『怖がり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
怖がりだな〜君は笑笑とからかった
冬の夜空が広がる下そう言った
君と一緒に帰った坂道
吐いた息が白くなるのが見えた
ビビりな私は白い息が幽霊に見えて
腰を抜かした
あの日交通事故で居なくなったはずの
君の姿が坂道を登る時この時期に
毎回からかっていた君は
起こったことより、起こりそうなことが怖い。
ホラー映画やスリラー映画でも何かが始まりそうな、出てきそうな雰囲気のとき最も怖く感じる。
登場人物がそこ行っちゃダメ、そこ開けちゃダメということをわざわざして、ついに“それ”が現れると緊張感が解けて怖さ半減、場合によってはこんなもんかと拍子抜けする。
髪を洗っている最中に、ふと鏡に“何か”が映っていたら…と想像して目を開けるのが怖くなった経験がある人は少なからずいると思う。
一瞬の想像に過ぎないのに、“何か”が本当にそこにいるかのような恐怖感にとらわれてしまう。
見えているものより、見えていないもののほうが想像は膨らみやすい。“何か”が背後にいたり、頭上にいたり足下から出てきたり……。
自分は怖がりだという自覚がある。
心霊的なものよりは人間や失敗のほうが怖い。
起こってもいないことが怖くて、行動しなかったことで機会を逃したことも多くある。
反対に危機を回避できたこともあるので怖がりも悪いことばかりではないのだが、やらなかった後悔のほうが記憶に残りやすい。
『怖がり』
人は怖がりである。というか、少なくとも、自分は怖がりであるし、あったし、これからも怖がりであろう。
けっこうな歳になったので、若かりしときの未だ不知のヒトやモノやトコロに怖がることは少なくなった。
けれども、この歳になっても、理解らないことに対しては、怖がりになってしまう。
怖がり 後一歩で救われるというのに、未知の恐怖には脚がすくんでしまいます。
『怖がり』
昔から、いろいろなものが怖かった。
暗闇が怖い、物陰になにかが潜んでいそうで怖い。
そしてなにより、人が怖い。
昔から人というのが苦手だった。
普通に話していたと思ったら突然怒り出すなどはいい、なにもしていないはずなのにものを無くされたりしたこともある。
相談してそれがバレたらと思うとそれも怖くて誰にも言えない。
怪我をするような目にはあわなくても、心は別だしつらいものはつらかった。
だから、いまでも人は怖いままだ。
「人見知りの幽霊のウワサ知ってる?」
「なにそれ」
「なんかね、気配はするんだって。でも絶対姿は見えないの」
「変なの」
「姿を見ようとして近付くと逃げちゃうんだって。変だよね」
「そんなの全然怖くないじゃん」
「だよねえ、だからきっとすぐに噂も消えちゃうよ。らでもそのほうが幽霊には楽なんじゃない?」
「そんなこともあるかもねえ」
「本当に大丈夫?」
何かを始めるときに、もうひとりのぼくが問いかける。
「大丈夫だよ。怖がりだな」
そう答えると、もうひとりのぼくはスーッと消えてもう現れない。
なんだよ。
毎回出てきて。
怖がりのくせに。
でも、ありがとう。
『怖がり』
いつも笑顔でいるようにしてる。
でもそれはね
誰よりも嫌われることを怖がっているから。
ただの怖がりなんだ。
先の見えない未来が怖い。
5年後10年後なんて想像できない。
半年先すら闇の中。
それでも
過去の自分にとっての
先の見えない未来に
今立っているんだ。
辛いこと
悲しいこと
いろいろあるけど
何とか生きているよ。
大丈夫だよ。
「怖がり」
怖がり
激しい動悸で夢から覚めた。
まだ夜中なのだろう、部屋は真っ暗だ。
暗闇の恐怖を断ち切るため電気をつける。とたんに日常が戻ってきた。
大丈夫、怖いことは何もない。
喉が乾いたので枕元のコップから水を飲む。時計を見ると時刻はちょうど3:33。ゾロ目を目撃するとなんで今なんだという気分にさせられる。
目が冴えたのでスマホを見る。たくさんの通知。なにごとだ?寝る前のSNSの投稿がバズったようだ。おそるおそる通知をあける。
あたりが明るくなった気配で目が覚めた。
あいつが覗いている。少しバツの悪そうな顔で。
「ごめんね、またバズっちゃった」
バズ?聞いたことない言葉。新しいおやつのこと?
