『大切なもの』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
大切なものに 気づかないぼくがいた
︙
ほんとに強い気持ち やさしさを教えてくれた
︙
ひとりきりじゃないこと 君が教えてくれた
大切なものを…
-合唱曲『大切なもの』より
また今日も、“大切な”君に思いを馳せて。
「大切なもの」
Episode.44 大切なもの
段々と春の訪れを感じる頃となりましたね。
みなさん、如何お過ごしでしょうか。
先日、一度失われた日常が再び戻ってきました。
楽しみ二割、緊張三割、困惑五割といったところでしょうか……充実と共に疲れが舞い込んできています…。
みなさんは僕が何を言っているのかさっぱり…なのではないでしょうか、きっとそれが正しい感覚です。
僕はみなさんが想像するよりも、遥かに生きている時間が短いのです。
何より未熟で、幼稚なあどけない仕草も抜けない程に。
そして日本語にまだ慣れていないところもあるので、文章がどこか幼く、拙く感じると思います……。
時間の経過と共に努力して参ります…。
さて、そんな僕ですが大切なものはあります。
勿論、形に残る物の中にも大切なものはありますね。
しかし僕にとっては形のないものの方が多く感じます。
例えば、僕には親愛なる家族がいます。
人は物だと捉える見方もありますが、僕はあまりそう感じません。(大きな声では言えませんが、溶かしてしまえば形も残らず消えてしまうこともありますから…)
僕の家族からは愛を感じます。
何気ない会話や素振り、記念日の祝福など…様々な場面で僕の心を一瞬にして満たしてしまいます。
今後のことなんて分かりませんが、きっと最後まで、僕を幸せでいっぱいにしてくれるような気がしています。
そしてもう一つ、愛おしくて堪らない親友です。
親友だと認識し合ってからは五ヶ月程ではあるものの、一つ一つの考え方や発言が重なることが多いんです。
重なるのが嬉しいのではなく、重なった瞬間に、お互いのことを考えていることに幸せを感じます。
血の繋がりのない人と初めて打ち解けられたんです。
そして親友は何よりも、心の奥底で眠っている僕を救いあげてくれます。
長く寄り添っている訳でもないのに、深く慰めてくれる優しさが心に染み渡ります。
これでもまだ一部でしかないんです。
大切なものが沢山あると伝えると、何でも大切だと思うなよ…と軽蔑されることもきっとあります。
それはその人にとっての大切が極わずかなだけ。
その人の考えも良いんです、思考の押し付けは宜しくないですが…。
ただ、大切なものが沢山あってもいいと思います。
大切なもので溢れている人生はきっと、辛いことがあろうとも乗り越えられる糧になるかもしれないんです。
乗り越えられない、そんな時に大切なものが見つかることもあります。
本当に、人生何があるか分かりませんね。
ああ、最後に余談となりますが…初めに僕は生きている時間が短い、つまり若いと言いました。
確かに…今の、人生では短いんです。
『大切なもの』
大切にしようと思えば思うほど
手から零れ落ちてしまう。
いくら取り戻そうとしたって
もとの姿には戻らない。
大切なものが大切であると
失ってから気づくようじゃもう遅い。
大切なもの#50
大切なものって目に見えないってよく言われるけれど、
それって半分本当で半分ウソだと思う。
ウソは少し言い過ぎな気もするけどなんかね、大切なものって近くにあったり近くにいたりするから気づけなかったりするんだと思う。
だから、周りにいるお友だちのこと家族のこと大切にしてあげてね。
一
3年前、彼氏からもらった、チャチな可愛らしい指輪がお気に入りだった。
ある日、それを失くしてしまったことを彼氏に報告すると、「また、新しいのを買ってあげるよ」と言われた。
分かってない。
私がほしい指輪は、あの指輪だけなのに。
彼氏に言うと、素直に謝って、探すのを手伝ってくれた。
結局、先日彼氏の家に寄ったときに失くしてしまったらしく、彼の部屋に落ちていた。
私に返す時、微笑んで左手の薬指につけてくれた。
