『子猫』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「袋に入れて流されてたんだ」と
子猫を膝に乗せて言った叔父
子猫と聞いて思い出すのは、まだ小学一年生の頃、家の近所にいた子猫だ。といっても見たのはたったの1日だけの野良猫だ。
その猫の見た目は忘れてしまったが可愛かったのは覚えている。トイレの時は穴を掘って用を足し、また砂をかけて埋めており、お利口なネコだった。
子供あるあるだと思うが、自分も親に飼いたいとねだった。答えはあるあるの言葉だった。でも親猫が見当たらないので見守る事となった。
翌朝、自分はこっそり牛乳をあげようと辺りを見渡すが見当たらない。残念だが学校へ行く準備をする。
学校が終わると、あの子がお腹を空かせてるだろうなと心配で急いで帰る。でもあの子はいない。すでに土の中だ。車の事故。
俺は誰も責める事は出来なかった。ただ落ち込み泣いた。あの子猫は忘れる事のない悲しい記憶。
子猫
子猫の動画見て癒やされて
明日もちょっと頑張ってみようかな、なんて
#37 彼が倒れた。
子猫のように小さく、丸まっている。
少し離れた場所からはそう見えた。
すごく心配になって、駆け寄る。混乱しながらも、彼に声をかけた。それでも、返事はなく、代わりに荒い苦しそうな息が聞こえてくる。うずくまっていて、何かの痛みに必死に、耐えているようだった。
…………自分が発作を起こした時みたい。一瞬、そう思った。
彼の苦しみを自分の頭の中に流れてくるみたいに、詳しく感じるような気がした。少し前、私が苦しんだ時に助けてくれたから、私も助けないと。頭ではわかっているのに、彼が苦しむ姿が少し怖くて、何もできなかった。
その時に先生が来て、すぐに運ばれた。
離れた場所で、運ばれていく彼を見る。スローモーションで、映像が流れているかのようだった。信じられない光景だった。
___子猫
子猫
君の幸せの理由
君の笑顔の理由
君が生まれた理由
その全てになりたい。
寒くて、心細くて、声を出せずに震えていた。
周りに生き物の気配は感じなかった。
ふわふわの柔らかな何かが体を包んだ感覚と優しい音がした。なんだろう、わからないけど、なぜだか怖くはないなぁ。
「─────?」
何を意味するのかは分からないけれど、音、声がする方に顔を向ける。うーん、よく見えないや。
口を開くとピャーと、か細い声が漏れた。
プニプニしたものが開いた口に入れられる。なんだろう、これ。……あ、甘い。もっとちょうだい、もっと飲みたい。なんだか、ぽかぽかしてきた。眠たいな……。
よく見えない目を開けると、甘いのはなかったけど、お腹の辺りがあったかかった。
優しい声がずっとしていたから、すごく安心した。
ここは、あったかいな。ずっといたいな。
ふふ、喉から変な音がしてきた。
ゴーロゴーロ、グールグール。なんだか落ち着く。
「もしもし、どうしたの?母さん今から夕飯の買い物に行くところよ。……え!?子猫を拾った!?
……どうしようって、あなたねぇ……もうー、今どこにいるの?今から迎えに行くわ。獣医さんのところに行きましょう。……わかった、すぐに向かう。父さんには連絡しておくから。……うん、あったかくしてなさいよ。」
〜子猫〜
私は子猫を見た
その猫はどんな色をしていたのか
思い出せないんだ
ただあの目
あの
先を見据えたような美しい目
目が合うだけで心が打たれてしまうような
高揚感や爽快感
ただそれだけ覚えている
あぁまた会いたいな
なぜかあの猫を見た日から
いいことばかりが起こるんだ
# 子猫
子猫可愛い……好き()
子猫に限らず猫ってなんで可愛いんだろうね。
ンンン 子猫だらけの世界に行ってみたい(語彙力とは)
−子猫−
小さな猫
大きな猫
普通な猫
小さな人間
大きな人間
普通な人間
猫と人間大きさは全然違う。
子猫ときたら全然違う。
でも小さな生き物でも生き抜いていく事ができる。
だけど人間は一人で生きていくとは困難であるのだ
仔猫
寂しげに鳴いているの…
ほっとけなくて…
大丈夫?
