『子猫』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
にゃー、、、
思う通りに声が出せずもどかしい。
思い切り四肢を伸ばす。
まだ開かない目を凝らし光を感じる。
不安で押しつぶされそうになりまたにゃーと今度はハッキリ鳴いてみる。
すると暖かな感触が顔に感じられた。
全身を舐められ感じるくすぐったさと安心感と暖かさ。
くぅ、とお腹が鳴る。
本能で暖かい方向へ向かえばいいと感じ取りまだ思うように動かない四肢を一生懸命動かす。
何度か同じような物が事ペシっと当たったが気にせず暖かい方へ。
やっとたどり着いた場所口に加えて吸うと空腹を満たすミルクが流れてきた。
一心不乱に飲んでいると声が降ってきた。
「お疲れ様シロ。頑張ってママになったね。最後の子は兄弟たちに邪魔されておっぱいになかなかたどり着けずハラハラしたけどミルクが飲めてる良かった」
暖かな声に幸せを感じながら産まれたての子猫たちは眠りについた。
二度、子猫と過ごした事がある。
この子を自分がお世話したい、と思った時なんだけど。
小学校の帰り道でまゆこと一緒に貰った子猫。
二人で面倒みようと決心して人から貰った。
ところが最初の一日目から家訓の禁止と言われ私は脱落した。
もう一度は、
一人暮らしを始めた直後。
遠くの両親には知られるはずも無いと安心して子猫を迎えた。
この子は「ココア」と名付け土日にたっぷりゴロゴロして遊んだ。
月曜からは仕事だからココアは留守番になる。
いい子にして待っててね。
…………
帰ってきた時、
寮母に呼び止められた。
動物の鳴き声に心あたりは無いですか?と。
浅はかな自分。
子猫を飼うことはどうしても果たせない夢なんだな、きっと。
ーーー子猫ーーー
まねきねこの真似をする子猫。
つい最近保護した子猫が、窓際に飾ってあるまねきねこを見ながら、手を必死においでおいでと動かしている。
福を、招いている。
とても、微笑ましい光景だと思った。
◤少女漫画的◢
「可愛い子猫ちゃん」
目の前でそう囁く男は俺様なイケメン。少女漫画でよく見るヤツ。私は可愛い子が好きなので特にキュン、なんて反応はしない。無視に限る。
「俺の子猫ちゃん、どこに行くの」
どうやらコイツは大分メンタルが強いようで、無視した程度じゃいなくならないらしい。仕方ない。これは友だちと編み出した最終手段なのだが使うしかないだろう。
「へ〜、おもしれー男」
決まった。イケボでこんなこと言われたら大抵の男はプライドがズタボロにやられてどこかへ行く。そう、これが私の必殺技。少女漫画返しだ。
「はっ、」
のはずが、なぜか顔を赤く染める男。存外かわい、
いや、ないない。こんな男に可愛いだなんて、ありえない。こんな、可愛げの欠片もないやつなんて。
「お前なんかには、絶対落ちないんだからな」
相手の男はなぜか、負け犬の遠吠え的な叫び方でどこかへ行った。自分の頬も熱くなっている気がする。
もしかしてこれ、アイツがヒロイン?
テーマ:子猫
子猫
猫の子
可愛いよね
不思議と寄ってくる
子猫に限らないけれど
あまり構ってないし世話もしてないのに
特に飼っていた猫は側にくる
目が覚めるとお尻向けて腹の上にいたり
側にはいるが布団の端だったり
ずっとほぼ密着されてたり
そっと膝に乗ってきたり
街を歩いてすれ違ったりすると
ちょっと見られてすっと去っていく
何が大丈夫なのかよくわからない
猫には何かがわかる模様
人間の子供とお年寄りも
何かわかるみたい
全てを隠し通せはしない
来るものは私に訪れ、いずれ去っていく
私はどうもしないけど
何かを見破れられてる模様
テーマ:子猫 #365
子猫を拾った。
小さい体で精一杯母猫を呼んでいた。
しかし近くに母猫らしき猫はいない。
冷たい雨の中、このままでは死んでしまう。
そう思って家に持って帰ってきたものの、
生まれてこの方、
猫を買っていた経験がない。
友達に言ったら笑われた。
なんでそんなことをしたんだ、と。
でもそう言ってからハッとなった。
そうか、お前も似たものだったからか。
そう気がついたのだろう。
私もまた、
捨てられた子猫のようなものだった。
幼少期の話だが。
だから放っておけなかったのかもしれない。
雨に濡れながら母を呼ぶ子猫を。
子猫
小さく、柔らかい
大切な命。
大人の女性の1日らかそれより小さな小さな
壊れやすい体
懸命に生きようと泣いている。
瞳は閉じられていて。
愛くるしいその姿に、つい頬が緩む
#102 子猫
ママはボクをぎゅーってするとき、
ぼくのことを「ママのこねこちゃん」っていうんだ。
ごはんをたくさん食べてるのに、
のびるばっかりで、ほそいし、かるいから、って。
それから、
大きくなったねと、まだまだ小さいねを
くりかえしながら、あたまをなでてくれる。
たまに、ながくなったね、ってわらう。
ママがいうのは、
今は、ママのボクだけど、
もっと大きくなると「ボクのボク」になるんだって。
でもママは、ずーっと「ボクのママ」なんだって。
さっき、こどものはがぬけたんだ。
ボクのこゆびのつめより小さかった。
ママは、「あかちゃんのときから、いっしょだったのにね」って、
ちょっと、ううん、すごくさびしそうだった。
でも、そのあと「おめでとう」って言ってくれた。
わかってるよ、ママ。
大きくなったら、ボクはボクのになるんだよね。
でも、まだ、ママのボクだよ。
ママのこねこちゃんって、ぎゅーってしよ?
