『大事にしたい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
艶々のゼリィのような石を見つけて
宝物つくってる今
発芽から育て植樹する喜び
やさしい雨と湿る土の香
♯大事にしたい
部活帰りの蒸し暑い日だった。
「思ったことがあるんだけど、」
「なに?」
「私達、いつまで友達でいられるかな?」
なんとなく思い浮かんだことを、
隣に並んで歩いている友達に聞いてみた。
私より少し背の低い友達は、
私の顔を見上げて不思議そうな顔をした後、
顎に手をあてて何やら考え始めた。
彼女のポニーテールが小さくゆれる。
お互い何も言わず、時間だけが過ぎていく。
別れ道が近づいてきたため、
声をかけなくては、と口を開こうとした。
それと同時に友達はパッと顔を上げた。
そして、勢いよくこっちを見る。
思わず後ずさってしまったが、
友達は気にせずに口を開いた。
「さよならの日まで!」
「え?」
「どちらかが死んだときまで!」
「急に重…」
「ひどい」
私は顔をしかめる。
そんな縁起悪いことをよくも簡単に…
と思ったが、確かにそれも一理あると納得する。
すると、友達はさらに続ける。
「もしかしたら、大喧嘩して絶交になったり、
会えなくなったりする日が来るかもしれない。」
彼女は空を見上げた。
私もつられるように空を見上げる。
雲ひとつない晴天だった。
「でも、それは未来の話でしょ?少なくとも、
私達には”今”がある。」
今を楽しく生きようよ!
その言葉が私の心に刺さった。
確かに、そうだ。
未来がどうなろうと、”今”がある。
私の顔を笑顔で見つめている友だちを見て思った。
今、友達や家族と過ごせているこの時間。
そんな”今”を大切にしたい。
- 大事にしたい -
「ものは心で見る。肝心なことは目には見えない」
「きみがバラのために費やした時間の分だけ、バラはきみにとって大事なんだ」
「家でも、星でも、砂漠でも、きれいに見えるのは何かを隠しているからなんだ」
「僕の星はたくさんの星の中に混じっている。だから、きみはどの星のことも好きになる……ぜんぶの星がきみの友だちになる。ぼくはきみに贈り物をあげたい……」
大事にしたい、星の王子さまの名言たち。
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大事にしたい
「星の王子さま」(新訳)より
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自分の書く文章が、誰かにとってプレゼントになればこれ以上の幸せはない。
そう思って、文章を紡いでいる。
見えない誰かに届けたいのはいつも、心が生み出す夢だ。
一方的なそれを、私は「あげたがり/プレゼント屋」とよんでいる。
何故か人にあげたくなってしまうのだ。
いつかそんな心をわかってくれる人と文章のコラボが出来たら──とても楽しそうだ。
ワクワクする気持ちを輝かせ、一つの星として空に打ち上げよう。
星空がまた一つ明るくなり、友だちが増える──かもしれない。
道徳の時間に、先生が言った。
「こんなふうに、生きている動物にはみんなそれぞれ、それぞれの事情があって、物語があるんですよ。みんなにも、このお話のピーちゃんのような豚さんにも、先生にだって、大切に思っている人がいて、これまで過ごしてきた時間が、そこにはあるんですよ」
当時、ピーちゃんの話に感動していた俺は、えらく感心した。
さっきまでの休み時間に、友達が一生懸命好きな動画について話していたことを思い出した。
俺はそんな動画のことなんて知らなかったけど、友達の物語にとっては重要なことだったのかもしれない。
ピーちゃんを育てていたクラスメイトにとってのピーちゃんみたいに。
みんな、誰かのピーちゃんかもしれないし、みんな、大事なものがあるんだ。
大事にしなきゃ、大事にしたい、そう思った。
「すみません、お兄さん。道に迷ってしまって、伺いたいんですが…」
後ろから声をかけられて、我に帰った。
振り返ると、グレーのスーツに身を包んだ、身なりの綺麗なおじさんがスーツケースを片手に引いて、はにかむような困った表情をして、こちらを見ていた。
「いいですよ。どこまで行かれるんです?」
俺はスマホで地図アプリを起動しながら、おじさんに笑いかけた。
「すみません…」
おじさんはホッとしたような、申し訳なさそうな顔で、小さく肩をすくめながら、俺の手元を覗きこんだ。
「よろしければ、一緒にいきましょうか?」
口頭の道案内に自信がなくて、思わず口走る。
