『夜明け前』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
革命が起こることを〝夜明け〟と表現することがある。
「ニッポンの夜明けぜよ!」とあの人が言ったかどうかは分からないけれど、革新的な技術や考え方が見つかったり開発されたりして、体制がガラリと変わることを夜明けと言うことはままある。
確かにそれまで非効率的だった作業が新しい技術でぐんと効率が上がったり、新しい考え方や価値観が広まってそれまで虐げられてきた人が開放されたりすることは、暗黒だった世界に光が差し込むような、正に夜明けというべき事象なんだろう。
中世を〝暗黒時代〟と表現するのもそういうニュアンスがあるんだと思う。
でも。
それまでの世界は全くの暗黒では無いはずだ。
それまでの世界で微かな光を見出して懸命に生きてきた人達はいる筈だ。
科学技術の発展や新しい価値観の広がりは確かに人間を豊かにするものだけれど。
夜明け前の世界を暗黒だと決めつけたくはない。
暗い空だからこそ星は輝くし、暗い部屋だからこそ蝋燭の灯りは眩い。そんな暗闇の中で仄かに輝いていた人達を、もっと知りたいと私は思う。
END
「夜明け前」
#53 夜明け前
[夜明け前の暗闇]
夜明け 生まれ来るものよ
決して 見失わないで
You are you 少女よ 今こそ
振りほどき立ち上がれ!!
虐待されて疲れ果てた夜、
アニメ「灼眼のシャナ」を観る。
この曲を聴く度に生きる闘志を燃やす。
ここで死んでたまるか!
無様でも泥水啜って生きてやる!
ってなる。
そうやって日々命を繋いできて、ふと振り返る。
虐待された日々は、
単なる夜明け前の暗闇だったのだ。
暗闇は深ければ深いほどに、
夜が明けるとそれはそれは眩い光となるだろう。
世の中、無駄なものなど何一つ無い。
新たな暗闇を前にして、思った。
『夜明け前』
きれい。
つきが、きれい。
みちては、そらかける、わたしのつき。
コーヒーマシンに挽いた豆をセットする。
スイッチを入れると、薄暗いリビングに駆動音が小さく聞こえ始めた。
日中はまだ暑さが残るこの時期も、朝方4時は寒さが際立つ。無意識に両手を擦り合わせ、作った空洞に息を吐きかけた。サテン生地のこのパジャマはそろそろお役御免だろうか。
この時期のこの時間帯は、一直線に伸びた地平線が少しずつ赤らんできて、太陽が浮上してきているのだろう様が見て取れる。キッチンからリビングの窓を見やると、空が先ほどよりも色づいてきているようだった。
急かすように、窓とコーヒーマシンを交互に睨める。
尤も、機械には"空気を読む"機能というのはまだ備わっていないわけだが。
やがてコーヒーの艶めかしい香りが漂ってきて、私はそれを肺いっぱいに吸い込むと、満たされたような気持ちでマグカップを食器棚から取り出す。自分自身のその動きでさえ、優雅だと感じるほどに気持ちの良い瞬間だ。
カップにコーヒーを注ぎ、少し追い立てられるようにリビングのソファーに腰掛けると、眼前に夜明け前の美しい景色が広がった。
未だ眠る街が奏でる静寂。
青藍と曙色が混じりあい蕩ける空。
何かを追いかけるように足早に過ぎていく千切雲。
私は震える手をぎゅっとマグカップに押し付けた。得も言われぬ感情に涙が出そうになる。
しばし眺めてからふと立ち上がって窓を少し開けると、冷たい風がレースカーテンを揺らしながら入り込み、私の頬や髪を撫でた。昨夜に降った雨の匂いが鼻を掠め、思わず吐息を漏らす。
まるで世界の始まりを見ているかのようだ。
闇から一筋の光が生まれ、万物が世界を成した始まりの物語。神々は光と海と大地の狭間に、どんな物語を見出し、世界を創造したのだろう。創造ののちに、もしかしたら私と同じように心を震わせて、涙を流したのだろうか、なんて。
瞬間、日の光が申し訳なさそうに地平線からリビングへと降り注ぐ。タイムアップだ。ずっと握りしめ存在を忘れかけていたマグカップに漸く口をつければ、苦味が舌を刺激し、一気に現実に引き戻された。
きっと今日も、私の日常が進んでいく。
[夜明け前]#148
夜明け前
街が目を覚ますまでのほんの少しの時間。
静かさと太陽が昇る前の柔らかな空気の中で
大きく深呼吸をしてみる。
いつもと少しちがう景色を見ている気分になる。
『 夜明け前ラジオ
この時間に、様々な理由で目が覚めてしまった。
日本中…いや…世界中のみなさん
おはようございます。
そして、現在の時間までお仕事中のみなさん
お仕事お疲れ様です。
今日も夜明け前ラジオ、穏やかに始めていきます。
天気予報では、今日も暑くなりそうです。
でね。私が、TVで観た話なんですけど
毎日、暑い日が続いてるじゃないですか、
それで、お盆が過ぎて涼しくなったら
冷やし中華って、店頭に並ばなくなるでしょ?