「新しいひざ掛けにびっくりしてるところが可愛くて」
ひざ掛け?あの昨日くるんでもらったあったかいやつか。
「人気者になっても私のこと忘れないでね…」
朝からこいつはなにを言ってるんだろうか。そんなことよりあさごはんにして。
わたしは羽を広げて伸びをすると、大きな声でちゅん!と訴えた。
私達は心のどこかに孤独を感じている。
幸せとは何か。
愛とは何か。
自分とは何か。
日々問うて生きている。
私達は怖がりだ。
人の目を気にしながら。
周りに流されながら。
同調して生きている。
人間は愚かな生き物だ。
可哀想な生き物だ。
恵まれた生き物だ。
素晴らしい生き物だ。
私達は自分の生まれた意味を日々問うて生きている。
そんな人生においての随分難しい一つの課題。
目まぐるしく周りが変化していくこの時代に行き遅れているのではないかと感じている者もいよう。
私は置いてけぼりになっている1人だ。
みんなに追いつこうと走っても走っても背中を見るばかりで距離が縮まらずにとうとう走ることも諦めてしまった人間だ。
だが、そんな私でもいいと思ってる。
周りから何を言われても自分で選択して進んでいる。
それがどんな道だとしても自分の意思で自分の価値観で自分の決断で前には進んでいるのだから。
私はそんな私を受け入れているし恥じていない。
むしろ誇りに思っているよ。
いつまで下を向いて生きていくんだい?
確かに怖がりで臆病で自分自身を過小評価してしまう。
それは、悪いことじゃない。
それが人間だ。
でも、顔を上げてご覧。
世界が広がる。
世界は広いんだ。
自分が今見ているだけの世界が全てだと思わないで欲しい。
私達には可能性は無限だ。
私達には感情がある。
笑って泣いて怒って。
慈しむ心がある。
この世界は時に残酷で非道だ。
だが、それでもこの世界は美しい。
この世界は進化し続けていく。
古いものから新しいものへ。
人は新しいものばかりを欲し、古いものは過去のものとなりして捨て去ってしまう。
だけど、人の心まで、感情まで置いてくことはしてはいけないよ。
それを無くしたら、本当に孤独になってしまうから。
【怖がり】
日の当たるガーデンで
女性として老いていけたら、なんて幸せなのだろう
しあわせだった頃をなぞるのだ
そして全てを許すのだ
『怖がり』
昔は、ひどく怖がりだった。
絶叫系もだめ、怪談話やお化け屋敷もだめ。
そんな僕はいつの日か、
死んだ方が楽だと思い始めるようになった。
自ら死を選ぶことが怖く、
自分で死ぬことはできなかったが、
どこかで死んでしまうのは、
仕方のないことだと思うようになった。
ビビリだった僕は、あの頃から恐怖心が消えた。
怖いって不思議な感情だよね。
怖いって口に出せばなんだか怖くなってくる。
でもその怖さを打ち消す感情を知ってる。
それは怒り。
すっごくムカつくことがあった時いつもだったら怖いと感じる事も全然怖く無い。
怒ってる時ってなぜか無敵。
でも突発的で破壊力のある怒りのパワーは持続力がない。
パワーが弱いと怖くなる。
人間て面白い。
怖がりの君は僕の後ろに隠れる。
僕は嬉しかった。
意気地無しの僕は君を触れない。
だから、ずっと怯えたままでいてくれないか?
