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怖がり

激しい動悸で夢から覚めた。
まだ夜中なのだろう、部屋は真っ暗だ。
暗闇の恐怖を断ち切るため電気をつける。とたんに日常が戻ってきた。
大丈夫、怖いことは何もない。

喉が乾いたので枕元のコップから水を飲む。時計を見ると時刻はちょうど3:33。ゾロ目を目撃するとなんで今なんだという気分にさせられる。

目が冴えたのでスマホを見る。たくさんの通知。なにごとだ?寝る前のSNSの投稿がバズったようだ。おそるおそる通知をあける。



あたりが明るくなった気配で目が覚めた。
あいつが覗いている。少しバツの悪そうな顔で。

「ごめんね、またバズっちゃった」
バズ?聞いたことない言葉。新しいおやつのこと?
「新しいひざ掛けにびっくりしてるところが可愛くて」
ひざ掛け?あの昨日くるんでもらったあったかいやつか。
「人気者になっても私のこと忘れないでね…」

朝からこいつはなにを言ってるんだろうか。そんなことよりあさごはんにして。
わたしは羽を広げて伸びをすると、大きな声でちゅん!と訴えた。

3/17/2024, 5:40:05 AM