『子供のままで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ずっと子供のままで居たかった。
素直な気持ちを伝えられるから。
ずっと子供のままで居たかった。
歩いても喋っても褒められるんだから。
ずっと子供のままで居たかった。
難しいことなんて考えないで
ずっと遊んでいたいから。
大人になったら
嫌なことが沢山増えそうで嫌だな
いつまでも子供のままで居られることなんて
できないけど今だけは子供のままで居させて
─────『子供のままで』
喋るだけで褒められる
歩くだけで褒められる
ご飯を食べるだけで褒められる
大人しくするだけで褒められる
たくさん遊ぶだけで褒められる
大人になっていくにつれて色んなことが当たり前になって
褒めてもらえるどころかできなければ貶され、罵倒され…
何をしても褒められる、子どものままでいたかった…
子供のままて いられたら
きっと素直な気持ちで
いられるね
子供の時に好きだった歌を思い出して、とても楽しみにしていたプレゼントを思い出して、
ワクワクしていたあの瞬間を思い出して
プールの中のうずまきで爆発する
ような楽しさを、あなたは今感じますか
思い出したときには、
もうその時にいます。
あなたは、たった今、永遠♾️と
つながっているのです
どうしてだろうな
どうしてお前なんだろうな
お前じゃなきゃいけないなんて
とても俺からは言えないけれど
たとえばあの日の太陽が
熱すぎたせいとか言えればいいな
俺の身はとっくに消し炭で
砕けて消えちまいそうなんだよ
ぶん殴って欲しかったんだよ
そのまま全部終わりにして
初めから何もなかったことに
優しさとか赦しとか
後悔とかなんとかかんとか
全部全部ぐちゃまぜなんだよ
見張っててもらってもこれなんだよ
どうして俺だけが
子供部屋から出られないままなんだよ
後輩が毒草を育てていた。それもひとつふたつではなく、何種類も敷き詰めて。
植え替えてしばらく経つのか種子から育てたのか、随分綺麗に生い茂っている。技術的に見ても素晴らしい出来だ。
毒と呼ばれるその脅威も効果は様々だったが、仮にそれらを口にすればたちまち体を蝕むだろう。それだけ見たとしても調和どころか呪物としてあまりにも完成していた。
「よく、育てましたね」
口をついて出たのは賞賛のつもりはない、ただの驚愕だった。
よく集めたものだ。よく育てたものだ。
中には触れるのも避けたい花々があったから、後輩が素手だということに気づいて目眩までし始める。
「……あ、はい」
「はいではなく! まず手袋をしてください。……いえ、そんな軍手ではなく業務用のものをお持ちでないのですか?」
背も高くて迫力のある年上に声を荒げられたからか、それより三分の二の高さにあった頭が話の途中で逃げるように後ろを見やった。その視線をたどると畑の柵に放られたような軍手がかけてあったので焦燥感が目眩の閃光とともにぐるぐる飛び回る。見るからに安い、しかもくたびれて穴すらある軍手には荷が重い作業になるだろう。
「まずゆっくりその鉢を置いて。それから先生に手袋を貸与申請してきてください」
その場で大人しく従う姿に、どうしてこんなことをと疑問どころか好奇心が湧き上がる。
自分より小さくて自分より弱い後輩が、もしかしたら何かの覚悟を得たのかもしれない。ぼんやりと目の前の幼い生き物が誰かの息の根を止めるところを想像した。後輩にはそうするだけの理由があり、その境遇は人を育てるのだ。
現実の瞳は、細く短い指が草花にかすりもしないよう、見張る。
もしその指が誰かの首に沈んだら。もしその指が誰もいないキッチンで密かに毒物を仕込んでいたら。昨日までなら似合わないと思えたアンバランスなそれが、今の己にとって酷く蠱惑的な光景だった。
僕たちは子供だ。学生であり、発展途中の脳ある生物であることを指す。その中で後輩の成長・才能の開花というものは、それが己の領域に向けてなら尚のこと嬉しいので。
「間違っても軍手なんか借りてきてはいけませんよ。最低限、対毒付与されているものを。それと肘まであるものを借りてください。何かあってからでは遅い」
きっとこの子はやり遂げる。自分はそれを見届けたい。
あわよくば、その後ろから手を取って導いてやりたい。
「……」
か弱い生物が己の影の中でただ見上げてくる。流れた髪が鉢の上で揺れている。
きっとこれまでもその顔を見たというのに、想像というものは心を、ひいては視界を豊かにするもので、それはそれは可愛らしく映った。