「いえ、そこまでは申し訳ないですから。まだ時間に余裕もありますし。…ありがとうございました。お時間おかけしてすみませんね」
おじさんは会釈をすると、スーツケースを引いて、通りを進んで行った。
その背中を見送ってから、俺は反対方向へ歩き出す。
上手くいけただろうか、迷ってはいないだろうか、ああ、あの時の道筋はこう言ったほうが伝わりやすかったのでは?…でも望んでいない親切はおせっかいだし、それはもう“大事にする”でなくて、“大切にする”になるもんな…そんなことを考えながら、俺は俺の目的地に向かって歩く。
みんなを大事にしたい、まだ児童だった頃に根付いたその気持ちは、今も俺の言動に根を張っている。
俺は出来る限り、色々なものを大事にしていこうと決めて、出来る限り、実行してきた。
巷ではこういうのを“博愛主義”というらしい。
だが、この博愛主義というのは、あまりよろしくないし、理解できないものらしい。
俺のことを好きだった人や、俺の母なんかは、みんな揃って「あなたの博愛主義にはついていけない!」「みんなと私、どっちが大切なの?!」「私のこと、大切って言ったじゃない!」と怒鳴って、いつの間にかどこか疎遠になってしまった。
みんなを大事にしたいだけなのになあ。釈然としないまま、でも博愛主義や俺の道徳を押し付けるのも、なんだか相手を大事にしていない気がして、俺は黙って、その背中を見送った。
背中。そう背中。
みんなを大事にすると、感謝されても愛想を尽かされても、どっちの場合でも、俺は、進んでいくみんなの背中を見送ることになった。
大きい背も、小さい背も。背筋の伸びた元気な背も、猫背に屈んだくたびれた背も。
俺は、最後に去っていく大事にした人の背中を見送るのが、一番好きだった。
僕が思うに、大事にしたいというのは、誰かが目標に向かって進む背中を愛情を持って見送りたいと思うこと、なんだと思う。
「お前、その“大事にする”を何人かに絞らねえと、恋愛も結婚もできねえぞ?」
いつか、俺の親友はそう言った。
別に構わない、恋愛できなくても。俺は大事にした背中を見送るのが好きだから、と伝えると、彼は心底楽しそうに笑って、
「お前がいいなら。…お前みたいのが、現代の神職が天職なんだろうな。牧師とか神父とか向いてると思うぞ」
ま、俺は普通に経済学科行って、民間、就職して、他県に出るんだけどな。そう言って、彼は屈託なく笑った。
彼の家は、教会だった。
その彼が言うのだから、今の教会は確かに俺に向いているのだろう。
昔と違って、今は宗教と政治は分離されているし。
神父か。
それもいいな、と思う。
そもそも俺、特にやりたいこともなかったし。
それに、親友の彼も喜んでくれそうだ。
彼とは、ずっと仲良くしていたかった。
彼の背中を見送りながらも、彼とはいつまでもずっと一緒にいたかった。
俺が思うに、これが大切にしたいということなんだと思う。
街中は相変わらず、人通りが多い。
ガヤガヤと喧しい人々のみんなに、大事なものがあって、大切なものがある。
だから大事にしたいんだ、大切が見つかってから尚も、俺はそう思う。
あのおじさん、ちゃんと迷わず着けたかな?
そう思いながら、俺は足早に歩く。
親友との待ち合わせ場所に向かって。
今日もたくさんの人が、街の通りを行き交っていた。
僕は今、君との時間を大事にしたい。
たとえ、余命数ヶ月の命の天秤にかけられても。
大事にしたい思い
対立する思い
甘い思いも淡い思いも
苦い思いも苦しい思いも
全ての思いを大切にしたい
【大事にしたい】
きっとずっときみと2人で過ごしていたせいで
開けた世界がきみとの関係さえ広げようとするなんて
全く想像していなかった
僕の立場を知って僕の無力さを解らされて
きみとの間に苦しんで埋めようと踠いて
闇雲に動かしていた手に当たった感覚は
あの出会った時のままのきみの温度
もうそれだけで充分だった
無意識に毒や石を投げつける人も
仲良くする体を装った本人も無自覚の利用する魂胆も
全部捨てて、僕の手を取ってくれるきみを
ただ大事にしたいと思った
2024-09-20
【大事にしたい】
最初はいつも
大事にしたいと思っている
でも、何か一つ傷が付けば
仕方ないと諦めてしまう
スマホもタブレットも
ねぇ聞いて。
僕は君を傷つけるつもりはこれっぽっちも無いんだ。
本当だよ。
そりゃあ君が逃げようとしたら話は別だけどさ。
僕の言うことをきちんと聞いてくれたらさ、
殴ったり、蹴ったりなんてそんなことはしないよ。
僕は君を大事にしたいんだからさ。
きっと君は分かってくれる、でしょう?
