『平穏な日常』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
あたたかいご飯も
あたたかい寝床も
あたたかい愛情も
あたたかな体温に
包まれていた
あの頃は
「小さな(少年)ハート」
朝が来るたびに荒んでいく心
全てをにらみつけては
黒く塗り潰した日々
どんなに逃げても
追って来る光が照らし出す世界から
目を逸らして歩いてた
誰もが敵だと
そう思った夜に家を飛び出し
駅の隅に座って
一人見上げた星空
荒んで尖った心から
溢れる涙 拭い知った無力な自分
その家も当たり前のように来る朝も
いつも守られていた小さなハート
誰もが嘲笑った夜に
手を伸ばしてくれた温かさ
疑い続けてきた他人(ひと)の優しさを
初めて信じてみようと思った
隣に座って夢中で語るその顔を見て
いつの間にか にらむことも忘れて
無邪気に笑う自分がいた
追われてきた光を今初めて待っている
荒んで小さくなって
泣いて笑って優しさに触れて
誰かを信じたい
いつも守られている小さなハート
『平穏な日常』
俺は今、幸せだ。
愛する家族が居て、凄く気が合う良い親友が居て、最近知り合ったが美人な彼女も居て。
本当に幸せだ。夢のようだろう? 夢なら覚めないで欲しい。
『雄也〜! 起きなさーい! 朝よー!』
俺は高校生なので面倒だと思いつつも学校に行く用意をする。
そしてブレザーを取りに2階の自室から一階へ降りる。
その時
『雄也〜学校行こ〜』
俺の彼女が家まで迎えに来てくれた。最高か?
準備を整えて彼女と共に学校へ行く。
A教室に着き、彼女は別のクラスなのでそこで別れる。
『おいおい、また彼女と登校か? ラブラブだねぇ』
教室に入ると、俺の1番の親友が話しかけて来た。
『あんまり揶揄うなよ。恥ずかしいだろ?』
そんな返事をしつつ、チャイムが鳴ったので席に座り、放課後になるまでしっかりと授業を受け、彼女と共に家に帰る。
ああ、最高過ぎる。これが『俺の理想の人生』だ。
そう思った瞬間、急に景色が変わり、いつもの自室の天井が見えた。
またこの夢か。『俺の理想の人生』の夢。
覚めてしまったのなら、早く会社へ行く準備をしなければ。
『僕』に親友も彼女も、家族も居ない。
コミュ障な僕に友達も、彼女も出来る訳無い。
そして両親を事故で亡くし、その現実に耐えきれず、その日の夜からこの夢を見るようになった。
理想までは求めない。ただ、平穏な日常を過ごさせて欲しい。
まあ、そう願ってももう遅いのだが。
【平穏な日常】
朝、夢と分かりながらその世界に浸っている。
目を開けてしまえば現実を知ってしまうから、
だからもう少しだけと目の前のあなたに呟いたんだ。それと同時に頭の後ろで鋭い音が鳴り響く。それは最初夢の中の音と一体化していた
けどだんだんとそれは夢と現実を引き裂いていく、意識がはっきりしてきてやはりこれは夢だったのかとわかる様になっていく。
パンを齧る。小麦の味が鼻を抜けるコーヒーの香りと混じっていく。まだハッキリしていない頭はさっきの夢をじんわりと思い出している。
歯を磨き、スーツを着て、充電器からスマホを外す、時間を確認してふぅと息を吐き、鏡で身だしなみを整える。玄関で靴を履き、シューズクロークの上の小さくなったあなたに行ってきますと声をかける。ドアを開けると春の暖かな匂いが部屋の中へ吹き込んできた。
今日が、平穏な日であるということが、
どれほどの奇跡か、
それが何日も、何ヶ月も、何年も続くことが、
どれだけ恵まれたことであるのか。
私たちは、気が付かなければならない。
私は、平穏でない日常を知らない。
生まれてこの方、ずっと平穏な日々を過ごしている。
私には、不穏な日々がどのようなものなのか分からない。
きっと脅かされて初めて、
平穏な日常があることの奇跡を知ることになるのだろう。
でも、もうこれ以上誰にも、
平穏な日常が壊れることを体験してほしくない。
身をもって、平穏が崩れることをもって、
その大切さを知る必要はない。
ただ、分かっていればいい。
平穏なときに、分かっていればいいのだ。
