『夜景』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
暗い所は気分が下がる。
明るい所なら気分が上がる。
夜景って聞くと綺麗なイメージが浮かぶ。
何故だろう。
それは空が綺麗な景色を見せてくれてるから。
夜に空が花畑を見せてくれてる。
だから空が泣くのも受け入れよう。
いつも頑張っているのだから。
「やっぱりこの部屋から見る夜景は格別だねっ」
今日の夜はいつもの夜とはちょっと違う。
妹が遊びに来ているのだ。
「それ、あんたいつも言ってるよね。」
少し肌寒くなってきたこの季節。
私はキッチンで妹の好きなレモンティーを淹れている。
「うーん、なんか、この夜景見てると落ち着くんだよね。」
「ふーん。まあそれなら良かった。はいどうぞ〜。」
妹にカップをわたして隣のイスに座る。
私も自分のレモンティーをくぴりと飲む。
「また遊びに来ていいよ。仕事忙しくなければだけど。」
「ほんと?じゃあお言葉に甘えて〜」
そういえば、
最近ちゃんと夜景を見れていなかった気がする。
「また、ぷち贅沢飲み会しよっか。」
ぽつりと私がつぶやくと、
幸せそうにレモンティーをすする妹は、
うんっと可愛くうなずいてくれた。
あの子に夜景の見えるレストランで
プロポーズするなんていう夢を見た
だけどあの子はプロポーズをする一ヶ月前に
いなくなったというのに___
「私達、別れましょう」
振り向いた彼女のワンピースが大きく揺れる
僕はあまりのことに呆然と立ち尽くすことしかできなかった
「えっ、、、?」
何度も何度も理由を訪ねてみたが彼女はただ自虐的な笑みを浮かべるだけだった。
僕は、真っ赤に染まった花束を強く握りしめる
「僕は、、、君が腹を割るまで絶対に結婚は破棄しないつもりだ」
僕が、譲らない態度をとると彼女の顔がぐにゃりと歪んだ
「お願いだからわかってよ」
「嫌だ、わかりたくない」
「なんで教えてくれ「癌なの!!」」
「えっ」僕は言葉につまる
「だからわたしは癌なんだってば!!」
彼女はヒステリックに叫び、ひとしきりに涙を流した。
その日の夜はどことなく、美しいほどに綺麗だった。、、、気がする
「夜景」
なんか最近感情的な文しか書いてな気が、、、
なんでも面倒くさがりな君だから
一緒に見た夜景なんか
部屋に入ってきた虫を逃がそうと
窓を開けた時の街灯の集まりくらい
「夜景」
夜景
「行っちゃうの、お父さん」
「…ごめんな」
答えになっていない言葉だけ残して、お父さんは家を出ていってしまった。お母さんと、お別れするんだって。
二台ある車のうちの一台に乗り込んで、実家がある都会に移った。
その瞬間から、お父さんのいない日常が始まった。
ご飯は二人分になったし、お風呂に入る時間も早くなった。冷蔵庫からビールの缶が消え、ネットショッピングの段ボールも届かなくなった。
見つけてしまった違和感を飲み込んで、飲み込んで、飲み込んで。そうして迎えた夏休み。
我が家ではお盆の少し前に、おばあさんに会いに行くのが恒例だった。だから、今年もそうだよね。と、なんの引っ掛かりも持たずにそう思って、声に出しかけた。
お母さん、今年はいつ神奈川に行くの、と。
出しかけただけでよかった。だって、意味がないから。
お父さんの実家になんて、もう行けやしないから。
ふと、頭に浮かんだのは夜景だった。
夜景といっても、高いビルが作る観光地の夜景ではなくて、住宅街の明かりが作る暖かな夜景だ。
私が住んでる田舎とは違って家も街頭も多くて、少し高い位置にあるおばあさんの家からは、綺麗に明かりが見えるのだ。
都会の営みを象徴するようなこの小さな夜景が、私は好きだった。
でも、それももう二度と見れない。
出しかけた声と一緒に、この事実を飲み込んだ。
私は今、夜景を見ている。
きれいだね、少し寒いね、なんて独り言を言っている。
自分でも変だと思っていたけど、今はもう何でも良い。
だけど私は、それ以上に伝えたい。
伝われば本当に何でも良い。
言葉で、仕草で、目を見て伝えたいことが沢山あるから。
だから、会いに行く。
呆れてないかな。
