が合うんだろ
【恋物語】
むかしむかしあるところに、小さな国がありました。国の真ん中にはお城があり、王様が騎士たちと一緒に暮らしていました。
あるとき、国じゅうに病が流行りました。不治の病でした。国民がばたばたと死んでいきます。困った王様は、国でもっとも強いと言われている魔女を呼び寄せました。魔女はまだ成人もしていないような、うら若き娘でした。
王様は魔女の見た目に不安を覚えながらも、言いました。
「魔女よ、そなたはとても強い精霊様と契約していると聞く。精霊様のお力で、どうか皆の病を治してくれないか。成功したあかつきには、望みの褒美をとらせよう」
それを聞いた魔女は、王様のそばに仕えている一人の騎士を指し示しました。金に輝く長い髪と、氷のように鋭い目を持つ、たいへん美しい騎士でした。魔女はその騎士に一目惚れしたのです。
王様は困りました。騎士にはすでに妻子がいたからです。
「金でもいい、土地でもいい。そなたが望むまま、いくらでもとらせよう。しかし、人の心だけは、わたしの権力でも、どうにもならぬのだ」
どれだけ説得を試みても、魔女は頑として譲りません。王様はとうとう根負けしてうなずきました。魔女は喜んで、国じゅうの病を治してまわりました。
ところが、魔女の褒美になることを嫌がった騎士が、自害をしてしまいました。約束が違う、と魔女は怒りました。そして、怒りのあまり、国をまるごと氷漬けにしてしまったのです。こうして、ノースラスカの国は、永久凍結国と呼ばれるようになりました。
げに恐ろしきは、若き娘の恋心。つける薬はなく、不治の病よりも手の施しようがありません。もしあなたが若い娘に恋をさせたなら、氷漬けにはお気をつけて。
「は?」
物語を聞き終えたアオイが最初に発したのは、その一言だった。
「なにその話。若い娘バカにしてんの?」
自身が若い娘だからか、アオイはおかんむりだ。だからといって、僕に当たられても困る。僕は本の内容をそのまま読んだだけだ。最後のくだりは、僕もどうかと思うけど。
「しかも魔女が情緒不安定すぎない? 怒ったからって、いきなりぜんぶ氷漬けなんてする?」
目の前にそびえる国境の壁を見上げて、アオイが唸る。壁はカチコチの氷漬けで、真昼の太陽に照らされても、溶ける気配はない。
僕とアオイは、物語の国の目前まで来ていた。僕の国から馬で丸二日。いまは昼食休憩中。東の国から来た留学生のアオイは、永久凍結国ノースラスカは北にあるから凍ってる、ぐらいの雑な知識しか持っていなかったので、僕がいつも持ち歩いている本で、ことの顛末を読んで聞かせたのだ。
「この話、じつは後半が捏造されてるんだ。魔女は病を治してない。病がこれ以上広がらないように、国をまるごと凍らせただけ」
「えっ、じゃあ、これ溶かしたら、あたしたちも不治の病に襲われかねないってこと?」
「アオイ、僕らの専門学科は?」
「医療魔術。……いや、いくらあたしたちが優秀だからって、未知の病なんて治せないでしょ」
「未知じゃないよ。この国を襲った病はすでに特定されている。緑呪病だ」
「なんだ、大地の呪い系か。それならあたしたち二人がいれば楽勝じゃん」
「そう。現代なら誰も死なせることなく治療できる。魔女は国の時間を止めて、未来に可能性を託したんだ」
「なるほど、思いきったことするなぁ……」
アオイは改めて壁を見上げた。
「……いやさすがにみんなもう死んでるでしょ。氷漬けなんだし」
「ところがそうでもないんだよ。魔女が凍らせているのは、水じゃなくて、時間だから。氷は見せかけ。状況をわかりやすく外部に伝達するためのインターフェイスというか」
「首席魔術師様のおっしゃることは、相変わらずよくわからんですわね」
「とりあえず、このまやかしの氷の中では、時が止まってるってこと。魔女が契約している精霊は、時間の精霊だから」
「えっ、そりゃ最強だわ。時間の精霊って、契約できるんだ……?」
と、アオイは胡乱げな視線を僕に向けた。
「その話、ほんとなの? あんたはどこで知ったのよ」
「時間の精霊から直接」