鉢の上では一輪が噛みつこうと歯を鳴らしていたが届かない距離であるしどうでも良い。きちんと鉢の真ん中に植えているあたり、栽培のノウハウも熟知しているようだ。計画性がある。
「証拠が残ることが不安ですか。心配しなくとも、僕にお任せください」
胸に手を当ててにっこり笑う。なんせそういうものはウチの専売特許と言っても過言ではないのだ。
後輩はまだ身じろぎもせず瞬きもなく見つめてくるので、うっかり頬を染めてしまいそう。淡い感情が出てこないよう顔を無理やり引き締めて、今度はギラリと歯を見せつつ凶暴に笑った。
「あなたは安心して事を進めたらよろしい。後始末も、事後の追及からの逃亡も、僕が手解きしてみせましょう」
恭しく膝をついた姿はまるで騎士か執事。それでもすっぽり影に覆われたままの幼い魔女が、どうか子供のままで花開くようにと願ってその手を取る。
さあ、この僕に背中を預けて。共犯者にして。
「誰を殺したいんです?」
夏の始まりにのんきに風に揺られる毒草の上でふたりの密会が始まった。
数十人が乗った電車の中、俺は整えられたスーツに紺色のネクタイを締め、膝の上に少し重たい鞄を乗っけて揺られていた。
しばらく経つと、もう数回は聞いた車掌の声と共に、俺を含めた数人が駅のホームに降りていく。
-時刻は午後の6時。
いつもよりかは早めに仕事を切り上げたからか、まだ夕日が沈む前だった。
自分と同じ社会人だと思われるスーツを着た人々が比較的多く視界に入る。そこに紛れるサッカーボールを持った元気そうな小学生の男の子達。
「この後どっか寄ってかね?」
「いいよ、つか待って。10円持ってない?」
多くの人の足音しか聞こえない静かな駅の階段で、一際目立つふたりの少年。
小学生だった時代なんてもう数年も前の事なのに、少年を見て俺は思わず自分と重ねてしまった。
改札口を通るまで、じっと彼らを目で追っていたが、改札口を通った途端、「せーのっ」という声と共に遠くに走り去ってしまった。
俺は電子音が鳴るスマホの電源を一度切ると、駅からしばらく歩いたところから全力で走り始めた。
少しづつ崩れていくスーツのことなんて気にせず、出来るだけ全力で、周りを見ずに一本道を走った。
到底、どこかで読んだ青春漫画のような綺麗なものではなかったが、夕日に照らされながら、なんだか晴れ晴れとした気持ちで走った。
過酷な社会、複雑な人間関係、必死に頭を下げて謝罪をする毎日。何もかも、全部忘れて。
そうなんだ。
本当は俺だって
ずっと
ずっと
「子供のままで」
【子供のままで】
子供のままでいたいと思う場面はどんな時か。
学校近くを通った時に感じる青春の風や音、小銭を握りしめて走る子供、公園で自転車の練習をする子供。こういう光景を目にするとひとりひとりに存在する日常を感じ、戻りたいとも思う。
この頃から私の感情は成長していない。小銭を握りしめて駄菓子屋に行けばワクワクするだろう。人々が成長し続けているこの間に昔の感情を忘れない自分、大切にしたい。
【子供のままで】
私たちの未来は手持ちのカードをどれだけ有効活用できるかに全てかかっているんだ。
誰にも選ばさないしこのカードは譲れない。
子供のままでは生きていけない。破綻するのが目に見えている。
ずる賢く、狡猾に、計算高く…この能力を習得して生きていく。
誰も信じるな。それが人間だ。
だから人間は心が壊れやすいんだ。
お題【子どものままで】
いつまでも
子どものままで
いられない
貴方に恋慕
抱いてしまった
青空に游ぐ 入道雲
カラコロ 笑う風鈴
あの遠い 地平線の向こうへ
指切りの歌が 木霊する夏
増えた歳 心を置いて
鬼ごっこ
追われる日々 忘れた約束
過去に残した 指切りげんまん
永遠の友よ 逃げ場の無い
愚かな僕の 手を引いてくれ
まだ尊き日々を 取り返すには遅くない
まだ僕ら 大人の子供だから
お題【子供のままで】
タイトル【指先にはミライ】
子供の頃に思っていたほど
大人というものはそうたいして立派でもなく
気持ちはいつまでも子どもの頃のまんまで
きっと未来も死ぬときも
私の心はずっと子どものままなのだろう
年を重ねるほどに
心だけが置いてけぼりになっていくのだ。
子供のままなんて、私はイヤだなぁ。
私、子供の頃から早く大人になりたいと思ってたし、
大人になってからも、子供に戻りたいと思うことはないなぁ。
だって、大人の今なら、見たいもの、行きたい場所、やりたい事が、わりと何でも出来るからさ。
仕事でストレス感じたり、人間関係に悩んだり、クレジットの請求額に驚いたりするけどね(笑)。
今一番の楽しみは、寝る前に、布団でゴロゴロしながらスマホで推しを観る!聴く!一緒に笑う!
