070【子供のように】2022.10.14
畑の一角に落ち葉をかき集めて山盛りにし、そのなかに掘りたてのサツマイモを埋める。イモはあらかじめ濡れ新聞と銀紙でくるんである。火をつけたら、火事に用心しつつ、あとは固唾を飲みつつ見守る。
しばし後にイモを掻き出し、アツアツを軍手で握って、銀紙と新聞紙を剥いで、かぶりつく。子どものように夢中になって平らげたあとで、お互いの鼻や頬がすすで黒くなっているのにやっと気がつく。もはや笑い転げるしかない。
息が切れたあとで、水筒から熱いお茶を注いだら、ほっと一服。
なーんてねっ。
これが、理想の老後かな。
10/13/2022, 4:50:27 PM