夜の海』の作文集

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夜の海』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

8/15/2024, 1:52:04 PM

鼻をくすぐる潮騒と
静かに繰り返す海の鼓動だけが此処にある

真っ黒に染まったキャンバスを
泳いで 泳いで 泡になってしまいたい

空に浮かぶ三日月が 溶けては照らす
優しく頬を撫でるような 光
水面で揺れる 両の腕で抱いて

銀の羽広げて駆け抜けてゆく
星より輝いて 深く 遠くへ
さざなみはそっと息を吹きかけて
濡れた肌にはり付いた白いドレスを靡かせた

8/15/2024, 1:50:33 PM

夜8時に舞鶴港を出発し、小樽港へ32時間かけて到着する船旅。
瀬戸内海で育った私にとっては初めての日本海だ。出発して寝室をチェックすると直ぐに甲板に出た。
潮風に吹かれ足元がぐらつく。
フェリーの、中は夏休みなのもあってか、子供達が賑やかだが、ここは船の音とザブンザブンと波の音のみが響いている。
少しずつ港の灯りが小さくなっていき、自分が大海原にぽつんと置き去りにされたような気がして背中がゾクッとした。

船の中には1日半を快適に過ごせるように様々な施設があったが、せっかく海路を進むので、できるだけ楽しもうと思ったけれど、漆黒の海を眺めているとどっと疲れと眠気に襲われ、寝室で少し眠ることにした。

幼子の泣き声で目が覚めた。少し船が揺れていたのが怖いのだろうか。夜中の2時だった。もう港は見えないのかな?と、再び甲板へ出てその漆黒にうねる海にたじろんでしまった。うっかりすると吸い込まれそうな何か見えない魔物でも棲んでいるのではないかと思うほどの威力を感じた。

自分は今、自然の上にいるのだ、
恐れる必要はない。
けれども、畏敬の念を持たねばならない。
「海の神様、ここを通らせて下さい。」そう言って手を合わせた。

翌々朝、無事に小樽港に着いた。
その後も数回、この航路を利用しているが、その度に海の神様に手を合わせている。



#夜の海

8/15/2024, 1:47:56 PM

夜の海

真っ暗な空に
月が出ていて
星粒が光り

薄黒い海に波が白く反射する
足元には白い砂があるはずなのに
それも見えずに
足だけがそれを感じ
耳に波音

遠くの船の光通り
波がまた強くなり
月明かりで白く光るその波は
キラキラ音がするようだ

8/15/2024, 1:47:37 PM

いったことないんだ
でも想像することはできる
夜の海ってのはたとえば
宇宙のことくらい孤独なんだろう
昼の光を忘れた心臓のことくらい静かだろう
どくどく全てを飲み込もうとするような
無いはずの恐れも呼び起こそうとするような
そうして わたしの思考のようにも果てしない
ちょうど、実家のせんぷう機みたいな波音がするだろう
左右に首を回すその規則性にまどろんで、
堕ちていく先がそこなんだろう。

8/15/2024, 1:47:25 PM

夜の海
月明かりに照らされて
キラキラと輝いて見える
こんな広い海を見るとなんでだろう
私の頬にも光るものが……

8/15/2024, 1:46:25 PM

恋人たちが明るい夜の砂浜に歩みを進めると、ぬるい風が肌に当たる。うっすらと汗ばむくらいの気温。それでもふたりは、繋いだ手を離すことはなかった。
 
 空を見上げると、大きな満月と星が広がる。
 きらきらと輝く星々と、風に煽られて奏でる海の音楽は、この世界にふたりだけしか存在しないような錯覚に陥るほどだった。
 
 彼女は恋人の青年を見つめる。
 
 月の光に照らされた青年の顔は、普段見られないほど凛々しくて、いつも以上に心がときめいた。
 
 青年が彼女の視線に気がついたのか、太陽のような目映い笑顔で彼女を見つめる。
 
「どうしたの?」
「……大好きだなって」
 
 青年は頬を赤らめる。
 
 月が満ちると、隠せるものが無くなるほど夜は明るい。彼女は照れた青年の姿を見られたことが嬉しくて、月に感謝した。
 
「えっと。へへ、俺も大好きだよ」
 
 繋いでいた手が少し緩くなる。すると青年が指を一本一本絡めて恋人繋ぎをしてくれた。
 それは、彼女に〝愛しさ〟を伝えてくれるよう。
 だから彼女も、同じ気持ちが届くように祈りながら、指に力を込めた。
 
 
 
おわり
 
 
 
お題:夜の海

8/15/2024, 1:44:59 PM

夜の海


夜の海は怖い。
真っ黒で、
足がすくんでしまう。

進んではダメと思いながら真っ直ぐに進む私。
どこまでも。

8/15/2024, 1:44:41 PM

暗い海の上に浮かぶ

月のヴェールは

静かで、それでいて

少し冷たい



深海まで包み込めないと

雨を降らす貴方は

とても愚かで、それでいて

凄く優しい





きっと、きっとね

私の涙は

上へ昇っていくからね


どうか、

その泡に

月光が反射して

貴方が気付きますように





…¥1 夜の海

8/15/2024, 1:42:35 PM

今日のお題。夜の海。
『月夜の晩に、ボタンが一つ
波打ち際に、落ちていた。

それを拾って、役立てようと
僕は思った訳でもないが
なぜだかそれを捨てるに忍びず
僕はそれを、袂に入れた。

月夜の晩に、ボタンが一つ
波打ち際に、落ちていた。

それを拾って、役立てようと
僕は思った訳でもないが
月にむかってそれは放れず
波にむかってそれは放れず
僕はそれを、袂に入れた。

月夜の晩に、拾ったボタンは
指先に沁み、心に沁みた。

月夜の晩に、拾ったボタンは
どうしてそれが、捨てられようか?』
中也先生作、「月夜の浜辺」より。

…やっぱ無駄とかないよなーこの世界。
そして私にとっては中也先生ってツンデレというより何気ないものの
美しさを説く詩人さんだよ、この詩大好き。そして中原中也先生も大好き。

