『子供のままで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
#子供のままで……
子供のように思うまま
子供のようにあどけなく
子供のように笑いながら
子供のように我儘に
子供のように気を使うことなく
子供のように気まぐれに
子供のように……
子供のように……
ありのままの私でいられたら
幸せに思えるのだろうか……
答えは……否
思い悩みながら生きている
今が幸せなんだろうなぁ……きっと
私には幼なじみの男の子がいる。
幼稚園に入る前から友達だったし、小学校のクラスもこの2年間ずっと一緒。
自他ともに認める(1度使ってみたかった)、1番仲良しの子ってやつ。なんでも話せる仲だった。
……過去形なのは、いつの間にか私から彼へ向かう気持ちが少し変わってしまったから。
テレビでやってたし保健の教科書にも書いてあったけど、もう少し経ったら男女がずっと一緒にいるのは変なことになるみたい。お姉ちゃんも、男の子と遊ばなくなっちゃった。
私も、いつかあの子と遊べなくなっちゃうのかな?
クラスの女の子たちは、早くも〇くんが好き、△くんに好かれてるかも、両思いかな?……なんて話題で盛り上がってる。
男の子たちはまだそういうの全然みたいだけど。だってほら、授業が終わった瞬間、彼が私の席まで迎えに来てくれた。今日は公園に行く約束をしていたのだ。
手を繋ごう、だって。嬉しいな。ドキドキしてるの、バレてないかな。
もうちょっとだけ隣にいたいから、
君にはまだ、子供のままでいてほしい。
無邪気
悪意に呑まれることなく
見返りを求めることもなく
邪気が無いこと
そんな頃が僕にもあった
虚ろに澱んでいく僕の瞳
あの頃の
子供の頃の僕が
どうしようもなく羨ましい
もし子供のままで生きていたら
僕の瞳に映る世界はどんなだろうか
一日が
びっくりするほど長かった
一年が
気が遠くなるほど続いて
毎日が驚きと哀しみと喜び
濃い感情であふれていた
おさない気持ちのまま
死にたくなることもたくさんあった
あの日々と感情はもどらないけど
子供のままでいたいとは思わなかった
いまも
まえをみて歩くだけ
♯子供のままで
「『子供のまま』。『ネオテニー』って単語を、昔々調べたことがあるわ」
きっかけは約20年前の某かくれんぼゲーム。SじゃなくAの、1作目な。某所在住物書きは過去を懐かしみ、カタカナ5文字を20年越しに再検索する。
「姿が子供のままで、大人になること、だったか」
アレじゃね?リアル見た目は子供頭脳は大人みたいな。正確には違うけど。物書きはクルリ振り返り、
「身に覚えが無いでもない」
積みゲーの2本をジト目で見つめた。
――――――
「子供のままで」。子供のまま「で良い」のか、子供のまま「ではいけない」のか。はたまた「自分は/彼は/彼女は」子供のまま「です」なのか。考えれば色々、幅の広がりそうなお題ですね。
こんなおはなしはどうでしょう。
最近最近の都内某所、某アパートに住む、人間嫌いと寂しがり屋を併発した捻くれ者には、ひとりだけ、職場に3歳年上の、宇曽野という友人がおりました。
1年目に新人と教育係の立ち位置で知り合い、かれこれアレソレどったバッタ、色々ありました13年間。
今は部署も離ればなれですが、たまに会って話をして、時折ギャンギャン、喧嘩などしておるのでした。
「はぁ、疲れた!」
今日も何やらひと悶着、あってからの帰宅の様子。漫画かアニメのそれのように、顎に冷湿布を貼ったり、おでこにバッテン絆創膏をつけたり。
「後で謝っておかないと」
にしても何故私と宇曽野は喧嘩したんだったか。
片や体格差と力量でポコポコしてくる宇曽野、片や相手の力を利用してポンポン投げ飛ばす捻くれ者。
いっぱい体を動かして、体も心もお互いスッキリ。
おかげで何故ポコり、何故ドッタバッタしていたのか、経緯こそ記憶が有れど、何故あんな烈火のごとく互いに互いを怒ったのか、程度の意味がサッパリ。
どうせ、しょうもない何かでしょう。
どうせ些細な何かでしょう。
まるで心が子供のまま大人になってしまったような、純粋で、はたから見れば微笑ましい程度の、小さな小さな何かだったのでしょう。
『無事か?』
ピロン。ベッドで寝転がっていた捻くれ者のスマホに、グループチャットのメッセージが届きました。
『無駄に強く殴った。酷い怪我になってないか』
それはさっき喧嘩をしていた、宇曽野からでした。
何か思うところがあって、彼の方から先に、謝罪を送ってきたようです。
気にするな。私の方も悪かった。すまない。
と、ポンポン文章を編集していた捻くれ者。ですが送信一歩手前で、全消しして、打ち直して。
素直にごめんで良いものを、ついつい、捻くれた文章を、送り返してしまうのでした。
『私の絆創膏代と湿布代そっちの経費で落ちるか?』
『じゃあ俺の方の入院代はお前持ちだな?』
『そこまで強く投げた覚えはないぞ』
『実は今救急車の中で。娘も嫁も泣いてて』
『はいはいウソ野ジョーク』
