『幸せとは』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
幸せってなんだろう
ぼくが感じる幸せって
美味しいご飯を食べた時だろうか
頑張ったねって言ってもらった時だろうか
確かに美味しいご飯を食べてると時は幸せだし
自分なりに頑張ったことを褒められたりしたらもっと嬉しい
でも、それはぼくだけの幸せなのではないか
そう思ってしまうことがある
ぼくが幸せと思った時に誰かは傷ついていないか
誰かが幸せと思った時にまた違う誰かが傷ついていないか
そんなのは誰も知らない
知らなくて傷つけてしまっているかもしれない
毎日誰かの気持ちを踏みにじっているのかもしれない
今を生きていることが幸せなのかな
こうやって考えるのも馬鹿なだけなのかな
今は何もわからない
幸せというものは物体として存在しているわけではない
こうやって考えるのが幸せなのか
誰かが支えてくれているのが幸せなのか
幸せは自分にしか分からないものなのかもしれない
幸せとは に対して、
1人の人間が、他人の幸せまで定義することはできない。
ただ、俺にとっての幸せは何か、という問いなのであれば、
一生使いきれないほどの大金を持つことだと思う。
幸せになるには、やっぱり金が必要だし、
俺にとっての幸せは金に囲まれることだから!
幸せ自体も、幸せになるために必要な物も手に入る。
それって、凄く魅力的で、無意味な事だと思う。そうでしょ?
今度は君の番だよ、君にとっての幸せってなに?
ああ、急がなくていい!先はまだ長い。
歩いて行くうちに、きっと見つけられるはずだから!
足元に刺す陽光が暖かい。暖色の季節へと移り変わる卯月の始め、未だ布団は手放せないが、身動ぎで素足が空気に触れていたらしい。それでも日差しのおかげで心地良い温もりに包まれていられる。眼前の時計は午前9時を指し示す。そろそろ布団から出ねば。しかしもう少しだけ、この温もりに身を任せるのも、また、良い かも 、
春眠暁を覚えず
(お題と全く関係ありません。)
『とにかく、今斜め右の方向に微かに魔力の跡がある。あれがおそらく師匠の通った道だろう』
「…..それって、アンタにしか見えないの?」
『そうみたいだな』
メイダールが指した方向は特に変哲もなく、木々がただ無作為に立っているだけだ。偶に風に揺られて音立てているが、至って普通である。
『行くぞ。早く師匠に会ってやる』
メイダールは依然とやる気だ。本人の姿は見えないが、どのような表情なのかは容易に想像できる。それに自分も魔女に会って、とっとと頭ん中のメイダールと追い出してもらわないといけない。この状態が一生続くとなると、嫌味と歪な愛のオンパレード祭りに付き合わなければならない。人間ストレスに耐え続けることなど不可能である。
「うし、じゃあ出発しますか」
ミユは思いっきり背伸びをして右腕を回し進むべき方角を見る。人1人なら十分過ぎるほどの道幅だ。まあ、ほぼ獣道だが、自分の住んでいた世界に比べたら十分安全である。
『基本、俺が道案内をする。いいな、道草など食ってる暇は無いからな。』
「道草するとは一言も言ってないんだけど。」
ミユは一歩踏み出した。木の根っこを避け、足首あたりの草を踏み付け、メイダールの【声】を頼りに森を進んでいく。
「……そういや、ここの森ってなんか名前があったりするの?」
『あぁ、あるぞ。【シークレットフォレスト】。森の生態系の殆どが解明されていないことからこの名がついた』
「何で解明されてないのよ?」
『この森に訪れた者は78.9%の確率で遭難すると言われていて、帰らぬ人となった研究者も数多くいるからな』
「………」
『…..?』
「それって結構まずくない?」
