『大切なもの』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
葛藤は確かにあった。
だが迷い続けた末の「決断」を下してしまった瞬間には、いっそ奇妙な開放感すら生まれていた。
秤にかかるのは、己が護りたい“あの人”。
追い詰められていた自覚は、多分ある。
そうと分かっていても、これから先の選択を他のヤツに譲れるわけが無いのだ。
これまで自分たちの旅は、障害となった壁を容赦なく排除してきた。
道を違えた者と対話を失って、悲痛をこらえる手に武器を取り、正しき刃を向けて来る。
馬鹿な奴だと笑えよ?
こちらも負ける気は無いが、まさかこんな歪なカタチで再度手合わせするとは流石に思わなかったんだ。
だからこそ……本気で勝ちを奪いに行く。
──例え、この身が最期の刻を迎えようとも。
【大切なもの】
あるいは海をも作り得るだろうか
諦めたものを集めたら
指の隙間を溢れたものを集めたら
知らず知らずに過ぎ去ったものを集めたら
そっと手を開く
何がこの中に残ったろうか
わずかばかりに光り輝くものたち
いつかこれらも指をすり抜けるだろうか
どんなに固く手を閉したとしても
失くし物の海は
いつか貴方の裸足の指を擽る波になるだろうか
ただ一時 取り溢した貴方が私を思い出すための
尽きない祈りの細波が輝く海に
映り込む月は果たしてあったろうか
もしくはそれが 貴方だったろうか
瞼の裏に 一度 思い浮かべたならば
貴方が今でも 私の中できらりと光を翻す
お題:大切なもの
大切なもの
小さい頃「ねぇ大切なものってある?」と、突然妹が聞いてきた事があった。突然聞かれたから「え?大切なもの?う〜ん、なんだろう。逆に大切なものあるの?」思いつかなかったから逆に聞いてみた。そしたら「私の大切なものはね、お姉ちゃんだよ!」と、にっこり笑ってそう言った。「えっ?」妹が言ってくれた言葉があまりにも嬉しくてぽかんと口を開けたまま何もいえなかった。何故か泣きそうになった。「何で私なの?」と、妹に聞くと、「あのね、喧嘩する事もあるけどいつも一緒に遊んでくれるし大好きだから」と、妹はにっこり笑ってそう言って抱きついてきた。そう言ってくれてとても嬉しかった。そして「ありがと、ありがとね」そう繰り返して抱きついてきた妹の頭を優しくなでた。あの頃妹に言われた言葉は、今でも忘れた事がない。
自分の人生なんだから
自分で決めなさいと言われて育った人は
自分を大切にしない人になりそうで
心配で心配でたまらないけれど
私なんかが助けていいのだろうか
帰り道、ふと空を見上げれば三日月が煌々と光ってる。
あんなに光ってるのに、まんまるじゃないところがどうしてだろう、キミに似ていた。
その欠けたところを埋めないで、キミがキミのまま生きていけたらいいなって。
ああ、お酒を飲みすぎたかもしれないな、これが一番大切なんだって大きな声で叫びたいくらいだ。
誰もいない夜の道で、少しおぼつかない足取りで出鱈目なダンスを踊りながらお月様にお願いをした。
心というものはどこまで壊れていくものでしょうか。
バラバラになって、粉々に砕け散って、目に見えないほどの微粒子になったのなら、すべてを無かったことにしてくれるのでしょうか?
