『夜の海』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
群青色の海に落ちた月の影はゆらゆらとゆれる漣に砕け、まるで星のようにきらきらと煌めく。
金砂を撒いたような夜空の藍色と、星を散りばめたような海原の群青色の境目は、あまりにあいまいだった。
もしかしたら、互いによく似たふたつの青色はいつか水平線の彼方で溶け合い、ひとつに結ばれるのかも知れない。
わたしたちが、いつかは手を取り合える日が来るのかも知れないように。
ざ、ざ、ざ、ざ
波が砕ける音だけが響く中
砂浜で小さく火を焚いて
また来年。と送り出す
灰になったオガラは風に舞って波に飲まれて流れていった
#夜の海
仕事場の窓からは、川が見えていた。
いかにも街中のといったような、あまりきれいとは言えない川だ。舟のエンジン音がブーンと通り過ぎる以外は、特に音もなく、流れているのかも分からなかった。
いま、小さな島のキャンプで、ちゃぷんちゃぷんといった波の音を聞きながら眠りに落ちようとしている。
海の音は、もっと大きいものだと思っていた。
昼の海は魚が泳ぎ回るのも見えるくらい澄んでいて、夏の太陽をキラキラと反射して、潮の香りも香ばしく、活動的に見えた。
いまは、押し黙るというよりも、もっと静かで、何もかもをその内に取り込んで離さないような、大きな引力があるような、不思議な感じだ。
あの川は、やがてこの海に辿り着くのだろう。
街の灰や塵を黙って飲み込んで、夜の海に引き寄せられる。そうして朝になれば、何食わぬ顔で空を反射してキラキラと輝くのだ。
けれど、皆、それを承知で海に出ていく。
『夜の海』
夜の海。
夜の海に
2人で
ドライブしよう。
運転は
任せるから
2人で唄を
唄いながら。
星も綺麗な
海で
たくさん流れ星を見ようよ。
夜の海は嫌い。
だって暗くて足元全然見えなくて、
人がいたら誰かわからなくて怖いもの。
けれど、あなたに連れてこられた夜の海は好き。
花火をしていれば明るいからお互いの楽しそうに
している顔が見れるし、
2人でまったり眺める星空が一番綺麗なんだもの。
何十年たってもそれを覚えててくれてる、
あなたと夜の海が、私は一番好き。
真っ暗な海。わずかな月と星の光だけ。人工的な灯りがないと、人ってこんなに見えない物なんだね。
あなたと二人、他には誰もいない。
幸せだ、と思う。幸せを、噛みしめる。
第一印象は最悪だった。ひたすらヘラヘラしてて「何コイツ、頭悪そう」って思った。
でも、それはあなたの人の良さだった。裏表なく、人に忖度する事もなく。人の裏を読む事もなく。
ただひたすら、あなたは「良い人」だった。
だから、一緒にいて楽。私も飾らず、気を遣わず、ありのままでいられる。
どんどんあなたに惹かれた。ホントに人を好きになるって、こんな気持なんだ、と解った。結婚願望のない私が、生まれて初めて結婚も悪くないかも、と思えた。
あれから色んな事があったよね。沢山の場所に行ったよね。全部が思い出。
人が良いだけに、馬鹿な女に騙されて、私と別れようとした事もあったね。
忖度出来ないとか、裏表がないとか······ホントはただ気が付かないだけの、周りが見えていない、ホントに頭が悪い人だと気付いてしまった事とか。
でも、全部過去の事。それも又思い出。
だつて、それでも、それでも。好きだから。
