『幸せとは』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
以前からずーっと
幸せになりたい
と思ってきた
それが間違いだと
気づくまで…
幸せとは
「なる」ものではない
もし、贅沢な暮らしが
できるようになることが
『幸せ』ということであれば、
昔の人々は
贅沢な暮らしができなかったから
全員、幸せでないという事になってしまう
それは直感的におかしい
昔だって、
幸せな人たちは大勢いたはずだ
では、幸せとは何か
わたしは幸せとは
『感じるもの』だと考えている
……長くなった、申し訳ない
今日はここまでにする
まー
年末の大掃除って概念を生み出した人って誰だよ、クソ面倒な慣習を植えつけやがって。1人でそんなことを言いながらも、世間体を気にして渋々大掃除を始めた。億劫だなと思っていた掃除も、やり始めれば案外楽しいものだ。徐々に上がってきた気分に合わせて、使わないのに捨てられなかったあれこれを片していくと、引き出しの奥に小学校時代のアルバムを見つけた。斜陽が差し込み、部屋には埃が舞っている。橙色をした日差しを浴びたアルバムを開くと、記憶が濁流のように押し寄せ、過去にタイムスリップした。
いや、もちろん時計は右回りに進んでいるし、ビール腹が治る訳ではない。でも、アルバムに収められた写 真から確実にあの時の風景や匂いを感じられる。懐かしい香りに胸がつんと痛くなる。
リレーで小さな体躯をめいいっぱい走らせているかつての友人。鉛筆で必死に何かを書き留めている初恋の子。沈みかけの太陽を背景にニコッと笑っている僕。左手には凹凸のなさそうな泥団子が大切そうに握られていた。未来のことなど何も知らない純粋無垢な少年少女が四角いフィルムの中で生きていた。色が褪せてところどころ塗装が剥がれたランドセルはいま何処にいったんだろう。あいつは元気だろうか。小学校はあの頃と変わらない状態で存在しているのだろうか。誇りを被った記憶を取り除いていくと、次々と過去と現在の線が色濃くなって疑問が溢れていく。知りたいけど、知りたくない衝動に駆られながら郷愁に耽っていると、将来の夢が書かれたページに辿り着いた。
「プロ野球選手になることです」
かつての自分は、まだおぼつかない字でそう書いていた。
眩しかった。
なんでなりたいのかって聞いても、「野球が好きだから」と返ってきそうな真っ直ぐな夢を、現実は壁を作った。それを乗り越えた先にきっとあるはずなのに、途中で挫折した現在。あの頃の自分が今の自分を見たらなんて言うんだろう。普通にすがり、その普通のレールをギリギリで足掻きながら必死に掴み続けている自分はどう見えるんだろう。野球を続けている訳でも、今はもうプロ野球すら見ていない自分になんて声をかけるんだろう。
かつての眩しい自分と直接目を合わせられないからサングラスを付けたい。でも、そうやって見た世界は暗く重苦しい。
あの頃は幸せなんて深く考える必要はなかった。ただ好きなものを見つけて、好きなように過ごしていた。知らぬ間に幸せがそこら辺に転がっていた。なのに今は知らぬ間にストレスは溜まっているし、見たくない現実がそこら辺に転がっている。幸せを見つけるより他人の不幸を探していた。幸せになるより、不幸せと思われないよう生きていた。本当に好きなものを好きと言えなくて、周りが共感してくれる確信があるものを好きと公言していた。普通だと思われたくて。社会にでて、歯車として正常に稼働していることを証明したくて夢とか幸せなんて二の次だった。
ださいなぁ。
正直、幸せなんて分からないけど、好きなことを続けた先に幸せがあるんだと思う。あの頃の自分はそうだった。ただ好きなものを真っ直ぐに好きと言って、それで幸せだった。周りの目なんて気にしてなかった。
アルバムを閉じる。いつの間にか日は沈みかけ、薄紫の薄暮が夜を迎えいれる準備していた。
泥団子を握ってた自分と目があった。
同じ1歩を
一緒に歩いても
あなたの1歩は
私の半歩…先へ行って
また1歩…
一緒に歩いたら
あなたと私の距離が
1歩離れてく…
このまま一緒に歩いても
いつか あなたが見えなくなるのかな…
そっと あなたの背中につぶやく。
冷たい 強い風が
ヒューっと
耳元を通り過ぎた…
少し視線を上げた先に
私を見つめる
あなたのつま先と
私を待ってる
あなたの手のひら
じんわりと あなたの優しさが