『まあ、何とかなるだろ』
幸せとは
世界が覗き込むのを煩わしいと思った
遠い記憶だけの人陰は曲り角の向こう
唇を読むような分からない文脈よりも
文章は裏切らない
見知らぬ人では上手くいかないけれど
会ったことがあるなら
文章の文脈に表した言葉が
集い寄せ合う撚り糸は細いようで強い
本当は孤独ではなく
苦しまず生きられる胡坐なのかもしれない
編み込まれ許された囲炉裏の円座
生きる目的が見えなくても
生かされている緩く心地よい炎
#幸せとは
笑った声も、沈黙も、
当たり前みたいに続くと思っていた日々。
失うまで、それがどれほど大切だったのか、
私は知らない。
「好きだよ。」
この言葉が聞けなくなってから______
幸せは、
手を離したあとで名前を持つ。
気づいたときには、
もう触れられないものになる。
それでも——
あの時間を抱きしめたいと思ってしまう。
「幸せとは、あなたが隣にいた時間のことでした。」
白い雲の上の金色の光が差す天国にいること
天国の門に、神様が鎖を巻きつけて閉ざしてくれること
いつかあなたがいなくなったあと、どこからか出てきた鍵を見つけても使わないでおくこと
お題:「幸せとは」
「なんで私にスズランエリカなんて贈ってきたんだろう…。」
満開に咲いた、窓際の植木鉢のスズランエリカを見ながら、私は呟いた。
私にこの花を贈ってきた彼は、私を置いて突然私の前から去っていった。
「嘘つき…。私を置いてどこかに行くことは無いって言ったのに。あれから3年も君はなんの連絡も無いしもう私の事なんて忘れてるんだろうな。」
彼のことを、嘘つきだ。最低だ。と思っているのに、心の奥底では彼のことをずっと忘れられなくていつも頭の片隅には、私に笑いかけてくれている君がいる。
「こんな未練がましくて、君のこと嘘つきだ。なんだと言う私に、こんなに可愛い花は似合わないよ…。」
私はふとスズランエリカの花言葉が気になり調べていると、「幸せな愛」と言う意味もあるのだと知った。
「幸せな愛…。幸せか。君にとっての幸せって何なんだろう。もしかしたら、私が君のことで悩んでる今が君にとっての幸せなのかな。だとしたら、それはそれで良いや。君が幸せな事が私にとっての幸せだから。」
そんな事を言いながら、月を見ていると窓の外から低音の綺麗な低い声が聞こえてきた。
「僕が、そんな酷い事を自分の幸せにする訳ないじゃん。」
その喋り方はとても懐かしくて、とても暖かかった。
「なんで…?え?」
私が困惑していると、その声の主は近付いてきて話し始めた。
「ごめんね。3年も君を1人にして。本当は全部投げ捨てて君の所に帰ってきたかったんだけどそうも言ってられなくってさ。」
君に聞きたいことが沢山あるのに、言葉が上手く出てこなかった。
「君にその花を贈ったのはね。君が僕に幸せを届けてくれたからなんだよ。ほら、その花って鈴みたいでしょ?鈴って幸福を呼んでくれそうなイメージがあるからさ!それに白くて可愛らしいところが君にピッタリだなって。」
そこまで言って君は、少し泣きそうな表情をした。
(なんで、そんな顔するの?君は何も悪いことなんてしてないのに…。)
「ねぇ、スズランエリカの花言葉を調べたなら知ってると思うんだけどさ…。幸せな愛って意味もあるんだって。君を悲しませた僕が、こんな事言う資格無いんだろうけど、僕は君の事が今でも好きなんだ。だから、これから二人で幸せな愛を育んで行きませんか。」
そう言った彼は、今にも泣き出してしまいそうな表情で声も震えていたけど、私の事を見る目は昔と変わらずとても優しくて暖かかった。
「私の幸せは、君が幸せならそれでいいと思ってた。だから、このまま思いを伝えられなくてもいいやって思って自分の心に蓋をしてきたのに…どうして、今更私に優しくするの。」
