『子供のままで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
お題《子供のままで》※長文
子供のままで生きたいと、そう思うのが私の日課。何故なのかは分からない。ただそう思いたいだけ、ただの私の願望だ。
「ねえ、いい年して子供からブランコ奪って遊んで楽しいわけ?」
ブランコで子供に混じって遊んでいると急に女の人からお叱りを受けた。だが、怒声は私の耳を通過した。そんな言葉響きませーん。だって私は昔から人の話を聞いても耳の中を話が新幹線みたいに通りすぎていっちゃうので。
...というか、奪ってない。きちんと列ができてたから並んで遊んでますー。なにか悪いことがありますか?と、そう思っていたら
「確かに、お姉ちゃんが遊ぶのはどうかなって思ったけど、ちゃんと並んでたよ!」
隣でブランコをしている女の子が説明してくれた。なんて優しい子なんだ!と感動していると、今度は女性が"恥ずかしい"と言い始めた。まあ、こんな大人が子供の列に並んで遊んでいたら抗議したくなるのはわかる。でも子供たちは許してくれたんだからいいじゃない、って言ってもやはり今の世の中は私を許してはくれないようで。周りを見渡すと冷たい目線が私に向けられていた。
"あの人、ウケる"
"子供に譲らないの?"
"いい年したガキだな"
耳をすませば聞こえてくる声に、さすがの私も耐えられなくなって並んでいる子供にブランコを譲って公園を後にした。
やっぱり、心が子供のままって行けないのだろうか。ただ昔からあのお昼の公園のブランコが好きで遊んでいただけなのに。子供も大人も同じ人間なのに...世間を知った大きい子供だって許してよ。
だけど、やっぱり、子供のままはもう許されないみたい。
「うちの子かわいい!このまま大きくならないでほしいなぁ〜」
……なんて、幼子に対して、冗談でも言ってはいけません。
何故ならその子はあなたの期待に応えようと、成長を止めてしまうからです。
体はいやでも大人になりますが、その子の心は。
心はきっと、二度と大人になることは無い。
子供は純真。純粋。素直。無垢。あなたの全てをそのままに受け取る。
"言霊"という言葉もあるのです、どうか、どうかその口に出す言葉は、よくよく考えたものにしてくださいますよう。
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子供のままで
昔は、早く大人になれればいいのにと思ってた。好きなことしても怒られない、自由に何でもできる大人が羨ましかった。
その次は、まだ子供のままでいたいと思った。少しずつ、大人の世界で起こることも理解できるようになってきて、子供でいた方が楽しいことも多いんだなと思った。
その次は、早く大人になりたかった。苦しくて辛くて、だから強い大人になりたかった。心だけ大人のつもりで、でも本当は「つもり」という皮をかぶった子供だった。
大人になりたい、なりたくない、が交互にやってきて、なりたいけど怖い、寂しい、まだ子供でも…と思ってしまう、今日この頃。
私は年上の彼にいつも甘えてばかりだ。
頼りになるがゆえに甘えてしまう。
でも、子ども扱いされたいわけじゃない。
口を尖らせて拗ねてたら、
『何そんなかわいい顔して笑』
かわいいなと頭をなでなでされる。
「もうっ、子ども扱いしないでっ」
むぅー
『子どもだと思ってたら付き合ってないよ?
僕たち付き合ってるでしょ?』
って抱きしめてくれる。
『それでもこんなにかわいく甘えられたら甘やかしたいと思うし、頼りになる彼氏でいたいと思うからさ』
ね?っと顔を覗き込まれた。
絶対顔赤いな、私。
『そのままでいてよ。好きだよ?』
と微笑まれたら
「ぅん、」
いいのか、このままで、、
口が緩むのをちょっと堪えたけど無理で、
へへっ、、って彼に抱きついて今日も甘える女の子。
じゃあもう少しこのままで。
幼い子どもの目線は
私たちとは、違う世界に
見えるだろう。
欲しいものは、棚の上
見上げる空はずっとずっと高く
心がズキンと痛むような経験や
大切な、ママやパパを
ギュウっと抱きしめる安心感。
小さな小さな手のひらには、いつも
こぼれ落ちそうな宝物がある。
早く大人になりたいと…
そんな気持ちが芽生える
ずっとずっと前に、戻ってみたいなって
思うこともあるけれど。
けどね、おじさんになっても
おばさんになっても
実は、ちゃんとあの頃のワクワクや
手のひらの宝物は捨ててないんだよ。
ただ今は、無くさないように
宝箱にしまってるだけ。
鍵はちゃんと開いてるんだ。
