『快晴』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
きっとやりたいことをやるというくだらない理由にして弱音をはかない理由を作ってるだけ、一握り助けも求められない、嘘つきの自分がなによりも一番嫌いだ
お題《快晴》
青空には白がよく映える。
庭を真っ白に染めるほどの大量の洗濯物を干す傍ら縁側では、狐面の青年がのんきに茶菓子を食べている。それはこの前白雪が持ってきた、都市伝説にもなってる人魚焼きだ。人魚の生き血が練り込んである……とか何とか。
「ちょっとは働きなさいよね」
小言など言いたくないが、何も言わないと永遠にだらけるのだこの男は。
「んーヤダ。働くのってエネルギーいるし」
「またそんな屁理屈言って。この前もその前もあなたそこでお茶飲んで、茶菓子食べてばっかりだったじゃない」
「そこに茶菓子があるから?」
「そこに山があるからみたいに言わないで」
洗濯物を干し終え、思わず深い溜息が溢れる。
こうなったのも全部母のせいだ。
――この狐面の面倒を見なきゃいけなくなるなんて。
そしてその母は。
「久しぶりにちょっとそこまで出かけてくるわ。後はよろしくね。くれぐれも、頼むわよ」
いい笑顔で、行き先も告げず――連絡先も教えず、そのままだ。
快晴
言葉や香りから
あのころの情景を思い出せる
懐かしかったものが
色褪せて壊れていく
そのさまを見るのがなかなか忍びない。
自分もまた誰かの記憶の中の人に
なってしまうのか。
寂しくて悲しくて懐かしい誰かに
「こんにちは。
未来の僕に手紙を書きます。
この手紙はお母さんにわたして結婚式の日にわたしてもらいます。
僕はこの前大好きなみかちゃんに振られてしまいました。
すごく悲しいですが、もうちょっとだけ頑張ってみようと思います。
きっと今あなたの隣にいるのは全然違う子だと思うけど、未来の僕が幸せならそれでいいです!
この手紙渡せるかな。絶対結婚して幸せになってね!」
小学生の時に書いた手紙を見て、僕は少し微笑んだ。
結婚式の日にこれを渡された時は一瞬何かと思ったが思い出して少し懐かしくなった。
それから三日後、僕は妻と公園に来ていた。
ベンチに座りながらまだ慣れないね、などと話す。
僕は心の中で小学生の僕にこっそり話しかけた。
「僕の隣にいるのは君が頑張ったおかげでしっかりみかちゃんだよ。ありがとう。」
天気がいいわね!とすごく幸せそうな顔を向けるみかちゃん。空も僕の心も今日は雲ひとつない青空だ。
─快晴─
今日は雲ひとつない快晴であった。そして初恋の人が式を挙げる日である。
初恋の人は世界一綺麗だった。周りからの祝福を受けて、誰よりもいつよりも輝いていた。あれを人は幸せと呼ぶのであろう。
敗北者はフリーズドライの味噌汁をすするのみ。いつもより美味しいと思ってしまうのが、たまらなく憎い。
今日は澄みきった青空になると言っていた。確かに昼過ぎまでは、雲一つ見られなかった。だが、夕方になると流れが変わったのだ。風が強くなり始め、雲が空を覆いだしたのだった。夜になると土砂降りの雨が降り注いでいる。
朝の天気予報を聞いても、雨が降るとは言ってなかった。とはいえ、何とかなるだろと折り畳み傘も持たず、高を括っていたのが間違いだったと悔やまれた。
こんな時こそ誰かに頼りたいが、定時をとっくに過ぎた今となっては誰もいない。雨が止む気配もなく、外を歩いている人さえいなくなっていた。駅まで走って約5分…。
(最近、走ってねえな)
俺は、しぶしぶ準備運動を始めた。
雲の無い、
澱みの無い、
スッキリと晴れ渡る
青空のように
迷い無く、
真っ直ぐに、
生きて行こうと思う。
清々しく、
澄み渡った、
ありのままの自分で。
- 快晴 -
テーマ《快晴》