飽き性の貴方が帰って来ないのだから、楽しいところなんだろうな。
来世も一緒に居たいな、居てくれるかな。
もう一回さ、言ってよ。
愛してる。
昔は良く見に行くことがあった
夜景も
子育て中は
縁遠くなり
何年か前
家から
遠くない場所に
夜景がきれいな
ドライブコースが
あることを教えてもらった
旦那がいたら
教えあげたのに
思いながら
免許を取った娘に
教えてあげた
美しい景色を
一緒に見たいのも
愛の形
君がこの街のどこかにいるって思うだけで、窓からの夜景が何倍も綺麗に見えるよ。
今は繋がっていなくてもきっとどこかでまた出会えるよね。
そう信じてる。君もこの光の1部になって、私の前に現れて。
#89【夜景】
いろんな夜景を観てきたはずなのに
どの夜景も覚えていない。
何とも残念な記憶力だと思うが
何度観ても新鮮な感動が味わえると思えば
それも悪くはないだろう。
夜景と言う響きは
私にはなんだかロマンチックで
友達と、というよりは恋人と観るものと
勝手に思っているのだが
唯一何となく覚えているのは
友達でも恋人でもない人と眺めた
最上階のbarからの都会の灯り。
少し強めのカクテルのせいか
とても綺麗に思えたことだけ覚えている。
その人が何処で何をしているのか
今ではもうわからないけれど
ふと思い出せたのだから
きっと悪い人ではなかったのだろう。
夜景の思い出は
少しだけソルティーだ。
風がひゅうっと吹くここは、昔よく友達と遊び呆けた裏山だ。ぽつんと、開けたこの場所にベンチが悲しげに設置されている。
私は、そぅっとベンチに近づき、夜景を静かに眺める。空には、輪郭がはっきりとしない満月が、私を見下ろしている。また風が吹いて、体が冷えてきたので、フードをすっぽりと被る。
「…なんで、ここにいるんだろ」
ふと、そんな言葉が、口からこぼれ落ちる。
もちろん、拾ってくれる人なんてここにはいない。
いつもなら、私の大事な人が隣にいるのに。今はいない。
ベンチから立ち上がって、目の前にある柵に身を乗り出す。そして、ゆっくりと冷たい空気を吸って、思いっきり叫んだ。
学校も、家族も、みんなみんな、大嫌いだ。そんな思いを乗せて。どうせ誰にもこの声は届かないのだから、別にいいでしょ?みんなみんな、自分のことに精一杯。他人の声に聞く耳をたてない。
「ねぇ、私1人になっちゃった。あなたのせいだよ」
貴方が1人で逝ってしまうから、だから私はこんなに苦しいんだ。
あなたは、私に生きて欲しいと言ったよね。でも、もういいでしょう?あなたも知ってるでしょ?家族のことも、学校のことも、私のことを理解してくれたのは、あなただけだったもの。
はやく逢いたい。私の話を聞いて欲しい。
「あなたじゃなきゃダメなんだよ」
喉から絞り出すように出た言葉。この言葉と同時に出てきたのは、涙だった。
夜景
ホテルのある一室から見える夜景を静かに見つめる。
キラキラと様々に輝く灯りはまるで星のようだ。
都会の光はなんとなく忙しなく感じる。それなのに、美しい。
夜じゃないとこの美しさはわからないし、味わうことはできない。
この光が全て消えると深い闇に包まれるだろう。
深い闇があるからこそ、光は美しく輝きを放つことができる。
それは逆も然りだ。光があるからこそ、深い闇は暗さを増す。
この世は光と闇でできていることが、わかる。
夜景はそれを教えてくれているような気がする。
もう十分見たので、カーテンを閉めた。明日も早い、ゆっくり休もう――
ほろ酔い気分で見上げた空
ぽっかり浮かぶ月を見て
あなたが連れ出してくれた
あの日の夜景を思い出す
眼下に煌めく景観と
真っ黒な空に光る三日月
本当に幻想的で
今はもう別々の道
でも
またいつか一緒に見たいなって
そう思っちゃったの
~夜景~
テーマ:夜景 #309
修学旅行で行った長崎の夜景綺麗だったなぁ……。
そんなことを思いながら、窓の向こうを見た。
ここには長崎の夜景とは違うが
黒いキャンバスのような空に
散りばめられた星たちが輝いている。
それもまた美しく、
自然の神秘を感じるのだ。
あなたの窓の夜景には何が見える?