私は、上手く言葉が出てこず、涙が溢れそうなのを堪えて必死に言葉を並べて話した。
「ごめん。そうだよね…。今更だった。」
そう言った彼は、ずっと私の目を見ていた。
「今日はちゃんと自分の気持ちを伝えたかったのと謝りたくて来たんだ。ごめんね。約束守れなくて…。」
そう言って立ち去ろうとする君に私は、
「許さない。私と、これから幸せな愛を育んでくれなきゃ…。」と返した。
「いいの?僕は君に酷いことをしたんだよ?」
君は、少し驚いた表情をして立ち止まった。
「正直、幸せってなんだろうって思ってた。君と出会うまでは。でも、君と出会って幸せってこういうことなんだろうなって感じ始めた時に君が居なくなったから、私にとっての幸せとは…?ってなったよ。」
そこまで言って私は少し考えた。
「今も幸せとは…?ってなってるけど、2人にとっての幸せなら見つけられるんじゃないかなって思ってる。だから…これからもよろしくね。」
私がそう言うと君は、少し笑いながら
「君は優しすぎるし、言葉が上手くまとまらないのも相変わらずだね。」と言った。
「でも…。ありがとう。僕を受け入れてくれて。今度こそ、そのスズランエリカのように可愛い君を置いていったりしないよ。」と言った君は耳まで真っ赤だったのを覚えている。
あれから1年経った今では私の隣には、しっかり君がいる。
(未だに幸せってなんだろうとはなるけど、それは人それぞれ違うことであり分からないからこそいいのかもしれない。)
私は、隣でうたた寝をしている彼を見ながらそう思った。
幸せとは
朝起きて
美味しいご飯を食べた
外に出たら
晴れていた
好きなお菓子が
安くなっていた
面白い動画が
公開されていた
そんなどうでもいいくらい
小さくて些細なことでも
いいじゃない?
#23 幸せとは
前回投稿分から続くかもしれないおはなし。
「ここ」ではないどこか別の世界に、「世界線管理局」という厨二ふぁんたじー組織がありまして、
更にその管理局には、超地球規模の難民シェルターが、山に海に温泉なんかも込みで在りました。
前回投稿分のおはなしでは、なにやらミニチュア人工太陽ドローンなるものが、最終テスト中。
起動して上昇を始めたドローンの上で
ぐぅすぴしておったドラゴンを乗っけて
上昇してって、上昇してって、ふわふわ。
結果、珍妙な日の出モドキが大爆誕です。
寝ぼけたドラゴンはツルツルテンのフェイク太陽ドローンを、ピタピタ、べしん!
尻尾で引っ叩いて、破壊して、墜落させて、
あらあら、寝ぼけたまんまでどこか、前回投稿分に登場した例の雪山に、飛んでってしまったのです。
ところで
墜落してったドローンはけっこうな高額でして。
「あああー!ウソだろ!」
「大丈夫だよ水増しして請求しよう」
「でもさぁ!でもさぁ!アレ、スフィンクスさんから技術提供してもらったやつだぞ」
「技術提供料?」
「ぎじゅつてーきょーりょー?」
「うん。提供料」
「1個作るごとに何と何献上だっけ」
「ミカン5箱にお菓子5箱」
「ミカン……」
ミカンとスイーツってさ。経費で落ちるのかな。
俺達、年明けのズレ込み休日のために、年末ほぼほぼフル稼働で仕事しまくってたけど
俺達の休日、年始休業って、
どこまで、延期されるんだろうな。
フェイク太陽ドローンの墜落現場で小規模な爆発と小規模な炎上が発生しておるのを見て、
太陽ドローンの飛行テストをしておった部署の精鋭たちは、ただただチベットスナギツネの虚ろ目。
血と涙と寝不足の結晶を、寝ぼけドラゴンの寝ぼけアタックで破壊されてしまう局員たちです。
そんな彼等の「幸せとは」、
はて、どこにあるのでしょうね。
「俺達の……おれたちの、やすみ……」