それならばいっそのことそうなってくれればいいけれど、残念ながら心というものは人の目に触れるものではなく、その形状も分からなければ、どんな状態であるのかも人が知る術はないのでしょう。
その言葉は、初めて彼女が「彼女」として私に投げかけた最初で最期の言葉だった。
そしてその瞬間、私は彼女がその腕に抱えていた大切なものを壊してしまったのだと知った。
美しき氷の花。…私の妻。――我が王妃。
誰も彼女の微笑みを知らない。怒りを知らない。
嘆きを知らない。涙を、知らない…。
そしてその本心を知ろうともしなかった。
彼女に心はなかった。長い年月の間に氷漬けにされてしまった感情は粉々に砕かれ、二度と戻ることはなく風花の中に紛れて消えていってしまったからだ。
そしてそれを知るものもまたいなかったことも事実で、私は今もそれを悔やんでいる。
【大切なもの/氷花】
母
祖父
私を絶対に裏切らない人
最後までそばにいてくれると思える人
妹
先に生まれたものは
後から生まれたものを守る立場にある
スマホ
電波
親指姫症候群
何をするにも必要
大切なもの
もの ということで人以外で考えてみたい
私にとっては健康が一番大切かな
健康があるからこそ元気にいろんなことに挑戦でき、充実した日々を過ごせる
うんざりして仕方ない仕事でもしっかりと働くことができるだけでも良いことなのかもしれない
決して無理をしない毎日を送りたい
そして相手が何を大切にしているかも大事にしていきたい。
プライベートなのか
仕事なのか
趣味なのか
宗教なのか 等々
大切にしていることを知ることは相手を理解する大きな一歩だと思う。
試しに家族や友人に『大切なものは?』と聞いてみようかな
題 大切なもの
大事なものってなんだろう・・・
私には大切なものがない。
あまり興味がない。だって物は壊れていくし、人は離れたり死んでいく。
だから、関わらないほうがいいの。
「ねえ」
絶対に関わらないほうがいいんだから。
「ねえってば!」
私は横から聞こえてくる声を幻聴だと思うことにした。
「聞こえてるよね?おはよ〜」
底抜けに明るい声を上げる同じクラスの金森さん。
一人でいる私に異様に毎回構ってくる。
一人でいるんだから、何か理由があるんじゃないかって敬遠しても良さそうなものなのに・・・。
「何か用?」
あ、予想以上に冷たい声が出ちゃった・・・。
「あ、またそんな冷たいこと言って〜。今日小テストあるでしょ?対策プリント菜奈ちゃんはやってきたかな〜って」
厚かましくも菜奈ちゃん呼び。
「・・・やってきたけど」
時間だけは有り余るほどあるんだ。別に誰と交流してるわけじゃないし。
宿題は、きちんと毎日やっていた。
「あ、じゃあ、答え合わせさせて?」
そう言うと、金森さんは、自分のプリントを私の机の上に置いた。
私は躊躇したけど、断るとしつこそうだから、渋々自分のプリントを取り出して机に置く。
「わぁ、綺麗な字だね!」
大げさに褒める金森さん。いつもそうだ。金森さんは、私のこと過剰に褒める。
やめてほしいなぁ。そんなんじゃないんだから。
私が黙っているのも気にせず、金森さんはどんどん小テストのチェックをしていく。
「わ、大体合ってるみたい。良かった〜!菜奈ちゃんがいてくれて助かっちゃった。あの先生当ててくるでしょ?不安で・・・」
私はそんな金森さんの言葉を聞いてるうちにどうしても聞きたくなってしまう。
「・・・どうして?」
「ん?なに?」
金森さんの問いにずっと心の中でわだかまっていた思いを吐き出す。
「何で私なの?金森さんは沢山友達いるでしょ?わざわざ私に聞かなくてもいいじゃない」
何となく責めたような口調になっていた。実際に心のどこかで責めていたのかもしれない。
「そんなの決まってるじゃない。菜奈ちゃんともっと仲良くなりたいからだよ」
金森さんが当然のような口調で私に言う。
そのド直球な言葉に、私は何かブワッと照れと嬉しさと当惑のような物が込み上げてくるのを感じる。
初めての感覚だった。
「あ・・・あの・・・」
私が何か言おうとすると、チャイムが鳴る。
「あ、席戻らなきゃ。私、菜奈ちゃんのこと大切な友達だと思ってるから!」
颯爽と去っていく金森さん。
私は呆然と、自分の気持ちが動いているのをただ感じていた。
大切な友達・・・
大切な友達・・・
何度もその言葉を心で反芻するのが止まらない。
私の認識は変わってしまいそうだ。
何もいらないと思っていたのに・・・。
私は自分の心に金森さんと仲良くなりたいという微かな欲が芽生えるのを感じていた・・・。
『大切なもの』
もし
あなたが いなくなってしまったら…
もし
あなたが 壊れてしまったら…
わたしの人生真っ暗だよ
どうしたらいいのか わからないよ
どうやって探せばいいの
暗闇の中 手探りしたら
わたしを見つけてくれるの?
