『夜の海』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
昼の海が青いからといって、海は青いのだと思ってはいけない。夜の海が黒いからといって、海は黒いのだと思ってはいけない。その青も黒も、ただ空の色を映しているだけなのだから。透明であればあるほど、何を映した色なのかを見失ってはいけない。あなたも、私も。
/お題「夜の海」より
「夜の海」
静かなこの私だけのセカイで
ただただ穏やかな漣だけが私のセカイを
彷彿とさせ、支配していく。
この私の為の、私だけのセカイでの
"夜の海"は、くらくらするほど美しくて
この私のセカイでは、
この目まぐるしい苦しい世界では
私のセカイは赦されなくて、
そうだとしても、このセカイもこの世界が無いと
生きていけないと言うとしても、
どちらの"セカイ世界"でも、
"夜の海"は綺麗だから。
だから、だから今でも貴方は生きているのでしょう?
夜の海には、闇が潜む
月光以外の灯りは消え去って
新月に夜にはより一層
隣並ぶ君の温もりを確かめたくなる
海へ運ばれる優しい風に
2人の隙間を走る風が
その音が段々小さくなるように
1日で1番長いこの時間が
もっと長くなってくれないかなと願いたくなる
夜の海?好きだよ。
このまま頑張ったら、誰も何も知らないうちに消えていけそうで。
夜の海
波打ち際をゆっくりと裸足で歩く。時折足が海水に浸り、波が足の下から砂を持ち去って行く。
街の喧騒と明かりは遠く、僅かな街灯の光と波の音が辺りに満ちていた。
片手に持ったサンダルを揺らしつつ歩く。白いワンピースがひらりと広がる。
行く先はかろうじて明かりが届くだけの暗がりだ。特に目的も無く歩き続ける。
「そろそろ帰るか?」
後ろから声がかかる。てっきり浜辺の入り口にいるのかと思っていたら、ついて来ていたらしい。
「うーん、もうちょっと」
なんとなく答える。
「ならせめてUターンしてくれ。あっちは暗い」
危ないということだろうか。言われた通り振り返り、彼を正面から見つめた。
あちらもサンダルを片手に、Tシャツと七分丈のパンツを着ている。こちらを見て、なんだろう、笑っている。
「どうしたの?」
「いや、なんでも」
答えになってない。また笑っている。
「海に引き摺り込んでやろうか?」
「あはは、止めてくれ」
とうとう声を上げて笑い出した。
「何がそんなに面白いの?」
そう問うと少し苦笑して、やっと白状した。
「お前と、2人だけの世界に来たみたいで」
「この海が?」
「そう、2人っきり」
仄かに赤く染まった顔でそう言われるとやけにむず痒い。あまりのむず痒さに、彼の腕を掴むと真っ黒な海に2人で飛び込む。
彼の悲鳴と水飛沫の音が辺りに響いた。
※内容が暗いです。
※こちらはフィクションです。自殺を促すような意思は一切ありません。命大事に生きてください。
月夜の光に照らされて、ゆらゆらと煌めくその水面が、こちらにおいでと甘く囁く。
まるで人魚の歌声のように、柔らかで魅力的な波音が、ここが私の故郷だと優しく諭してくる。
そこに行ってはならないと、砂浜が足元に絡みつき、地上に戻れと訴えてくる。
けれど、それでも───。
……母なる海でゆっくりと水の泡となりて、海の藻屑となりてこの身を終えたほうが、地上の塵芥として生きていくよりマシでは無かろうか。
この世を生きるのに、自分は不出来である。
それならば、すべてを優しく受け止めてくれる海に縋り、その身を任せてこの世を去るべきでは無かろうか。
遠い、遠い月が、目の前でその姿を揺らめかせ、妖艶にこちらにおいでと手招きをする。
今ならこの月ですら、我が手元に置けるのではと、その身を前に乗り出すと、足は宙に浮いたように軽やかになり、ザブンと大きな音がした。
月光を辿っていけばいくほど、地上よりは軽やかさが増す一方で、緩やかに体の意志と温もりが奪われていく。
地上よりも冷たい故郷は、私を抱きとめようと足を掬って、私を転がしてみせた。