さて。
そんなことになってるとも知らず、
寝ぼけて雪山に飛んでって、前回投稿分の焚き火チームと合流した、ドローン破壊ドラゴンです。
焚き火の上に吊られた鍋が、コトコト、くつくつ、とっても良い香りをしておりますので、
ドラゴンはその香りを間近でかいで、良い気分になって、ゴロン。 焚き火の近くで二度寝です。
ドラゴンはとっても強いドラゴンで、光と水と少しのカロリーさえあれば十分活動できます。
でも管理局に身を売ってからの●●●日で、美味いものを楽しむということを知ってしまったので、
良い香りのスープ、良い香りの肉、良い香りの唐辛子系スパイスを、特に好むのです。
「ぐるる。ぐるるるる」
ああ、良い香りだ。良い心地だ。
鍋の方に鼻を向けて、ドローン破壊ドラゴンはすぴすぴ、ご機嫌に眠ります。
ドラゴンにとっての「幸せとは」まさにこのこと。
良い心地で居ることです。
ところで
このドラゴン、焚き火の世話をしておるところの
法務部局員の上司でして。
「あっ、部長、お疲れ様です」
幸せそうにスピスピするドラゴンに、焚き火の世話役、言いました。
世話役に、難民支援課から連絡が来ておりました。
すなわち『アンタんとこの特殊即応部門長、ウチのドローン破壊してったんだけど』と。
「あのですね」
ドラゴンの部下が、言いました。
「来たばっかりで申し訳無いのですが、
まずですね。ご自身で破壊したドローンの消火活動、してきていただけます?」
ドラゴンは寝ぼけておりました。
ドラゴンはただ、幸せの只中で、あくびなどして、
首をかっくり傾けるのでした。
幸せ。
概念は知っている。それがどういうもので、どういう感情なのか。知識としては知っている。
だが俺は、これまでの生で幸せというものを実感したことがない。
だからそれがどんなものか、いまいち理解しきれていない。
「幸せだねえ」
あなたが言った。
手の中の紅茶を傾けながら、蜂蜜色の目を細ませて。
二人しかいないこの温室の中で、目の前の顔は柔らかく頬を緩ませ、満足そうに笑っている。
俺には幸せというものがよく分からない。
しかしあなたが言うのだから、今この時間は、幸せと呼べるものなのかもしれない。
あなたがフォークを手にする。手元のケーキを小さく切り分け、欠片となった一切れにフォークを刺す。それが俺の方へと差し出されるのを見て、以前に言われた通り、わずかに身を乗り出した。
ケーキを口で受け取ると、あなたがいっそう笑みを深める。身動ぎと同時に俺の膝の上で、じゃらりと鎖の音がした。
以前俺がいた環境は、我ながら酷いものだった。
そこから連れ出してくれたあなたには、感謝してもしきれない恩を感じている。
ここに来てから両手は枷を嵌められて、可動域は酷く狭くなった。
両足の腱は切られて、自力ではもう立つことも覚束無い。
舌は半分切り取られたから、まともに喋ることも難しい。
目の前であなたが穏やかに笑う。
幸せ。これが幸せなのだろうか。俺にはよく分からない。
だが、ここには平穏がある。
自分で動くことは難しいが、三食手ずからあなたが与えてくれて、車椅子に乗せられて散歩にも連れ出してくれる。近頃は傷つけられることもなく、何に煩わされることもなく、のどかな時が流れている。
「おいしい?」
小首を傾げるあなたに小さく頷いて、ぼんやりと温室の中を見る。瑞々しく茂った植物は陽を受けて輝いていて、目に映るこの光景は、とても美しいような気がした。
あなたが言うのだから、これが幸せなのかもしれない。
/『幸せとは』
【後で書きます…!】
2026/1/4 「幸せとは」
〈幸せとは〉
正月、親戚の集まりがうるさすぎて、私は自分の部屋に逃げている。
「女は勉強する必要はない」
「地元で働いて嫁に行けばいい」
