『宝物』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
奇跡のような確率の中で出会った、わたしの宝物。
側にいてくれる友達。一番大切な家族と、片割れ。どれも順番なんか決められないくらいに、
本当に大切な
幼かった頃
緑の小箱に入ったブローチが
私の宝物だった。
淡いピンク色のブローチ。
バブーシュカを被る女の子の絵柄が可愛かった。
周りには銀色に光るものが縁取られ、自分はそれがダイヤモンドだと思っていた。
絵の部分は少し浮き出てて、
触ると冷たいのに何故か指にフィットして気持ち良く、
反対に周りはゴツゴツして、まるで女の子を守るイバラのようだった。
誰からもらったのか。
きっと母親からだろう。
箱から取り出しては眺め、
またしまう。
その眺めている瞬間が
たまらなく好きだった。
絵の中の女の子は私で、
昭和チックな妄想に時間を膨らませていた。
今はもうない。
捨てたのか。
私の幼心もどこかに捨ててしまったのかな。
冬のコート出したら
ポケットに手袋と一万円が入ってた。
去年、渋沢栄一はまだいなかったんだよな…
なんて感慨はあっという間に消え失せた。
ラッキー。
(宝物)
学校に写真屋さんが来る度、卒業が近づいて来ていることを実感する。
先生や下級生。
何よりも友達。
喧嘩も助け合いも嬉しいも悲しいも共にしてきたんだもの。
繋がっている糸は、何があろうと切れることはない。
ずっとずっと大好きな人達だから。
これはもう……
「 宝物 」以上かもしれないね。
私が何を言ってもひらりと躱してしまうし、もっともらしい言葉で返してくるし。普段の口論に終わりなんて無いのに。
たまに二人でいる時、無言でそっと寄りかかってくる。そんな彼の頭はふわふわしていて心地良い。顔を覗き込むとほんのり赤く、それでいて泣きそうな顔をしていて。あまりの可愛さに愛しさで胸が満たされる。
こういう時は私が与えられた分の仕返しをするのだ。めいっぱい撫でて甘やかして慰める。
彼の強い所も弱い所も、ちょっと腹が立つような所も全てが私の宝物。今までもこれからもずっとこの世で一番大切にしたい物。
本人にはそんな事、滅多に言ってあげないけど。
『宝物』
『宝物』
ゲームでよく洞窟などに宝箱が点在している。
宝箱だから宝物が入っているかと思えば、
ピンキリである。
宝物なら自分の身の回りなど管理が行き届き
いつでも愛でることのあるところに
置いておくのが一般的だとは思うが
一体なぜって、誰がってなる。
てか、鎧とか兜とかってフリーサイズなのかな?
剣などの武器を魔物のいるところに放置するって
リスク管理ヤバないって
身の蓋も無いことを考えるが
宝箱はあるから
ダンジョン探索って
楽しいんだよなとも
思う。
幼いこるから
その時々に
大切なものがあった
貝殻のネックレス
大ぶりなクロスのペンダント
刺繍の白いハンカチ
それを可愛らしい袋に
キュッとしまうのだ
宝物のように
姉と私に
親戚のおばさんが
アクセサリーをくれる
母が私達に
浴衣をあつらえてくれる
そういう時
妹の私は可愛いほうを取って
姉は大人っぽいほうを取る
当然のように
今でも
妹気分の抜けない私は
つい可愛いほうに目がいく
習慣とはおそろしい
ボクはキラキラしたものが好きなんだ。
空を飛んでるとね、ときどき下の方でキラキラッと光るものがあるんだ。
それを見つけた時はね、ご飯のことなんてそっちのけ!一直線に降りて行って宝探しの始まりさ。
あ、ほら!今も草の陰でなにか光ったみたい。
今日のキラキラはなんだろう?綺麗な石かな?かわいいボタンかも。
この前見つけたまん丸で透き通ったガラスの玉はとっても美しかったな。
ここは大きな公園の散歩道。
いつだっていろんな人がのんびり歩いたり、せっせと走ったりしている。ときどき襲いかかってくる犬には気をつけなきゃいけないけど、ボクのお気に入りの場所だ。
なんたってここにはよくお宝が転がっているからね。
道の脇にある草むらに降りて辺りを探してみる。
たしか、この辺だったと思うんだけど…
…あ!見つけた!
