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蠢く音 とても微かだった
青ざめた窓 
ぺたり、と頬が吸い付くよりも早く
太陽の匂いを 嗅ぎ付け

まだ黒に 塗り潰されたままの木々が
弛緩した四肢 その血の巡りより早く
目覚める 世界の輪郭を
急いて 急いていた

ずれ合う 摩擦熱が
浅い呼吸 置き去りにされたまま 
彼方
地平へ還ることもできぬ 人の哀れさを
慈しむように開き咲く

嘲りにも似た、美しい無為の微笑


*

(ピンク色に色付く、あの雲たちだけ 集めて
 口いっぱいに頬張ってみたい
 私の世界が めいいっぱい 甘くなるように)

9/13/2024, 3:25:21 PM