都会の夜景
まばらに灯りの付いているビル
客のいないコンビニ
すれ違うタクシー
人を感じる
都会の夜景
たまらないアンダーグラウンド
ピピピ、と左腕のデジタル時計が音を鳴らす。ああもうこんな時間か。手早く荷物をまとめ、仕事場のフロアを後にした。
職場から最寄り駅まで歩いて10分足らず。だからというわけではないけど目いっぱい残業しても電車の時間を気にしてれば帰りに間に合う。ちなみにさっきの時計の音は日付が変わったことを知らせるもの。深夜0時を過ぎたら終電が間もないため、一応知らせるように設定してある。
外に出ても、まだまだ都会の夜はそこら中に灯りが灯っていた。わりとオフィス街のここも、他のビルたちの窓には電気が点いてるのが見える。みんな、遅くまでお疲れ様なんだなぁ、と思いながらホームで電車を待っていた。そこへちょうど携帯に着信が入る。こんな時間に誰なんだろう。画面に映っていたのはまさかの、地元の幼馴染みだった。
『お。起きとった起きとった。こんばんはァ』
「何言ってんの、もう。ていうかこんな時間に何」
彼とは、月に1度くらいは連絡を取り合っている。私がこうして上京してからも気にかけてくれる優しい人。つい先週に電話したばかりだったから、特に久しぶりとも思わなかった。
『……もしかして、覚えてへんとか?嘘やろ、かなしすぎ』
「だから何が。もう電車来ちゃうから早くして」
『え、まだ仕事しとったん』
「そうだよ、毎日残業。下っぱはこれが普通なの」
『その会社ブラックなんとちゃう』
「ちゃんと残業代出てるからまだマシよ。それより何よ、こんな時間に。あ、待って電車来ちゃった」
ホームのアナウンスと共に、遠くから光が近づいて来るのが見えた。
「今から乗るから切るね」
ちょい待ち、とか聞こえたけど、一方的に通話を切り上げる。滑り込んできた電車に乗る。平日の終電はとても閑散としている。もう、この時間に帰るのも慣れたから別に驚かない。端っこの席に座ったところでまたも携帯が震えた。今度は短いからメール。開くとまたアイツからだった。
“ハッピーバースデー”
「え……うそ」
今日って、そうか。日付はさっき変わったんだった。いやそれどころか自分の誕生日すら忘れていた。まさかアイツ、これを言うためにこんな時間に電話してきたっていうの。だったらなんで、肝心なところをさっきの電話で言わないのよ。
自分の降りる駅までまだまだあるのに、居ても立っても居られなくて私は次の駅で降りてしまった。つまりもう、これで帰れなくなる。そんなことはどうでも良かった。タクシーでも何でも、どうにか帰れる術はあるだろうから。
履歴から引っ張ってきたアイツの番号をすぐさまかけ直す。
『お。着いたん?』
「あんたさ!そーゆうことは言葉で言いなさいよ、せっかくかけてきたんだから」
『えぇぇ。けど、電話切ったのはそっちやん』
「それはそうだけど、電話繋がった瞬間に言ってくれれば全然間に合ってたわよっ」
電話の向こうで、なんで俺怒られとんの、とぼやいている。それもそうだ。彼には怒られる筋合いはない。せっかく誕生日に電話してくれたのに怒鳴る私がいけない。
「あー……ごめん。なんか疲れてたんだと思う、多分」
『そりゃそうやろな。こんな時間まで働かされてたら』
「けど、まぁ、覚えててくれてありがとね。無事に歳をとりました」
ふと、ホームのガラスに映った自分の姿を見る。それはそれは嬉しそうに顔を緩ませた自分が居た。そしてその向こうには、まだ眠らない東京の夜の景色が広がっている。