けれど、今年は異常な暑さが続いてるせいで
冷やし中華が、延長で店頭に置かれるんですって!
それを、TVで知って私驚きましたよ。笑
それから、夜は鈴虫がリンリンって鳴いてるんです。
昼は、夏。夜は、秋って…訳が分かりません。
あと、この前買い物をして思ったことがあって…
半袖シャツ姿なのにハロウィンの物が店頭に
並んでいるんです。これも、意味がわかりません。
夏と秋がグチャグチャに混ざっている。
何だか奇妙な感じがしました。
そうそう秋服も、今年は売れ行きが悪いそうです。
お洋服屋さんも、さぞ複雑でしょうね。
秋物売りたいのに、夏物を売る。
私、いい加減。夏…飽きました。笑
この暑さ、早く無くなれば良いですよね
そんな、毎日続く暑さを吹き飛ばしてやろうと!
今日もリクエスト曲を戴いたので、
早速行ってみましょう!
最初の一曲目はコチラ!
ペンネーム、夜明けラジLOVEさん
からのリクエスト〜
おっ!?この方は…ラジオを聴いている人なら
知らない人は居ないはず!
このラジオの常連さんですよー。笑
いつも、ありがとうございます。
さて、ラジラブさんのリクエストは…?
これだ〜!……』
〜♪〜〜♪
曲が、かかっている間しばしの休憩。
ふぅ…。と、ため息をついて窓の外を眺める
日が昇るか昇らないくらいの空
あぁ…。今日もこの時間帯の空が美しい。
私は、カップに入っている白湯を飲みながら
しばし、ボンヤリと外を眺めていた。
……しかし。
このラジオを始めて長いのだが、
ハガキを送ってくれるこの人は
第一回目から、の常連さん。しかもペンネームも変えず
丸文字の柔らかくて読み易い字だというのが、印象的。
一体、どんな人なのだろうか…?
男の人?それとも、女の人…??
などと、ハガキを見ながら考えていたら
今、流れているリクエスト曲も終盤に入っていた。
おっと…。仕事をせねば。
……〜♪〜〜……。
『……はい。夜明けラジLOVEさんからの
リクエスト曲でした。ありがとうございました。
少しでも暑さは、吹き飛んだでしょうか?
この曲は、私も好きな曲です。
聴いていて、気分がスカッと晴れるような気分に
させてくれる。そんな曲でしたね!
さて!続いてのリクエストは…?…』
……このラジオは、朝6時頃まで続く……。
リクエスト曲の後は、お悩み相談や
たまに、ゲストが登場し告知の場を設けたり
ゲストと雑談したり、交通情報を伝えたり
海の波の状況を伝えたり
リクエスト曲パート2をしたり
そうこうしている内に、ラジオも終盤である。
『……さて、夜明け前ラジオも
そろそろ、終わりのお時間となってきました。
今日も、楽しかった〜!
ゲストの皆さんも、ラジオを聴いてる皆さんも
今日は、ありがとうございました。
夜明け前ラジオ…今日もいかがでしたか?
少しは、元気になれましたか??