私はホラー映画やホラー小説、怪談が好きである。去年の稲川淳二怪談ナイトも和光まで観に行った。動画配信サービスでは映画やドラマ以外では怪談ものを観ることが多い。私が怖がりになるのは人間関係においてである。人がどう思うかを気にしすぎて、人と話すことかが大の苦手である。いわゆる単語人間レベルで、人と長く話すことができない。長く話そうとすると、緊張で頭の中が真っ白になり、失語症状態になってしまう。そうすると、相手が訝しむ。すると、余計パニックになってどうしようもなくなる。最近は、その反動で、Filmarksに映画やドラマのレビューを書きまくったり、noteでも文章をいくつか書いて、そのうち投稿しようと思っている。この書く習慣で投稿するのは2度目だが、テーマを見てあまり書くことが思い浮かばないと、やめてしまって、今まで書く機会がなかった。映画の観過ぎで(ちなみに今年観た映画は今現在42本、今日43本目を映画館に観に行く)Filmarksのレビューが追いつかず、それも書く習慣でなかなか書けない原因になっている。それでもなるべく書く習慣でも文章を書いていきたい。今回は恐怖に関するテーマだったので、ある意味私の得意分野だということで書いてみた。
ホラーを好んで見る私だが、本質的には怖がりである。
怖い事を予め見聞きして、もし実際に体験した時の心構えがしたいのではないか、と思わないでもない。
現実的な範囲で今現在一番怖い事は、最愛の母を失う事である。これは本当に、本当に想像だけでどうしようもなくなる。
悲しみは考えきれないからこそ目を瞑れるが、故人を見送るにあたって成さねばならぬ事を出来る気がしない。兄弟は多いが全員がそうであろう。それほどまでに、私は、この家は母に依存している。
親孝行は自分のできる範囲でしているが、一生母への感謝は尽きぬであろう。そして一生、母に楽を、満足をさせられなかったと苦悩するだろう。
本当に怖いな、出来れば想像もしたくない。でもそれは現実を直視できていないという事だ。
あまり大人になった事を嫌だと思った事はなかったが、親の年齢やその後の責任を考えると、なりたくなかったな、大人になんて。
『怖がりなのは悪い事ではない』
そう言う人も居るけれど
肝心な時、何かを失うのが怖くて動けない
それも、怖がりのうちに入りますか?
〈怖がり〉
怖がり
今までの私は死ぬことでさえも怖いとは思わなかった…でも…
あの日、あなたと出会って大好きをくれた時から…
死ぬことが少し怖くなってしまった…
でも、そんなことよりもあなたを失うことが1番怖い…
私はいつの間にか…怖がりになってしまった…
「このアプリ入れてから382日らしいけど、未だに『みんなの投稿』に関しては『怖がり』よ」
去年は「ドアノブ触るときの静電気が怖い」ってネタ書いてたな。某所在住物書きは鼻に優しい系のティッシュ箱を手繰り寄せながら白状した――自分の頭が加齢によって段々固くなってきていることを、他者の投稿は明確に提示してくるのだ。
「昨日の『星が溢れる』だけどさ。久しぶりに他の人の投稿見てよ。涙を星に見立てるってネタいくつか見てハッとしたもん。『その手があったか』って」
コレよ。この引き出しの種類の差よ。
ぐしゅぐしゅ、ちーん。物書きは少し痛くなり始めた鼻に対して恨めしく、ティッシュをゴミ箱へ。
今の時期なら外出も、花粉症諸兄諸姉にとって、一種の「怖がり」に該当するだろう。
そういえば以前、ニュースで某北国は、杉の木が多いのに花粉症持ちが少ないと報道されていた。
ゴボウが鍵という。 個人的には信じていない。
――――――
東京の日曜日は、バチクソに暖かくて、いい感じに晴れた。つまり散歩日和だ。
