『夜景』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
夜の電車からふとした瞬間に窓に目を向けてみると、そこには誰も見た事がないくらい美しい夜景があった。
窓から見える夜景は、何故こんなにも美しいのか?とふと考えたことがある。
あなたは目を細める。夜を探している。こんなに明るくては、とひとりつぶやく。見上げるべきは空であり、ビルの隙間であり、充電の切れたスマートフォンの画面である。ほんとうにそうだろうか?こぼれた光たちが、あなたの目を細めさせる光たちが、私があなたの探すものであると囁いている。
『ハニーマスタードの夜』
夜景を見に行った 都会に旅立つ前の晩 蜜蜂の御用達 ハニーマスタードはいかがかな? 街灯は蜜色
私の肌も蜜色に染まってく ハニーマスタードはどうも口に合わなくて いたずらに唾を吐く ◯か✖️だけの世界はもうたくさん 新しい形が見たくてさ
夜空も蜜色に染めてみる
食欲、睡眠欲、性欲。
全てを満たした後に呑むワインは格別に美味しい。
順番で言えば、性欲、睡眠欲、食欲の順番なのだけれど、もはや今それは関係ない。
更に言えば、自身のタワーマンション100階からの夜景を見ながら呑むワインは増して美味しい。
これでもタワーマンションに住む為にだいぶと仕事に苦労してきたタイプなので、人々の働きを星に見立てて眺めてやる。
今日は赤が美味しい。
少しこの赤ワインにハマりすぎている。俺の血管にはこの赤ワインが流れていそうなほどにはハマっている。
あぁ、ついに無くなってしまった。
明日には自社ワイナリーに顔を出して貰ってくる予定だけれども、今日は少し感傷的だ。
まだ飲み足りない。
……、そうだ。
俺にはワインが流れているじゃないか。
気付くと辺りはワイン色で溢れていた。
意味も無く手首を舐めてみる。
あぁ、もう頑張りたくないなぁ。
夜景へと吸い込まれた。
#夜景
『夜景』
流れ星を見た。
学校からの帰り道。
ふと見上げた空に。
パッとひとつ、光が弾けて、スーッと流れて行った。
空を見上げても、
そこに星の輝きは無い。
黒雲が光を遮り、
空を奪ってしまったからだ。
だから星なんて物は、
生まれてこの方、
目にしたことが無い。
大きな火の塊も、欠けた金の壁も、
小さな星の群れも、何一つとして。
悔しいとは思わない。
悲しいとも思えない。
ただ、一つだけ、
「 空を目指してはならない 」
そう定められたルールに疑問があっただけ。
大義なんて物も、関心なんて物も無い。
探求をするだけの気力も、無い。
この空の下では、そんな奴らが生きている。
妥協を覚えて、努力を忘れて、
ただひたすらに、肥え太るだけの連中が。
今だけが大事な連中だけで、生きている。
なのに、幸せだ。
私は、そんな人間だ。
皆も、そんな人間だ。
諦めて幸福に生きていけるなら、諦める。
それは、悪いことじゃない。
暗闇が怖かった。
日が暮れるのが恐ろしくて……、一時期は夜に寝つけぬほどだった。
恥ずかしながら、今でもやはり一人だけの夜は怖い。
ただ、昔から冬の夜の空は好きだった。
幼い頃、いつも母に車で迎えに来てもらっていた。
その時間帯の冬は、もう訪うに日が暮れ、辺りは夜のように暗かった。
駐車場から家までの少し歩く距離の道。
空を、見上げる。
其処には、ネオンブルーのアパタイトが細かく砕け、
金青色の夜空、いっぱいに散らばり……輝く、数多の星。
その光景は、冬の厳しい寒さを忘れるほどに、脳裏に深く焼き付くほどに、
鮮烈で、美しかった。
題:夜景
この綺麗な夜景を
あなたと二人きりでみたい
夜景
眠れなくて、窓の外をぼーっと見ていた。
町はいまだに明るくて、空の星を地上に持ってきたかのようだった。
それでも、空を見上げれば、町の明かりに負けないくらいのたくさんの星が輝いている。
それがあまりにも幻想的な景色だったものだから、早く寝ることにした。
明日は夜景の絵を描こう。そのためにも早く寝ようと思ったから。
前回の夜の海・海への続編です。三部作になりました。
(みけねこ)
高層マンションの高い高い一室から見下ろす夜景は格別である。
建物がひしめき合うこの狭い街で、様々な明かりが煌めくのは、たくさんの人が生活しているからだ。生きている証だ。輝く命がこの美しい夜景を作り上げている。
部屋を振り返る。
暗い闇に、窓から入る月の光と、眼下の街のたくさんの明かりで、少しだけ浮かび上がる姿。
横たわるその姿を見て、溜息を吐いた。
街の光はあんなにたくさん輝いているのに、どうしてこの部屋はこんなに暗いのか。実に困った。
この部屋に明かりを灯す方法を考えている。
『夜景』
#夜景
昼は変哲もないビル群だけど
夜になると幻想的な景色になる
不思議なマジックだよね
#5
夜景
夜景は冬に見るものと相場が決まっている。
夏の夜は短いし、空気も澄んでないし、どうせ見るなら花火が良い。暑いし、それに……ともごもご言い続ける間にも、彼女は一心に外を見ていた。
「黒田くん」
「は……はい?」
「きれいだねぇ」
その横顔は、無理やり連れてきた相手のことも、そいつが垂れ流す文句も、まるで意識に入らないかのように純粋に輝いていて。
「はあ、まあ、そうっすね」
あんたの方がきれいだよ、と悪態をついた。
花畑
私たちは一枚岩なんかじゃない。
花奏さんはそう言った。一致団結なんてしない、と。
