『夜明け前』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
夜明け前
眠れない夜に…
不安が襲いかかるの
目を瞑る
羊の数を数え続け…
羊の夢を見る
羊と戯れ…
夜明け前
ふと…
目が覚める
羊の大群は夢だった
夜明け前
うとうと…
軽い眠り
夜明け前が1番暗い、とか何とか誰かが言ってた気がする。と月明かりすらない窓の外をぼんやり眺めながら考える。あぁこのまま日が昇らなければ、この闇が続いてくれたら…こんな気持ちになるのは君のせいだろう。隣で眠るアホ面に少しだけムカついて鼻を摘んでやる。驚いて起きた君は数回の瞬きの後、こっちを見て笑う。その笑顔がこの世で1番明るい気がして、また少しムカついた。
「明日早いからはよ寝よーや」
「見送りたいから起こしてね」
“夜明け前”
蠢く音 とても微かだった
青ざめた窓
ぺたり、と頬が吸い付くよりも早く
太陽の匂いを 嗅ぎ付け
まだ黒に 塗り潰されたままの木々が
弛緩した四肢 その血の巡りより早く
目覚める 世界の輪郭を
急いて 急いていた
ずれ合う 摩擦熱が
浅い呼吸 置き去りにされたまま
彼方
地平へ還ることもできぬ 人の哀れさを
慈しむように開き咲く
嘲りにも似た、美しい無為の微笑
*
(ピンク色に色付く、あの雲たちだけ 集めて
口いっぱいに頬張ってみたい
私の世界が めいいっぱい 甘くなるように)
徹夜をして平気だった試しがない。
高校生の時も大学生の時も、日中に反動としてありえない程の眠気と気持ち悪さと疲労感が襲ってきて、徹夜は伝家の宝刀ではないのだと知った。
まして30歳になった今、そもそも徹夜ができるのかどうかすらも怪しいのに何年か振りの徹夜をしている。全くまいった。
原因が過去の自分にあっても自分を恨めしく思うことは不思議と全くない。
我ながらしょうがないやつだと思う。しかし過去へ戻ることもできないし、戻ってもどうせ変わらないだろう。
やるべき作業はもう終わりが見えてきた。
あとはデータをPDF化して上司に送りつけて終了。とりあえずは2時間ほど眠ることができそうだ。
カーテンの隙間がわずかに明るい。
大きく伸びをする。骨がパキパキと鳴る。
窓を開ければ鳥の声が聞こえてくるだろう。
部屋の中はレッドブルの匂いが充満している。
『夜明け前』
街灯が一つずつ消えて、街が呼吸を始めた。
蓋を開ける。星が隠れる。
夕焼けにも似た、朝が孵る夜の途中。
君の形をした温もりがあった。
【夜明け前】
藍の空が少しずつ紫に変わる
この時間に空を見るのが好きだ
もう少しもすれば新聞配達のバイクの音が聞こえるだろう
部屋の中は濃紺色の空気が充満している
一息吸えば自身も藍に染まってゆく
この瞬間は自分というものがなくなっていく様で気持ちが楽になる
辛いとか、苦しいとか、喜びや悲しみ、
そんな感情さえ入り込む余地がない
このまま藍に呑み込まれてしまえたらどんなにいいか
ああ、今日も朝が来る
オレンジの光が差し込んで、藍はたちまち消え失せる
自分の輪郭が露になる
それと同時に感情も戻ってくる
ああ、今日も一日が始まる
夜明け前
夜明け前の澄んだ空気がいいとか、明るくなっていく空がキレイだとか。そんなのは充実した睡眠をとった者が言える言葉だ。こちとら寝不足、白む空を恨めしく見やる。
夜明け前に
起きる
コーヒーを飲み
トーストを焼く
今日がはじまる
😆😆😆
「夜に溶けていく文字」
この時間に調子が良いのは、夜中に生まれたからだと思ってる。
BGMは、外から聞こえてくる音。
遠くから聞こえる救急車のサイレン。
ちょっとヤンチャなバイクの音。
控えめな虫の鳴き声。
繋げたままのチャットルームは、私ひとり。
ふらりと入室して、たまに寝落ちするあの人は、今夜はたぶん来ない。昨日「明日は飲み会」と言ってたから。来てほしいけど。
カタカタとキーボードを鳴らす。
ああ、またタイマーをセットするのを忘れてしまった。
延々と作業し続けてしまうのは良くないからと、あの人が勧めてくれた、ポモドーロタイマー方式を取り入れようとしているのに。
データを保存し、画面はそのままにして、ベッドに寝転んだ。
無造作に置いている資料をパラパラとめくる。
まだ寝るつもりはない。
会いたくて、会えなくて、次の約束さえも不安定。
いや、不安定なのは自分の生活か。
あの人は、ちょっと夜更かしなだけのマトモな人だもの。
午前二時半。
あと一時間くらい頑張るか。
今度こそ、タイマーをセットして、キーボードに触れる。
この時間が、たぶん一番私らしくいられる。
────夜明け前
夜明け前にする通話が
とても永遠に感じられて大好きなの
夜明け前
藤村の詩集だったか…