毎年毎年、同じことばっかり言われる。だから今年も、できるだけ避けるようにしてる。
この地方はとにかく男女差が激しい。お年玉も格差つけられて、七つ下の弟は五千円なのに、私は五百円玉一枚だけ。
「女はどうせよそに嫁に行くから」という考えなんだろうか。
この地域はそういう風習なのかもしれないけど、同級生とも「ないよねー」「男尊女卑にもほどがある」って言い合ってる。
今年は挨拶だけしてさっさと部屋に逃げた。
ママはよその地区から嫁いできたせいか、お客さんの相手をしろとか無理強いはしない。
「かわいげないな、嫁のもらい手もないぞ。
上屋の穂南のように」
「女の幸せは嫁に行って子供を産むことだ」
大叔父(この人が特にひどい)が説教を始めそうになる。時代錯誤な酔っぱらいの相手はパパに任せた。
穂南ねえちゃんは二十二歳上の従姉だ。東京の国立大学に行って、大企業で働いてる。
パパは六人兄弟の末っ子で、一番上のお姉さんの子である穂南ねえちゃんとは二つしか違わないから、兄妹みたいだったらしい。
ママは穂南ねえちゃんと高校が一緒で、よく「パパも穂南ちゃんも、かっこよかったわよぉ」って昔の話をしてくれる。
『穂南ねえちゃん、今年は帰ってくるかな』
私はベッドに寝転がって、スマホで友達とメッセージのやりとりをしながら考えてた。
階下がなんだか騒がしくなって、酔っぱらった大叔父の大声がする。
そして、ドアをノックする音。
「相変わらずだよね、年寄りどもは」
穂南ねえちゃんが私の部屋に逃げてきた。
「穂南ねえちゃん!」
「千紗~、久しぶり」
飛び起きて抱きつく私を、穂南ねえちゃんは優しく抱き返してくれた。
それからカバンからおみやげを取り出す。穂南ねえちゃんはいつも、ちょっと大人っぽいものを選んでくれる。今年は小さな花のモチーフがついた、くすみピンクのカーディガンだ。
「わあ、かわいい!」
「背が伸びたねぇ、一年ってあっという間だ」
鏡の前で着せてもらう。後ろに立つ穂南ねえちゃんはスラリとしてて、ナチュラルなメイクがクールな顔立ちによく似合う。
かっこいいなあ。私もこんなふうになれたらいいのに。
階下から、穂南ねえちゃんを呼ぶ大叔父の怒鳴り声が聞こえる。
私は思わず身を縮めたけど、穂南ねえちゃんは涼しい顔で無視してる。
「やだねー、毎年言うことが一緒で。生意気だとか、結婚が女の幸せだとか」
穂南ねえちゃんは私のベッドに腰かけて、ため息をつく。私もその隣に座った。
「……幸せって何だろうね」
穂南ねえちゃんの肩にもたれながら、私は言う。
「結婚して子供産むだけが幸せじゃないと思うんだけど。
ママみたいに、お嫁に来てずっと畑仕事ばっかりでさ。朝から晩まで働いて、あれで本当に幸せなのかなって」
穂南ねえちゃんは少し考えるように黙ってから、苦笑した。
「私もあなたぐらいの時そう思ってた」
「でも、穂南ねえちゃんはすごく勉強頑張って東京行って、幸せになってるじゃん」
私は穂南ねえちゃんの顔を見上げる。
「幸せって、人それぞれだよ。
私から見れば、あなたのママはすごく幸せそうだよ」
穂南ねえちゃんは私の頭を撫でる。その手がとても温かい。
「初恋の人と結婚して、こんなかわいい子が生まれて」
「でも……」
納得いかなくて、私は口を尖らせる。
「千紗、あなたのパパとママがどんな仕事してるか知ってる?」
「え? パパは農業法人やってて、ママは……お惣菜とかスイーツ作って道の駅に卸してるけど」
「そう。あなたのパパはね、この地域の農業を変えようとしてるんだよ。
昔ながらのやり方じゃなくて、新しい農法を取り入れて効率よく働いている。
会社を興して働きやすい環境を作って、若い人も農業を続けられるようにって」
穂南ねえちゃんは窓の外の畑を見ながら続ける。
