『子供のように』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「こら、離れなさい」
「やーだ」
「貴方も仕事でしょう」
「代わりに行って」
「無理言うな」
「まだ一緒にいたい」
シャツの前ボタンを閉めながら、私の背中に抱きついている愛しい彼女に声をかけると、これまた可愛らしい返事が返ってくる。ボタンを閉め終わってネクタイ首に回そうとして後ろから伸びてきた手が私からネクタイを掻っ攫っていった。
「あ、返しなさい」
「やーだよー」
逃げる彼女をすぐに捕まえて、後ろから覆う様に抱き締めると彼女はとても嬉しそうにくすくすと笑った。
「貴方も早く準備をして。一緒に出ますよ」
「んー」
クルッと向きを変えて私の方を向くとぎゅうと抱きついてくる。いつもより高くて、甘えるように出す声が可愛い。
「もっと、ずっと、一緒に居たい」
「次は休みを合わせて1日一緒にいましょうか」
元々大きい目をさらに大きく開かせてまるで宝物をもらった子供のようにキラキラと彼女は目を輝かせた。
「うん!絶対ね!」
#子供のように
『子供のように』
歳を取っても
眠る時は子供のように
丸くなって寝ている
子供のように
大喧嘩の後、みんなでした花火
あなたは子供のようにはしゃいでた。
そう子供のように。
…ねぇ。あれが最後に私たちが子供のように無邪気に笑った最後のだったね。
あなたはその日を境に子供のように笑ってくれなくなった
笑ってくれるけど私の大好きな笑顔じゃなくなってた。
……ねぇ。なんで?なんで私たちこうなっちゃったの?
そう問いたくても喉の奥で止めてしまう。
また子供のように笑ってくれるあなたに会いたい。
神様ほんとにいるんであれば、私にもう一度だけチャンスをください。会いたい。
#子供のように…
子供のように
愛をねだり
子供のように
無邪気に笑い
子供のように
素直に話し
子供のように…
振る舞えなかった
子供の頃から
愛欲をあきらめ
子供の頃から
笑顔を隠し
子供の頃から
寡黙を装い
子供の頃から…
我慢ばかり
子供のように…
今更…だょね
わたしは人気者
クラスみんなの人気者
誰にもきらわれてない人気者
自分のわがままを自分におしつけた人気者
私はおくびょうもの
070【子供のように】2022.10.14
畑の一角に落ち葉をかき集めて山盛りにし、そのなかに掘りたてのサツマイモを埋める。イモはあらかじめ濡れ新聞と銀紙でくるんである。火をつけたら、火事に用心しつつ、あとは固唾を飲みつつ見守る。
しばし後にイモを掻き出し、アツアツを軍手で握って、銀紙と新聞紙を剥いで、かぶりつく。子どものように夢中になって平らげたあとで、お互いの鼻や頬がすすで黒くなっているのにやっと気がつく。もはや笑い転げるしかない。
息が切れたあとで、水筒から熱いお茶を注いだら、ほっと一服。
なーんてねっ。
これが、理想の老後かな。
割と物心がつく年代から天使と悪魔みたいのが頭上でパペマペしてたので、「あ、今話しかけちゃ駄目なんだな」とか「今日のせんせー調子わりーな」とか大人の機嫌伺いまくってて我ながらめっちゃいい子チャンだったとおもう。少子化の煽り受けすぎて園内に子供が吾輩他数名で先生と同じ人数くらいしかいなかったから冷静にもの考える時間が有り余りすぎた。よって吾輩はせんせーの金のために登園してましたわはは。
いつからだろう。
子供のようにはしゃげなくなっていた。
今があの頃だとしたら、
きっと楽しかったのかもしれない。
大人になるということは損をしている。
子供のように?
みんな心はずっと
子供のまんまだよ。
いくつになっても
褒められたいし だきしめられたいもんね
ふと思い立って
こどものように過ごしてみた。
なんだか味気なさを感じた。
そうか、
あの頃は一緒に楽しめる友がいた。
あの頃は怒ってくれる人がいた
あの頃は笑ってくれる君がいた。
子供のように
俺は、彼女が好きだ。
大切な存在で、全てを捨ててしまっても構わない。
だから、戦のない世界で、2人だけで生きて行きたいと思うのに。
周りがそれを許してはくれなかった。
何もかもが限界だった。
否、とっくに限界だったのかもしれない。
子供のように、自分の本音を彼女にぶちまけて、彼女の心を傷つけてしまった。
それは、いくら謝っても許されることではないとわかっている。
けれど、彼女は優しかった。
あれだけ傷付けてしまったにも関わらず、彼女は俺の元から去ることはなく、ずっと俺のそばにいてくれる。
そんな彼女を、俺は生涯愛し続けると心に決めたのだった。
「子供のように」
子供のように無邪気に笑い 子供のように純粋で 子供のように 遊び回る 行動を起こしながらでも いつもの笑顔 そんな今を送りたい
子供のように、はしゃぎまわりたい。
子供のように、
たたたっと、
地面を蹴ってただまっすぐ目の前の空に吸い込まれるように駆けていきたい。
心はいつまでも子供なのに、
心のなかの深いところの感覚は、からだの感覚は子供なはずなのに、
なぜ知識ばかりが蓄積し、
嫌なことばかり覚えていくの?