私のすべてをすっぽり丸め込んで、まるで赤子が揺りかごの中で揺蕩うように、静かな波がゆっくりとこの身を揺らし、自分の元から地上へ戻ろうとする空気が泡とってなって子守歌を残していく。
寒く底の見えない深淵が私を後ろから抱きかかえ、地上の水面がそんな私を嘲笑うかのように、元いた世界の美しさやきらびやかさを照らし出す。
ああ、結局、こちらも生き辛いものであったのか───。
全てを悟った時には、一寸の光も見えず、静寂と闇だけが私の元に残った───。
─────【夜の海】
お題「夜の海」(雑記)
……だめだ自殺とか死体とか暗い発想しか出てこない。海なんて泳ぐものじゃなくて見るものだよ!!!(夏は海沿いの同人誌即売会に行っていた経験者)
同人で小説を書いている(一応オリジナルでも書いているけど最近サボりがち)から、前のジャンルで書いた小説を思い出した。
登場した時点で鬼籍に入っている姉と、主人公の弟が二人で海に行く話。
二人とも歌が好きだからって事で、作中で既存曲の替え歌を歌わせた。死ぬ姉には暗い歌、残される弟には明るい歌を選曲。
あと、夜ってわけではない(はずだ)けど、題名だけで買った有栖川有栖『海のない奈良に死す』って小説も思い出した。
奈良出身だからです。表紙のデザイン上半分にゲッティイメージ(って写真素材サイト)が使われているとのクレジット表記にびっくりした。
ちょっと鉄道よりだから、鉄道好き(厳密には貨物系の模型鉄なんだけど、乗り鉄でもある)な弟にも勧めてみれば良かったなと今更思った。
有栖川有栖は中学の頃に読んだ時は挫折したんだけど……あれ題名何だっけ。
以降で推理小説二冊について書いているけど、特にネタバレとかはしていない、はず。
パンゲア大陸ぐらい覚えているだろ……と登場人物に突っ込みたくなったのは内緒。この本でジャックダニエルってお酒に興味が湧いた。
後年、甘過ぎて飲めないと友達からジャックダニエルのハニーを譲られて飲んでみたけど、お酒なんて最終的にどれも苦い気がする。(それをアルコール成分と呼ぶ)
なんでこの小説に夜のイメージがあるんだろう。二人目の被害者が見つかったのが夜だった気がするけど、同じく奈良を舞台にした、西村京太郎の十津川警部シリーズ『南紀白浜殺人ルート』と混ざっている気がする……。
こっちはめっちゃ地元近くの駅が出てくる上に、シリーズ中でも珍しくちゃんとした時刻表トリックが使われている。ドラマも見てみたいんだけど、何せ家にテレビを置いていない。(実家には多分放送を録画したDVDがあるはず)
海のない奈良〜は海で見つかった被害者がどこで殺されたか、南紀白浜〜は犯人がどうやって時間を捻出したかが主題。二冊とも奈良と和歌山が舞台で、電車が出てくる点が共通している。
未だに思い出すのが、海のない〜で主人公が電話を掛けた時に「もしもし」と出た相手に対して「子供っぽい」だか評する場面。
主人公(作者)が想定する正解は「はい、○○です」とかか? と考えるんだけど、人の通話を聞いていても、仕事じゃない電話は第一声が「もしもし」の人の方が多いよね?
まあたまに「はーい」の人もいるけど。
夜の海の話に戻る。
……やっぱり不穏な空気がするなぁ。
そもそも夜に海行かないでしょ。危ないし。
物語で夜の砂浜で手持ち花火をやる場面が出てくるけど、日中に海水浴がくっついてくるせいで縁がない。本名に海が入っているけど、海は泳ぐ場所じゃない。
……ホタルイカ漁だったか、夜に船を出して、舳先につけた明かりでおびき寄せる漁があったけど。(検索したら違いそう……。何だっけあれ)
釣りも夜中がよく釣れるって言うよね。今日職場で他の人達が釣りの話をしていて思い出した。前の職場のでも釣りが趣味な人が多くて、某自動車会社の社長(現会長)に遭遇したって経験を聞いた。
吉住渉の漫画『ミントな僕ら』で、デザインは好きなのに全然ヒットしないから使えないルアーをキーホルダー代わりに使っているってエピソードが出てきて、釣りとか全然しないのにデザインだけで選んだルアーをキーホルダー代わりに使っていた事がある。当時中学生。
こっちに出てきたのは夜じゃなくて早朝だった。
他は思いつかないから終わり!