「あなたのママは、地域の農産物を使って新しい商品を開発してる。
それだけじゃない、若いお母さんたちが働く場も作っているんだよ」
「……そうなの?」
「そう。二人とも、この地での幸せを追ってるんだよ。
ただ黙って従ってるんじゃない。自分たちの手で、少しずつこの場所を変えようとしてる」
そんなふうに考えたことなかった。ただ忙しそうにしてるママしか見てなかった。
「あなたのママはね、私の恩人だよ」
穂南ねえちゃんは私の肩を抱き寄せる。
「高校の時、女が東京の大学なんて生意気だ、進路変えろって言われてくじけそうになった時にね。
励ましてくれたのはあなたのママだよ、千紗」
「ママが……?」
「うん。『自分で選んだ道なら、誰になんて言われても胸張ってすすもうよ』って」
穂南ねえちゃんは遠くを見るような目をする。
「それとね、ひとりで生きるのも結構大変だよ」
少し、寂しそうに笑った。
「東京での仕事は忙しいし、責任も重い。
家で待つ人もいないから、少し寂しいし」
それ以上詳しくは語らないけれど、その一言だけで「成功=楽で幸せ」じゃないってことが、私にも伝わってくる。
それでも穂南ねえちゃんは、少し笑って続ける。
「でもね、選んだのは私だから。
大変だけど、誰かのせいにしなくていいのは、悪くない」
その言葉に、私ははじめて、「穂南ねえちゃんみたいになる」じゃなくて「幸せの形は自分で選びたい」って思った。
「ねえちゃん」
「ん?」
「私、なりたい自分になれるかな」
穂南ねえちゃんは優しく微笑む。
「もちろん。あのね千紗」
穂南ねえちゃんは私の両手を取って、まっすぐ私の目を見つめる。
「もしあなたが望む未来を阻むようなことがあったら、いつでも相談して。
進学のこととか、どんなことでも。私がついてるから」
その目は真剣で、私は思わず息をのむ。
「でもね、あなたのパパとママは、あなたの幸せを阻むなんて絶対しないよ。
二人とも、あなたが自分で選んだ道を応援してくれる。私が保証する」
その言葉が、なぜかすごく嬉しかった。目の奥が熱くなる。
「うん、ありがとう」
私の声が少し震えてるのに気づいて、穂南ねえちゃんはもう一度私を抱きしめてくれた。
「おねえちゃん、穂南ちゃん、うるさいお客さんは帰ったからお茶にしようって」
弟の耕世(こうせい)が呼びに来た。
「帰った?やったー」
穂南ねえちゃんが子供のように喜びながら立ち上がる。
耕世がねえちゃんの足にまとわりつく。
「穂南ちゃん、東京駅でケーキ買ってきた?」
「買ってきたよ、こーちゃんの好きなチョコレートケーキ。チーズケーキもね」
私の好きなチーズケーキ。初めて食べた時、美味しすぎて喜んだことを覚えていてくれる。
階下から、ママがいれる紅茶の香りがただよってくる。
私は、ママに見せるために、穂南ねえちゃんからもらったカーディガンをはおった。
窓の外の空が、だんだん夕焼け色に染まっていく。長い一日が、ゆっくりと暮れていこうとしていた。
──────
topsのチョコケーキ食べたい……クルミが入っているのが佳き。
男女でお年玉差別あるの?と言われそうですが、うちの親戚はあからさまでした(
幸せとは
当たり前が
当たり前にできること
当然の事が
当然にあるということ
【普通】が
普通にあるということ
それを全て
かけがえのないものだと自覚できること――。
—幸せってなんだろう—
「お母さん、幸せって何?」
息子が訊いてきた。
子供はたまに難しい質問を、突拍子もなくしてくるから困ってしまう。
「そうだなぁ……、ご飯を食べられて、誰かと楽しい時間を過ごすことができる『今』が幸せなんじゃないかなぁ」
コンビニで買ったパピコを、半分にして渡した。