『バレたか』
ピロン、ピロン。その後もあと少しだけ、ちょっと子供のまんまなふたりのメッセージ合戦は、続くったら、続くのでした。
君の成長は、人より少しだけゆっくりのようだ。
すぐに泣いてしまうし、ちょっとしたことで癇癪を起こす。
教室に蝶々でもはいってきたのなら、君はもうそこにはいない。君はどこまでも、君だけの世界を生きている。
クラスのみんなが、段々と物事の「分別」をつけられるようになってきても、君だけはいつも苦しそうだ。その小さな胸の底で、君の魂は灰のようにいつまでも燻り続けているんだろう。僕たちが子ども時代に、とっくに置いてきてしまったそれを。
「はやくおとなになりたい。」
君はいつだか、泣いていた。溢れそうな瞳からいっぱいに流れる水滴は、本当は誰よりも繊細な心をもつ君そのものだ。
「どうして?」
「おとなになって、わたし、あなたとケッコンしたい。」
いつからか。君の涙はとても綺麗だけれど、できるだけ泣いているとこはみたくないなと思うようになった。
だって君の笑顔は、神様からの贈り物のようなんだ。僕と結婚したいのなら、君は、君を壊してまで大人にならなくてもいい、君は君のままでいいのにと、ひそかに思っている。
ずっと子供のままだったらいいのに。
そもそも『おとな』って、どこから?
子供のような『おとな』だって、世の中にはいるわけで。
やんややんやと喚いて叫んで。
結局はあの頃に戻りたいと、過去を振り返る。
ならいっそ子供のままでいたい。
めんどうなことなんて、なんにもしたくない。
〜子供のままで〜
一生子供のままで生きたいと大人になってからおもう。子供の時は早く大人になりたかったのになぜだろう。それは、きっと大人の世界を知ってきたからだと思う。となりの畑が青くみえるということわざがあるが良く言ったもんだ笑
すばらしい新世界
宣戦布告が告げられる
海で、陸で、空で、全面的な戦いが開始された
人々は武装し、地獄の戦場を猛進する
憎しみの争いの先にあるもの
ブレイブ・ニューワルドを信じて
破壊の先にあるものは虚無でしかないのに
リーダーにより、勝利が約束された
新兵器を次々と投入し、戦場は混乱する
ごく僅かな人間だけが高くから見下ろしている
儚い友情も恋も砕け散る
ブレイブ・ニューワルド
それはすばらしい新世界。
『子供のままで』
子供のままでいたかった
でも、いられない
いつか、僕たちは大人になっていく
必然的に
強制的に
でも、子供心は持っていていいだろう
童心にかえってもいいだろう
それは許してほしい
子供のままでいられたのなら
こんな思いはしなくて済んだろうか?
だって子供だからって、ほとんどのことが許される
大人になったらほとんどの人は無視する
優秀で役にたつ人以外はほとんど無視
これが世の中だ
きっと子供だったら
気づかずに済んだのかもしれないね
そう言えば短冊に願い事書いた?
うん、書いたよ!
今考えるんだよね〜
もうすぐ締め切りだよ?
こどものままが良いと書いた短冊を眺めた
どうしてこんな願いにしたんだ絶対叶わないのに
もうちょっと子供でいたいだけ
野原を駆け回る力が欲しいだけ
まさか本当に 叶うなんて
魔法みたいだった、何年経っても子供みたいで…
でも、今は呪いだ、ずっと生きてる…周りの人はしんだのに
「子供のままで」
大人になりたいと願いながら
子供のままで人生を終えた子らがいる
見届けたかった大人たちがいる
大人になっていけているんだから
贅沢言うなよ と自分に言い聞かせる
夢を語り合った。ふたつ並べた布団の中、顔を見合わせて。夜が更けて外が白むまで、未来についての展望を飽きることなく語り続けていた。その二対の目は穢れも陰りもなくただまっすぐに柔らかな布団の中の仮初の暗闇を見詰め、こそり、こそりと滲む黒の中で細められる。潜めた声は大人たちに聞かれる事はなく、まるで二人だけの秘密基地のようだった。──今は、布団がふたつ並ぶことは無い。未来の展望が見えていた仮初の闇に、小さな星が浮かぶことも無い。
柔い陽光が目に染みる。
ガラスを隔てた向こう側には羽を休める小鳥。
かわいい子、と口元が微笑みをかたちづくる。
目が覚めるといつも違う寝床。隣に誰かがいたり、いなかったり。瞼を持ち上げる瞬間の微かな期待と、それを裏切る痛みとともに朝を迎える。徐々に迫り上がってくる不快感が、昨日の私はまた同じ罪をおかしたのだと告げる。
遊びではなくこれが仕事。好き嫌いは許されない。いまさら拒否することもできない。だけど難しいことではない。ただこの仕事を好いて、誰かの愛に沈めばいい。従順にしていれば、それ相応に優しくしてくれる。もっとと強請れば、欲しい言葉もくれる。この世界はなんだかんだ私に甘い。だから私はこの仕事が嫌いじゃない。
だけど、もう少しだけ、わがままを言っていいのなら。
「私、子どものままでいたかったな」
どこまでも純で、求めずとも愛を注がれる存在のまま。
私はたったひとりだけと愛に溺れたい。
なんてね。私って、案外ロマンチストでしょう?