「は?」
「僕が騎士の子孫だからか、精霊のほうから事情を話しに来てくれるんだよ。代々、律儀にね」
「たしかにあんた長い金髪だし、愛想のない氷の目をしてるもんね。物語の騎士っぽいわ。でも、騎士の子供は国と一緒に凍ったんでしょ? 子孫が発生する余地ある?」
「子供と奥さんは、流行り病を避けて、早いうちから隣国に疎開していた。その子供が、僕の母の曽祖父」
「なるほど、生き延びたのねぇ。……ははーん、あんたの家系、さてはカオだけで成り上がったな?」
「否定はしない」
僕は休憩中に広げていた荷物をまとめ、出立の準備をはじめた。アオイも僕に倣って、荷物をまとめだす。
「ねぇ、魔女がまだ病を治してないなら、騎士は早まったんじゃない? なんで自害なんかしちゃったんだろ。そんなに魔女が嫌だったの?」
「騎士は魔女が嫌で自害したわけじゃないよ。時を止める魔術の生贄になったんだ」
「えっ」
アオイの手が止まる。
「ちゃんと生贄ってこと納得して自分で死んだから、ある意味自害かな。そもそも、魔女は騎士に恋してたわけじゃないんだ。時間の精霊が騎士の命を欲しがっただけ。あいつは若いイケメンが好きだから」
「じゃ、じゃあ、さっきの本はなんなのよ。なんで若い娘が恋したのが悪いみたいなまとめられかたしてんのよ!」
アオイがまたぷりぷりと怒りだす。
「まあ、時代というか……。魔女を悪者にしたかった人がいるんだよ。僕の母の曽祖父のことだけど」
「ただの私怨」
「後世に伝わる物語なんてそんなものだよ。さ、行こう」
アオイの風の魔術で城壁を乗り越え、真っ平な氷の上を進む。馬は置いてきたので、予め用意しておいたスケートで走る。アオイが作る追い風のおかげでスピードが出て、みるみるうちに城が近づいてくる。僕の胸の鼓動も高まっていく。もうすぐ、夢にまで見た魔女に会える。
時間の精霊は、過去のできごとを映像で伝えてくれる。鮮明な魔女の姿に、僕は一目惚れしていた。長く艶やかな黒髪。憂いを秘めた黒いまなざし。儚げに揺らめく細い手。たぶん精霊による思い出補正がかかってるけど、それを加味しても、彼女は美しかった。それに、美しいだけじゃない。国の人々のことを想う、心優しき魔女だった。
国民を助けたいという彼女の願いは、僕の母もその父もその母もその父も、叶えられなかった。だけど、現代に僕が生まれた。僕には、魔女の願いを叶えるための条件が揃っている。僕ならこの国の凍てついた時間を溶かせる。生きている彼女に、やっと会えるんだ。そして願いを叶えたあかつきには、魔女の心に、僕の存在が強く刻み込まれるだろう。
ほどなく辿り着いた城の外壁には、氷の階段があった。精霊が僕を招くために作ってくれた道だ。魔女がいるであろう場所へと、カーブを描いて続いている。僕たちはスケートを脱ぎ、階段をのぼった。手すりはないし氷でツルツルだけど、いざとなればアオイの風が受け止めてくれるから、落下死の心配はない。ところどころに、休める踊り場も用意されている。僕たちは黙々とのぼった。アオイは口数が多いほうだけど、この国に入ってから、やたら無口だ。
いくつかの踊り場を経て、とうとう視界にその場所が、その姿が映った。城の端から城下の広場に向かって突き出した広いバルコニー。両手を組み合わせた祈りのポーズで、黒髪の乙女が凍りついている。精霊が見せてくれた映像と寸分違わぬその容姿に、僕の心はうち震えた。
魔女の傍で、精霊が手招きをしている。僕は残りの階段をふらふらとのぼり、バルコニー前に用意された氷の足場に立った。腰の短剣を引き抜く。
お望み通り、このあり余る魔力と、精霊好みの容姿、そして若き命を、時間の精霊に捧げよう。凍った時間を溶かして魔女を目覚めさせる、僕はそのための生贄だ。
短剣を一気に胸に突き立てる――その直前、鋭い風が短剣を弾いた。短剣はバルコニー内に落ちて滑り、柵で跳ね返り、魔女の足元で止まった。
「なんで止めるんだ!」
僕は怒ってアオイを振り返った。
「なんであんたが死ななきゃいけないのよ」