元気になってもらえたら私は、とても嬉しいです
では、最後に…私からのリクエスト曲で
ルイ•アームストロングの「この素晴らしき世界」
を聴きながら、お別れしましょう。
本日も、みなさんに
とって素晴らしい日となりますように…。』
〜♪
…これにて、夜明け前ラジオ生放送は、終了。
※作:ロキから、読者の方々へ※
この度、♡152を達成致しました。
自分の作品を読んでくれた皆さんに感謝を申し上げます
始めた当初の理由は、コミュニティアプリに飽きた
けれど、何か無いかな…?と、探し始めこのアプリ
「書く」と出会いました。文を考え、素直な気持ちで
作文を書く事に慣れている成果、とてもこのアプリに
惹かれインストールをしました。そして、お題に沿って
詩や物語を書いている皆さんの作品を呼んで、自分も
物語でも書いてみよう。と毎日、毎日
お題が変わるたびに、物語も変えていきました。
あぁ。こんなにも、自分の考えた物語を読んで♡を
押してくれる方が、こんなにも多くいたんだ!
興味を持ってくれた事が、嬉しかったです。
「眠れない夜や、空いた時間の暇つぶしに」
これが、自分のモットーです。
物語の内容が気になった時にでも
チラッと読んだり読まなかったり自由にしてください。
男性・女性・同性・異性のカップルさんでも
楽しめるような物語を作るようにします。
最後に、このアプリに出会えた事に感謝します。
また、物語を読んでくれたみなさん
ありがとうございました。 作:ロキ
夜明け前
不意に目が覚めて、眠れなくて
薄暗い空を見上げる
明けない夜はない
なんていうけれど
こうして過ごす夜は長くて
苦しい気持ちになる
夜が明ければ楽になれるだろうか
溜め込んだ気持ちがリセットされて
清々しい気分になれるだろうか
時が来れば夜は明ける
なのに寝直す気にもなれず
何かをする気にもなれない
ただただ空を見上げて
何も考えずその時を待つ
朝が来たら昼が来てそして夜になる
最後と最初の間が夜明け前
「夜明け前」
今宵も終演
閉ざした幕の裏の裏
あれやこれやの声々が
真っ暗闇で正体不明の
明日の主役を探してる
閉ざした幕の隙間から
漏れゆく光に怯えるように
他人と比べて自分を嫌いになるのは何度目だろうか
そう、多分今はまだ"夜明け前"
明け方の景色を見たいから
暗闇の中で必死にもがく
そんな姿も明るくなったら見られないんだから
必死にもがいている自分も悪くないかもね。
この世界から消えてしまいたいって
見苦しいほどに泣いて嘆いても
夜が明けたら心に全部押し込んで
何も無かったかのように生きるしかないの
薄暗い空。
未だ、外を照らす街灯。
朝と言うには早すぎる時間。
もうすぐかわたれ時。
そんな事をゆっくり考える。
日出ずる国
夜明け前、その美しい瞬間を目の前にして
だんたんと赤みの増す空をただ見ていた
その空は不思議だった
明るいようで、暗くもある
言葉では表せない美しさを持っていた
東の方に
強く光る太陽が見えだした
夜が明け、朝が来たんだ
一日に一回来るこの瞬間
普段はあまり見ないけど
たまには見るのもいいんだろうな
【夜明け前】
瞼はとても眠たがっているのに
頭の中は冴え切っていて眠りを拒む
大人が隠したカーテンの隙間から覗き見た夜が
広大で優しいなんて知らなかった
静まり返った街を街灯が照らして
きっとこんな景色は僕しか知らないんだ
空に浮かんだ宝石を集めて
自分の影と隠れんぼをして
世界で”1人”を満喫したのも束の間に
白んでいく空がユメのような夜の終わりを告げる
明日もまたここで遊ぼうね
そう言ってやっと僕は瞼を閉じた
2024-09-13
もうこんな時間だと思う、憂鬱だと思う、消えたいと思う、ただ君を想う
「ただ…私は生きていたい…」
そんなことを一人きりの世界でポツリと呟く
ただ夜明け前の空に溶け込んでみる、夢を見てみる
友達がいて、勉強ができて、運動は少し苦手で、君と2人一緒で
「誰か…いっそ私を夜に閉じ込めてよ…」