【お題:子供のままで】
子供のままがいい。子供は大抵の事はなにをしても許される。
ずっと子供のままでいたいな
いっぱい走り回って
いっぱい遊んで
いっぱい勉強して
いっぱい怒られて
毎日が楽しい
友達と話したり
かけっこ1位とったり
それでみんなに褒められて
とても嬉しい気持ちになる
大人になったらそんなことがなくなるから
今のこの時間がとても大切なんだよね
やっぱり子供はすごいんだ
〈子供のままで〉
相応の澄まし顔を終えた後 笑い弾ける八重歯なつかし
#書く習慣 #短歌 20230513「子供のままで」
子供のままで、
いつまでも、
世の中の滑らかさを、滑稽さを、カラクリを
知らないで、小さな世界だけで生きている、
そんな子供のままでいたい、と、かつては、大人になりたい、と思っていた、とある大人は思った。
そうして今、
それなりの時を過ぎ、それなりの時間の味を知り、
深く緩やかに、
世を面白がる目を持ち、
世を嘆く目も持ち、
諦めたり、
自分を恥じたり、時には愛でることも稀にあり、
しかし、
かつて思い描いた通りの大人ではない、
いつまでも子供のままでいるような、
子供はいつまでも続き、
ただ、大人という皮膚を纏うだけなのか、と、とある大人は知った。
彼はそんなふうに生きた。
『子供のままでいられたらいいのに……。なんて、思ったことはありませんか? そんな皆様の声にお答えする我が社の新商品! "ユメカナーウ!"これを1錠飲めばたちまち幼い頃の自分に!』
こんな胡散臭いの、誰が買うんだ? なんて思っていた時期が俺にもありました。
「ねぇ、みてみてー! これっすごそうだよね!」
「子供のお前がこんなの買ってどうするんだ」
「ちがうよー。よくみて? ほら、ここ!」
「ん……? 『過去に戻りたい大人の方も、成長したい子供の方も、ユメカナーウはすべての夢を叶えます!』? どんな技術だよ……」
「ねぇかって? おねがいおねがい! これがさいごのいっこだったんだよ!」
「お前、そんな叶えたい夢があるのか?」
「んーん。でも、これのんだらおっきくなれるんでしょ? そしたらもっといろんなことできるようになるよね! おてつだいだってたくさん! ね、だめ?」
「……まぁ、志は立派だけどな。こんな見たことない成分しか入ってない薬かどうかも怪しいやつはお前には飲ませられん。なので買わない」
「えーー!? なんでなんで! かってよぉ!」
「そもそもお前、これ以上俺の何を手伝うつもりなんだ。飯だって洗濯だって掃除だってほとんどお前がやっているだろう」
「うー……」
「ほら、帰るぞ。今日は鮭が安かったんだろう? お前の飯が食べたい」
「……しょうがないなぁ」
子供というのはどこまでを言う
大人というのはどこからを言う
大人と言えど
それは大人のフリをするのが上手い子供で
実際は 大人なんて存在しないんじゃないかと思う
だとしたら
生後18年まで手を焼いて育ててくれるあの人達は
何に属するんだろう そう考えてしまえば
それは大人に値してしまうのかな とも思ってしまう
子供のままでも居たくないけど
大人になるのは少し怖い。
_ ₅₂
『子供のままで』
影の濃い 5時のチャイムで 帰らない
子どものわたし は遠い向こう
-
多分泣く 思って止めた お見送り
やっぱり行くよ 自転車、風
-
車窓から 小さい君は 手を振って
遠くに消える ひとり電車で
-
すこしでも 早く大人に なりたくて
だって誰かを 守りたいから
子供のままだったら、あなたと離れずに済むのに。
このまま高校生になったら、ちょっと大人に近付いたら、
きっと会えなくなるかも。
このまま、私たちが大人になったら離れ離れかもよ。
もしかしたら東京に出て行くかもしれない。
今はまだ出ていかないかもしれないけど、引っ越すかもしれない。
そうしたらわたしたち離れ離れ
子供のままだったらいいのにね
いくら叫んでも
山のように
こだましはしない
そう
返ってくるものは
何もない
だけど叫ぶ
溢れて
止まらないから
ただ叫ぶ
一方通行のまま
声にならない
愛を叫ぶ
「愛を叫ぶ。」
子どものままでいたいとか、
歳をとりたくないとか、
思ったことがない。
生まれた瞬間から
終着に向かって走り出している私たちは
子どもの時なんてあまりに一瞬の寿命を生きてる。
今は瞬間に過去になる。
子どものままでいたいと思う時間すら
自分の大切な時間に当てがい、
今日も残された時を生きる。
その時は数秒後かもしれない。
今の自分のままで。
今を大切に。
テーマ「子供のままで」