怒りのこもった低い声。僕の目よりも冷たく光る黒い瞳。僕が一瞬気を呑まれた隙に、アオイは僕を押し倒した。背中が冷たい足場に押しつけられる。アオイの腕は細いのに、風の力が加わっているからか、男の僕でも跳ね除けられない。
「騎士が生贄になったって話を聞いたとき、嫌な予感がしたから、絶対に止める気で風を練っていたのよ。あんたが死んだら国家の損失でしょ。よそから来たあたしが知ったこっちゃないけど!」
「それならほっといてくれ!」
「ほっとけるか! ……ああまどろっこしい! このさいぶっちゃけるわ! あたしがあんたに死んでほしくないのよ! あんたが好きだから! だから、なんとしても止める!」
突然の告白に驚き、僕は言葉を失った。
「あんたにいきなり旅行に誘われて、どれだけ嬉しかったと思う!? 卒業記念にノースラスカ溶かすとかいうあんたらしい無謀な計画、あたしにだけ話してくれたと知ったら、ノる以外ないでしょ!? 実質卒業旅行だし、しかも二人っきりだし、ワンチャンあんたがあたしに惚れてるのかもと思って、舞い上がってたんだからね! 氷の城の前で愛の告白イベントとか、夢見ちゃってたんだからね! それがこの仕打ち!? 目の前で死なれたら一生引きずって新しい恋もできんわ! ふざけんな!」
いつものアオイの調子で、まくしたてられる。
と、アオイは急に、魔女へと顔を向けた。
「おいてめぇ聞いてるかこのすっとこどっこい精霊! そういう事情だからこいつは渡さない!」
そして、大きく息を吸い、
「若い娘の恋心舐めんじゃねぇ!」
一喝。アオイを中心に風が渦巻いた。まるで嵐。アオイの長い黒髪が逆立っている。アオイに体を押さえられていなかったら、僕も舞い上がっていただろう。嵐は城をまるごと呑みこみ、揺すらんばかりに吹き荒れた。
「城を溶かすだけなら力業でどうにかしてやるわ! いちいち生贄求めんなこの面食い精霊が! 人の命が必要なら、せめてあたしを持っていけ!」
「そ、それはだめだ!」
僕は慌てて叫んだ。
僕が生贄となって死ぬことについてなら、じつは書き置きで残してあるし、異母兄弟にもこっそり告げている。同行したアオイが罪に問われる心配はない。でも、東の国の第五王女が帰らぬ人になったら、外交上の問題に発展する。アオイに同行を頼んだのも、さんざん迷ってのことなのに。
ノースラスカの城に近づくためには、アオイが契約している風の精霊王の力が必要だった。それに、アオイなら魔力量は僕より上――どころか歴代魔女の中でもずば抜けている。力で押し切る癖があるけど、技量もある。なにかトラブルがあっても、アオイなら切り抜けられるとふんだのだ。
さすがに、アオイが生贄になろうとするトラブルなんて予想してない。生贄になるべきは、僕だ。
アオイを押しのけて起きあがろうと揉み合う僕の目の端で、ふわりと、黒い影が動いた。
僕は息を呑んだ。動いたのは、魔女だ。アオイの強引な力でわずかに時間が溶け、ついに魔女が目を覚ましたのだ。
魔女はバルコニーの中から、あの憂いを帯びたまなざしで揉み合う僕たちを見た。驚いたように見ひらかれる瞳。続いて、ふっと優しく微笑む。ドキリと心臓が跳ねる。魔女の手には、いつのまにか僕の短剣が握られていた。
止めようと動く隙もない、あっという間のできごとだった。
魔女が、自害した。
たちまち周囲の氷が溶ける。まやかしの氷は水を残さず、蒸発するように消えていく。氷の足場を失った僕たちは落下。アオイが力強く僕を抱きしめる。風が僕たちを受け止め、そっと地上に下ろす。
「……なにがあったの? あたし、ほんとにやっちゃた?」
アオイが上半身を起こした。
「魔女が、生贄になった……」
アオイの下で、僕は呆然と呟いた。
「時間の精霊は、魔女を永遠の国に連れていった。魔女が、それを望んだから……」
「つまり、あんたは助かったってこと?」
「…………」
僕はショックのあまり、うなずくこともできなかった。