『今日はピクニック日和。紅茶の入った水筒に朝に作ったクッキーを持っていつもの花畑の公園に来た。蝶々が舞い、子供たちが駆け回り、空も美しい青色。私は日傘を立てて椅子に腰を掛けた。紅茶は美味しい。今日も世界は平和なのね。』
「こんな日記もあったわね。」
私は古いベットに寝そべり、埃の被った本棚に本を戻した。
〝また、この頃に戻れたらいいな。〟と少女は呟きました。
空は変わらず快晴。
でも少女は、世界は寂しく感じました。
題.快晴
あの白色の奥にある、群青色が
恋しくてたまらない。
いつになったら晴れるだろうか。
快晴
今日は晴れていて、気持ちのいい朝だ。
こんな時、彼女なら俺を無理矢理にでも外に連れ出して、出かけることだろう。
#快晴
カーテンの隙間から差し込む
強い光で目が覚めた。
顔を背けても、目をつぶっても
逃がしてはくれないみたいだ。
仕方ない···起きるか。
#18 快晴
同僚と1階に降りると、自動ドアを抜ける空気が快晴のそれだった。
同僚は本当にうれしそうな顔をして「すごくいい天気!」と褒め称え「こんな日はどこか旅行へ行きたいよね」とも言った。
わたしは笑みを浮かべて「本当だよね」と返した。
ピカピカに日差しを浴びた横断歩道。
往来する車も排気ガスを出しているなんて思えないほど、無害な乗り物のように輝いて通り過ぎていく。
7部袖のブラウスがちょうどいい、のびのびした日。
分かる。いい天気で旅行したくなる気持ちもとっても分かる。だけど。
わたしがどこかノスタルジックな気分になるのは、今にも雨が降り出しそうな曇天でもなく、しとしとと寂しげな雨の降る日でもなく――平日の、なぜかこんな過ごしやすい晴れ渡った日だ。
ふわりと、清々しいとしか表現できない風がわたしの後れ毛を揺らした。押し寄せる、どこか胸を締め付けるような感情。
その理由が分からないまま、わたしは快晴がちょっと落ち着かない気持ちを秘密にして、ランチに向かう。
テーマ : 快晴
快晴って言うと
春より、ちょっと汗ばむ感じの夏になりたての初夏ってイメージがある
あと、夏休みとか
どっちにしろ、夏のイメージが僕の中にある
爽やかだよね
ただ、晴れた日を思い出すと
爽やかなイメージの中に1つ必ず思い出す事がある
これは僕だけなのかもしれないけど
お葬式って…
夏に多くない?
あ…や、これは…たまたまなのかもしれないけどね
そう、たまたま僕の親戚と身内が3回とも
夏に、夏近くに天国に引っ越してるだけかもしれない
でも、限って3回とも快晴だった
少し 汗ばむ季節だった
思い出せば
少し暑くて、冷たいジュースが美味しく感じて
母に「最後に一言かけよう」と手を引かれ
入ったお葬式場は少し冷たいくらい涼しくて
だけど、お線香の香りが少し煙たくて
全体的に暗いんだけど
1つの部屋だけ異様なくらい明るくて
その明るい部屋には、沢山の綺麗な花があって
花で飾られた真ん中には、叔父さんが笑っている生前の写真
写真の下には
眠っているだけかのような顔で、横たわってる叔父さん
その叔父さんを入れてある棺にすがりついて大号泣してる叔母さん
叔父さんに触ると
少し固くて
だけど、凄く冷たかった
叔父さんを見て
本当に息をしてないんだなって
もう、動く事も 喋る事もないんだなって
改めて実感をしていた
お経が始まって
順番にくるお焼香の煙に軽くむせたのを覚えてる
大号泣してる叔母さんを
皆が、慰めてるの見ていながら
叔母さんの感情も子供ながらに理解をしていながら
僕は何の感情も動くことはなくお経を聞いていた
お経が終わって少しの休憩が終わった後
母にマイクロバスに乗るように促された
「帰らないの?」って僕が聞けば
「今から叔父さんを燃やしに行くんだよ」って返ってきた
バスの中、母の隣で大人しく座っていた
後ろの席では従兄弟たちが楽しそうに話していた
…長い?