「ふうん、よくわかんない」
彼はそう言って、固いアイスと戦い始めた。
夜、ベッドに入って小さい頃の自分はどんなことを考えていただろう、とふと思った。
好き放題にお金を使えること、一日中遊び続けること、好きな人とずっと一緒にいられること。
多分、現実とは違う幸せも混じっていた。
隣を見ると、息子が眠っている。私は彼の頬にキスをした。
頭の中で考えるものとは別に、きっと幸せは日常に幾つも潜んでいる。
私たちは気が付かないうちに、それを掴んでいる。
幸せとはそういうものだと私は思う。
私はふかふかのベッドの中で眠りについた。
お題:幸せとは
幸せとは
幸せよりももっと単純で美しいものを探している。
「単純」とか、「美しい」とか、よく分からない言葉。
私はよく分からない。
なぜなら、どこからが単純で、どこからが美しいか、
分からない。
そんな言ったら、どこからが複雑で、どこからが醜いのか。いやどんな言葉だって分からないのかもしれない。
それらの言葉は人それぞれの基準であって、
基準における「正解」など分からないじゃないか。
そうだ。私の目指しているものの手前にある「幸せ」だってもっと分からない。
曖昧な言葉こそ、それになろうとすると、
不安とか心の迷いが起こる。
そんなこと考えたら、
最初に言った「幸せよりももっと単純で美しいもの」
これってなんだ?
心から適当に引き抜いた言葉の意味が不可解に感じてきた。
私は、「幸せ」に対する不信感がある。
「幸せ」って、まるで人生を救って明るくして、このままでいたいと思えるようなものだと、子供の頃は思っていた。
そんな、子供の頃、感じていた「幸せ」とは別れ、
大人になって裏切られた。そんな幸せなど幻想だと。
それから私は「幸せ」よりももっと綺麗な存在になりたいと思うようになった。
例えば、「健康的な心身」のような、
人間本来の状態が綺麗な存在だと思っていた。
私はそんな状態からは、かけ離れている。
心身共に健康とは言えない。
だけれど、なんとなく漠然とした願い。
それが「単純で美しいものになりたい」。
それが私にとっての綺麗な存在。
逆に私にとって、複雑とか、醜いとか、
そんな言葉を人間に置き換えると、
不幸な人間が思いついた。
私はきっと「私は幸せになりたい」と言えるほど、
単純になるべきかもしれない。
その単純さが美しさを滲み出すのなら、
私の望みは幸せなのかもしれない。
私の望みは、
自分が思っていたよりもっと手前にあったのだ。
私の心から出る言葉を作品化しようとして、
「幸せよりももっと単純で美しいものを探している」と
書いたが、私には素直さが足りなかったようだ。
素直になれば、自ずと幸せになるためのスタート地点が見つかるのだろうか。
さて、私はどんな幸せが好きだろうか、
『幸せとは』
〜星の図書館〜
―――おや、いらっしゃい
あなたが来るのは
ちょっと久しぶりですね
そうそう、そうでしたね
謹賀新年
地球の一周記念を、喜びましょうか
あなたは確か…
コーヒーでしたね (パチンッ)
砂糖にシロップ、ミルクもどうぞ
―――ふぅ
たまには甘いコーヒーというのも
良いものですねぇ
何をするにしても、人は糖分が必要だと
私は勝手に思ってますから、 っふふ
さて、
今日はほんの少しだけ
困ったさんオーラが出てますね
――――――心の整理
えぇ、喜んで
一緒にお話しましょう
ふむ……、幸せとは ですか
これは本当に永遠のテーマですねぇ
私にも具体的な答えは
あいにく持ち合わせていません…
しかし、
幸せとはなにかというのを
私なりにひとつずつ紐解いたり
忘れてる何かをお手伝いすることなら
少しはできるかもしれません
では……
「ある幸せ」って なんだと思いますか?