友達と一緒にいる時間が楽しい
一生の付き合いかもしれないから大事にしたい
お題:大事にしたい
私とあなたは友達だけど、私はあなたの事が好きなの。でもね、想いを伝えて関係が変わるくらいなら、今この関係を大事にしたい。
―大事にしたい―
身体に障がいがある人は言っていた。
「自分で出来ることは自分でやりたい」と。
これは障がいが無くても、きっと同じだろう。
人を助ける、大切にする、とはどういうことだろう。
それは、お互いのことを知るところから
始まるのではないか。
自分の個性を大事にすることは
きっと、
相手との関係を大事にすることに繋がる。
セミの死体と思しきものにはさわらない!
これは忘れないように、大事にしたいこと!
死んでるかどうかなんてわからないんだから!
セミファイナルがこわい!
心臓にわるい!
「大事にしたい」
彼氏が最期に遺した、私へのプレゼント。
プロポーズしようと考えてたみたい…素敵なハートのネックレス。
私が最後に聞いた彼からの言葉が頭から離れない…
「大好き。」
彼の一言とプレゼントも…彼との思い出も、これからもずっと
大事にしたい…忘れない…って決めた。
【大事にしたい】
うそ。
大事にされたい。
だから
あなたは黙ってあたしを愛して。
僕にとってはなにもない
大事にしたいと言うことは
多分欠けているんだろうな
一人で生きてきたからかな
掃除用具入れに隠れたまま
君の誘いをやり過ごした
休み時間は廊下に出て
その空間が居場所だった
君は多分普通に会話が出来る
誰からも好かれる子どもだったろう
僕は多分何をかんがえているか
わからないおかしな子どもだったろう
それでも君は僕のことを
好きだと言ってくれたよね
でもそれからずっとこの僕は
一人のままでここまで来たよ
今は君に会えないな
だけど君に会いたいな
今は君に会えないな
だけど君に会いたいな
時間を大事にしたい。今46歳だけど、40歳からこの歳になるまであっという間に時間が過ぎたような気がする。ここから先はもっと早く歳を取ると思う。1日を大切にしたい。
「大事にしたい」
私には沢山の大事なモノがある。
お気に入りの香水、洋服、アクセサリー。
本、ぬいぐるみ、オルゴール、音楽、絵。
このアプリで文章を書く事も好き。
友達も、推しも勿論大事。大好き。
仕事も好き。家事はちょっと······というか大分嫌かな?
大事なモノは数え上げたらきりが無いけど。
でも、一番大事で、これからも大事にしたいのは、君。
私をママに選んで生まれて来てくれた君。
君が生まれるまで、怖いモノなんてなかった。いつ死んでもいい、と思って刹那的な生き方をしてた。
でも、君が生まれてきてくれて、初めて怖いと思った。
失うのが怖くて怖くて、世の中の人皆こんな怖い思いを抱えて生きてるって、ホントに凄いな、って思った。
君が可愛くて、愛しくて、大切で。
反抗期で小憎たらしい事も言うけど、片付けも出来ないし、色々と不満も心配もあるけど。
でも、君が一番大事で、これからも大事にしたくて。
君を傷つける全てから守りたい。
って言うか、ホントは箱に入れて取っておきたい位だけど。
でもそれじゃあ君の為にならないし。
大事だからこそ突き放す事もあるけど、でもホントの意味で大事にしたいからだから。
本人には照れくさくて言えないけどね。
『大事にしたい』
「大事にしたいんだ」
そう言っておいて、私に何一つ選択肢を与えなかった彼。
いらないと言ったブランド物のバッグ。
やめさせられたバイクと庭仕事。
せっかく行ったのにやらせてもらえなかったバンジージャンプ。
私を真綿の中心に押し込んで、私の望むものは与えてくれなかった彼。
私は安くて使い勝手のいいものが好きだ。
バイクで風を切るのが楽しい。庭のバラは、たまに怪我をしてでも、綺麗に手入れするのがいいのだ。
そして、よく意外と言われるが、スリルのあることが好きだ。
それが私。
……大事にするって、なんだろう。
彼は私にいっさい傷をつけたくなかったんだろう。ずいぶんと丁寧に扱われていたと思う。
でもそれはきっと、「人を大事にする」ことじゃない。
彼とは別れた。
丈夫でシンプルなトートバッグを荷台に乗せて、今は海岸線沿いを一人でツーリングしている。
「大事にしたい」……それはただの免罪符。私を閉じ込めておくための呪い。
人を大事にするとはどんなことなのか、はっきりとは言えないけど。
あんな彼より、今この瞬間の私自身のほうが、私をよっぽど大事にしていると思う。
今日の風は、一段と涼しい。
大事にしたい
大事にしたいことはなんですか
友達、恋人、仕事、お金 etc…
大事にしたいことはなんですか
自分に正直に生きることです