自分は変?
自分は、高い所と暗い場所が嫌い自分はそんなに色々な事に興味を持たない性格なのでお出かけするときに何も興味を持たないから選ぶのがとても難しいそしておばあちゃんとお出かけ行ったとき遠慮はしてないのに
「遠慮しないの」とよく言われる
話し変わるけど自分は色々なアレルギーあるのに犬や猫もアレルギーなのに大好きだ。
これは本当です
「夜の海」
思い出してしまった。
昔夜の海に友達と一緒に
遊びに行った。
空が白んできた頃
私達は遠くの方にあった防波堤に
真っ黒なてるてる坊主が
ぶら下がっている事に気付いた。
私達はそのまま帰ったが
その日の朝その防波堤には
警察が来ていた事を
次の日に聞いた。
テーマ「夜の海」
ラムネ飲む 月明かりの中 夜の海
(俳句)
月明りに照らされた
夜の海を1人で見ると
虚しくなってしまうのは
なぜだろうか
「夜の海」
エモい文章にしたかっただけなんです。
いつも意味分かんない文章になっちゃう(笑)
虚しいって使い方合ってるのかな...
話が変わりますが..
もっと読みたい2000もありがとうございます!
ゆったり、楽しんで投稿してたら
もう、初めて投稿してから10ヶ月も経ってました。
10月1日から始めました。その日のことは
よく覚えてます。夕方に「なんかいいアプリない
かな〜」といろんなアプリをインストールしてました。
そしてこのアプリをインストールしたら
沼にハマっちゃいました💫
たしか、「明日もきっと」みたいなお題だったと
思います。(10月1日のお題)
明日もきっといい世界みたいなこと書いたような...
このアプリ始めてから、なんか想像力豊かに
なってきた気がしますᐢᢦᐢ
これからも投稿するつもりなので
良かったら是非、お読みになって下さい💕
夜の海、ってさ。なんであんなに惹かれるんだろうな?
どうしようもなく不気味で、ひどく昏いのに、見ているだけで段々と惹かれていく気がするんだよ。あの感覚、いつか、どこかで似た感覚を覚えた気がするんだけど、何だったっけなぁ……?
ま、流石に実際に入ったりはしねえけどな。いや、本能が警告するんだよ。あれに近寄ってはならない、ってさ。どれだけ惹かれようと、本能の警告に逆らうほど、俺は馬鹿じゃないつもりだよ。
今夜も俺は海をただ眺めている。
嗚呼、この感覚は。漸く分かった。死に惹かれているときの感覚に酷似していたんだ。俺を惹き付けてやまない、夜の海に潜む何かの正体はおそらく、この世からの離岸流。一度流されたら最期、もう戻れない。
《夜の海》
月明かりが反射して
キラキラ輝く水面
希望を胸に
夜空を見上げる
わかば
━━━
《夜の海》
闇夜のなかに
聞こえる静かな波の音
まるで私の心の中のよう
あおば
【夜の海】
あなたの決断が、いつかあなたを救うように
私は黙ってその時を待ちます
あなたの決断を、私は褒め讃えたい
よくやった、よく決心したと
むずかしい決心だったろう
弱さと強さのバロメーターに怯んで
なかなか判断を下しにくかったろう
夜の海に飲み込まれる前に、
あなたが踵を返すことを選んだのだと信じる
私には、そんなあなたの後ろ姿が見える
夜の海は静かだ
さざ波だけが響いて 辺りは深く眠っている
白いワンピースとサンダルだけで砂浜を1人歩く
1日のうちの邪念も憎しみも何もかも海に流す
ザパーン
カラン
何だろう 音のした方へ足を運ぶ
「これは……」
よくドラマとかにある瓶と手紙 だ
コルクをポンッと取って手紙を見てみた
「……この手紙を受け取ってくれた人へ
あなたにささやかなプレゼントを贈ります」
プレゼントって何だろう
そもそも私が手紙を受け取ったこと
なんて分からないだろうに
カラン
