徹夜をして平気だった試しがない。
高校生の時も大学生の時も、日中に反動としてありえない程の眠気と気持ち悪さと疲労感が襲ってきて、徹夜は伝家の宝刀ではないのだと知った。
まして30歳になった今、そもそも徹夜ができるのかどうかすらも怪しいのに何年か振りの徹夜をしている。全くまいった。
原因が過去の自分にあっても自分を恨めしく思うことは不思議と全くない。
我ながらしょうがないやつだと思う。しかし過去へ戻ることもできないし、戻ってもどうせ変わらないだろう。
やるべき作業はもう終わりが見えてきた。
あとはデータをPDF化して上司に送りつけて終了。とりあえずは2時間ほど眠ることができそうだ。
カーテンの隙間がわずかに明るい。
大きく伸びをする。骨がパキパキと鳴る。
窓を開ければ鳥の声が聞こえてくるだろう。
部屋の中はレッドブルの匂いが充満している。
『夜明け前』
9/13/2024, 3:23:42 PM