少し遠くの方でキラリと光るなにかが落ちているのが見えた。お宝発見!とばかりにスキップしながら近づいていく。
「…わあ…」
思わず声が出た。近くで見たそれは、今まで見た中で一番綺麗な石だった。
表面はツルツルに磨かれて、太陽の光を反射してキラキラキラキラ輝いている。カラフルな光の粒が、視界いっぱいに広がった。
これは、ボクの一番の宝物にしよう!
持ち運びやすいことに、石には細長い鎖もついている。
鎖の部分をそっと口に咥えて、さあ、いざ我が巣へ!
と、その時だった。
「あら、あら、あら、まあ」
すぐ近くで声がして、今まさに羽ばたかんとして広げた羽根をビクリと震わせる。
ぴょんとひと跳びして体を声の方へと向けた。
そこには驚いた顔をした小さな女の人が立っていた。
口元に手を添えて、目をまあるくしてボクを見ている。白い髪、(おや、その顔に付いてるまんまるなキラキラも素敵なものだね)、少し曲がった背中。
気配から察するに、どうやらボクを攻撃しようとしているわけではないみたい。
固まって動かないボクを見て何を思ったか、彼女はやんわりした口調で話しかけてきた。
「あなたも、キラキラしたものが好きなのね」
ボクが咥えているものを指差してそう言った。
「うん、好きだよ」
ボクは一声カアと鳴く。
それを聞いて彼女は可笑しそうに微笑んだ。
とても、柔らかく、笑うひとだ。
「わたしもね、キラキラしたものがすごく好きなの。わたしたち、おんなじね」
「そう…なんだ」
そんなことを言われたのは初めてで、すごくびっくりした。だって、いつも周りのみんなには馬鹿にされていたから。
そんなものが好きなんて変わってる、とか。
そんなガラクタなんの意味もない、とか。
そんなことばかりしてるからお前はダメなんだ、とか。
ほんとはね、ボクの“好き”を認めてほしかったよ。
ほんとはね、ボクの“好き”を誰かと一緒にやりたいよ。
光の粒がボクの視界を覆っている。
さっきのキラキラとは少し違う。輪郭が柔らかくなってとっても優しいキラキラだ。
こんなキラキラも、あるんだね。
❄︎
ところで彼女は一体どうしてボクを呼び止めたんだろうか?
彼女もここで、キラキラを探していたのだろうか?
ボクの口にあるキラキラを見る彼女の瞳が、なんだかとっても優しかったから。
「これは、あなたの大切な宝物なの?」
❄︎
ボクはキラキラしたものが好きなんだ。
それはボクにとってとても大切なもの。
誰になんて言われたって大事にしたいもの。
大事な大事な、宝物。
❄︎
「あら、あら、また会ったわね」
「うん!また、そのキラキラ、見せてくれない?」
「お前はどこに行ってもいじめられる」
初めて付き合った彼氏に別れたときに言われた。
それ以前もそれ以降も、
確かにどんな場所に属しても馴染めなかった。
私が「こういう人間だ」と必死にアピールしても
逆の「冷たい人間」のレッテルを貼られる。
あの人の言ったことは当たっている。
認めたくないけど、当てはまっている。
だから、今の職場でも爪弾きにされたりして
泣くことは何度でもあった。
辞めたいと思うことも無数にあった。
でも、私が必死に仕事を打ち込むことで
気を配ったり、
ホウレンソウをきちんとすることを積み重ねて
今は宝物のような人脈を得ることができた。