『お?なんや今、笑った?変な声聞こえたで』
「ううん、なんでもない。ていうか変な声って何よ」
適当なハッピーバースデーだったけど、今の私には間違いなく心に染み渡った。そしてこの夜景を見てたら、ああこんな誕生日の迎え方もいいなぁ、なんて思ってしまった。
「綺麗な夜景ね」
なんて人生で一回は言ってみたかった
一人で見ていても淋しいだけね
何だか涙が出そう
でも、独りだから
とことん泣いてやるわ
君がいたらきっと こんな夜景でも
綺麗だと思えるんだろうな
一人だと寂しく見えるよ
今 何してるのかな…。
夜景
道と月
空と街灯
僅かな人影に家の灯り
なんとなく歩いている
何処かに歩いていく
たまに空を見上げては月を探す
結局はコンビニか自販機に行き着く
そして家に帰ることにする
歩くことに目的はない
ただ目標は道の先を歩くだけ
夜景なんて歩くついでで
余裕がないと見ることさえ出来ない
夜景を見る為だけに出掛けることはない
色々な物事の空白を埋めるように
そこにある何かを見てしまうんだと思う
それが夜で外だと夜景
何処に出掛けるにしても
夜の景色は夜景
何も映らないなら立ち止まりなさい
なんの変化もないようで
必ず何処かに違いくらいはあるよ
ほんの少しが全てを救うかもしれないね
【夜景】
年に一度、陸の素敵な夜景を見に行く。
いつも光のない海の暮らし、綺麗な光と言えば、
チョウチンアンコウが餌をおびき寄せるぼんぼりだけ。
そんな暮らしを、嫌っている訳では無い。
色んな種類の魚や、同族と楽しく暮らしているし、
何不自由ない生活である。
みんなは『人魚姫』のお話知っているだろうか。
あれは海でも人気な物語で、子供に読み聞かせたりもする。
可哀想な人魚、陸に行くことの恐ろしさ、人間は信じるなという教訓の物語として。
『え?光がないのになんで読めるの?
それは、君たちと違う言語を使っているからだよ。』
そう言うと、足を持つ君は感心したようにノートへ書き留める。
『何を書いているの?』
そう言い覗き込むと、落書きのような筆跡が見えた。
ああ、住む世界が違うとこんなにも違うものなのか。
そりゃあ、人魚のお姫様が文字で会話できなかった訳だ。
「なんて書いてあるかわかるの?」
『いいや、わかんないや笑』
「だよね。 けど、話し言葉が一緒なのは驚いたよ。」
『そうだね〜。なんで言葉が通じるか知ってる?』
「この国の海だから…?かな。」
『いいや、違うよ。
じゃあ、来年また聞くから。考えておいてね』
「ええ…わかった。」
そう言い、2人は海のほとりから、陸の眩い光を眺めた。
君にとってはいつもの景色だ。しかし、我々が出会う今日この日には、毎年花火が上がっている。そのため、君も食い入るように見入っている。
その横顔を見て、初めて君と出会った日を思い出す。
もう、10年はたっただろうか。
君の背はずっと高くなって、大人っぽくなった。
正直、夜景を見に来る目的で君と会うのが楽しみになっている自分がいる。
一体いつまで、君はここへ来てくれるのだろうか。
あ、そうそう、君たちにだけは答え合わせ。
我々人魚が人間の言葉を話せるのは、
人を惑わし海へ誘うため。
人魚のお姫様は、その声を無くしたから王子を手に入れられなかったんじゃないかな?なーんて。
ん?そこにいる人間を海へ連れていく気なのかって?
冗談はよしてよ。“今は”連れていく気はないよ。
大切な大切な友人だからね。