「こんなものでも、君の“大切なもの”にしてくれてありがとう。こんなのでごめんね」
私の大切なものは、さらに特別なものへとなった。
“大切”は金としての価値のみではない。
“大切なもの”とは、美しく特別な思い出だ。
二
ピー、と響く電子音。
ものすごい喪失感に襲われる。
「ねぇ、目覚ましてよ。……ねぇ、ねぇ!!」
言い合いばっかりだったけど、本当は大好きだった私の兄さん。
それは、失ってから気付くもの。
【大切なもの】
グランドピアノが広場の中央にある。
今は彼の姿は見えないけど、ボクは特に触れずにグランドピアノを見つめている。
グランドピアノには可能な限り触れたくない。
ボクは演奏者くんのことが全くもって苦手だけど、彼が演奏するピアノの音色は嫌いじゃない。むしろ好きで。
だから演奏のやり方を知らないボクが鍵盤を適当に押したところで不協和音しか出ない。そんなことをするのは彼がいる時だけだ。
ここで例えば音を鳴らせば、どんな遠い所にいてもどうしても彼に聞こえる。このピアノはこの世界のどんな所にいても、音が聞こえる魔法のグランドピアノなのだから。
彼は強い。ボクのことなんか一捻りすれば殺せてしまうレベルに。そして彼は、そんなことを知らない。
彼はボクが『権力者』のトップだと思っている。全然そんなことはない、ボクはいつでも取り替えることが出来る、ただの部品みたいなものなのに。
それでも、今は、今だけは彼にボクが一番の脅威だと思い込んでて欲しい。そっちの方が有難い。
ボクが脅威である限り、君はボクの背後の事情に気づかない。ボクが君の最大の敵である限り、君はここから居なくならない。君がいなくならなければ、ボクが大好きなピアノの音色を永久に聞くことがてきる。
それがいい。それが今の、そしてこれから先のボクのたった一つの願いだ。
下っ端でありたくない、なんて望まない。下っ端であるからこそ、ボクはここで君の奏でるピアノの音色を聞くことが出来る。それが⋯⋯⋯⋯⋯⋯幸せなんだ。
それ以外はボクにとっていい事はない。
ボクが持ってる洗脳はみんなと違う。みんなの自由を奪ってしまって人形のようにしてしまう、最低な能力。みんなは過去の記憶を消す、とかなのに。
この世界のことは好きだ。ボクの唯一の居場所だから。ただ、この世界の住人がみんなここを好きかは分からない。ボクの担当はみんな、意思を失ってしまうから、どう思ってるかなんて聞くこともできない。
演奏者くんが全員元の世界に戻してしまえばいいのに、なんて思うと同時に、そんなことをして欲しくないという気持ちがずっとある。
「⋯⋯邪魔者?」
後ろから鋭い声で背中を刺され、振り返れば演奏者くんが険しい表情でボクの方を見つめていた。
「⋯⋯やぁ、演奏者くん」
「ピアノに触れてないだろうな」
「あはは、触れて欲しいなら触れるけど?」
挑発するように言ったが、本心なんかではない。ボクは、君に止めて欲しくてそう言ってる。
君は舌打ちをしながらボクを退けて言った。
「きみにピアノを触らせるわけないだろ。僕にとってピアノは大事なんだから」
そうだよ、知ってる。そしてボクは君がピアノを弾いてるその光景が一番好きで、一番大事なものなんだから。
思っていても言わない。言葉にするわけが無い。
「そういえばそうだっけ。それにしてもピアノが一番大事なんて⋯⋯何だか陰気だねぇ?」
「⋯⋯⋯⋯邪魔者」
「はいはい、じゃあね、演奏者くん♪」
彼の表情は見ずにその場を離れる。軽い舌打ちが聞こえた後、少し経ってからピアノの音色が聞こえてきた。
彼に見えない場所のベンチに座って、ボクはその音色に耳を傾けた。
「はぁ、今日も疲れた...」
社会人になって4年目。朝の5時、プラットホームから電車に乗り、商談やらなんやらで残業。誰もいない電車で帰る。
いわゆる、俺の職場は"ブラック"だ。
今日も書類に誤記があって上司に罵声を浴びせられた。
まぁ仕方がないだろう。
後輩がした失態は先輩が庇わなければならない、そんな理不尽で矛盾している社会のマナーだ。
真っ暗な道をヨボヨボと歩く。どうやら、乱れた自分のネクタイを直す気力もない程、疲弊しているようだ。
家の近くのコンビニに寄り、ビールとサンドウィッチを買って帰る。