でも、これでよかったのかもしれない。力の抜けた体で、ぼんやりと思った。時間の精霊の国に連れていかれて、僕にそっくりな先祖の騎士と永遠の刻を生きるのは、ちょっと気まずい。これまで通り、アオイにライバル視されたり活を入れられたりしながら医療の研究に身を捧げて年老いていくほうが、張り合いはある。
魔女と騎士はこの世界では死んだけれど、精霊が造った永遠の国でいまも生きている。もしかしたら、魔女は本当に騎士のことが好きだったのかもしれない。僕を見た瞬間に見ひらかれ、ふっとやわらいだ黒い瞳、あれは、愛しい人を見つめるまなざしだった――
そうか、僕はあの瞳の記憶を、一生引きずって生きていくことになるのか。……たまらないな。
アオイが立ち上がり、僕に手を差し伸べる。黒い瞳が、嬉しそうに輝いている。その光に、僕はなんだか救われた気持ちになる。
街のざわめきが耳に入る。時間の凍結から戻った人たちが、なにも知らぬまま日常をはじめようとしている。
僕はアオイの手を借りて、立ち上がった。
「……まずは診療所に行ってみようか」
「そうこなくっちゃ!」
アオイがはりきった笑顔で腕まくりをする。
さあ、これから忙しくなるぞ。医療魔術師の卵として、ノースラスカ隣国の王子の一人として、やるべきことは、たくさんある。
#22 恋物語
自分の教室に向かっていたら、
職員室から先生が出てくるのが見えた。
「あ!先生!おはようございます!」
「おはよう」
「先生は今日も歩くのが早いですね」
いつも返事はくれるけど、歩くの早いし止まらない。クラスまっしぐら。
「そう?授業あるから、もう行くね」
「そうですか、かんばってください!」
「はい」
それでも、話せるのが嬉しい。
先生が私が行く方向とは別の角を曲がるまで見送ってから、教室に足を向けた。
勝手に上がる口角は放置して。
授業は分かりやすくて面白い。
こっちが小走りになるくらい颯爽と歩くけど、
見た目は普通だと思う。
先生のことは好きだけど、そういう好きではない。
そのはずだったのに。
今は、最後の授業が終わったところ。
先生は背を向けて教材を片付けている。
(学校に遊びには来れても、もう授業は受けられないんだ)
そう思うと寂しい気がして、なんとなく近寄ってみた。
広い背中だ、と意識した瞬間。
くらり、目眩のようなものを感じた。
-目の前の人に、触れて、みたい-
衝動的に足を踏み出そうとして。
教室の外を誰かが通るのに気づいて、
ハッと我に返った。
(なに、いまの)
いや、考えちゃいけない。
少し近寄っただけで、先生とは距離がある。
誰にも気づかれてないし、実際何も、起きてない。
私は咄嗟に心の中で蓋をした。
そして数日後、高校を卒業した。
私が先生を慕って追いかけていたことは校内では周知の事実だったが、
最後の授業で起きた現象を誰にも話すことはなかった。
---
それは、心に蒔かれた恋の種だった。
芽吹いたのは、成人を祝う同窓会で再会したとき。
そこから猛アタックを始めるなんて、
まだ本人すらも知らない。
これは、私の恋物語の前日譚。
【恋物語】
(私にしてはかなり長文)
~その1~
高校生の時、憧れの人がいた。
告げた記憶はないのだけれど…
卒業後、地域のサークルで一緒になり帰り道ドライブに行ったりした。
憧れが現実になると冷めてしまうのが私の癖なのか、サークルの足も遠のき、そのままになった。
数年前、地元のお祭りで偶然会い、○○さん?と声をかけられた。
還暦間近というのに甘いマスクは若い頃のまま
少し心がときめいた。
~その2~
大学のサークルで、無口でシャイな人に出会った。
飲み会の時は、さりげなく隣に座った。
彼女がいると仲間の噂話で知ったけど想いを捨てることはできなかった。
彼がサークルを辞め会うこともなくなり、それでも忘れられなかった。
想いを抱えてることが苦しくなって告白してあきらめようと決め電話で呼び出した。
初めて作った不格好な手作りのシュークリームを持って彼を待った。
小さな古い喫茶店をなかなか見つけられなかった、と遅れてきた彼に
「好きでした」
絞り出すような声で告げた。
返事がなんだったか、本当に記憶がない。
うん、と頷いただけだったか?