私に溶けていくみたい…
そっと繋いだ手に
ぎこちない
あなたの歩幅…
きっと 幸せって
こんな風に
あなたの隣を
同じ速さで歩いていける
ただ それだけのこと。
ぎこちなく歩く
あなたの歩幅に
そんなことを想って
幸せを そっと かみしめるの…。
- ふたつの歩幅 -
月が綺麗ですね、と言いだしたのはいつだったか。そう告げた表情があまりにも真剣で、その時にした返事を未だ思い出せないでいる。
俺と彼の関係は友達であり、幼馴染でもある。朝晩の登下校はいつも一緒で、不思議と会話が途切れることはなかった。
だから、この関係に終止符を打つ時が来るなんて思いもしなかったんだ。
高2の夏、俺達は同じクラスになった。嬉しいという気持ちを隠して話しかけたかった。根暗な俺は彼の周りにいる人間に邪険にされることが多々ある。顔だけでなく性格も良い彼が学年問わず付き合ってほしいと告白されるのも無理は無い。同じ空間、時間を過ごしていても彼の周りにはいつも人がいた。俺には彼と違って仲が良い友人はいないしどうしてこの学校を選んだのか、思い出せない日々が続きとても苦痛だった。ぼんやりと続く今日も退屈だ。どうして俺だけが彼と話せないのだろうか。
その日の授業で「幸せとは」という題材で感想文を書きなさい、と指示がでた。大人でも唸ってしまうほどの難しい題材を高校生が書けるのか?と思ったが率直に書き始めるしか手は無い。時間内に書けなければ課題となり要らない宿題が増えてしまう。がんばろう。
意気込んだものの1文字も書けず煮詰まっていた。自分にとってなのか相手にとってなのか悩み、教師の目が光る中意識を飛ばしかけていた。
夢を見た。この時はたしか家の2階にあるベランダと彼家のベランダ同士でふざけ合っていた気がする。唐突に言い出した彼は俺の返事を待っている。
目が覚める。夢見が悪いと片付けたくなかった。授業がおわり課題を家に持ち帰って夜を待つ。
22時。電話をかける。1コール、2コール、3コール。電話にでた彼がまだ起きている事をわかっていたが少し緊張する。
「...久しぶり?」
変わらない声で安心した。
「うん、久しぶり。遅くなってごめんな。
俺さ、お前となら 」
「...ふはっ。言うのが遅すぎだバーカ。何年待ったと思っ
てんだよ。」
その日俺達の関係は1歩進んだ。相変わらず俺はあいつに話しかけられないけど前よりもずっといい。
あぁ、今、しあわせだ。
《幸せとは》
「幸せって何だと思う?」
「こうしていることかなー」
正月休み、二人で炬燵に入りながら、
ダラダラと手を伸ばし、籠に入った蜜柑を食べる。
「いや、そういうんじゃなくて」
「じゃあ、どういうのだ。定義的なやつか?そもそも何でそんな質問をするんだ」
「いやほら、最近よく聞くじゃない。
自分のやりたいことがわからないみたいな話
私の同級生にもそういう子がいて、質問されたのよ」
「ふーん」
彼は上体を起こし、テレビをつけた。
俳優のドキュメンタリー番組がやっている。幼い頃に子役として出演し、苦労の末に海外の大学に出て……など、調べたら出てくるであろうことをドラマチックに描いている。
「見落としてしまうものかな」
「見落とす?」
「例えば、料理が好きで料理人になった人がいたとしよう。調理の過程が楽しくて、その子は必死に頑張って、料理人になった。
だけど、効率化を求めるうちにその過程が楽しいものじゃなくなっていく…。
そうして、何故、料理人になりたかったのか忘れてしまう。
その上、今はSNS全盛期、
同世代、もしくは下の世代の誰かが自分が大したものを作れなかった頃に、もっと美味しいものを作ってる。そんなのを簡単に見れてしまう。」
「人間は相対的に価値を判断しがちだから、
いつしか自分の幸せを見落としてしまうのさ。」
何となく、気まずい沈黙が訪れる。
彼は再び体を倒して、ごろごろとした。
「人なんて、それぞれなんだけどね」
「全くだ」
テレビを消し、もう一度寝転ぶ。
今度は会話もない。
ただ、暖かく、寝転んでいるだけ。
でも、何となく幸せだなと思った。
幸せとは
誰かの幸せを願い
共に生きて行けること
誰かを愛し
誰かに愛されること
そう教えてくれたのは
君だったね
今なら…わかるんだ
僕の幸せは
君の幸せを願い
共に生きて行けることだって
例え…結ばれないとわかっていても
この世界で共に生きて行けることが
幸せなんだって
今だから…わかるんだ