毎晩の癒やしタイム、ふふっ♪
そしてまた明日も頑張ろうと思うわけですよ。
だからね、やっぱり私は、子供のままより大人がいいです。
繁殖が可能になると「大人」の仲間入りとなる。
女子ならば、早い子で十才いくかいかないかくらい。
男子なら、十一か、十二才。
性成熟は少々バラツキはあるのだが、十五ともなれば男女共に「大人」となる。
これは身体のハナシ、では精神・心の方はどうだろう。
大人の精神・心とは何だろうか。
個人的見解だが、「諦観」だと思った。
見て呉れに左右されずに人や物事を見定めることが出き、
他人の趣味趣向を蔑み嘲笑うようなことをしない、
他者を尊重する人こそが真の大人だろう。
そんな大人に出会ったことは、半世紀ほど生きているが一度も無い。
テーマ「子供のままで」
私には夢がなかった。
楽観からの落ち着き故か「大人っぽいね」とよく評され、
なんとなく生きていたが、社会人になって思い知った。
「大人」なんてものは「子供」の延長線だ。
成人しているだけの大人。
大人ぶっているだけの大人。
子供だと思われたくない大人。
所詮はエスカレーター式に自動的に得られる称号だ。
結局は私も、嫌々社会に迎合するだけの未熟者だった。
私の思う大人はもっと格好良かったはずだ。
上手くいけば誉めてくれ、
失敗すれば手本を示し、
道を外しかければ優しく叱ってくれる。
そんな道標のような人間だ。
もっと早く気が付けばよかった。
私の夢は「大人になること」だったんだ。
~子供のままで~
その子供には
毎日が違う日でした
旅行の前の日は楽しみで楽しみで仕方なくて
旅行中は楽しい時間が終わるのが嫌で、できるだけ時間を味わい
家に帰ってからも思い出を反芻していました
でもいつからでしょう
無関心、無感動で
感情の絶対値が小さくなっていく
いつかこのまま消えてしまうんじゃないか
それもいいと思って自分が
変わっていることに気づいたんだ
子供のままで
#16 子供のままで
「大きくなりたくない?」
オレのおうむ返しに頷きを返したのは、
甥である、小さな子供だった。
「だって、いまがたのしいから」
「そう。今が楽しいから、このままがいいのか」
子供といえど、
近年はSNSなど社会の複雑性が増している。
それを察している訳ではないだろうが、
小学校入学を控え、今の楽しさが終わりを迎えるかもしれないと不安なのだろう。
「楽しいことを見つけるのは、どんなに大きくなってもできるぞ。それに、大きくなった方が遠くまで見えるから、たくさん見つけられて、お得だ」
ちょっとばかり茶化して伝えてみれば、
「じゃあ、かたぐるまして!」
「そうくるか。ちょっとそれは…がんばるけど腰が痛くなるから少しだけだ」
「わかった!」
ずっしりとした重みを感じる。もし暴れても落とさないよう、しっかりと押さえる。
「すごいたかい!」
「よかったな」
「ねえ、おじさんは、おおきくなりたかった?」
「そうだな。子供のときは分からなかったが、今は大きくなって良かったと思う。楽しいからな」
「もうおりる」
「わかった。下ろすから掴まってるんだぞ」
子供特有の唐突さで、甥は次の遊びへと走っていった。
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子供のときは、与えられるものを享受していれば、何も考えなくて良かった。
学校は社会という海に漕ぎ出す為の造船所だ。そのうち勝手に出来上がっていく船に気持ちが追いつかなくなった。