そう…と言ったか?
それだけで終わった。
「好きでした」
なぜ過去形で言ったのか?
あるいは言えなかったのか?
自分でもわからない。
たぶん踏ん切りをつけるためだったからかもしれない。
噂では今も隣町に住んでいるらしい。
竹内まりやの「駅」みたいなことがあったら良いのに…と思いつつ、きっと会ってもお互いわからないかも、とも思う。
~その3~
社会人になり長期研修で一緒になった人はハンサムではないけど、とても話しやすくて楽しくて自然体でいられる人だった。
研修が終わる頃、勤務地も遠いしもうこれで会えないかと思うと急に寂しくなった。
電話番号と住所を交換し、またねと別れた。
1度、家に電話をかけた。お母さんが出て、今日は仕事だと言う。
手紙も書いた。
少したって返事をくれた。
真面目な律儀な人なのだ。
離れていると憧れが憧れをよび、より素敵な人に思えてくるような…
それが虚しかった。
北海道にひとり旅に出て、そこから電話した。
在宅していて話すことができた。
「お見合いの話があるの」と唐突に言ったら、「そうか!」という言葉。
研修の時に「神威岬は良いぞ!」とあなたが言ったから、北海道に来てるのよ!とは言えなかった。
その後は連絡をしなかった。
せめて当時、携帯やメールがあったら繋がっていられたのだろうか?そうしたら違う人生があっただろうか?と今のデジタルの進歩にふと思う。
~その4~
中学生の頃から憧れの俳優がいた父親くらいの俳優だったが、所作や仕草、甘い声、シュッとした顔立ち。
当時はビデオもなかったのでブラウン管に映る俳優の写真を撮った。
大人になってからも結婚してからもずっとファンで亡くなった時は本当に悲しくて寂しくて…再放送のドラマは全て録画した。
好きという意味では、その俳優が一番好きだったかも…
柏原芳恵の「最愛」のようなものである。
一番好きな人の前ではおならもゲップもできないのだから…
今、隣にいる夫の前ではおならもゲップも平気、なぜなら一番好きな人ではないから(笑)
恋と愛の違いは何か?