「自分はここにいていいんだ」
初めてそう思えることができた。
私は今の生活が幸せだと思う。
普通に笑い合える。
普通に任せられる。
普通に働けることはこういうことなんだとわかった。
今までの自分の経験に感謝して
現在やこれからの人脈という宝物を大切に
一日一日を噛み締めていこうと改めて思った。
『宝物』
物心ついたころにはすでに孤児となっていた。布にくるまれた赤子であった私のそばには古びた鍵だけがあり、他には手紙も何もなかった。私の親は名前も残さず、この鍵に何を託していったのか。それを気がかりに私は成長し、施設を出られる齢になった。
世の中ではダンジョンの探索が大いに賑わっており、その中でも開かずの宝箱と呼ばれるものが世間の噂の的だった。とあるダンジョンにうごめく魔物たちは強大でそれを跳ね除けて辿り着いた奥底には宝箱があるのだという。宝箱までの道中はもちろん、その箱の周りにはこれまでに鍵開けに挑んだ者たちの成れの果てが散っているらしい。
この鍵はその箱のためのものなのではないか。噂を聞いたときからあった根拠のない自信はダンジョンに一足入ったときに確信に変わった。魔物たちがこちらに気づいていてもどうしてか襲ってこない。周りの大人たちが無謀だと引き止めてくれていたのが杞憂に終わるほど、すんなりと箱の前へとたどり着くことができてしまった。
開かずの宝箱と呼ばれるそれに鍵を差し込み回すとカチリと音がする。中に入っていた宝物は遺物と呼ばれるような高尚なものでも今の技術では到底作り得ないマジックアイテムでもなく、私ただひとりに宛てたメッセージだった。私の生い立ち、私の本当の名前、私の役目。それらが父や母とおぼしき幻の姿を借りて語りかけてくる。閉じていた瞳を開いた時、私の中に眠っていたなにかが目覚めたとわかった。
「宝物」
大事に大事にしまい込んで
誰の手にも渡らないよう
深く深くに埋めた僕ら
約束なんてしなかった
分かっていた
化石になったとしても
展示なんかされない
それでいいって
あたしの宝物
ぜんぶあなたにあげちゃったんだけど
代わりにあなたとの思い出が
もっと大事な宝物になった気がするの
誰にも見せない君の心の強さ
誰にも奪えやしないだろう
君が見て触れて心で感じたものは
君だけにしか感じ取れない
君の感覚は誰にも真似できやしない
君が培ってきたモノは
君だからこそ分かる価値がある
君だけの宝物だよ
宝物
大事にしてるものは
幾つかある
音楽だったり
言葉だったり
信念だったり
それでも結局
一番大事なのは人で
長い歳月をかけて
築き上げてきた絆が
宝物
嘘を吐かず 誠実に
そう接していきたいと
理想だけは高く
鎌倉大仏の観光
外人ばかりである。もっと広いところにあるかと思ったが、大仏の大きさにくらべ余りに狭い橋に鎮座しており、気の毒である。
あのさあの子どうしてる?
今海外出張だって!
わぁすげぇ
そうそう!
でさ俺今から言うべきだよな、?
嫉妬感じたし、。
タイミングずれてるかな?
いやぁ迷うでももう用意しちゃったし
渡すか、渡そう!
ん?うん。
よしそこでなんだけど
僕と結婚してください!
え!喜んで!
よっしゃー!うまく行った!
これからたくさんのことあると思うけどよろしくお願いします。
こちらこそ宜しく頼みます!