ずっと一緒にいたい。二人だけでずっと。
誰にも邪魔されず、二人だけの世界で。
今からはもう二人だけだよ。この暗さが全ての痕跡を隠してくれるから。
『夜の海』
耳をすませば、聞こえるかしら、私にも。
海藻のベッドの上で眠る魚の坊やのために
やさしく歌う魚の母さんの子守歌が。
静かに揺れる波の音と、その子守唄を思ったら
なんだか私も眠たくなっちゃった。
『夜の海』
夜の海ってのはさ、誰も居なくて、静かで
どこか儚い空気を纏っているよね。
波の音
潮風
真っ暗な夜と、明るい星
素敵な月
それに静かな空間
人が居ないからか、よく音が聴こえる
夜の海ってのはさ、
儚くもあり、どこか怖いよね。
まるで夜の海に惹き込まれてしまいそうになる
でも、好きだなぁ
そう思える海が、すごく好き
星空が映る海/DREAMS COME TRUE
半端にオトナ振った中学生の私が通りました…汗
(夜の海)
夜の海よ、私を呼んでくれ。
私を強く強く呼んでくれ。
引きずりこむように
荒々しく、恐怖も何もかも
考えられなくなるぐらい
そんな、潮騒じゃ足りないんだよ。
甘いんだよ。
私には、優し過ぎて
今日の大潮でも、まだ逝けない
じゃないか。
さらってよ。
あの人をのみこんだみたいに。
奪ってよ、この痛みから解放されるように
月明かりを、泣きながら睨みつける。
月がキレイだなんて、誰が言ったんだ。
【お題:夜の海】
清少納言は、夏は夜と言った。
もし海岸端に住んでたら、夏は夜の海って言ったと思う。
《夜の海》
雲一つない、晴れた空。
そこにあるのは太陽ではなく、大きな白い月。
宵闇に包まれた穏やかな海は、空と同じ闇に染まりながらも、月の光を受けて昼間よりも一層輝いて見える。
わだつみ、三股の矛、老人、網…。
色々な姿を知っているけれど、ここの海は母の姿が相応しい。
掌に乗るようなものから建物のように大きな生き物、未だ生まれぬ目に見えぬものもいる。
全ての命が生まれ、そして還る場所。それが、この海。
目を閉じると、寄せては返す優しい波の音。
微かに湿った風に混ざる潮の香りを胸に満たすと、不意に泣きたくなってくる。
たくさんの事を、思い出して。
私は、森の宵闇の中で月の光を受ける泉に大きな縁がある。
だから、私の還る場所は、きっとこの海ではない。
それでも静かな波の音を聞くと、不思議な懐かしさに胸が痛くなる。
目を開き、ひとつ足を踏み出す。さくり、と足を伝わる砂の感触。
さく、さく、と足を進めていくと、そこは波の辿り着くところ。
靴を脱いで、さらに足を進める。
昼間と違い、少しひんやりとした濡れた砂。
ざあ…と足に潮水が被る。
昼の太陽に火照った足を冷ました波は、足元の砂と一緒に、月に煌めく沖へと還った。
もし、ずっと彼の隣に立てたなら、この砂のように私も一緒に還れるかな。
遠い未来に彼が必ず還る、この海の懐に。
小高いところから海を見る
夜の海に浮かぶ月は美しい
神秘的な魅力がある
海の側にある道の駅で潮騒を聞く
街灯の下の海は真っ黒で吸い込まれそうだ
神秘的な魅力はどこか怖さもある
近寄りがたいような
立ち入るのを拒絶されているような
そう感じた時は素直に離れておこう
もしかしたら、警告をしているかもしれない
Da-iCEの話の件
昨日いいねが160いったら日常、恋愛、BLをミックスで書くって、言ったんですけど…あと2いいねで160いくんですよ…笑いやいや早すぎ!