恋心は相手をよく知らなくも持てるけど、愛情は相手を知らなければ持てない感情だと思う。
そういう意味で夫との恋物語はない。
恋する前に夫という人間を知ったから…
#7
気づいてしまったキミへの想い。
この想いを、恋物語として綴るか封じ込めるかは自分次第。
必ずハッピーエンドを約束されてはいないから、進めるのは怖いけど、芽生えた想いを消去せず、相手に届けられたら、いつか、ハッピーエンドの恋物語が完成すると信じたい。
がっつり恋愛物って読まないし観ないわ。それはあくまで添え物でいい。興味が湧かねーんだわ。本気で。
政府は少子化対策とか言うけど、生む気が湧かねー以前に他人に興味が無いんだわ。アロマンティックとは、とかそこまでじゃないとも思う。主要性嗜好は異性。でもそれ本当か? って疑問も出る。同性でも好きな顔ってあるじゃん。そのツラした人に本気で絡まれたらどうなるか分からんくらいには結局今持ってる性嗜好なんて“暫定”に過ぎない。大体が、持ち物と恋人の差が分からない。
飽き性拗らせて多分に恋が愛になったあとに長続きしないだろっていう夢もクソもないところ想定してるからだな。なのに吾輩はロマン派。つまりくそ。
桜が散って、風が薫って、まだ梅雨にはならない爽やかな新緑の候の頃のこと。
昼休憩で同級生とお弁当を広げて話しているときに、こんな話が出た。
「宮川って、キスする時目を瞑らなそうじゃない?」
誰かが言い出した言葉に数名の女子から「あー、わかる」と声があがった。確かに目を瞑らなそう。あとガン見してそう。なんならしかめっ面のままキスしてない。うわありうる。そんな感じでぽんぽんと話が進む。
大変生々しい話だなあと思いながら、僕はお弁当に入っていたウインナーを箸でつまんだ。まあでも仕方ないだろうとも思う。これは所謂恋ばななので。
女子というものは、二人以上集まれば恋ばなが発生するというのは世の常である。そもそも彼女らはうらわかき乙女である。恋の話の一つや二つ、聞かないしない話さない、なんてことはないのである。
なのでグループで集まって弁当を食べながら話をするお昼時は、恋ばなが飛び交うなんてことは、火を見るよりも明らかだろう。実際彼女たちはいつも恋ばなをしていることが多い。
先週は担任の先生は恋人の尻に敷かれてそうとか言われていたし、その前はクラスで一番イケメンの尾道くんは手を繋ぐのとかわけ無さそうとかそんな感じの話をしていた。他にも隣のクラスの永倉くんは付き合ったら大事にしてくれそうだとか、橋田くんとは気疲れしないで話ができそうとかそんな話も飛び交っていた。
要するに、今日はたまたま彼、宮川翔吾がターゲットにされただけである。他の人たちよりずいぶんと生々しいなあと思わなくもないが、それでも、別に気にするほどではない。
ちなみに噂の張本人は現在、担任に呼び出されて不在である。鬼の居ぬ間になんとやらだ。
「で、そのあたりどうなんですか早苗さ~ん」
隣に座って話を聞いていた女子が肘で僕をつついた。僕と翔吾くんが行動を共にしていることが多いことを彼女たちは知っている。というかクラスの名物になっているらしい。いささか不本意だが破天荒ではた迷惑な奴とお目付役の関係だと担任からも言われている(文面からして僕がはた迷惑な奴ってことじゃないか! 僕はただ面白そうだからと色々やっているだけだぞ!)。
話を戻して。とにかく誰よりも翔吾くんの近くにいる人間がここにいるのだ。彼女たちは翔吾くんの浮ついた話を聞きたかったのだろう。
でも、そうだなあ。キスかあ。
僕は一瞬考え込むように首を捻ると、手に持っていた赤いお弁当箱に目を落とした。
「ショーゴくんがキスしたところ、見たことないから分からないなあ」
正直、質問に答えられそうにないと言ったところが僕の見解である。まず、確かに僕らは仲良しではある。だが恋人がいるとか好きな奴ができたなんて話はしたことがない。興味がなかった。そして僕は興味がないことにはとことん無頓着な人間である。なので僕は彼に恋人がいるか知る機会は今まで一切なかったのだ。
そもそも彼は朴念仁なところがあるので、恋愛にうつつを抜かすようなことがあるだろうか。まずそこからじゃないだろうか。
だが僕のこの返答は、花も恥じらうをすっかり通り越して、興味と欲望と好奇心に突き動かされた乙女たちには大層不服だったらしい。
見たことがない? と眉根を寄せて異なものを見たと言いたげな顔をしたのだった。
「ないなあ。まず僕、彼に恋人がいるのかどうかもわからないし」