こうしてできた俺の宝物。
11/20 「宝物」
万物を切り裂く剣、
無限に水を湧き出させる魔法の壺、
直視できないほど煌びやかに輝く美しい宝石、
山と形容しても差し支えないほど大量の金貨や財宝。
そのどれもが宝物。
俺の命の次に大切な宝物だ。
けれど、
あぁ、だけれどもだ。
それは俺の命とは釣り合うことはない。
「キャプテン、正気ですか!?」
轟音に、かき消されないように俺の仲間が叫んだ。
荒れ狂う海、降り注ぐ雷、船体を囲うように伸びる無数の触手。
地獄なんてものが本当にあるのならきっとそれはこの様な光景なのだろう。
「ただの重荷だ、そんなもの全て捨てていけ!」
舵輪を回しながら告げる。
それは宝物庫の解放の指示。
今回の航海だけではなく、これまでの旅で手に入れた全ての財宝を投げ捨てると言う正気を疑われるような指示だった。
「ッ……アイアイキャプテン!!」
その言葉を聞きつつ矢継ぎ早に指示を飛ばす。
帆を畳め右舷砲門開け取舵と同時に全門撃て左舷錨下ろせ回頭と同時に切り離し荷物は食料以外全部捨てろ砲弾もありったけ食らわしてやれ
「キャプテン! 宝物の運び出しに時間が…」
「火薬庫に爆薬がある! 宝物庫に穴でも開けて垂れ流せ! 爆破のタイミングは合図する」
取舵と同時に反対方向への砲撃、錨による半ば無理矢理の方向転換によって船はギシギシと音を立て、けれども最速でその船首を90度回転させた。
「今だ爆破しろ!」
船体後方から爆音と共に大きな衝撃が伝わる。
急激な方向転換と絶えず押し寄せる高波によって船から黄金が流れ落ちる。
「帆を張れ!」
帆が風を纏い、ぐんっと船が加速する。
それに伴いガラガラと音を立ててお宝が暗い海の中に消えていく。
荒れ狂う波に飲まれないように右へ左へと正確に舵を切り風に乗る。
暫くして後方を確認する。
無数の触手は…
いつの間にかこちらを追うのをやめたらしい。
うまく逃げられたのか、はたまた奴の縄張りを外れただけか、何にせよ当面の危機は去った
そっと胸を撫でおろす。
未だに海は荒れ、宝物庫はもぬけの殻。更には先程の無茶のおかげで我が家はボロボロだった。
けれど…
「おう、お前ら生きてるか!?」
「アイアイキャプテン」
「流石に今回はダメかと思いましたぜ」
「なんですかいあの化け物」
「俺聞いたことある、深海に潜む魔物クラ、クラ…クラーリン!」
「それを言うならクラーケンだ」
ガハハハ
今まさに生死の狭間を彷徨っていたというのに元気な奴らだ。
「やつから逃げるために財宝は全部捨ててきた! 我が家もボロボロ明日からまた極貧生活だ! 文句あるやつはいるか!?」
「キャプテンの決めたことなら文句はねぇ」
「財宝なんざ何度でも集めりゃいい」
「まぁ、生きてさえいればなんとかなるでさぁ」
まったく、頼りになる奴らだ。
「よし、全員船の状態の確認、当分進路はこのまま。踏ん張れよ、この海域を抜けたら全員の生還を祝して宴だ!!」
「「アイアイキャプテン!」」
万物を切り裂く剣、
無限に水を湧き出させる壺、
直視できない程に煌びやかに輝く宝石、
山と形容しても差し支えないほど大量の金貨や財宝。
そのどれもが俺の命の次に大切な宝物だ。
けれどそれは俺の命と釣り合うことはない。
当然、俺の命より大切な仲間たちとは比べるべくもないのだ。
30. 宝物
何をしたところで、どんな言葉で答えたところで、完全に応えることなどできない。救えない。できると言えばただの傲慢だ。分かっていた。
「姿や形あるものは必ず終わりを迎える。だからお前は気兼ねなく生きろ。任せたからな、」
だから勘違いしてはならない。前のように軽口叩きながら、飯は美味そうに食って、行きたいところへ行けば良い。分かっているのに。
俺はあの日に固執してしまう。
自分の宝物はなんだろ…。
自分の命か?
友達か?
家族かも、、…。
ゲームも好きだからな〜。
宝物って一つじゃなくてもいいのかな?
→創作に必要だと信じるもの。
自分のことが好きではない。
それも一つのアイデンティティだ、と自嘲。
そんなひねくれた感覚を、けっこう大事にしている。
テーマ; 宝物