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子ども目線なので、ひらがな多め。
簡単な漢字と句読点で調整しましたが、
読みづらかったらすみませぬ。
その澄んだ瞳にうつるもの、
それはどんな景色?
何色が広がっている?
優しい笑顔は見える?
これから体験する君の世界が
豊かなものでありますように
みゃおん。
小さな鳴き声に視線を上げれば、塀の上の子猫が此方を見下ろしている。
生まれてから大体二、三ヶ月程度か。
少し汚れた黒い毛並みに、星のように輝く金の瞳。
どうやら野良ではないようで、首に小さな鈴が括られていた。
「……何処の子?逃げてきたの。」
手を伸ばせば、逃げることなく擦り寄ってくる。
指先が鈴に触れて、ちりんと可愛らしい音がした。
「お前の飼い主、きっと探してるよ。」
そう言えば、反論するようにみゃおと鳴く。
苛立ったように首を振るその仕草に、見覚えがあった。
「……お前、あいつに似てる。」
此方の都合はお構いなし、考えなしで強引で、人の人生を散々狂わせて。
それでいて、呆気なく死んでしまったあいつに。
気に入らないことがあると、首を振って文句を言う、猫のようなあいつに。
みゃぁお。
嬉しそうに目を細めて、手の平に顔を擦り付ける姿が、あいつと重なって仕方ない。
あいつはもういないのに。
こんな小さな猫に、死んだ男を重ねて何になる。
「……ねぇ、お前。海行くの、好き?」
訊ねる声が震える。
あいつは海が好きだった。
何処までも、際限なく続く海の広さが好きなのだと。
そう言って笑うあいつが、好きだった。
確かに、好きだったのだ。
にゃあ。
「……ふ、はは。」
ゆらりと子猫の尻尾が揺れる。
思わずこぼれた笑い声、子猫の姿が涙で滲む。
「おまえ、わざわざ、あいにきたの。」
子猫は機嫌良さそうにもう一度、にゃあ、と鳴いた。
[子猫]
甘ったるい声で鳴きながら、その曇りを知らない青い瞳をこちらに向けてくる。私は勝手に引け目を感じるけれど、向こうの目に映る私は濁ってなんかいないはずだ。曇りを知らないとはそういうことだ。でも、自分も黒いのだと思い込んでしまうとしたら、それは申し訳のないことだと思う。
/お題「子猫」より
学校に行くふりをしてサボった。こういうことをしたのは初めてで罪悪感もあった。とぼとぼ歩いていると、子猫に会った。その子猫は、足元に来て懐いてくれた。学校をサボらなかったら、こんなことはなかったかもしれない。たまには、こういう日があってもいいかもな。
「みゃあ!」
え、ウチに子猫!?
振り返った先で彼女が笑った
「そろそろ私を飼ってはくれないかなぁ?