寒くない?
ちょっとの間だけ
そばにいるね…
離れようとすると
さみしそうに鳴くの…
胸が痛くなっちゃうよ
…
ごめんね…
『子猫』
甘いミルクの香り
グルグルと音を鳴らす喉
お腹いっぱい深く眠る
里親を探してる
みつけるのは苦労
それより苦労は
私の心
あなたと別れたくない
あなたを飼えそうもない
私は決めた
子猫をもう拾ったりしない
こんな切ない夜が続くのは
耐えられないから
それにしても
のんきな子ね
未来がわからないのに
思い切りのびなんかして
愛されること
疑わないの
幸せになってほしい
幸せにしたい
子猫は後日うちの子になりました。
ぽてっとしたうちの子が幸せであるかは猫語で聞いてみないとわからないけど、私はとても幸せです。
『子猫』
お前さんと出会ったのはいつ頃だったか?
「…………」
老猫は応えない
お前さんがまだ子猫の頃だったか?
「…………」
老猫は応えず
そっぽを向いた
お互い歳をとったなぁ。
「…………」
老猫は応えず
そっぽを向いて
欠伸をひとつ
……そろそろ飯の時間か。
「…………!」
老猫が此方を向いた
……お前さんは子猫の頃から現金なヤツだ。
「…………」
老猫は応えず
そっぽを向いて
欠伸をひとつ
猫に現金、なんてな……ふふふっ。
「……にゃーお」
老猫が呆れたように鳴いた
「その傷どうした?」
「あぁ…これ?ネコに引っかかれた」
彼は疑問に思った。
こいつはネコが嫌いなはず。
過去には顔を引っかかれて、顔中傷だらけだったのを覚えてる。
後々聞けば、妹の飼ってる子猫が思い切り引っ掻いたという。
子猫のふりして近づいて
優雅にしっぽを振ってみる。
#子猫
路上ミュージシャンは引退を考えている。
別にデビューもしていないのだが、何年やっても観客はゼロだと、今更ながらに気付いてしまったからだ。
そうしてギターをしまおうとしたときに、ねずみが彼の前に現れた。彼にはそれが観客に見えた。
おまえのために歌ってやるか。
これが最後の歌だ、よく聴いておけよ。
路上ミュージシャンが歌い出すと、さらに観客が続々と。
うし、とら、うさぎ、龍、へび、うま、ひつじ、さる、とり。
最後に子猫がやってきた。
イノシシじゃないのかい。と思わず歌ってしまう。
子猫は、あなたのファンなんです、と言った。
あと12年は引退しないと彼が歌うと、観客たちは各々の鳴き声を上げた。
【子猫】
子供の頃、出逢った小さなオス猫。
名前は、ハリー。
黒猫というより、青猫。
毛並みが綺麗で、とっても可愛かった。
けど、祖父母と旅行行って帰ってきたら、亡くなってしまった。
あっという間だった。
沢山泣いた。
今でも、横になるあの子の毛質はちゃんと覚えてる。
もっと生きれると思った。
子猫だった。
悲しかった。
今思えば、悔しかった。
何もしてあげらなかったと思う。
それでも、私が生きてる間は思い出そうと思う。
あの子の存在は、確かにここに今も存在してるから。
もし、あの子に来世があるなら、もし会えるならもう一度撫であげたいかな。
今でも、大好きです。
一人の望まれない人間としてではなく、金を出してでも手に入れたい人間が世界中にいる、猫や犬といった何かの愛玩動物として産まれていたら。
そしたら、俺は更に幸せになれていただろうか。
そしたら、夜道を行くあてもないまま彷徨っていた、一番救いを求めていたあの時に、拾ってくれる誰かに出会えていただろうか。