それは有るから、有り続けるから
幸せなものだと考えてますか?
例えば 身近なものでいえば
やはりお金は欠かせない、
幸せを考える上でのテーマかと
普段の中ではあるとありがたいですよね
ですが、あるが故に
命を狙われたり
更なる欲が芽生えたり
それしか見えなくなったり
……人の欲の天井って、
上がってしまいますよね
ではやはり、
「ない幸せ」も考えてみましょうか
例えばあなたは…
命懸けで戦いたいですか?
―――えぇ、
今 世界でもよく取り上げられる話です
物理的な力、暴力で解決したその先には
本当に幸せはあると思いますか?
勝った方は、
一時的には幸せなのかもしれません
しかし、その先は?
チカラで手に入れてまた欲しくなったら?
あるいは、チカラで負け残った人たちが
もう一度チカラで奪いに来たら?
あなたは無抵抗で居られるでしょうか?
黙って渡せるでしょうか?
全てを無くして黙っていられるでしょうか?
そうなった時、
そもそも戦わなければ――― と……
後悔するでしょうか?
これは、私の考える
命や生きるを考えた場合の
幸せとは?と考えるごく一例です
あなたにとっての幸せと言うのが
きっと沢山あなたの中に
眠ってるはずです
もっと身近なところでいえば
ご飯を食べれる、服がある、
五体満足である、家がある、
その中からだけでも さらに細かく考えていけば行くほど、幸せを考える上できっと上がってくるであろう候補というのが、探せば探すほど出てくるはずです。
簡単にはなりますが
私なりの幸せをまとめましょうか
私の幸せは、【気づき】です
それをあたりまえと考えるか
有ること無いことの幸せと考えるか
ということだと思ってます
悲しいことに人間は
幸せに慣れてしまいますからね…
―――さてさて、
今の私の考えはこんな感じです
次はぜひ
あなたの考え方や思いを聞かせてください
もちろん、
これを聞いた上で思うことがあるならば、
時間の許す限り熟考もして欲しいです
今日は私も、その心と思考の整理に
たっぷりお付き合いするとしましょう
コーヒーのおかわりもあります
あなたの想いが、ひとつずつ
紐解いて行けたらと思います
―――では、何から行きましょうか?
〜シロツメ ナナシ〜
幸せとは、 それは 、 大切にしてきたものの幸せ。
幸せとは
「最近さ、涙もろくなったと思うんだ」
「何?更年期?」
花盛りの17歳である。
「え、そんな引かないでよ」
笑う時も下がり眉なそいつの申し訳なさは、いつも絶妙に察知できない。
「今までなんか見て泣くことなんてあんまりなかったんだけどね、べつに泣けるようなシーンじゃないと思うんだけど。」
「どれ?」
えーと、これ。 あぁこれか〜。
2人でスマホを覗くなら、机に置いたほうが見やすい。
視線は机と垂直に結ばれた。あ、アスパラ入ってる。だからか、しかめ面してたのは。
何話? 最終回。
「最終回はまあ…泣いたっていいよ」
「そういうもん?」
そういうもん。アスパラを避けつつ食べた肉巻きで、おうむ返しは少しくぐもっていた。
年末年始限定で再配信された数年前のドラマ。リアタイはしていなかった。
すればよかったとまでは言わないけど、もう少し早く、もしくは何十年もあとで、見ればな。と今思った。
主人公の母か、その母が恋慕っていたひとが、嫌でも自分達に重なる。
彼女らが生きた時代より、『それ』はあるものとされているけれど。私達の『これ』が果たしてどこまでかなど、物差しが無いから結局わからないままだ。
だから?だけど? 怖い。閉鎖的空間にいると、一緒にいる理由がいくらか省ける。2年で一緒に昼食べてたから。は、わざわざどちらかのクラスに集合するありていな言い訳に成れる。
今は一月。あと二ヶ月で消え失せる居場所。
幸せとは、
幸せをそれぞれが解釈し翻訳する自由があること