『小さな命』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
命について考えたのは、幼稚園の時
(私は大人びた、可愛げのない子だったと思う)
その時は生きるとは、命とはどういうことなのかではなく
死ぬってどういう事なのかと考えていた
自分が死んだらどうなるのかと
怖くなって泣いて、親を困らせた記憶がある
それも命について考えたと言えると思う
命について考えた、(世間一般でよく言われる)小さな命
でも、そもそも小さなって何?
子供?赤ちゃん?動物?植物?物理的にミジンコ?
なにか明確な意識思考を持って考えなければ
小さい、大きいは出てないと思う
死ぬことを怖くて泣いた私は
命の大小は考えなかったし
自分が小さな命であるという自覚もない
生きるもの自身に、大小は関係ない
自分と別の生きる物が、そう評価するだけ
【小さな命】
小さな命
揺ら揺らと揺蕩う
眼の前にあるのは得体の知れない
でも、庇護するべき生物。
なんとなく「守らなければはいけない」という
思いに駆られる。
目も開けず、声も出さず、ただ揺ら揺らと。
ほんのり光るだけの
意志のない生命体
──意思がないのに生命体と言えるのか?
今目の前にあるのは息もしないし
植物と言うにも無理がある。
──その答えは研究者に問うと良い。
ロボットにも人権を与えようといった革命家にも
問い合わせると良い。
──その答えは我々研究者では答えかねます。
なので提唱し始めた聖職者に聞きなさい。
──ロボットとソイツはちょっと違う。
どうしても知りたいってんなら
霊媒師かなんかに聞いてみな。
きっと望む答えがあるはずさ、多分な。
これは天に昇った者たちが遺した小さな命。
目の前で揺られているのは
紛れもない生命体と呼べるでしょう。
意思がなくとも
考えることができているならば
それは生きている証です。
Theme.小さな命
みんなそうだよ
体が大きかろうが、
頭が良かろうが、
社会をよく知ってろうが、
感情をコントロールしていろうが、
みんな、小さな命。
みんな、同じ命
小さな命
「ふぅ…」
家庭環境が劣悪の中、中学生の私はまともに育つ訳でもなく、今日もタバコを楽しく吸う。
そこには小さな命のガキだって、私をキラキラとした目で見つめている。
「ん…、何。お前もこれ、気になるの?」
「お姉ちゃん、なーに?それ。」
片手にくまのぬいぐるみを抱えながら、小さな手で私の手を掴む。
「わぁっ……、危ないぞ?これ、火だから。」
「ひ?危ないの?」
そっか。こいつ、親にまともに教育されなかったのか。
このぬいぐるみだって、私がクレーンゲームで誕生日プレゼントとしてあげたやつ。
私とこいつの親は喧嘩か、浮気をするだけ。
「お前、親は好きか?」
私は優しく、こいつの目線と合わせて聞いてみた。
「んー?大好きだよ!おかーさん、優しいもん!」
無邪気なこいつの笑顔に私は何か気付かされたような感じがした。
「小さい命の目は盲目なんだな。」
いや、生命に大きいとか小さいなんてない。
終わってしまえば半永久的に無、それは一寸の虫も自分も一緒。
そこを忘れてはいけない。
小さな命
部屋でテレビを見ていると
飼い猫がやってきた
無駄に寄り道せずに
まっすぐ私の膝に乗っかってきた
そしてすぐさま目を瞑る
5分と経たないうちに
寝息をかき始めた
番組がちょうどCMを挟んだところだったため
私は猫に目を向けた
小さな体の割には毛が多く
子猫特有のくりくりとした目を持っていた
口からはしまい忘れた舌がちょこんと出ている
それにほんのりと暖かい
なんとも可愛らしい生命体だ
私は今のところ独身で
将来も子を持つ気はない
だから命を預かることなんてないと思ってた
だけど、
それはヒトだけじゃない
動物もまた命なのだ
今も私の膝の上で
ひとつの命が輝いている
そのことを実感させるかのように
子猫は寝息をかいていた
道を歩きながらロボットがあるものを抱えて考えている。
服もボロボロでほとんど裸の生命はまだ息をしている。
ニンゲンの言葉ではアカチャンというその生命体をロボットは不思議そうに眺める。
心優しいロボットは楽にしてあげようと考えた。
それから3時間後、「人か動物かわからない死体が道に散乱している」という通報が警察署に届いた。
小さな命が消えた。
まだ小さな命だけど
見た目がどれだけ違ったって
大きな命と重みは変わらない
小さな命
子供の頃、仔猫がダンボールに
捨てられていた
私の家では飼うことができない
だから、一件一件飼ってくれる人を
探しつづけた
ある家に「一匹なら」と
引き受けてくれた学生がいた
その夜に、その学生の親から苦情がきた
「お宅の娘さんに猫を押しつけられました明日引き取りにきてください」
私は母に平手打ちされた
飼ってくれるって言ってたのに、、、
次の朝猫を引き取り、公園のダンボールに
戻しに行った
遠ざかる仔猫が小さくなってく
まっすぐ私のほうをみて
小さな命を守れなかった