正月に行われる親戚の集まりほど、逃げ出したくなるものはない。
「佐和ちゃんはお付き合いしている男性はいないの?」
そらきた。
隅の方で小さくなりながらスマホを弄っていた私に、叔母さんがニコリ。
「いません、けど」
「あら、今いくつだったかしら?」
「27よ。ほんとこの子ったら、男の人ひとり連れて来なくてねー」
叔母さんの隣に座りながら、母が私を見る。まるで私がおかしいかのように、なんの悪気もなく。
「あらあら、ダメじゃない。せめて30までは、ねえ?」
「そうよねぇ……ほら佐和、あんたの幸せを思って言ってるんだから、ちょっとは話を聞きなさい」
またスマホに視線を落とした私を、母が目敏く見つけた。舌打ちをしかけて、首を振る。ここで舌打ちなんてしたら、さらに面倒だ。逃げるが勝ち。
「トイレ行ってくる」
「佐和!」
母の声を無視して廊下に出る。
幸せって、他人が決めるもんじゃないじゃん。どうせ私が何を言っても聞かないくせに。めんどくさ。
縁側に座り、先程までメッセージのやり取りをしていた相手に電話をかける。呼び出し音はすぐに止んだ。
『はいはい、どした? 好きな人の話でも出た?』
「付き合ってる男はいないのかって言われた。めちゃくちゃウザくて死にそう」
『あはっ、ウケる。佐和、そういうの嫌いだもんね』
「ほんとさー、そんなの私の勝手じゃん。誰と付き合おうが結婚しようがさー」
『分かるー! あたしのとこもそうだよ。親の言う好い人、って男限定なんだよね』
相手は、「古いよねー」とひとしきり笑った後、声を潜めた。
『帰ってくるのいつ?』
「明後日」
『ん、分かった。迎えに行く』
「甘いもの食べたいから、どっか寄ろ」
『おっけー、調べとく。それじゃ、頑張れ』
佐和なら大丈夫だから、と最後に言われて電話は切れた。直後、メッセージアプリの通知が現れる。どうやら甘いものの候補らしかった。
「ふふ、早くない?」
親戚の集まりなのも忘れ、私は甘いもの候補を眺める。
2人で行くならどこが良いかな、と考える時間が私はとても幸せだった。
せっかくリアコ卒業出来たと思ったのにな
同担見ると辛くなるし
彼女いるかもとか思うと泣いてしまう
貴方が幸せなら私も幸せとか
結局口だけで
貴方と一緒に幸せになりたいとか
馬鹿馬鹿しいって分かってる
だけどこんなこと書いてる今も
涙が止まらない
【幸せとは】
自分にとって幸せとは人の温もりを感じる時間。
会話がなくても息苦しくても、寝る時間も犠牲にしていい。そばにいてほしい、安心させてほしい
幸せとは
幸せとは、大事な人がいること
信頼できる人がいるということ
その人がそばにいるということ
余談_φ(・_・
あえて文字にすることで再認識したいのと
うつ病など心身の不調の知り合いがいる方
に、娘を観察?していて思うことを共有
したく、ここに書きます。
『体調が良い=動ける』ではない。
体調が良いからこそ、やるべきはずの勉強や家事ではなく、やりたい事を楽しみたいと思う。
体調が悪くても、勉強や家事などをできるときもある。
体調の良し悪しに敏感にならず、察知だけしておく。動けるかどうかで体調を判断しない。
体調の良くないときは、思考回路がうまくまわっていないようで、そのときは思考&返答のいるのような声掛けは避ける。
幸せは自分自身が良い気持ちになれるだけでなく他者も巻き込んで良い気持ちになること
幸せとは、気づいていない、あるいは見ないようにしているだけで常にそこにある。
幼い頃から両親の影響で
結婚相手は大卒
そこそこ若いうちに子供をもうけ
そつなく普通に生活していくことが
ある種の幸せだと思い込んでいました
そこにばかり拘りすぎたのでしょう
まぁ見る目がなかった
あっという間に諸々破綻
抜け殻のように
ただただ生活費と養育費を稼ぎ
一人で頑張ってきた
今は不思議なご縁で
パートナーに恵まれています
普通に仕事をして家族を養い
ワタシは生活に潤いを与える為仕事をする
こんな地味ですが普通が
案外難しく、そして幸せと言えるのではないだろうか
どうせ悲しくなる
未来が怖くて不安になる
「明日は何か不吉なことが
起きるかもしれない」
そうやって怯えて
震えて
秒針が進むのと待つ。
あるいは
なにも考えられずに
現状を楽しんでしまう。
次に怯えるくらいね。
–幸せとは–
【お幸せに】
友達が
結婚した時
メッセージに
よく書いていた。
―――ん?