翔吾「お前は本当に出会った頃のままだな」
早苗「それって子供のままだってことかい?」
翔吾「ある意味ではそうかもな。ま、いいんじゃねえの」
早苗「いや、いや。納得いかないぞ! 僕……私はこれでもちゃんと成長しているだろう? ほら、こう、体つきとか」
翔吾「貧相なのには変わりないな」
早苗「ショーゴくんは他人を慮るという気持ちはないのか?」
翔吾「お前にはないな。てか、気を使ってほしいのかよ?」
早苗「……いや」
翔吾「ならいいだろ。それに、この関係でいられるなら子供のままでも悪くないだろ?」
私は心は子供のままでいいと思う。
心が子供のままだと子供の声が一緒にわかるし、何して欲しいかわかるから、私は心は子供のままでいいと、いいきかせてる
子どものままだったらこんな嫌な気持ちにならなかったのに
大人に近づけば近づくほど自分ばかりを愛せないから
自分勝手が出来ないから
皆さん慰めてください。この場を借りてごめんなさい。
ちょっともう収拾がつかなくて
何を考えたらいいのか
どんな風に振る舞ったらいいのか
私は今私らしくいれてるのか
悲しい気持ちを閉じ込め続けられるのか
これからさみしい気持ちをどこに投下したらいいのか
わからなくてわからなくて
誰かに慰めてもらいたくて縋りたくて
こんなことこの場に書くことじゃないし恥ずかしいものですが書き起こしておきます
将来の私よこれを見て恥ずかしくなれば消したらいい
のび太くんもカツオくんもアムロもシンジくんもサツキとメイも、アニメのキャラクターたちは年を取らず子供のままだ。私が歳を重ね彼らの年齢を追い越した。同じ目線の高さで共感していたはずの物語が、今では全く違うものに見える。それでも物語を愛おしく繰り返し見ることができるのは、彼らを懐かしい友達のように感じるからだ。「そうそう、彼は(彼女は)こんな子だったよね」と同窓生を見るように。そして子供の頃の自分がどんな風に物語を感じていたかを思い出しながら、現代の子どもたちが物語に一喜一憂する背中を見つめる。そんなとき、なんとなく胸がいっぱいになるのは、自分の子供のままの部分がひょっこり顔を出すからだ、と最近気付いてなんだか嬉しくなった。この週末、ジブリアニメでも見ようかな、と思う。
大人になってからするかくれんぼも、存外乙なものだよ――酔態を曝す彼女は、さも心地の好さそうな顔でそんな風に言い抜けると、蹣跚とした足取りで薄暗い公園から出て行こうとする。
待った――咄嗟に追い駆けてはみたものの、打ち続く酩酊感で兀々としていたわたしは、調子のよさげな足音がひとけの無いビル街に隠れて行ってしまうのをただ見るばかりだった。
わたしは薄ぼんやりとした暗闇の中、重怠い身体をどうにか引き摺っていく。信号の光だけが意味も無く明滅する大通りを嗚咽交じりに抜けると、一層暗い路地の方へと滑り込んだ。
――汚れた口許を拭うと、わたしはそのまま路地を進んだ。何となく彼女の気配を感じたからだ。酔漢の――この場合は酔妾の、とでも言ったらいいのだろうか、何にせよ、理性がなりを潜めた深夜の感覚が対象の気配を感知したのだ。
迷宮の様に入り組んだ、蛇状の路地は僅かに下り坂となっていた。大の大人が酔っ払って迷子になってんじゃねぇよ。わたしは彼女を呪いながら、しかし蹌踉とした歩みを着実に前に進める。
ひとかげだ――しゃがみ込んでいる。路地の行き止まりまで来たわたしは、ゆっくりとそちらへと近付き、勢いよく声を掛けた――が、そこに居たのは彼女ではなかった。
それは紛れもなく、幼き日のわたしの姿だった。浴衣を着て、目に涙を溜め、今にも泣き出しそうな。
微かに星の瞬く夜空に、蛙の鳴き声の向こうで花火の爆ぜる音がする。朝靄の様な記憶の中で、わたしは誰か年嵩の女性に手を引かれて歩いている。家族で出掛けた夏祭りで、迷子になったわたしを送り届けてくれたのは――
おいおい、いくら酔っ払ったからって荷物を放り出してどっか行くこたぁないだろう――肝を潰していたわたしの背後から彼女の声がした。眼、真っ赤だけがまさかこんなところで吐いてたのか。わたしにバッグを手渡しながら、赤ら顔の彼女は目を丸くしている。
うっさい!わたしはバランスを崩すのも厭わずに力任せにバッグを振る。痛っ!何てことを。それはそうと、さっき浴衣を着た女の子が泣いてたんだが、あれは幽霊だろうか。言いながら、彼女は、尻餅をついたわたしに手を差し伸べる。
わたしは、わたしの手を引いてあげられただろうか。
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子供のままで