社会人になって初の就職場所が入社して1年で倒産。
そこからこの会社の社員になって信じられない程、生活、体調、メンタルが一気に崩れた。
そして、俺の中の大切なものも壊れた。
愛して、いたよ、愛していたんだ。
「グスッ...本当に私、の事、愛してる、の、?泣」
深夜、残業を終え、帰宅すると、リビングで泣いている彼女。そして、開口一番、そう告げられた。
しんみりした空気をただただ立ちすくむしか出来なかった俺は、本当に惨めだと思った。
おそらく、深夜に帰ってくる俺が彼女を蔑ろにしていると思ったのだろう。
なんで伝わらないのかなぁ、、
ちゃんと愛してたのに、毎日、毎日、こんな夜遅くまで働いてるのに、これでも愛せていないというのだろうか。
そこから別れを切り出され、俺は大切なものを失った。
胸の奥のいちばん深いところがギュッと傷んで、何かが張り付くような感覚。
泣いて、
泣いて、
涙が枯れるくらい泣いた。
そんなとき、
「大丈夫、大丈夫。言いたいこと全部、僕にぶつけてごらん?」
俺をずっと励まし続けてくれたのが君だった。
そのおかげで俺は少しずつ立ち直って行くことが出来た。
あの時は気づかなかったけれど、この時には、芽生えてたんだ。
彼を自分のものにしたい、
独占欲
ガチャッ
「ん、お疲れ様。」
俺「あ、ただ、いま」
あの時、支えてくれた彼が家に帰ると笑顔でおかえりと、出迎えてくれて、ギュッと暖かい抱擁をくれた。
これが俺の心の充電器。
すき、だよ。
好き、大切にするよ、。
彼女にできなかった愛の続きを、
君に全部、ぜーんぶあげるよ、愛してる。
あぁ、暖かい。
愛おしい。
やっと"俺のもの"になったんだね、。
あぁ、やっと気づいた。
これが俺の"大切なもの"なんだ。
大切なもの、睡眠
やはり夜は早く寝ないと次の日に響いてしまうからね…
起床してしんどいなって思うのは年取ったからだ
もっとじっくり文章考えたいけど日付変わったから今日はもうおやすみ
明日も早いのだ
それは目に見えないという。
失って初めて、それが自分の中でいかに大きな存在だったかを知るという、とも。
一つの懸念がある。
死ぬまでにその感覚を味わうことが無かったら·····、私の〝大切なもの〟はどこにあるのだろう?
END
「大切なもの」
たいせつなもの
4月1日に大事に育てたぬか床がカビた。
介護で家から出られないので、健康に留意した料理にのめり込み、一昨年の7月からはじめた
たいせつなものだったのに。
仕事に出るようになって疲れ果て、2日かきまわさなかったら
上にヌルヌルしたゼリー状の膜が張り、よく見ると霜柱のような白カビも少しあるではないか!
匂いをかぐと
金属のような、絶対食べたらいけない異臭がする……泣く泣く捨てようとビニールに入れていたら
底の方は無事な匂いがする
しばし迷ったが
紅麹事件が今騒がれているし
未知のカビは怖いなって思い直し
ありがとうございました。
とつぶやきながらお別れした。
とても悲しい。
4月2日の今日は親友の誕生日である。
久しぶりにLINEをして、一緒に美術展を見に行く約束をした。
新しい季節に大切なものを失ったが
また、大切な友達と再会する。
毎日を大切だった失ったものたちに感謝して生きようと思った。
今日もいつもと同じ帰り道。
今日は少し蒸し暑い。半袖のセーラー服すら体にまとわりついたように感じる。
遠くから踏切の音が聞こえる。蝉の鳴き声に混じっている。
赤信号を見て止まった。青信号になるのを待つのですら退屈だ。鞄に付けた古いキーホルダーを指で揺らした。このキーホルダーは、昔仲良しだった子とお揃いで買ったもの。今はその子はここに居ないけど、このキーホルダーをつけている限りずっと一緒でいられる、そんな気がする。私にとって、大切なものだ。
青信号を見て、一歩踏み出した。
相変わらず蝉は、五月蝿く鳴いていた。
「大切なもの」
それで思い浮かぶのはロードオブメジャーだ。
借りたCDをMDに入れて登校中によく聞いたものだった。凄いファンだというわけではなかったが全曲借りて聞いていた。
どういう人が歌っているのか一切興味なく、ただひたすらに曲を彼らの音楽を聞いていた。