あの仔猫のまなざしを忘れられずに
今も思い出してる
私は今、あかちゃんを授かった。
「おめでとうございます。〇〇さん、お腹には新たな命が宿っていますよ。」
私は一度、中絶をしたことがある。若気の至りだ。
今は、私を愛してくれる旦那さんと幸せに暮らしている。
結婚して1年目、彼との初めてのあかちゃん。
不安と歓喜、さまざまな感情が私の中で渦巻いている。
前みたいな絶望はもう味わいたくない。
前以上に幸せになりたい。私のような人間でも子供を幸せにできることを証明したい。もっともっと…
私はこれから期待と不安を抱えて、今度は旦那さんと共に歩いていく
尊く、儚い生が、
今、この瞬間も
この世界に、芽吹いている。
けれど、芽吹いた数だけ
何処かで、誰かが枯れてしまっているのかもしれない
---二作目---
この腕に収まってしまう
風に吹かれて、消えてしまいそうな程
小さな小さな、可愛い命。
今日もこの手で、守っていくよ。
#小さな命
221作目
地面にはタバコが捨てられて、部屋は散らかって、仕事場では愚痴を言って、この世界は汚い。酷い。醜い。小さな命たちの目にはどう映っているのだろうか。
兄は結婚して、赤ちゃんができていて、その小さな命をもった赤ちゃんはすごく可愛くて、自分が赤ちゃんの時はたけのこの里みたいだったのに、兄の赤ちゃんは、マルボーロ(良い意味)みたいだった。なぜ、こんなに違うんだ、、。
どんなに大事だと思っていたって、どんなに長生きしてほしいと思っていたって、人というのは、案外あっけなく死んでしまう。
そんなものなのだ。そんな、世の中なのだ。
命はきっと、小さくて小さくて、ゆっくり造られていくガラス細工のようなものなんだ。
とにかく大きくしたい人の命は、大きいけど割れやすい。綺麗にしたい人の命は小さいけど誰よりも目を引くものになるんだ。
割れやすくて、その人にしかない味が出る。
生きている時間が長ければ、長いほどに。
命は小さなガラス細工みたいなものなんだ。
だから命は重いとみんな口を揃えて言うんだろう?
だから、生きろとみんな口を揃えて言うんだろう?
死にたいと思っている人のガラス細工が、どうやって始まったのか、知らないんだろう?
歪で歪で、今にも欠けてしまいそうだったのかもしれない。
そもそも、欠けていたのかもしれない。
綺麗に彩る術なんて、誰も教えてくれなかったのかもしれない。
そんな小さくて割れやすくて、重いガラス細工に、君はなんて声をかける?
小さな小さな命に、君は、どんな言葉をかける?
女性を中心として、ぬいぐるみのことを"小さな命"と表現することがある。
ぬいぐるみ(主に"ぬい"という愛称が使われる)を生きていると仮定して写真を撮ったりする、いわゆるごっこ遊びの延長線である(これを"ぬい活"という)。
かくいう私も、ぬいぐるみではないがアクリルフィギュアでその真似事をしたことがある。しかし、いちいち旅先や外食時に持ち歩くのが面倒で、趣味にはならなかった。
そのためか、私は推しの造形物に命を感じることはない。私にとって、推しはリアルに生きた存在ではないのだ。
"小さな命"としてぬいぐるみに愛着を持ち、大切にする人が少しだけ羨ましい。それだけ入れ込める存在がいるというのは、どういう気持ちなのだろうか。私には分からないままだ。
「う“ぅ...........あ”ぁ!」
騒がしい病室に、女性の叫び声が聞こえる。
何時間経ったのだろう......。意識が飛んでしまいそうな激痛に見舞われ、時の感覚を失う。
「もう少しです!頑張ってください!」
看護師さんの励ます声も、自分の声でかき消される。その時、体がふっと軽くなる様な、股の間から、お腹から、痛みが出て行った様な感覚に見舞われる。
「はぁ.........はぁ.........はぁ.........」
「奥さん!生まれましたよ!赤ちゃんですよ!」
看護師さんは泣いていた。いや、泣き笑いの表情だった。その時、安心しきったのか、意識が飛んだ。
ー*ー
数時間経った後、私は小さな小さな、守るべき未来、“命”に触れた。温かくて、柔らかくて、すぐに壊れてしまいそうな“命”は、安らかに眠っていた。
小さな命が今日も芽吹く。
人間の赤ん坊から
植物の芽まで
生命が生まれ成長し
やがて朽ちていく
そんなことは誰もがわかっている。
わかっているからこそ尊いものだ。
生命が芽吹くのは尊いものだ。
小さければ小さいほど。
小さい命は今日も芽吹く。
誰も知り得ないところで
小さく、ただ力強く
芽吹く小さな命がある
「小さな命」
消えてしまいそうなぐらい小さな命。
【#03】
私の命は軽いのか?
羽虫か何かと同じなのか?
いつも、私は尊重されない。いつも、私は加害者にされる。いつも、私は選ばれない。
だから、全ての人間を平等に呪おうと思った。
この化物の正体を知った君を、私は生かしておけない。
大きな命が消えたとき、
小さな命が司る。
小さな命が消えたとき、
大きな命が燃え盛る。
こうして世界は成り立っていく