そんなことを思い乍ら、カーテンの隙間から、外を覗いてみた…薄っすらと、白み始めた、空が見えた…
最近、この時間になると、目が覚める…起床には、まだ早く、二度寝してしまうけれど…
しかも、決まって、あの人の夢を見て、目が覚める…もう、同仕様も無いあの人なのに…手の届かないあの人なのに…
「 夜明け前 」
“ スタンミさ ー ん ! スイカ割り しません ? ”
“ ぉ 、 いいな 、 やろ ー ぜ ! ”
“ じゃあ スタンミさん から どうぞ ! ”
……夢を見ていたようだ、
このまま続けば良かったのに、、
「 … 起きるか 、 …… 今何時だ ,, 」
時刻はまだ夜明け前、3時半 くらいだ。
「 夜明け前 ,, …… 起きとこ 、 」
また寝ると 、 お前の夢を見そうになるから 寝れなかった 。
「 夏が壊れる __ 」
2024 . 9/14
『瑠璃色』
カーテンの隙間から
瑠璃色の空
何も言わずに帰る君の
残したシーツのしわ
#夜明け前
夜明け前、僕は目が覚めた。
外はもう少しで明るくなる。
まだ、誰も起きていない、僕だけの時間。
不思議と、時の流れが遅いように感じる。
何も感情を出さなくても良い時間。
ただただ夜明け前の空を眺めるだけ。
僕は、その空に吸い込まれる気がした。
そして、呟いた。
「おはよう」
子どもの頃のこと。
夏、夜明け前に目を覚ました。
パジャマのまま外に出て、家の前の静かな空間に立ってみる。
鳥もまだ鳴かず、風もなく、歩いている人も車もいない。
自分以外の時間が止まったような、奇妙な感覚だった。
なんだかとても孤独だった。
家に入れば寝ている家族がいるし、あと何十分もすれば日は昇り鳥たちも囀るだろう。
だけれど夜と朝のほんの隙間の時間は、孤独だった。
そしてこの孤独な瞬間が、私は存外好きだと思った。
夜明け前
薄暗い空の下、波の音が聞こえる。
目を閉じて波の音と一体になった。
波の音が気持ちを落ち着かせてくれた。
どのくらい時が経ったのだろう。
目を開けると朝日に照らされた海がキラキラと輝いている。
気持ちがすぅーっとなった。
何を悩んでいたのだろう。
まだまだこれからだ。
このキラキラと輝く波のように輝ける未来をさがしにいこう。
夜明け前のなんとも言えない雰囲気が好きだ。
夜が明ける前に起きて散歩に向かう。
夜明け前にアラームをかけるかその時間まで起きて気分転換で行くかのどちらかだ。
夜明け前の空は今から始まる1日への期待は勿論、昨日消化しきれなかった不安まで含んでいる気がして凄く好き。
この空は明けるけど私の心が空明ける日は来るのかな。
作品No.166【2024/09/13 テーマ:夜明け前】
人が滅多にとおらない公園で、充電式のキーボードを弾くのが、ここ数年の日課になっている。雨が降っていない限りは、毎日だ。
誰も来ないから、聴いてくれる人もいないけれど。
夜が更けてから、朝が来るまで、休憩を入れつつ気ままに弾くのがすきだ。
もうすぐ、夜が明ける。太陽が、空を照らし出す。
この景色に、この空気に、相応しい曲を。
私の指は、気の向くままに、音を奏で出した。
家に帰りたくなくてカラオケで一晩過ごした。
家族と仲が悪いわけでも喧嘩したわけでもないがなんとなくひとりでいたかった。
もうすぐ5時だ。会計を済ませて外に出る。
まだバスも走らない時間。家まで1時間ちょっとの道を歩いて帰る。
これから朝が来るなんてとても思えないくらい真っ暗な空を見上げながら帰ったら親になんて言われるかと考え憂鬱になる。
あまり帰りたくはないがかといってお金もなければ行くあてもない。
少しだけ回り道して川沿いの遊歩道を歩く。
走っている人、犬の散歩をしている人、意外とこんな時間でも人通りがあるのだと驚く。
立ち並ぶマンションの間から覗く山際がだんだんとくっきりしてきた。と思えばどんどんと空は明るくなる。
黒と青の間のオレンジは私みたい。
夜にも朝にもなれない曖昧な色。
よくさ、夜明け前が一番暗いとかいうじゃない?
ああ、聞いたことあるね。コロナが猛威振るっていた時とか。
何かの比喩っていうか、ことわざなのかなぁ。
明けない夜はない、みたいな。
うん、ーーあれほんとかどうか、確かめない?二人で。
え? 早起きするの? 明け方窓辺で見張って?
君意外と研究肌なんだねえ。
ん、まぁ……そういう自由研究みたいなのじゃなくてさ。
? こんど明け方の空の観察しようってことじゃないの?
…できれば継続的に、というか、これって俺たちの人生についての話、なんだけど。
伝わってる?
??
「って言う具合に、あなたのお父さんからのプロポーズはそれはそれはひどく分かりづらいものでした。
だからあなたは若いうちから国語をしっかり勉強してほしいと思うの」
そう言って笑う母は今でも父とラブラブな夫婦だ。
#夜明け前