私の青春のひとつだったかもしれない。
悔やむのは、あまりにも人に興味がなさすぎて
メンバー本人だと気づかずロードオブメジャーのライブ会場を聞いてしまったことである。
多少は顔覚えておこうぜ、自分。
懐かしい、香りがした。
誰もが視線も交わらせない凍えるような雑踏の中。ふわりと鼻に触れた慣れた、かつて傍にあった特有の匂い。
纏わりつくように甘く、覆い尽くすような煙っぽい、何処か退廃的で危うい崩れそうな あの人の好んだ影を被せる不可思議な世界の香り。
「っ……」
急いで振り返った視界に映るのは忙しないマネキンだけで。思い出だけを引き出したその分子は直ぐに空気に混じって風に流された。
アスファルトの上の水溜りが暗く歪んだ人影を覗かせていた。それが自分自身だと理解するのに有した数十秒。どこかで鳴ったクラクションに現実に意識が過去に飛んでいたことを思い知らされた。馬鹿馬鹿しいほどに幸せで夢のようだった日々。
(本当に、馬鹿だ)
なくしてから、気づいたんだ。
繋いだ手の温もりを。眼差しの輝きを。声音の滑らかさを。熱も、色も、音も、感触も 嗅覚ひとつで。思い出してしまって。
こんなにも求めてしまうのに、それらはすべて取り零してしまった過去で。もう、戻らない。
(大切なもの、だったのに)
後悔はもう叶わない。いまさら何も変わらない。
«大切なもの»
大切なものはなんですか?
テレビでそういう質問コーナーがあったそれを隣で見ていた彼女が俺に 〇〇の大切なものってなに? と聞いてきた。俺は もちろんお前だよそれ以外に何も無い と悩むまもなく答えた。彼女はすぐさま顔が真っ赤りなりとても笑顔になった。それを見て俺は幸せになった。だがある日彼女は事故で亡くなってしまった。
大切なものはいつしか壊れてなくなってしまうかもしれないというのを知った。いつまでたっても何もしていないと彼女に怒られるから俺は彼女の分まで生きてやることを誓った。
今日、カードの引き落とし日だったのに入金するの忘れてしまっていて…支払い滞納中。
あわわっヽ(´Д`;)ノ
ヤバイ
こわい
明日ちゃんと連絡しないと。
本当にごめんなさい。
忘れてました。
ドキドキして眠れん(;´゚д゚)ゞ
死してから
大切なものが
増えていく
記録では無い
記憶なのだと
「絶対に忘れない」
意地と根性と神性で何とかしている可能性がある
セイバー:ヤマトタケル
(前例:カルナ)
(FGO)
大切なもの
お母さん:このお人形もう汚いから捨てるわよ?咲ー?
咲:やめて!それ大切なものなのお願い捨てないで!!
お母さん:捨てるわよ!汚いもの!
咲:やめて!!(大声でお母さんの持ってるお人形を取る)
お母さん:何してるのよ!(怒鳴る)
咲:このお人形は、、、ダメだなの、、、、(泣いてる咲を見ているお母さん)
お母さん:でも、、、汚い、、、、
咲:うるさい!!(大声)これの大切さ、、、、分かってないくせに!!(大声)
お母さん:何が分からないのよ!
咲:分かってないから言ってるの!!
お母さん:もう好きにしなさいよ、、、、
お母さん:じゃあこれの大切さは何なのよ!!
咲:これはお父さんからの貰ったお人形なの、、、、
過去ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お父さんが遠いところの仕事だったお父さんは車で行っていたでもお父さんは
事故で亡くなった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
咲:だから私はこのお人形が大切なものなの!!
お母さん:そうだったのねもうわかったから洗って大切にしときなさいよ
咲:うん
これが私の大切な物
大切なものと言われてもパッと出てくるものじゃないだろう。
あー。身内と愛犬かな。
友達いないから大事にしないといけない。唯一、私を私として見てくれるから。
あと、高級レアウイスキー。地震がおきても絶対に持っていく。
家族が大切
と
言いたいところだけど
わたしは
ちょっと
わたしを
蔑ろにする
クセがあるから
敢えて
わたし自身が大切!