穏やかな日々がいつまでも続くよう、願っている。
できるだけ長く、長く。
そして、平穏が去ってしまったあの場所にも、
早く平穏が戻るよう願っている。
︎︎◌ 平穏な日常 ︎︎◌
日々健康的に勤勉だの切磋琢磨をし、あまり精神を病む原因が存在しないこと。
それが一番平穏だと思うがね。
私の名は吉良吉影。三十三歳独身。
平穏な日常
水鳥が池の水面を滑るように泳いでいき、
小さな波紋が後ろに伸びて拡がった。
平凡で穏やかな風景。
でも池の上からは見えなくても、
その足は力強く水をかいているはず。
大きくて優雅に見える白鳥だって同じ。
水の中ではバタバタと忙しなく足を動かしているそうだ。
平穏な日常。
ありきたりかもしれなくても、
維持するにはかなり努力が必要だ。
家は自動で綺麗にならないし、洗濯物を畳む機械もない。簡単なご飯だって、量を作ればそれなりの時間はかかる。
そんな子どもの頃に見えなかった大変さを、
体でわかった時、
少しだけ大人になれた気がした。
#189
きっとそれは毎日の事。
特に暇なわけでもなく、忙しいわけでもなく。元々ノンストレスな性格だから、生活の中に変化が起きても、変化と感じていない。
平穏な日常に日々感謝。
気持ちも、上がったり下がったり全然しない。常に高め安定で、よく笑っている自分。
周りの支えてくれている人々に感謝。
それは本当に1番幸せな事。
先日、ある人から
『幸せ?』って聞かれた。
あの人とは、仕事の関係で、年に一度しか顔を合わせる事はないけれど、確か去年も聞かれた。
あ、また同じ質問だ。と思いながらも、
『私は恵まれてるからね』と答えた。
その回答で、あの人は納得したのか何を知りたかったのかもわからないけど。
現状に満足したら伸びしろはないと聞いた事があるけれど、今を幸せだと思えなければ、贅沢しかないと思うくらい、皆さんに感謝しかない。
朝がきて
夜がきて
また朝がくる
平穏な日常に感謝
#平穏な日常
#92
平穏な日常
携帯のアラームが布団の中で鳴り響く。
倦怠感を感じながら、携帯のアラームを止めた。
今日は火曜日。休日はまだまだ先。
もっと寝ていたい気持ちに甘えて、少しずれた布団を直しながら再び包まる。
少し冷えていた布団の中も、直したことでまた段々と暖かくなるから、眠気が戻ってきた。
もう少し、もう少しだけ。
意識が飛んでいく直前、再び携帯が鳴り響いた。
ああ、あと少しだったのに!
睡眠の邪魔をされた私は再び携帯を取ると、学校が離れた友達からのメッセージ。
「今日、一緒に帰ろう!」
ズル休みしちゃおう。そう考えてたのに。
倦怠感が残る体を起こしながら、布団から出る。
カーテンを開けば、外は明るくて、気持ちが良かった。
一つ伸びをして、私は学校へ向かう準備を始める。
今日も何一つ変わらないつまらない日。
それでも友達と帰れるちょっと特別な日。
平穏な日常
普通に 学校 通って
普通に お勤めして
普通に 結婚する
なぜ 出来ないのだろう
平穏な日常について
考えないと
ひとつづつ クリアできれば
きっと幸せ
平穏な日常
平穏な日常。ありがたい。安全に過ごせるし大事な人たちの笑顔が見れる。
でも。身の回りで人が死んだりしないか。怪獣が突然襲ってくるのもいい。平穏なだけの日常は、飽きた。刺激がほしい。
「おやそこのあなた、平凡じゃない日常に興味がおありで?」
平穏な日常
いつまでも、家族がいて
いつまでも、友達がいて
幸せだ
でも、なにか物足りない
それが平穏な日常ってものさ
だから人は、争ったり喧嘩したりするんだ
平穏な日常なんか手に入らない
それはいつでも第3者の魔の手が
僕達は引き離すから
何故こうなるのか、
ただ、僕たちは穏やかに平穏に暮らしたかった
暮らしていたはずなのに
なぜ、幸せを壊したのか
僕達は一体何をしたのか
僕には何もわからなかった
自分が幸せになれないからといって、
僕達の幸せを奪ったのか
なら尚更僕は分からない
そんな醜い嫉妬心で家族を引き離した
僕は一生許すことはできないだろう
俺はお前は許すことはない
今、俺の前で必死に許しを乞うても