子供みたい、子供っぽい。
わたしにとっては褒め言葉。嬉しい。
だって、そのままの、自分の中にいる、残っている感覚を世界に写すことができたみたいだから。
「子供のように」
いつかは大人になってしまう
どれだけ子供のままいたいと望んでも、願っても時間は流れていく
けれど、ひとくちに「大人」といっても色々あると思う
世間一般的には年齢で大人か子供かを区別することが多い気がする。
年齢で言うなら18歳、20歳を大人とするところもあれば、中学生や高校生から大人とするところもある。
どこからを大人とするかは人次第のように思えるが、そしたら私はどうなのだろう。
世間一般的に考えれば
子供…とは言われないかもしれない。
だが私は自分を子供のようだと思う。
加えて言うのなら、こう言っては失礼かもしれないけれど周囲の人も子供に見える瞬間がある。
くだらない喧嘩、はしゃいで遊ぶ姿、ゲームや遊びなのにやけになったり、謎のこだわりがあったり、理由は様々だがそういう時、子供のようだと感じる。
子供な様子を一切感じさせない大人なんてあまりいないのではと思う。
子供は人生の基盤で子供の頃にしてたことのレベルが上がったり、派生したりは当然あるのだろうけど、やっている事自体はあまり変わらない気がする。
なにより子供心がいつまでも胸の内にあるから色んなことを楽しめるのだと思う。
子供のように様々な事に興味を持ったり、何度も何度も挑戦したりしたりする事はとても大切な事で、成長して尚、そのような才能があるのは何処までも成長する事ができ、無限の可能性を秘めているから、いつまでも夢を幸せを追いかけるためなんじゃないかと思った。
燦々と笑って そよ風を
わっと怒って 閃光を
いじけてどんより べそを掻く
子供のように めまぐるしく
すこし愛しい 今日の空合い
/ 子供のように
『子供のように』
あの頃は、何も知らなかった。
純粋に遊び、純粋に人を好きになった。
いつからだろう。
色々考えて、堕ちていったのは。
いつからだろう。
子供のように、笑えなくなったのは。
「子供のように」
無邪気にはしゃぐ姿。
クシャッとした笑顔。
泥だらけになった貴方の掌。
全てが愛おしく可愛らしい。
君の子供らしい姿も、可愛い姿も全部好きだよ。
一生護ってあげたいと
僕はそう思うのでありました。
子供のように
自分のことをまだちゃんとした大人とは言い切れない。
でも、子供のように思いのまま夢を描けなくなってしまったのはいつからだろう。
理屈なしで恋ができなくなってしまったのはいつからだろう。
世間のしがらみから逃げられなくなってしまったのはいつからだろう。
考えてもどのタイミングかはわからない。
知らず知らずに絡みついた価値観や人から言われた無数の否定。夢を追うな、普通はそんなことしない、できるわけない…
そして普通から外れただけで冷たくされる世界を見てしまったからかもしれない。
過去ってある意味呪いなのだろう。無垢な子供時代に受けたものは無くすのは難しいからだ。
子供のようにまっすぐ希望を描く力を取り戻しにいけたらと何度も願った。今はまだ取り戻している最中だ。
子供のように。
子供のように
いつも
はしゃいでる。
子供のように
サプライズを
仕掛けるのが
好き。
子供のように無垢で無邪気なことと、精神的に未熟であることは違う。
私は、「子供のよう」と誤魔化して言い訳し成長しようともしない大人が嫌いだ。
これはそんな、私の話。
あの子と出会ったのは中学生の頃。心身の成長に皆が戸惑い、差がついてくる季節。
あの子は皆の中でも背が低く、格好によっては小学生にも見えた。真新しい制服に着られているよう、というのが初印象。もしかしたら向こうから見た私もそうかもしれないが。
あの子への初印象なんて語ってはみたものの、この際これといって関わりがあったわけではない。お互いにお互いが、道端に落ちているコロンとした石ころみたいなもの。きっとその程度の印象だ。
結局、あの子と初めて関わったのは三年の秋だった。もう卒業間近のシーズンはまるで既に別れが訪れているかのように、皆がどこか感傷的で、とても新しく友達を作る人なんかいない。
毎年この季節には合唱祭が行われる。あの子は隣のクラスでピアノを担当していた。
とある日の昼休み、私はいつもの場所へ訪れた。この季節だけの、特別な場所。
「あ、聞こえる」
耳をすませて、響いてくるピアノの音を聞く。
音楽室でピアノ担当の人が練習しているのだ。人通りの少ない階段のこの踊り場でそれを聞くのが、ひそかな楽しみだった。
だが、なんだか今日は様子がおかしい。聞こえてきたと思ったピアノの音はすぐに止まってしまったし、音楽室からは教師と思しき男性の怒鳴り声。
そして、バンッという鈍い音。たぶん、ドアが勢いよく開閉した音だ。耳をすましていた私はその音にびっくりして硬直し、こちらへ駆けて来る足音にも反応できなかった。
「あっ……」
「え?」
現れたのは、涙で頬を濡らしたあの子。今は私と同じ、学校指定の体育ジャージを着ている。相変わらず、これまた私と同じで、石ころみたいな子だった。
「ごめん」
そう呟いて踵を返すあの子に、慌てて口を開いて言葉を返す。
「頑張って」
あの子の背中に向けて言ったら、意外と声が響いて自分で驚く。そんな情けない私を置いて、あの子は消えてしまった。
早いこと、当日、本番。
私は自分のクラスの発表よりも、あの子のことが気になっていた。まだ名前すら知らないあの子のことが。
まあ私の心配なんて知らんこと、あの子は練習のかいあって見事に曲を弾きあげた。それはもう、素晴らしい。
そして嬉し涙を流すあの子のまわりのは、多くの友人達が集まってあの子を褒めたたえている。私もひそかに「おめでとう」と呟いた。
中学生なんてまだまだ子供だろう。子供らしく笑って、遊んで、泣いて、大人になっていく。
「大人になる」ということを考えるたびに、私はあの子のことを思い出す。
子供らしい小さな体でありながら、大人っぽい真面目さで、大人のように悲しい涙を隠し、嬉しいときは子供らしく泣く。そんな、ちぐはぐなあの子のことを。