先月まで一緒の本店、一緒の部署で仕事してお弁当食べて、たまにシェアランチしたりした先輩の、
今はお互い別々の場所に飛ばされて、今どの場所どの部署で仕事してるかも分からない先輩との、
先月までの思い出、面影を探して、先輩が先月まで住んでたアパートの近所にある稲荷神社を訪ねた。
今はそのアパートの部屋、先輩の旧姓を名乗る「謎の男」が住んでる。スイーツ作りがすごく上手な男だ。
先輩ホントどこ行っちゃったんだろう。
いや、別に、新しい異動先でその人のスイーツおすそ分けしてもらえるから敵視はしてないけど。
先輩ホントどこ行っちゃったんだろう。
『あの白いフクジュソウモドキが、キクザキイチゲ』
その稲荷神社は、深めの森の中にあって、本物の狐の家族が住んでる神社だった。
『そこの黄色がキバナノアマナ。絶滅危惧種だ』
先輩はそこに咲く日本の在来種を愛した。
田舎の雪国の公園を、懐かしく思い出すらしい。
一緒に散歩すると、よく「あの花は◯◯」、「その花は△△」って、花言葉や可食不食、毒なんかも含めて教えてくれた。
おかげで私は少しだけ、エモい花、エモい植物のエモい撮り方に詳しくなった。
『ところで、知ってるか』
そういえば先輩、こんなことも話してた。
『この神社、私利私欲で許可無く草花を持っていくと、稲荷の狐に祟られて心や魂を食われるそうだ』
別に怖くない(誰も質問してない)
先輩が狐の話をしてくれたのは、一昨年の春。
稲荷神社で山椒の葉っぱの見分け方を教えて貰ってたとき、子狐が男のひとにギャンギャン吠えてた。
そのひとは私達の隣の部署の非正規君で、少し大きめのバッグを持ってて、
非正規君のそばにある黄色い花畑が、一部、不自然に掘り起こされてた。
『実際は、ここの神職と大学の植物学部と、善良な自然保護団体とが結託して、花や植物を手入れして保全して、手厚く守っているから、らしいがな』
ギャン!ギャン! 当時の子狐は非正規君相手に、尻尾を後ろ足の間に隠して怖がりながらも、果敢に吠えて、牙まで剥いてた。
『神社でよく会うおばあさんが言っていた。「ここの狐は祟る」と。「善を好み悪を決して許さない」と』
非正規君は子狐を、うっとうしそうにコツン、軽く蹴り飛ばして、そそくさ花畑から離れて、
翌日、何かに酷く怯えながら職場に来た。
数日すごく何かを怖がって、何かを警戒して、
次の週から1ヶ月くらい、職場に来なかった。
『おばあさんが言うにはな。昔、神社を取っ払ってマンションを建てようとした悪徳建設業者の社長が、強引に神社の木を数本切らせたことがあったらしい』
別に怖くない(だから、誰も質問してない)
『伐採した人は数ヶ月寝込み、社長は半年後死亡』
ホントに別に怖くない(同上)
『特に社長は亡くなる数ヶ月前、何度も神社に出向いて何度も謝罪の祈祷を頼んで、最後は魂が抜けたように無感情だったそうだ。……真偽は不明だが』
怖くない(略)
「私と先輩には、こんなに甘えん坊なのにね」
神社の花畑でパシャパシャ、アクスタと一緒にスマホで静かに写真を撮ってたら、
例の子狐が、尻尾ブンブンに振り回して私に突撃してきて、ソッコーでおなかを見せてきた。
「なんであんな、怖い噂が出てくるやら」
くぅくぅ幸せそうに、かつ盛大に甘え鳴く子狐は、何も答えない。ただ尻尾振って幸せそうに鳴いて、私に撫で撫でをせがむだけ。
私が撮った花とアクスタの写真を見ると、「花が増えた」とでも勘違いしてるのか、更に幸せそうに歌って私を舐めて、尻尾をもっと振り回した。
怖がり
ちいさな箱の中に、ちいさな窓がある
ちいさな窓の奥に、ちいさな私がいる
ちいさな私が持っている箱の中の
ちいさな窓の奥のちいさな私は
おおきな箱の外の、おおきな窓を
おおきな指が開けたのを見た