みゃあ!彼氏クン?」
あのー…
きみは責任重大な子猫になりますけど…(汗)
#子猫
今、家には子猫がいる。
とてもかわいくて、天使みたいな子だ。
雪を拾ったのは初雪の日だった。
俺は、仕事の近道で路地裏を通っていた。そしたら急に
「ミャオ」
と猫の声が聞こえたんだ。
その子は毛布もない(飼ってください)の文字が書かれた段ボールの中に
一人寂しそうにしていた。
「ミャオ…」
俺に小さな声で助けてと言うように声をかけてきた。
「……しかたねーな。」
今ではあったかいこたつの中で丸くなって気持ち良さそうに寝ている。
#子猫
子猫が俺の足元に擦り寄ってきた。
可愛いなぁと撫でようと手を伸ばすと、するりと逃げられてしまう。
これも猫の可愛さか。
みゃーみゃー、と。
可愛らしい鳴き声が聞こえてきたから、そっちの方を向いてみる。
そうしたら、青色のお皿をこっちに寄せながら、物欲しげにつぶらな瞳をキラキラと輝かさせていた。
そういえばご飯の時間だったね。
そう言いながらお皿に餌を入れると、小さい身体で、もぐもぐと勢いよく食べだした。
しっぽも揺れているし、時折こっちを向いて嬉しそうな顔をする。
ふふ♪可愛いな〜。
---二作目---
「猫って可愛いよなぁ...」
学校からの帰り道、ふらっと現れた一匹の小さな子猫。
首はも付いていないし、きっと野良猫だろう。
「ふわふわだし、こうやって撫でると擦り寄ってくるし」
「...それはお前が動物に好かれいるからだろう?普通なら野良猫はすぐに逃げ出してしまうからな」
「ん〜そうなのか...ま、なんにしても可愛いってことは事実だからな♪」
嬉しそうに、楽しそうにそう言いながら、わいむはそんな子猫を優しく撫でている。
「...俺からしてみれば、お前も同じなんだがな...」
「?何か言ったか?」
「...いや、何も言ってない」
...少し前に可愛いものと可愛いものの組み合わせは最強だとか
なんとか聞いたことはあったが...あれって本当だったんだな...
なんて頭の隅で考えながら、俺は戯れているわいむと子猫をそっと眺めていたのだった。
#子猫
119作目
(内容思いつかなくて変な感じになっててすみません( т-т)もう少し表現力とか豊かにしたい...)
〈子猫〉
子猫を拾った。
いや、正確には勝手についてきて、勝手に住み着いてしまった。
僕はたまたま同居人になったそいつと一緒に暮らすことにした。急いで納屋から猫用トイレやケージを出す。僕が子供の頃に飼っていたねこのものだ。捨ててなくて本当によかった。あとは、ご飯や猫砂を買いにいけば、とりあえず大丈夫なはずだ。
「こういう子はね、まずは動物病院につれていかないと」
病気を持っている可能性があるからね、と彼女が言う。
「わかってるよ」
ぶっきらぼうに返す。彼女は気にするそぶりもなく、食器棚を勝手に漁っている。
「このへんに、ねこのごはんをいれるのにいい感じのお皿があったよね」
僕はそれを眺めながら、子猫を抱き、キャリーにいれる。あたたかい。いのちの温度。
「じゃあ、病院つれていくから」
いってらっしゃーい、と手を振る彼女を見て、僕は一人暮らしの家を出る。
友人で、相棒で、子供で、兄弟で。
そうなって欲しいのと、そうだったのと。
今ではもう、そう願うことも烏滸がましくなってしまったけれど。
”子猫”を見かける度に思い出すのは。
いつも一緒だった、かれらのことだったりするんだ。
子猫
子猫-(11/15)
お題とは違うが、話さないと心が爆発しそうなので、書かせてもらおうと思う
実母とは2ヶ月に1回会っている
母の受診の、付き添いの為だ
いつも見ていると気付かないものかもしれないが、定期的な間隔をあけて会っていると、その変化に気付く
(認知、進んだ気がする。。)
そう思った
2ヶ月で変わるものなんだな。。
複雑だった
実父は他界し、私はひとりっ子
彼氏も配偶者も友人もいない
親戚はあてにならない
この先きっと、
「あんた誰やったかな」
と、言われる日がくる
それでも長生きはして欲しいが、やはり今後認知症が進んでいくことを考えると、苦しいものがある
同じような境遇にある人でないと、この気持ちは分からない
普通に生活している人からの、慰めや共感しようとする言葉は、決して嘘では無いだろうが、そこには心から共感する力なんて無い
いや、そもそも全く同じ境遇にいる人なんていないんだから、分かってくれる人なんていないんだ
わたしはひとり
この先どう生きれば良いのか
最後に自分自身の事で泣いたのはいつだったか
涙も忘れた無感情のわたし
朝、アパートの隣に住む友人に呼び止められた。
「なぁ。猫でも拾ってきたか?」
「はっ?」
オレは間抜けな顔をしていたと思う。猫…拾ってないけど。オレが口を挟む前に、友人は肩をがしっと掴んできた。
「みょーに甲高い声で夜中ににゃーにゃー聞こえてきてうるさかった。内緒にしとくからバレないようにな。メスは気が荒いからな。メスは」
そしてばちんとウィンク。
「ね、猫…」
自宅に帰ると、その猫と思われてしまったものが丸まってくつろいでいた。