一期生や二期生の頃ならともかく、もう数えきれないほどの女の子が入ったり出たりしたこのグループは、人間関係も力関係も捻れて絡まって千切れて、もうぐちゃぐちゃだった。敵も味方もどちらでもないのも渾然一体だ。
流行りの大所帯アイドルの成れの果てはこんなものだった。
花畑と同じ。遠くから見ればきれいだけど、近くで見ると穴だらけ。
夜景
瞬く星々と、
優しい、白の光で私に微笑む月、
光に溢れる街並み。
その全てが優しく、私たちを眠りの国に誘う。
目を閉じれば、
優しい夢の国へ誘われるだろう。
けれど、この美しい一時の風景を逃すのが惜しく
今もなお、眺め続けている。
もう少し、もう少しでいいから…
このまま、一瞬の中に全ての幸せがあるのだから。
だから、もう少しこのまま儚い夢とならないように、
この時間を切り取るかのように、
瞼の裏に焼き付けるように、
もう少しだけ、
消えないで…
夜景
私はまだ夜景見に行こ!ってなって夜景を見に行ったことはない。友達と遊んだ帰りに観覧車で夜景みて太陽の塔の目がめっちゃ光っててガンギマリやんとか言って彼氏に写真送ったらそんな言葉使わないのって怒られたなぁ。ついでに遊びに行くってちゃんと誰と行くかも言ってたのに男と行ったんやろって疑われて。今ではそうやって疑われまくってた日々さえも懐かしくて。
去年の夏休み海で出会った人には摩耶山の夜景が綺麗やから冬見にいってみ!って教えてもらってまた行きます!って返したのにまだ行けてないなぁ。
一時期周りの人がよく行ってた十三峠にも行ってみたい。車の免許取っていつか大切な人と夜のドライブとか言って夜景見に行ってみたいな。
夜景はすごい綺麗だけど、仕事の前日、学校の前日にはものすごく嫌な景色になる。
あーあ、明日も仕事か
行かないとあの紙切れもらえないんだよな…
この紙切れのために働くのはあゆだと思うが、この紙切れがないと、生活できないのが現実
ただの紙切れのくせに
今日の夜景は、天気が晴れていて星が良く見えるひだった。いつもは夜景などを見る機会はないが、今日に限っては見た。そうしたら、気持ちが穏やかになり、リラックスすることができた。このことより、気持ちを落ち着かせたりさせたい時には、夜景を見ることをお勧めする?
~夜景~
夜景はいい
見たくないものが闇に隠され
キレイなものだけが煌めく
良いものだけで町が出来てると
思える
~花畑~
百合 薔薇 ラベンダー
香りたつ
菜の花 ネモフィラ 向日葵
一色だけの絨毯
コスモス チューリップ 芝桜
色ちがいの競演
いずれも人目を惹く美しさ
じゃ、花見が終わったら
団子を食べに行きますか
~空が泣く~
最近、たまに号泣っぽい
何をそんなに嘆くのか
大気汚染?温暖化?オゾンホール?
~君からのLINE~
謎のLINEを君から貰った
ミステリー好きへの挑戦か?
でも、いくら考えても意味不明
結局諦めて、君に聞いたら…
犯人はネコ!
よい!
いくらでも肉球でスマホを
押して欲しい
ソードフィッシュの災難
一匹のグリズリーがいた。彼はこのカナディアン・ロッキーの中で生息するどの他のグリズリーよりも凶暴で、現地に住む人々からも『ベルゼブブ』と呼ばれて大変恐れられていた。彼に補食された人間は数多くいる。しかも、彼の右肩には四十四口径のマグナム弾を食らっているにも関わらず、致命傷には至らなかった。
彼は、陸上で最強の生物だと盲信していた。
一匹のメカジキがいた。彼は太平洋で生息するどの海洋生物よりも俊敏に泳ぎ、彼の天敵であるシャチですらも泳ぎには勝る力を持っていた。食べ物は小型の魚類だったが、いざとなれば剣のように鋭い鼻でどんな敵もひと突きにできると彼は思っていた。
彼は、海洋生物の中で最強だと盲信していた。
そんなグリズリーとメカジキが出会ってしまった。どうして陸の生き物と海の生き物が出会うことがあるのか?それは愚問だ。何故ならグリズリーは陸の生物を全て駆逐し、メカジキもまた、海の生物をことごとく殲滅したからである。
地球上の動物はグリズリーとメカジキだけが残った。おかしな話だが、彼らは戦いを始めた。地球最強の生物はどちらか、決着をつけたかったのだろう。両者は浅瀬で戦うことにした。
結論を言うと、グリズリーはメカジキの腹を爪で引き裂いて、メカジキは内臓を溢しながら沖へ流れていった。だけどソードフィッシュと呼ばれるだけあって、彼もグリズリーに自慢の鼻を心臓めがけて突き刺した。鼻は折れて、メカジキはそのまま死んでしまったのは言うまでもない。
グリズリーもメカジキの鼻が突き刺さったまま苦しそうに陸までよろけながら歩いたが、バタリと倒れて死んでしまった。
こうして、地球には昆虫と植物以外、人と動物はみんないなくなった。
メカジキは『ソードフィッシュ』という立派なあだ名もあって、その最期はあっけないものだった。
彼らの災難から僅か数日後に、地球に隕石が衝突して全てが終わることを、彼らが知る由もなかった。
ひとりでイルミネーションを見に行った事がある。
ライトひとつひとつが色んな光を放っていてみんな集まることで美しい作品になっていたり、
1色の黄金で照らされたトンネルをくぐったり、
どれもものすごく綺麗だったけど
狭い車の中で身を寄せ合いながら
あなたと見た夜景の方がずっとずっと綺麗。
うずくまる蛍のようにみはるかす窓辺の落とされてひとはひとり