「何か……入ってる?」
貝殻だ
それは純白の貝殻で
見とれてしまうほど綺麗だった
…………………。
キラッ
「ん眩し、」
灯台の灯りが何かに反射したのだろうか
「わっ……」
赤く透き通る石を見つけた。
少し考えて……
さっきの手紙と一緒に瓶の中にいれた。
「また誰かの手に渡るといいな」
ザパーン
流した瓶が海に呑まれていく
静かな夜の海のどこか、誰かの手に渡る。
わだつみの こえはまだ届くか
漁火が灯籠に変わる 終戦記念日
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脳内BGMは元ちとせさんの「ワダツミの木」
終戦記念日って盆の最中にあるんだなと、改めて感じています。地獄の釜の蓋もあく明日16日だけでなく、15日も休んでおられる漁師さんもおられるでしょう。盆の送り火として、海へ灯籠流しをされる地域もあるとききます。
私が本で読んだあの「きけ わだつみのこえ」を書いた人々も現世へいらしたりしたかしら。
ずっと戦前ではなく戦後でいたいよと心の中で呟いて、旅行先でもあまり出ない夜の海に思いを馳せていました。
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冬にしか見られないらしいのですが、空の氷の粒に漁火の光が反射する漁火光柱というのがあるんですって。いつか夜の海の空で見えたら良いな。
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地獄の釜の蓋があくという慣用句で、地獄の釜は蓋をせずに咎人を煮るイメージがあるので、いつも違和感を感じています。
地獄の釜の蓋という別名が雑草だと思っていたキランソウについているのを初めて知りました。万能な薬草で、地獄に行きかけの病人も現世に帰ってくるからだそうですが、これは使わないから蓋をするわけで、使わないときに蓋をあける慣用句とは反対のニュアンスだよね?と頭を抱えました。
これ、時間経てばどっちかわからなくなるやつですね…。
友人の葬式が終わったあと。何となく海を見にきた。
真夜中の、だれもいない海。
暗い、暗い海。
何となく、友人に似ていた。
目をつぶって、波の打ち寄せる音に耳を傾ける。
アイツとは、この波みたいに、気づかぬうちに離れては、また知らぬうちに元の場所へ戻っている。そんな距離感だったように思う。
会えば言い争ったり喧嘩したりが日常茶飯事だったが、自分にとってはそれがちょうど良くて。
気づいたら、その日常の中で、確固たる信頼関係が築かれていた。
その信頼を壊したくなくて、アイツにむけてはいけない想いが芽生えてからは、それを必死に押し殺して接してきた。
ただ一緒に生きていければそれで良かったのに、まさか、今死ぬなんて。しかも、アイツが先に。
近くにいたときには押さえられていたあの気持ちが、いざ離れてからは溢れてきて止まらない。
会いたい。
会いたい。
「……」
不意に、波の音に混じって、名前を呼ぶ声がした気がして、目を開けた。
声の主を探すが、そこには真っ暗な海があるばかり。
でも、なんだか、そこに『いる』気がする。会える気がする。
…会いに行こう。会って、この気持ちを、今まで抱えていた分の「だいすき」を全部吐き出すんだ。
そうして気づけば、夜の海に身を沈めていた。
【夜の海】
【夜の海】
夜の海は
朝の海や、昼の海にあわず
悲しそうに見える。
夜の海
静かだけど波の音が聞こえてきそう
真っ暗だけど輝いて見えそう
敵にも見方にもならずに寄り添ってくれそう
夜の海
暑すぎて
日が沈んでから
出掛ける毎日だけど
そうか
海も夜行けば良かったのか