家庭で問題が生じ、学校でも上手くいっているようで、そうでもなくて。かと言って社会に出るのも怖いと感じていた。結局は荒波に負けたから、その恐怖も正しい生存本能だったんだろう。
しかし、働く為に一人暮らしを始めて、ひとりぼっちの部屋で自由だと気づいたときの開放感は、今でも忘れられない。その一点だけで社会に出て良かったとすら思っている。
そんなわけで、子供には戻りたくない。卑屈な自分では、給料をもらう労働には未だ抵抗感があるものの、今が楽しいのも本当だ。
子供のままでいたいと願うやつは、良くも悪くも幸せな奴なんだろう。楽しいのなら、そのまま思いっきり楽しんで欲しい。思い出は船に積み込む宝になるだろう。
自分のように子供のままでいられないというやつも安心してほしい。不安なら学力なり技能なり、船にオプションをつければいい。造船所、もとい学校に良い教師がいることを願う。
子供時代は楽園であり、地獄でもある。
どっちにしろ時間が決まっている限定品だ。
自分も周りもどうあろうが、同じままではいられないんだ。
子供のままでいた方が幸せなのかな
はやく大人になりたいと子供は思うけど
子供の頃はよかったなと大人は思うだろう
なんでも大人が上でずるいと思ってた子供時代
大人になってみると子供って純粋でいいなって思うんだろう
いつも何かしらに縛られて、今が嫌になる
こうなったら今の自分を開放してあげればいいかな
そうしたら今が幸せになる
テーマ【子供のままで】
誕生日。それは一年を通して一つの生命が生まれた特定の日のこと。
そして俺の誕生日は五月十三日。別に特別な意味があるような日でもなく、少なくとも俺にとってはいつもと変わらない普通の一日だ。
ただ、誕生日が来るたびに僕は少しだけ不思議な感覚を覚える。なぜなら、僕が生まれたのは真夜中の真夜中。午前四時頃らしい。
だからいつも通り寝ていつも通り起きると、僕は一歳年を食っているのだ。
「あら、そうだったわね。あんたも明日で成人か、時の流れは早いもんだねぇ」
言葉の尻に「まだ子供のくせに」と付きそうな罵倒なのか成長を喜ぶ声なのか分からないことを言う母を横目に、朝食を食べた俺は家を出て学校に向かう。
そしていつも通り友達と挨拶し、いつも通り授業を受け、いつも通り下校し、いつも通り夜を過ごす。
眠る直前、明日からは俺は成人になってるんだなと思い出す。
一日二日で何か変わる訳もないが、大人になるということにほんの少し優越感に浸る。そして明日からはシッカリしよう。そんなあやふやで無意味な誓いを立てて目を瞑る。
まだ、子供のままで居たかったな……なんてな。
翌朝、俺はスマホのアラームで目が覚める。時間はいつも通りの7時半。日付は『五月十二日』。
今日も一日、いつも通りの日々を過ごそうと思う。
本日のお題『子供のままで』
子供のままでいたかった
ただただ空を見上げて
面白い形の雲を見つけて
子供のままでいたかった
透き通る川の水に目を輝かせて
海の水の塩っぱさに眉をしかめて
子供のままでいたかった
夕焼け空を飛ぶトンボをおいかけて
木の実を運ぶ蟻の列をおいかけて
いつからだろう
地面ばかり見つめるようになったのは
いつからだろう
ボトルの水を無心で飲み干すようになったのは
いつからだろう
虫を見るとはらうようになったのは
鏡を見れば
子供の頃のキラキラした瞳は曇っていて
口の形はいつの間にかへの字になっていて
子供の頃の純粋な心はどこに行ったのか
もう僕には見つからない
子供のままでいたかった
子供のままでいたかった