隣に眠る誰かに口づけを落とす。昨夜はそれなりに気持ちよかったから特別だ。
そっとベッドから降り、私はまた罪のもとへ向かう。
さぁて、今日は誰に愛されるのかな。
―子どものままで―
手書きの文字がいつまでも子どものままで悲しい。
『子供のままで』
いつまでも子供のままでいたい。大人になりたくない。何も知らなかったあの頃が人生で1番輝いていたように感じる。
なんでこうなってしまったんだろうも考え、くらい気持ちで日々を過ごす。
周りの大人はみんな夢を語らない。将来の不安ばかりを教えてくる。みんな「あの頃は良かった」と言う。
あんな大人になりたくないと思っても、つまづいた時に思い浮かぶ言葉は、小さい時に聞いてきた言葉。
たとえそれが、自分に向けられて言われた言葉ではなかったとしても、自分もそうなんじゃないかと思い込む。
そうやって、過去に逃げ込んでいく。
【子供のままで】
七つ歳上の血の繋がらない兄は、この上もなく優秀で英明な人だった。
ガシャンと、玻璃が砕けたようなけたたましい音が響く。それにはたと、キーボードを打つ手を止めた。
窓の外が暗い。気がつけば日が沈んでいた。モニタの光だけがぼんやりと、闇に包まれた自室を照らしている。慌てて部屋を飛び出した。
「ごめん、兄貴! 時間気がつかなかった!」
階段を駆け下り、煌々とライトの照らす明るいキッチンへと飛び込む。割れた皿を拾い集めていたらしい兄は、床に膝をついた体制のままで俺を見上げ、申し訳なさそうに眉を下げた。
「こっちこそごめんね。お皿割っちゃって」
「良いよ、そのくらい。後は俺がやるから、兄貴はゆっくりしてろって」
クソ親父の要求に応え続けるこの人の心身に、疲弊が溜まっていることは知っている。せっかくの休日なのだ、夕飯の支度くらいは俺にやらせてほしかった。
「大丈夫。小説の締め切り、近いんでしょう?」
「それは、そうだけど」
明日にでも編集から催促の電話がかかってきそうだ。今回は筆が進まなかった時期が長くて、珍しくも締め切り前日に初稿が完成していない。
「なら、大丈夫。その代わり書き上がったら、最初に読ませてね。君の作品の一番のファンは僕なんだから」
立ち上がったその人は、くしゃりと俺の頭を撫でる。随分と上にある眼差しが、柔らかく細められていた。
……本当ならこんな苦労、この人はしなくて良かったはずなんだ。俺が凡骨だったから、優秀な後継ぎ欲しさに親父はお義母さんと再婚した。俺が背負うべきだったものを全て押し付けられて、それでもこの人は優しく笑うのだ。君は君の好きなことをして、自由に生きて良いんだよと。
俺だって次の誕生日で成人する。子供の頃は怖くて仕方がなかった親父にだってもう堂々と逆らえるし、この人の負担を減らすことだって少しくらいはできるはずなのに。
手のひらに爪が食い込むじくじくとした痛み。キッチンの照明が痛いくらいに眩しい。
――貴方の中の俺は、いつまでも子供のままで。埋まることのない身長差が、どうしようもなく悔しかった。
大人も社会もめんどくさい。
ぜんぶやめて実家に帰って、誕生日にはパンケーキを焼いてもらいたい。
夏休みには宿題しないでずーっと遊んで、最終日に慌てて答え丸写ししたりしたい。
「子供のままで」
『少年期のぱれえど』
ライ麦畑に行きたいと 飛び降りたブランコは 黄色い塗装が剥げかけたオンボロだ 遊びは仕事と言い聞かせ 門限ギリギリの綱渡り ポッケの中のサラダせんべい もうとっくに粉々だ 膝小僧に沁みる傷
痛みはいつも後からで 夢中の時は気づかない
叱られたってなんだって ぱれえどはまだ続いてく