僕の言葉を最後に教室がしん、と静かになった。周囲を見ると動いたり話をしていたはずの同級生が全員、僕の方に目を向けて固まっている。表情も硬い。なんなら血の気が引いた白い顔を見せているものまでいる。
自分はなんか変なことを言っただろうか。居心地が大変悪い。
「あのさ、キス、したことない?」
「誰と誰が?」
「あんたと宮川」
「それは、ないなあ」
「手とか繋いでいるよね?」
「繋いでいるね」
「この前肩を組んで歩いていたよね?」
「昨日もしたかな」
「お姫様抱っこされてなかった?」
「あれは倒れた僕を運ぼうとしただけだよ?」
「お付き合い、してるんですよね……?」
お付き合い、その言葉が飛び出てきて僕はそういうことかと納得した。
要するに、彼らは僕らが付き合っていると思って話をしていたわけだ。だからキスしたところを見たことがないという僕の言葉に付き合ってるのにキスしたことがないの? なんて異なものを見た気分になったし、恋人がいるかわからないという言葉に驚いて静かになったのだ。
理由がわかってしまえばなんのことはない。僕はすかさず聞かれた質問に答えたのだった。
「君たちは勘違いしているようだけど、僕はショーゴくんと付き合ってないぞ」
「ハァー!?」
教室内に大声が響く。
「ウソでしょ。あんたたち絶対付き合ってると思ったんだけど」
「むしろアレで付き合ってないのはおかしいでしょ」
「いやいやいや、あんたら絶対付き合ってると思ってたのよ。それなのに付き合ってない? なんで?」
何故か教室が阿鼻叫喚な状態である。
一人は頭を抱え、もう一人は机を叩き、隣に座っている女子に至っては、僕の肩をぐらぐらと大きく揺さぶりだした。みんながみんなぶつぶつと独り言や奇声をあげはじめ、誰かがちょっと宮川を呼んで来いと廊下に向かって話しかけていた。
え、こわ。何。どういうこと。僕は困惑しながら彼らの奇行を見つめていた。クラスの人間がここまでご乱心になったところは今まで見たことがない。そもそも生まれてから十六、七年、一つもない。そしてクラス全員が一斉にご乱心タイムに入るという貴重な体験に僕は乗り遅れてしまったのである。いや、引き金はおそらく僕だろうし、このご乱心タイムもおそらく僕のせいなんだが、そこまで変なことを言っただろうか。というか、これ、もしかして今僕だけが正気なんでは? うわ、何それ面白い。でもとりあえずそろそろどうにかしたほうが良さそう。
「あの──」
そう僕が彼らの奇行をどうにかしようと声をかけた時、
ガラリ
突然教室の扉が開いた。見るとそこには翔吾くんが担任から渡されたプリントだろう紙のたばを持っていて、その姿が見えた瞬間、奇声がピタリとやんで静かになった。そしてみんな自分がしていたことを忘れたかのようにいつも通りに話し始めた。
僕は周囲の人間を見て面食らった。え、本当にまじで、なんだったの?
***
と、いうのを今ちょうど思い出していた。放課後の、誰もいない教室のことである。
今教室にいるのは僕と翔吾くんの二人だけだ。同級生のみんなは早々に部活へといってしまった。そして隣にいる翔吾くんは、いつも通り家から持ってきた本を読んでいるところである。パラ、パラ、とやけにゆっくりとした音を立ててページが捲られているところを見るに、集中しているのだろう。
横目で彼の顔を見ると、眉間に皺をよせて口を尖らせた状態で固定されていた。あ、この顔でキスしてそう。そんな事をふと思った。というか多分、女子たちが言っていたのはこの事なんじゃないだろうかとさえ思えてきた。
「ショーゴくん、キスをしないか?」
と、言うわけで、面白そうなら即行動、善は急げがモットーの僕は、翔吾くんにそんな提案をしたわけである。
しかめ面でもするかなと思ったら、案の定、彼は渋い顔をした。
読んでいた本をとじて「急になんだよ」と言う低い声は、晴天の黄色い太陽がのぼる爽やかな雰囲気とはひどく対照的で、それなのにどこか彼らしい。僕は質問に答えた。
「いや、なに。少し好奇心がくすぐられたんだよ。君は人にキスをするとき、どんな風にするのかってね」
そう言って、彼がいなかった昼時の話を僕は聞かせてやる。クラスの人間が僕の言葉で阿鼻叫喚になったところで、彼はどこかいらだたしげに眉をひそめだしてため息をついたので僕は思わず笑ってしまった。僕の声が教室に響く。
「君がキスをするとき本当に目を瞑らないやつなのか知りたくなった」
で、どうだい? してくれる気になったかい?