と
言おう。
他人より
わたしを
ちゃんと
優先しよう。
わたしは
わたしの人生しか
生きられないんだから。
いい加減に
扱っちゃ
ダメだよ。
#大切なもの
「あなたの大切なものはなんですか。」
X月XX日 くもり
今日は国語の授業で課題が出た。テーマは、「自分にとって大切なもの」。パッと思いつかなかったので、友達にそれとなく聞いた。ある人は親から貰ったネックレス、またある人は小さな頃におじいちゃんが作ってくれたパズル、など。それらを参考にしつつ、考えてはみたが今のところは思いつかない。まぁ期日までは一週間あるため、ゆっくり考えようと思う。
X月XX日 くもり
今日も今日とて変わらない1日だった。昨日からずっと自分にとって大切なものが何かを考えているが、思い浮かばない。考えすぎたからなのか頭が痛い。今日はこれくらいにしておこう。
X月XX日 くもりのち雨
天気が崩れ出して少し憂鬱だ。そういえば、夕方のニュースで世界的に新型ウイルスが流行しているらしい。海外ではロックダウンも起きているようだ。これから、どうなるんだろうか。
X月XX日 雨
今朝、急に学校から連絡があった。新型ウイルスが世界的に流行していることから、休校という措置をとることになったらしい。したがって、作文の課題の期日も少し延びた。ありがたいが、それでも早く書き上げてしまわなければ。休校期間中の他の課題にも取り組まないと。
X月XX日 晴れ
学校がないとゆっくり起きられて、ありがたい。一日家の中にいられるというのも、かなり嬉しい話だ。かと言って、それが大切なもの、という訳でもないのだが。
X月XX日 晴れ
気がつけば、休校になって二週間がたった。課題をのんびりと進めつつ、作文についても考えた。まだ分からない。自分の中で、物足りなさを感じるようになった。いや、物足りなさ、というか、どこか違和感を感じる。何故だろう。
X月XX日 くもり
休校期間になって二週間半。違和感の正体が少し見えた気がした。友人と誰かの家で遊ぼうか、という話になった時、新型ウイルスが流行しているということで、話が流れた。その時にふと思い出したが、友人たちとは部活が違うため春休みに入ってから会えていない。要はふた月半近く会えていない。それに気がついた時、急に寂しくなった。
X月XX日 雨のちくもり
昨日の日記をつけた後から、作文に取り掛かり始めた。上手く言葉にはできないけれど、昨日のことは書くべきだと思ったのだ。ただ、変な文になっていそうなので、後でもう一度読み返さなければ。
X月XX日 晴れ
今日は久しぶりの登校日だった。作文の発表の日だ。先生が作文を読みクラスの中で優秀だと判断された生徒が先生から指名を受けて発表する。私は発表する側だった。他の人が私の作文を聞いてどう思ったかは知らない。それに興味もない。けれど、今回の出来事は私の中で大きな意味を持っていると思う。
「私の大切なもの」
初め、私は自分にとって大切なもの、と言われて何も思い浮かばなかった。命はもちろん大切だけれど、いつかはみんな平等に失う。お金も大切と言えば大切だけれど、こういう作文で挙げるものとしては少し違う気がするし、何より私自身、そこまでの大金は欲しいと思わない。だから、私にとって大切なもの、が何も思い浮かばなかった。
でも、今回新型ウイルスが世界的に流行し世界中でロックダウンが起きて、学校も休校になった。それにより、外に出られない、以前なら、毎日会えていた友達に会えない。遊びに行こうと言って予定を合わせさえすれば遊びに行けていた。それすらも、叶わなくなった。
そんな新しい毎日になって、私はようやく気がついた。今まで当たり前だと思っていた日常が本当は当たり前ではなく、特別なものだったのだと。そして、私にとって大切なものだったと。私にとってこれは忘れていた事実でした。
だから私にとって大切なものは、日常を過ごせること、です。
テーマ:大切なもの
作者のつぶやき:
今回は日記風にしてみました。難しい……。日記部分をもっと長くかけるようになりたいですね。まぁでも、そこそこ書きたいことは書けたので、自分としては満足です。