もうちょっとだから、あと少し付き合って!(´•ω•`)
火葬場に着いて少し経ったくらいに
スタッフの人に呼ばれて
叔父さんに最後の挨拶を促されたっけ
叔母さんのヒステリック気味な泣き声は今でも覚えてて
僕はそれを眺めてたんだ
叔父さんが燃やす場所に入った後
和室に通されて
そこには、お茶とお菓子もあった
和室で談笑し始める親戚の人達
亡くなった叔父さんの話をする人はあまりいなくて
会えない時の話をしてる人の方が多かった
叔母さんは少し落ち着いたのか
虚ろな目でお茶を飲んでいた
僕は、特に何をするでもなく そこに座っていた
少し空腹を感じてたけど
目の前にある、お茶とお菓子に手をつけようとは思わなかった
少し経って準備が整ったのかスタッフの人が呼びに来た
皆、棺を取り囲むようにして並んで
骨を箸で渡し始める
スタッフの人が
「ここは喉仏です」とか説明をしてるの聞いていた
僕は、骨拾いには参加しなかった
ただ、火葬された叔父さんを見て
あまり、骨が残ってないなって思ってた
それと同時に
人間って骨だけになるとこんな感じなんだって
学校の人体模型と似てるようで似てない所もあるんだなって考えてた
箸を渡し終わって骨を全部 壺に入れた後
小さくなった叔父さんを叔母さんは大切そうに抱きかかえて泣いていた
その後は、お墓に行って
土の下?に叔父さんを引っ越しさせて
叔父さんのお葬式は終わった
明るかった太陽は
いつの間にか夕日に変わっていた
うるさいくらい鳴いていた蝉の声も小さくなっていた
テーマに戻ります ˶˙ᵕ˙ )ノ゙
そう、この事を思い出すんだよね
天気が良いとか快晴って言うと
でも、まぁ
人って忘れられた時が本当に死ぬ時って言うから
叔父さん、まだ生きてるのかもしれないね
長くなっちゃった
結論!
これが【快晴】に関わる僕の1つの記憶
『快晴』
天を埋め尽くす明日の色
今日が僕にとって最後であるように
おまえも一緒に祈っておくれ
端から侵食する昨日の世界は
誰かが置いていったものだから
何もない
何もないよ
よかったね。
今日も快晴!!
昼休み終わり…
後半日!!
がんばります!!
心も快晴!!
今日は週末金曜日
仕事終われば…
今夜こそ逢えるかもしれない…
恋こがれて…愛おしい…あの人に…
勇気を持ってあの場所へ
あなたにただ逢いたいから…
いけないことですか?
逢いたいから
ただ…その思いを…
あなたに…
逢いた
《昨日と打って変わり 本日、東京は快晴となりました
この時期の快晴って 黄砂とか
花粉とか 色々気になりませんか?
花粉症の方、辛い時期ですね》
朝から 軽快な音楽と共に ラジオパーソナリティの声に癒されている
このラジオを聴く様になって
もう2年程経つ
「今日もいい声だね」
僕の声など彼女に届かない事は理解した上で 話しかける
《 ここで おハガキを紹介します
… ペンネーム 君の声が好き さんから頂きました…》
あぁ、僕だ!
僕の出したハガキが採用されたんだ
嬉しい 朝から 幸せな気分に包まれる
空は快晴 彼女はいい声
明日もこんな一日を過ごしたい
…
朝、目が覚めてカーテンを開けると 外は雨が降っている…
《昨日と打って変わり 本日、東京は快晴となりました
この時期の快晴って 黄砂とか
花粉とか 色々気になりませんか?
花粉症の方、辛い時期ですね》
朝から 軽快な音楽と共に ラジオパーソナリティの声に癒されている
このラジオを聴く様になって
もう2年程経つ…
いや、5年かな…
「毎朝、聞いているけれど
やっぱり 今日もいい声だ」
明日も 君はいい声だろうか?
#快晴
空は晴れ渡っている
だが何かがスッキリとしない
これは何なのだろう
紫外線が強くなったせいだろうか?
そうならば肌にダメージがある
それもあるが他には ?
自分の浮き沈みする心が
ぱっくりと空いたように
空とは裏腹にため息をつく
快晴
雲一つない青空を見るのは気持ちがいい。
自分の心の中も、これくらい広かったら。
私は貴方を許せただろうか。
#快晴
ふと空を見上げると、雲が全くなかった。
忌々しいほどの快晴。今の俺の気持ちを爽やかな風が逆撫でていく。
なんでこんな日に俺は謝罪しなきゃなんねえんだよ!!