8/15/2024, 1:39:40 PM

夜の海

海は広僕の心を包み込むほど、時に吸い込むほど広い。

夜の海はすーっと吸い込まれてしまいそう。

彼女もそうだったのだろうか。

また、、会えるだろうか

8/15/2024, 1:39:37 PM

夜の海は砂浜との境が曖昧で、そんなとこを歩いていたら段々自分も曖昧になっていって、飲み込まれそうな。

8/15/2024, 1:38:14 PM

夜の海

波が行ったり来たりしている。
波の端でザブン、ザバァと音を立てる。
海面付近の砂はしっとりと湿っていて歩く度に
ジャグジャグと音がする。
静かな夜に音はこれだけ。

こんなド田舎な場所ではいつもの事だ。
実家に帰省したら楽しみはこれくらいだ。
静かな夜に海の音を聴く。
大学生なって都会で一人暮らしを始めたが、
18年もの間よくこんな何も無い場所で生きてきたものだ。
おかげで都会じゃ当たり前なことを学ぶのに
とても時間を食った。

満開の星空に漣の音だけが響く。
朝とは違う顔を見せる夜の海は私のお気に入り。
暗くて少し不気味だけど、
辛いこととかなんでも静かに飲みこんでくれそうだから。

語り部シルヴァ

8/15/2024, 1:38:07 PM

夜の海

夜の海は
波の音
風の音
月の光
灯台の光
静かに眠っている休んでいる
明日またギラギラしても安全な一日が送れるように
みんなの事を考えているかのように
夜の海は静かにおだやかに時が流れている

8/15/2024, 1:37:40 PM

夜の海って時間帯によって顔が違うね

私は太陽がまだ出てない肌寒い時間に、薄く雲がひいて、青っぽいフィルターがかかってるような明け方が好き
心が穏やかになる、落ち着くというか、星もだんだん霞んでくるあの海がいい 夜の海なのかは危ういけど
肌寒い感覚って自分の存在認めてくれてる感があるから好き 

真夜中の海はなんでも飲み込んでくるような黒さが怖い 見えない波が音で無限に続く感じも怖い
田舎のまだ夜が明けてない海に行ったことがあるんだけど、浜辺とかじゃなくて崖っぷちみたいな所だったから余計怖かったんかも

8/15/2024, 1:36:20 PM

夜の海に行ってみた
海岸は昼間よりずっと涼しい
海の中には入らなかったが
海の空気に浸ることができた

海岸線は長く続く
私達は
海と平行にどこまでも歩いてしまう

8/15/2024, 1:33:18 PM

#04 夜の海

静かな波が心地よく耳を通り抜ける。

暗がりの中で月光が波とともに揺れる。

潮風が全身を包み込む中
ゆっくりと浜辺を歩いていた。

仕事に追われる日々の中で
近頃は感情が失いつつあった

しかしある時、古い友人に連れられて
この場所に来たことをきっかけに

僕は「生きている」事を実感できた。

この場所に来ると
砂浜に描いた絵のような頭の中を
波で洗い流してくれる。

頭の中がリセットされるみたいだった。

だから僕はこの場所が好きだ。

いつまでも変わらずにいておくれ。


しぐれ

8/15/2024, 1:32:32 PM

闇に響く波の音

烏墨に染まる海に光る月明かり

打ち寄せる波は静かに砂を引き寄せる

潮風の匂いは

懐かしさを呼び

穏やかな波音は

心地よい安寧を齎す

海のゆりかごに揺られて眠れたら

どれだけ心地良いだろうか

遠い古の記憶が

海の優しさを求めているのだろう

ふと 懐かしさが心を過ぎる









「夜の海」

8/15/2024, 1:29:56 PM

群青色の海に落ちた月の影はゆらゆらとゆれる漣に砕け、まるで星のようにきらきらと煌めく。
金砂を撒いたような夜空の藍色と、星を散りばめたような海原の群青色の境目は、あまりにあいまいだった。

もしかしたら、互いによく似たふたつの青色はいつか水平線の彼方で溶け合い、ひとつに結ばれるのかも知れない。

わたしたちが、いつかは手を取り合える日が来るのかも知れないように。

8/15/2024, 1:26:25 PM

ざ、ざ、ざ、ざ


波が砕ける音だけが響く中

砂浜で小さく火を焚いて

また来年。と送り出す


灰になったオガラは風に舞って波に飲まれて流れていった


#夜の海

8/15/2024, 1:25:39 PM

仕事場の窓からは、川が見えていた。
 いかにも街中のといったような、あまりきれいとは言えない川だ。舟のエンジン音がブーンと通り過ぎる以外は、特に音もなく、流れているのかも分からなかった。

 いま、小さな島のキャンプで、ちゃぷんちゃぷんといった波の音を聞きながら眠りに落ちようとしている。

 海の音は、もっと大きいものだと思っていた。
 昼の海は魚が泳ぎ回るのも見えるくらい澄んでいて、夏の太陽をキラキラと反射して、潮の香りも香ばしく、活動的に見えた。
 いまは、押し黙るというよりも、もっと静かで、何もかもをその内に取り込んで離さないような、大きな引力があるような、不思議な感じだ。

 あの川は、やがてこの海に辿り着くのだろう。
 街の灰や塵を黙って飲み込んで、夜の海に引き寄せられる。そうして朝になれば、何食わぬ顔で空を反射してキラキラと輝くのだ。

 けれど、皆、それを承知で海に出ていく。



『夜の海』

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