まだ
独身の
わたしは?
まるで
幸せではない
みたい。
でもさ
今
こうして
健康な体があって
家族と過ごせて
ごはんが食べられて
仕事もして
たまに友達と旅行して
まぁ、
色々はあるけど
不幸ではない
じゃん?
わたしだって
今
このままで
幸せ
でいいじゃんね。
#幸せとは
「幸せとは」
知らない事が幸せなのだろうか
知り合ってから、はや10年近く
毎日遊ぶ仲ではなかったよ
でも、当たり前のように姿を見せて
時折ふざけた話もして
時には頼もしい先輩で
1月2日急逝
その文字が現実味を帯びず
遅れた初夢でも見てるのだろうか
冗談でした、とあとから詫びの言葉が来るのだろうか
情報として正しい言葉なのはわかってる
こんな酷い冗談言う人なんていないから
頭の中で正しい理解を拒否している
「あなたは幸せですか?」と聞かれても
少なくとも今は首を縦には振れない
どういう話の流れだったのだろう、もう思い出せないけれど、あるときぽつりと彼がこぼしたのだ。
「……なあ、秋穂サン」
秋穂は彼を見やって、口を開いた。
「どうしたの? 郡司くん」
彼はちらりと彼女を見て、もじもじとしている。辛抱強く答えを待っていると、彼はおずおずと口を開いた。
「……あのさ、幸せって何だと思う?」
秋穂は目をぱちくりさせて彼を見た。仄かに顔を赤らめた彼が、彼女を見つめ返す眼差しは思いの外真摯なものだったので、彼女は居住まいを正して思案する。
ぐるぐると頭の中で言葉が浮かんでは消えていく。
上手に言葉にできる自信はなかった。でも、きちんと伝えておかねばならないとも思った。
「わたしにとっての幸せは――あなたとこうして過ごせることかな」秋穂はそう言うと微笑んだ。「……ありきたりかもしれないけどね」
幸せとは
私が思う幸せは
何気ない日常生活のこと
小さくて、脆くて、壊れやすい
長続きのしないもの
あまりにも近くにありすぎて気づけない
失うことで気づく
見えないものだと
幸せとは
幸せってなんだろう。そんなの人それぞれだよ、と考えるのが普通なのかもね。
僕は食べているときが一番幸せ。そう言って目の前に座るひつじが笑う。その笑顔か何とも眩しくて。私にとっての幸せはすぐ近くにあるもんだな、と思った。
幸せとは何なのか。
いつだったか君は、真面目な顔してそんな話を持ち出した
君と一緒にいることだ、なんて、陳腐なセリフは口に出せず
求めているのが何なのかも分からずに、当たり障りのない返答をした記憶がある
君の視界にあるものは、いつだって僕には見えない遠くにあるんだ
ただ側で、見えているものの話を聞いて、一緒に見ているつもりになることが、僕の幸福だから
まだ、隣りにいることを許してくれている君が
いつか、ふい、と飛び立ってしまわないか
そんなことばかり気にしている
(幸せとは)