小さな命
揺ら揺らと揺蕩う
眼の前にあるのは得体の知れない
でも、庇護するべき生物。
なんとなく「守らなければはいけない」という
思いに駆られる。
目も開けず、声も出さず、ただ揺ら揺らと。
ほんのり光るだけの
意志のない生命体
──意思がないのに生命体と言えるのか?
今目の前にあるのは息もしないし
植物と言うにも無理がある。
──その答えは研究者に問うと良い。
ロボットにも人権を与えようといった革命家にも
問い合わせると良い。
──その答えは我々研究者では答えかねます。
なので提唱し始めた聖職者に聞きなさい。
──ロボットとソイツはちょっと違う。
どうしても知りたいってんなら
霊媒師かなんかに聞いてみな。
きっと望む答えがあるはずさ、多分な。
これは天に昇った者たちが遺した小さな命。
目の前で揺られているのは
紛れもない生命体と呼べるでしょう。
意思がなくとも
考えることができているならば
それは生きている証です。
2/24/2024, 10:28:56 AM