……なんて、くだらないたらればを考えながら、コンビニ帰りの俺はとある空き家の前に立ち止まる。
ここは昔、猫好きのおばあさんが一人で住んでいた。近所の野良猫達に別け隔てなく猫缶をあげていた姿を何度か見たことがある。特に、軒下を借りて子育てをしていた三毛猫母さんとその子供達を、我が子のように気に入っていたように見えた。
今は、おばあさんも猫達もどこにいったのか。いつの間にかすっからかんになっていたこの家には、もう誰もいない。知らないうちに総て消えてしまった。
ただ、最後に産まれた子猫達の行方だけは知っている。
車に轢かれ、烏に襲われ、保護団体のような人達に捕獲されて……多分、皆死んだ。
俺が子猫だったら。きっと、誰にも知られず、彼らと同じ末路を辿っていただろう。
まだ、文章という救いがあるこの人生の方がマシだ。俺は自分にそう言い聞かせ、身体が冷え切らないうちに歩き出した。
子猫
うちの子猫ちゃんは気性が荒い。
今日は帰るのが遅くなってしまった。
「ただいま、遅くなってごめんよ」
そう言って玄関に入ると、駆け寄ってきて小さな手で叩いてくる。
そんな小さな手で叩いても痛くないよ。自然と笑みが溢れる。
急いで夕飯の準備をする。
その間もずっと僕の周りをウロウロしている。
きっと僕が帰ってきて嬉しいのだろう。
夕飯を前にして様子がおかしい。
どうやらお気に召さないようだ。
しかし、怒りながらもしっかり食べている姿は可愛くてしょうがない。
今日はプレゼントを買いに行っていたから遅くなってしまったのだが、これを渡したらご機嫌は直るかな。
ツンと離れて座っている彼女に新しい首輪のプレゼントをつけてあげる。
「可愛いなぁ、ずっと一緒にいようね」
そう言いながら撫で回す。
ご機嫌は直ったようだ。今日も一緒の布団で眠る。
「あれ?先輩、こんな時間まで大学にいるの珍しいですね」
「ああ、今日は彼女の方が長くてね」
「ちょっと!終わったんだけど!」
「おっと、終わったみたいだ。うちの子猫ちゃんがお呼びだから行くね。君たちも気を付けて帰るんだよ」
「はーい」
「お疲れ様でしたー」
「あの先輩ってイケメンで優しいけど変わってるよね」
「ね、彼女さんのこと子猫ちゃんって呼んでるし」
「いやいや、それだけじゃないのよ。彼女さんを軟禁してるって噂!」
「えー?あの気性の荒い人が軟禁されてるなんて嘘でしょ」
「先輩と付き合い始めてからバイトも辞めたし、先輩以外と話してる様子がないんだって!連絡も繋がんないらしいよ!」
「ええ?何それ。でもブランドの新作ネックレスしてたじゃん、バイトしてないと買えないでしょ」
「先輩がプレゼントしたんじゃない?」
「ええ、いいな!だったら私もあのイケメン先輩に飼われたい!」
『子猫』
小さくて自分だけでは何も出来ない子猫。
私がいなきゃダメなんだ。
この気持ち、なんだか似てるな。
そっか、この子猫は君と似てるんだ。
お題〈子猫〉
『かわいい子猫』
そこの道行くあの人は
いつもの仲良しメンバーは
そして隣にいる君は
そこでにゃーにゃー鳴いている
子猫に何を思うだろう
子猫を想う人ならば
きっとああだこうだって
そうじゃない人を見下したようなこと
私は別に言わないけれど
君が言ったらどうしよう
斜に構えている私だから
そんなことまで思うのです
純粋に「かわいい」とだけ言えたらな