まっ!書くことは確定ですけどねー笑
それじゃ!2いいねがんばってねぇー𖦹' ‐ '𖦹
夜の海
夜の海なんて、行ったことないや。
夜の海、どんなところなのかな。
今度行ってみたいなぁ。
あの人と。
『夜の海』
深い深い夜。シルクの大きな布を海に浸します。
小一時間ほど波にさらしていると、純白だった布が深い夜の色に染まっています。よく見るとキラキラと星の欠片がくっついています。
持ち帰り、型紙に合わせて切り、縫い合わせます。
カイロウドウケツをレースとして編み合わせたものにパールを散りばめて飾りにしましょう。
海で拾ってきた星の欠片は磨いて煌めかせます、ドレスの裾に縫い付ければ、動くたびに、足元で星が瞬きます。
暗くて、でも何処か温かみのある夜の色に染まった、夜の海のマーメイドドレス、出来上がりです。
「夜の海」
私は夜の海に憧れがある
誰かとでも、1人でもいい、黄昏れるために行ってみたい。そうだなあ、誰かと行くなら語り合う系の話や相談系の話をしてみたい。少し涙をぽろっと流してしまうようなことを話してみたい。1人で行くならば精神的に病んでしまったときや風にあたりたいときなどに行ってみたい。
ただ現実的な話をすると、最近は地震が怖い。夜に地震が起こって飲み込まれてしまったらどうしようという想像ばかりしてしまう。
それでも私は夜景を見ながら、風にあたりながら…気持ちを切り替えるために夜の海に行ってみたい。
海って2つの顔を持ってるよね。
人が沢山集まって賑やかな明るい朝の海。
人があまり集まらない静かな夜の海。
どちらも魅力はあると思うけれど、夜の海は怖いと思うことが多い。
少し入ればそこからはライトで照らした一筋の光以外なにも見えない真っ暗な世界。
でも地上から見た夜の海は静かで、何も考えなくてよくなるから好きでもある。
心が凪いでいる。
身から出た錆で何もかもを失ったが、身一つとなり気が楽にもなった。これ以上失うものがあるとすれば、目には見えない、何物にも代え難いものであろう。
家も家財も家族も友も仕事も何もかも手放して、海辺を歩く私を、空を飛ぶ鳥達はどう思うだろう。この人間も、この道を往く同志と同じように儚くなるに違いないと予想しているのであろうか。
そのような勇気もない私だ。
海辺から砂浜へと入り、夜の海へ足を浸したものの、夏の盛りの生温い海風と大して冷たくもない水温にその気を削がれてしまった。立ち止まっているうちに誰かが駆けつけて声をかけてくれるということもなく、あくまでも波打つ海水と海風とに打たれ続けて、結局は砂浜へと戻り腰を下ろしているのである。
私の命がこの世から儚くなったとして、日々は何も変わらず、朝日が昇り、人々の営みは繰り返され、日が落ちる。
居ても居なくても変わらないのであれば、意気地なしが世界の片隅でひっそりと生きながらえたくらいで何も変わらないだろう。
濡れた足が乾き、纏わりついた砂が剥がれていく。
私の中で滞った澱のような暗いものは、砂のように剥がれはしないが、凪いだ心にやわらかく抱いて、もう暫くはこの生にしがみついてみようかと思う。
*夜の海**
夜の海
とある三兄弟のお話。
三男より。
砂に塗れたサンダルを脱いで、打ち寄せる波に足を踏み入れる。ひやりと冷たい水の感覚が足の裏から腰のあたりまで走って、鳥肌が少し立つ。足元に目線を下げて、寄せて帰る波が自分の足で白い泡を立てる様をひたすらに眺めていた。
夜風が潮を含んで、己の背後に聳えるコンクリートや金属でできた手すりやら窓枠やらに吹き付ける。そうして、長年あり続けた人工物達はところどころ錆び、頼りなさを醸し出す。それがなんだか似つかわしい。
今は真夜中。コンクリートで舗装されただけの、ひび割れ段差ができ、舗装の意味を成さない道をわざわざ通って、こんな辺鄙な海辺にまで来る人間は珍しく、己以外に見たものといえば、騒々しくそこそこの人数を連れたバイクの集団と、少々粋な外観をしていた自動車一台であった。
何故己はこんなところに来たのか。
......誰も居ない浜辺に、服が濡れるのも構わず座り込む。はじめに、水に足をつけた場所よりも随分と離れた場所に、どっかりと座り込む。頭上に目線を上げれば、流れる微かな雲と、半月。それに星々。己が愛してやまない空が、真夜中という言葉で彩られ、また違ったら美しい様相を醸し出している。
これだ。これだけが己がここに来た意味である。
海。真夜中。そして空。これだけがここに来た理由なのだ。どうせ寝る事の出来ない夜、月が沈むまでこの時間を、有意義に過ごす為にここまで来た。空は良い。
ズボンも下着もびっしょりになり、もう手遅れだと思いながらも、頭から足先まで充足感が満ち溢れる。立ち上がり、視線を海面へと移す。月が浮かんでいる。波に揺らいだ月が、水面に映し出されている。
今日は良い夜だ。潮風に塗れてベタベタする髪も、しっかり濡らした服も、それすらも良い夜の一部になったのだ。