群青色の海に落ちた月の影はゆらゆらとゆれる漣に砕け、まるで星のようにきらきらと煌めく。金砂を撒いたような夜空の藍色と、星を散りばめたような海原の群青色の境目は、あまりにあいまいだった。もしかしたら、互いによく似たふたつの青色はいつか水平線の彼方で溶け合い、ひとつに結ばれるのかも知れない。わたしたちが、いつかは手を取り合える日が来るのかも知れないように。
8/15/2024, 1:29:56 PM