あなたがいないと
何も手につかないよ
景色を見ても テレビを見ても
つまらないよ
わたしの大切な…
メガネ
vol.17
「大切なものなんてないし…」って言いながら、心の中で指折り数えてる。
(いくつあるんだよ…)なぁんて思いながら、
「ないよ」って言ってる。
…何、笑ってんのよ。
大 切 な も の
大 切 な も の は 何 か と 言 わ れ た と き
す ぐ に は 思 い つ か な か っ た 俺 は
き っ と 、 大 切 な も の が 無 い と 思 う 。
だ っ て 大 切 な も の が 失 っ て い く か ら
26 作 目
何重にも重ね、
自分を守るためと
着込んできた鎧を
綺麗さっぱり脱ぎ捨てた
自分自身
そしたら
現れてきた
その自分を
ありのままに
受け止めてくれる人達が
それでもう十分
もう鎧はお蔵入り
自分の命
幸せな瞬間
幸せを感じられる場所
読書
大切なこと
大切なこと
大切なこと
健康
ある程度のお金
大切なものは 人それぞれ違うもの
自分にとって 大切なものとは?
命 家族 時間
どれも 大切なものだ
限りある命だから 尊いものだ
家族がいなければ 自分は ここにいない
過ぎた時間は 戻らない
だから 大切にしたい
大切なもの
知らない内に俺の目は随分と悪くなったし、心も鈍くなっていたらしい。失ったものの大きさに、後になって気づくんだからさ。
――この感傷も、煙草の煙みたいに消えちまえばいいのにな。
その思いに応えるように強い風が一つ吹く。しかし、消えるのは煙だけだった。グシャグシャになった髪の毛を直しもせず、暮れていく空をベランダから眺め続ける。煙草は灰になっていく。でももう誰も、俺に声をかけてくれはしなかった。
どこからか夕飯の匂いが届く。いつかこの部屋に満ちていた匂いと似ていて、視界が歪んだ。
日々家
大切なもの
なんてない
ずっと居場所がなくて
孤独な私に
大切なものなんて
できない
おばあちゃんだって
あゝ言ってたけど
あんなやつ
ちっとも大切じゃない
大切とは程遠い
絶対に違う
ああ自分以外
消えてしまってもいい
私には大切なものがないから、、、
でもあいつのことを
考えると
こんなことを思っている自分が
少しだけ嫌いになる
傍から見たら、ただの貝殻。
俺から見たら、もう会うことの出来ない君から貰った
唯一無二の、宝物。
---二作目---
当たり前にあると思い込んでいるものほど
失ってから、その大切さに気が付きやすい。
平和な日常だって、親の存在だって。
だから、忘れやすいけれど
こんなありふれた日常にも、精一杯の感謝を
#大切なもの
259作目
大切なもの
大切な人
絶対に失いたくなかった
あの人
大切な場所
絶対に今でもあって欲しい
あの場所
大切な思い出
絶対に忘れたくない
あの思い出
大切な夢
絶対に諦めたくない
憧れた夢
大切ものは
人それぞれある
たくさんあるだろう
だからこそ
大切に
「なんだかんだ、ご飯とお味噌汁が美味しいよね。」
「うんうん。ほっとするっていうか、十分というか。 」
「自分が日本人で良かったって思うことのひとつかも。」
「わかる。和食がいちばん美味い。俺、赤味噌派。」
「私は、…合わせ味噌かなぁ。」
「合わせも美味いもんなぁ。」
足りることを知ること。
違う意見が同時に存在できること。
なにより、会話。
----- 大切なもの