心の中でそう叫んではみるが、一向に気が晴れることはなかった。
今俺が向かっているのは、都内の貸オフィス。
通称「謝罪部屋」。
部屋に入ると、無数のフラッシュが俺を出迎える。日本の記者だけでは無く、外国の記者も多数来ているのか、知らない言葉もたくさん聞こえてくる。
一体俺が何をしたって言うんだよ……。
そう心の中で呟くが、心当たりはひとつあった。
「えー……、本日は私の軽率な行いから、皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけしたことを心から謝罪いたします。本当に申し訳ありませんでした。」
そう言いながら頭を下げると、再び無数のフラッシュと罵声が俺の頭上に降り注いだ。
「あんた自分が一体なにをしたかわかってんのか!!」
「謝罪だけで済むわけがないだろうが!!」
辛うじて聞き取れたのは日本語による罵声だけ。他国の記者もまるで家族を殺されたかのような形相で何事かを叫んでいる。
「……誠に申し訳ありませんでした。こんな辛い毎日、せめて1日くらいは雲ひとつない快晴にして、皆様の気持ちを少しでも晴らそうと」
と、ここまで話して今までの喧騒が嘘のように静まり返っていることに気がついた。
何事かと訝しんでいると、その表情に気付いたのか、一番手前にいた記者が話しかけてくる。
「おい……あんたまさか気づいていないのか?」
なんの話だ?軽く首を傾げるとその仕草に気付いたのか、この場にいる全員が殺気立った表情を浮かべる。
「あんたは!世界中から雲を消したんだぞ!!!」
「……?えぇ、ですからこの場を借りて謝罪を」
「あの日から!一度も雲ができねえんだよ!!」
一瞬、何を言われたのか分からなかった。
だがすぐにその言葉が意味することに気づく。
全身から血の気が引く。立っていられなくなり、足元から崩れ落ちた。
窓の外を見る。俺の気持ちとは真逆の快晴。
しかしその色は、俺の顔と同じく青かった。
「うそ、晴れた……」
目蓋の裏から眩しさを感じてゆっくり身体を起こした。
思わず洩れた呟きとともに、窓を開ける。
曇りか小雨が降るかも、との天気予報は完全に外れたらしい。ヴェールのような雲がところどころの青空に敷かれているものの、気持ちのいい天気だった。キャミソールを身につけただけの格好でも寒くない。
「ねえ、起きて。晴れたよ、出掛けよう?」
隣で布団にくるまっている彼はわずかに唸り声をあげただけで、ぴくりとも動かない。こっちだって疲れているのに、などとつい考えてしまう。
「んー……はれ……?」
諦めず揺さぶっていると、絶対理解していない返事が来た。
「そう、晴れ。すごくいい天気だから出掛けようよ。昨日は家でごろごろしようって言ったけど、ほんとは出掛けたかったんだもん」
先週も先々週も天気のせいで引きこもらざるを得なかった。室内も悪くはないけれど、ずっとは飽きる。
買い物もいいし、春の花たちを堪能もしたい。昨日会社帰りに見た桜はそこそこ咲いていたし、まだ間に合うはず。
「っちょ、んっ!?」
いきなり寝ぼけているとは思えないほどの力で引っ張られ、唇を塞がれた。図らずも彼の剥き出しの胸元にダイブするような格好になってしまう。
「な、なによいきなり」
「寝てるが吉だ」
寝起きのガラガラ声で、外出拒否の言葉をかけられる。
「ええー! 出掛けたいよ~」
「明日だ明日。明日も晴れだったろ」
「そうだけど、二日連続でもいいじゃない」
「お前が今すごく色っぽいから誰にも見せたくない」
さらっとなにを言うのかこの寝惚け男は。素直に出かけたくないと言えばいいのに。
「今バカなこと言ってんなって思っただろ」
背中を緩く撫でながら、睨むように見つめてくる。微妙にくすぐったい。
「そうに決まってるでしょ」
「いいや、色っぽいさ」
首元を軽く舐められた。
「お前、ハイネックの服、今ないって言ってたよな?」
「え? うん。結構寒い日が続いたでしょ? 洗濯しないとないのよね」
「ストールだっけ? 巻くやつもないんだったよな」
「う、うん。うっとうしいから……ってなんなの?」
「つまり、首を隠すものがないってわけだ」
謎かけのような物言いに数秒頭を悩ませ、短い悲鳴が漏れた。
「ちょ、ちょっと! まさか首に!」
「ご名答」
着るものが限られるからあまりしてほしくないのに、油断してた!
「い、今から洗濯しなきゃ!」
文句を言いたいところだが防御用の服の確保が先だ。慌てて起き上がると「ぐえっ」という醜い悲鳴が聞こえてちょっとすっきりした。
「明日は私の行きたいとこに付き合ってもらうからね! 罰よ!」
「へいへい」
「所有の証」を残してもらうこと自体は嫌いじゃないのだが、このぶんだとまだまだ黙っていた方がよさそうだ。
お題:快晴