私は今日も生きるために準備をする
(夜明け前。)🦜
あのね。
普段は・・・はね、
すずめ、の朝は
早いんだけど。🦜
・たまには
寝坊する事も
有るよ。🦜
「御日様が
昇って
ほかの、鳥達が
・僕に、起きなさいと、
呼びかけても
瞼を半開きに
して、寝ぼけ眼で
大あくび
するんだよ。」🦜
✣まるで、人間しゃん
みたいだけど、
❝たまに、寝ぼけ助。
するから
見つけね。❞
夜明け前
【宝石の国/ラピスとゴースト】
星空のあなたを留めておくためにどうか明けない夜をください
夜明け前
「つ、疲れたぁ…」
宿題あるの夜に気付いて急いでやったけど…
「あんらぁ。明るいわぁ。」
窓の外を見ると、少し明るくなっていた。
時計を見ると
「3時半……。」
3時半って明るくなり始めるんだなぁ(脳死)
「……今から寝るべきなんだけど…。」
恋人がベッドで寝ていると思うのだが、
起こしたくないんだよなぁ()
「こっそり行けば大丈夫かな…?」
ドアをゆっくりと開ける。
「…。」
起きてない。
「セーf」
「何がセーフだって?」
………
「…おはよう!」
「……誤魔化しても意味ないからな?」
だめだった。
ぱっと目が覚める。
隣に恋人がいない。
時計を見ると3時半を指していた。
「……はぁ。また夜更かしか。」
俺の恋人は、よく夜更かしをする。
元々隈ができやすいタイプなのか、
隈は常にある。
慣れすぎて隈が無くなった時は
びっくりするくらいだ。
「…そろそろ来るか。」
足音が聞こえる。
宿題が終わったのだろう。
次からは一緒にやらないとな…。
ドアがゆっくりと開く。
「…。」
寝てるふりをする。
「セーf」
「何がセーフだって?」
明かりがでてきてる時点で全然セーフではない。
「…おはよう!」
「……誤魔化しても意味ないからな?」
目の前の恋人は俯く。
「…ごめん。」
そう言って抱きついてくる。
………可愛いと思ってしまったことを許せ。
「…いいよ。でもさ、次は俺手伝うから言って?」
そう言って恋人を包む様にハグをする。
「うん…ありがとう。」
「……いい加減寝よっか。」
時計は4時を回っている。
「……ごめん。」
しばらくハグをしていたみたいだ。
「…俺が朝準備するからさ、ギリギリまで寝てて。」
「えっ。」
正直ありがたいが…
「…多分僕、ぶっ叩いても起きないかもだよ?」
「その時はおぶって学校行くよ。」
「…頑張って起きるね。」
「頑張れ。」
ニッコニコの笑顔でした。 by 僕
「おやすみ。」
「うん、おやすみ。」
夜明け前
薄明かりの中の静寂
未来を期待するような
一筋の太陽の光が
真っ直ぐにのびて
夜が明ける
さあ
今日も喜びに満ちた世界が広がっている
夜明け前
「木曽路はすべて山の中である…」夜明け前と言われるとこの有名な小説書き出しの一節と
共に女工哀史の「あゝ野麦峠」を思い出すのである。
夜明け前が一番暗い。
今では世界遺産などでもてはやされる紡績工場であるが、そりゃあやっぱり明治大正当たり前に口減らしに売られて行くのでしょう少女たちの歌の碑は今も木曽路をドライブすると目にします、本当のところはその頃を生きない私たちには分からないけど、強制的志願と時代の風を思えば命に差はなけれど生まれる場所身分には差が大きくあったとしか言えないそれが歴史というようなものに思える。
時代が成熟すればなんて、今のこの国に時代に生まれた幸運だけに過ぎないことを、偉そうに語るより、そんな時代に生きた人たちがくれたこの時代に感謝しなければならない。
今の時代を創ったのは過去の人たちです。
明治維新を成したのは江戸時代の人たち
明治大正浪漫文明開化外へ出て行ったのが明治大正の人たち、そして戦争をした。
敗戦から、地べたを這い24時間働いて何でもある豊かな国を創ったのが昭和の人たちです
貰ったものを自分たちの手柄のように言うな!
平成生まれが令和をつくる、どんな時代かは
令和の次の元号の子供たちが語る。
夜明け前が一番暗くて寒い。
令和6年9月13日
心幸