俺は許さない俺達の平穏な日常を奪ったんだからな
平穏な日常
平穏な日常
職場の近くには比較的大きな公園がある。晴れた日は俺は職場ではなく、この公園で昼飯を取ることにしている。公園の側に美味い弁当屋があるのと、木陰の下にベンチが多いのが気に入っている。晴れた日にここで買ってきた弁当を食べるのが、忙しい業務の中のささやかな楽しみだ。
勝手に自分の席にしているお気に入りのベンチに座る。出来立ての弁当が冷めないうちに俺は膝の上をテーブルにして弁当の蓋を開けた。
白いご飯の上にのる黒い海苔。
その上に主張する白身魚のフライ。卵焼きも隣にきちんといる。
そっと控えめに盛られたひじきの煮物に高野豆腐。
そして外せない漬物。
完璧なのり弁だった。のり弁の種類は弁当屋によっていろいろあるだろうが俺はこののり弁が好きだった。
「いただきます」
作ってくれた人とレジのお姉さんに感謝して、箸を動かした。白身魚のフライにかぶりつく。出来立てのフライがサクリと口の中で音を立てる。午前中から忙しかった身にはカロリーが嬉しい。
続けて米を口に運ぼうとした時、仕事用のスマホが鳴った。反射的に手を伸ばし、通話ボタンを押す。
「俺だ」
「警部。殺人事件が起きたと連絡がありました。これから現場へ向かいます」
「わかった。俺もすぐ行く」
ゆっくり弁当を食べる時間は無くなった。美味い弁当をお茶で流し込むようにして素早くかきこむ。ゴミを片付け、公園を走るようにして後にする。
公園には家族連れがいた。犬の散歩中らしき中年の女性がいた。若い男女が笑いながら歩いている。子供が数人。俺の横を走り抜けて公園へと入っていた。
楽しそうな笑い声が聞こえてくる。平穏そのものの光景。俺はこの光景を守るために、日々働いている。
その平和が、脅かされている。
平穏な日常を守るため、俺は職場に戻る。
一人の警察官として、この日常を壊させはしない。
平穏な日常はそう、簡単に手に入れられない。
第三者によってあっという間に壊される。
【 平穏な日常 】
あちこちから上がる煙の筋。
黒焦げて崩れ、元が分からなくなった建物。
一歩ごとに蹴躓く何かの死体。
一瞬で消された風景は、一瞬で思い出せなくなった。
断片しかない記憶を必死に繋いで辿ってみた。
真っ昼間の建屋内でも分かるほどの強い光が、
突然空から降り注いだ。
目が眩んだかと思えば、追いかけるように爆音が響く。
意識が飛んで、気付いたらこの状態だ。
あまりの呆気なさに、引きつったような笑みすら浮かぶ。
(これは何だ?どういうことだ?)
思考が先へ進まないまま頭を抱えていたら、
今度は瞬時に暗闇に覆われ、また意識が無くなった。
「お疲れ様でしたー。体験終了でーす」
間延びした声で目覚めると、全身に取り付けられていた装置が外されているところだった。
「『リアル戦争最前線』、アンケートお願いしまーす」
次第にすっきりしていく頭が、ようやく状況を理解した。
夢のようで夢じゃない、不思議な感覚だった。
あんな思い、現実でなくて良かった―――。
肩が震えるのを無理やり抑え込んで、会場を後にした。
平穏な日常とは何なのだろう。私には分からない。
私は最近「平穏」という言葉を知った。「平穏」という言葉の意味を知ったが、全く理解出来ない。意味は「浮き沈みの無い日々」らしいが、私には理解不能だ。それは、私が馬鹿だからなのか、阿呆だからなのか、私自身が平穏な日々を送れていないからなのだろうか。また解けない問が出来た。
平穏な日常
でもそれは急に壊れて消える。
急に何かが起こってしまうかもしれない。
急に大げんかするかもしれない。
急に殺人が起こったりするかもしれない。
そんなことがある中で、
今日は何もなかった。
こういうのを平穏っていうのかな。
貴方に恋をしてから心休まる日なんてなかったわ
いつも嫌われていないか、好かれる為にはどうしたらいいか頭を悩ませていることを貴方は知らないわよね
送られて来る返信に一喜一憂して、他の方と談笑する姿にその相手が男性であっても妬いてしまうの
平穏な日なんてきっと訪れないわね
けれどね、私はこれ先も貴方に恋焦がれてしまうの