そう言うと翔吾くんはしかめ面のまま答えを寄越す。
「……好奇心は猫をも殺すっていうが、それだけはやめとけ」
どうもあまり気乗りしないらしい。これにはちょっと意外だなと思った。
正直、今まで僕の理不尽な要求や面白そうだからと始めた不可解な行動を、ため息一つしたあとは、なんだかんだでやってくれていたのだ。いや、どちらかというと手綱を握られていたの方が近いだろう。初めて会ったときに反復横とびをしようとして止められた記憶から(それでも決行したら担任に怒られた)、彼はいつも僕があまりに暴走するようならいさめ、他の道を提案し、面倒を見てくれた。その彼が代案も何も出さずただやめとけと言うだけなのだ。
だがこれはある意味、仕方ないのかもしれない。だって僕らは付き合っていない。彼は結構真面目で堅物なところがあるから、お付き合いのない人間とのキスは拒むだろう。無理からぬことだ。そして、そこは折り込み済みだった。
「僕らが恋人じゃないからか? それならなんの問題もないよ。今付き合って数時間後に別れた。これでいいだろう? 学生らしいかわいらしい恋愛じゃないか」
そう。学生というのは無責任にもこんなことができる。それを僕は知っている。同級生の女子たちがそんな話をしていたからね。
告白して、付き合って、やっぱり合わなかったで元通りになっている人たちは何人もいる。彼女たちにできるのだ。自分だってできるはずだ。
「……」
それでも翔吾くんはうんと首を縦に頷いてはくれない。黙ってじっ、と、うかがうように僕の瞳を見るだけ。僕はほとほと困り果ててしまった。ただ、彼がどんな風にキスをするのか、知りたいだけなのに。
僕が弱っているときに手をひいてくれた君。退屈だから何かないかと聞くとお前の心がつまんねえ時は俺が何をしてもつまんねえって言うだろと諭してくれた君。夜の天体観測も答案用紙の紙飛行機もなんだって付き合ってくれて、色々な表情をみせて、誰よりも君の事を僕はよく知っている筈なのに、ただ一点、恋愛というものに関してだけは、僕に見せようとしない。なんだか無性に腹が立った。それだけは僕に見せないと言っているように聞こえるから。
「……早苗」
見つめ合う僕らの間にいた沈黙を、破ったのは彼からだった。ギシ、と椅子がなる音がして、彼が立ち上がったかと思うと、僕の腕が誰かの手に引っ張られた。彼が僕の手を引っ張ったのだということに気がついたときには、僕は彼の肩口に顔を埋める状態になっていた。
「え」
思わず声が出る。遠くに聞こえる掛け声。暗い視界。絹ずれの音。やけにあつい自分ではない誰かの体温と、力強く打つ心音。
「え、あの──」
ドッ、ドッ、と聞こえる音が、軽い衝撃として僕の体に伝わってくる。いつの間にか後頭部と腰の方に彼の腕が回っていて、しかもその腕がやけに力をいれているものだから、僕はそれ以上何も言えなくなってしまった。
お姫様抱っこをされたことも僕自ら肩を寄せて歩いた事だってある。自分たちはなんだかんだで近い距離にいた筈だ。
それなのに、それなのに、だ。なんで吐息がかかってくすぐったいとか心音がうるさいとか、今まで感じなかったものを僕は今感じているのだろう。
僕が静かに大人しくされているのに気がついて、翔吾くんはさらに腕に力をこめる。それから、一度ゆっくり、ため息みたいな息を吐き出して──
「あおるな」
そう言って、とん、とん、と、二回、僕の髪を掻き分けた指でうなじを叩いた。
その声が、その指先が、僕が今まで見ていなかった、おそらく彼が隠していた何かを思い知らされたような気がして、いてもたってもいられなかった僕は、彼を突き飛ばしたあとに、奇声を上げて走り出した。
───
思ったより長くなってしまった。
恋物語って凄くいい、、、好きな人の恋物語聞くの嫌なんだけどね、、、。私の好きな先生の1人はもうすぐ女の人とデート
なんだって、上手くいって欲しくないなぁ、、、なんて考えてもねw