『声が聞こえる』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
#声が聞こえる
昔から僕には聞こえちゃいけないモノの声が聞こえてた。
ほとんど何を言っているかは分からないけど、時たまか『殺してやる』とかの強い恨み言は聞こえたりするけれど。
ほら今も、僕を殺そうとするモノの声が聞こえる
「声が聞こえる」
目をこらせば
耳をすませば
わたしのからだ 自分を手放せば
ただ ただ 地球に寄せてみれば
木々の聲の
地中で眠る蝉の蛹の
鳴かぬ蛍の 怯える蛇の
じっとこちらを見る梟の
見上げれば 地球を見守る星の
私を凍えさせる月の
瞬きをして涙を流す星の
胸に刺さる明日の太陽の
すべての 声が聞こえる
聲が きこえる
「声が聞こえる」
【お題:声が聞こえる】
声が聞こえていたのに
聞こえていないも同然だった
そんな魔がさしたような瞬間が
生きている間に 何度か
人には あると思う
手塚治虫の「火の鳥 鳳凰編」
生まれ落ちてから
孤独と不運の境遇を
負わされたかのような我王
やがて そんな彼に
温かく寄り添う存在ができるが
我王にも
その逢魔が時は やってくる
私たち人間は 悪いことに
真に自分を
思ってくれている人の言葉よりも
思惑を持って
近づいてきた人の言葉の方に
飛びついてしまうことがある
激しい動揺は 冷静さを失わせ
猜疑心と怒り、
悪魔のような衝動を生みやすい
そんな経験があるのは
きっと私だけではないだろう
――聞こえる。
私を非難する声が聞こえる。
気持ち悪い、って。
お前に生きる価値なんかない、って。
思わず耳を塞ぎたくなった。
でも出来なかった。
全て向き合わなきゃいけないから。
「どんなに辛くて苦しくても、嫌なことから逃げるな」
誰かの言葉。
「いつかお前が見返す時が来る。だから、じっと堪えて待っていろ」
今はその言葉を頼りに生きている。
〜声が聞こえる〜
声が聞こえる。誰の?
私には、誰の声も聞こえない。聞きたくないから聞かないんじゃなくて、本当に私の耳は聞こえない。
生まれた頃は聞こえていたけれど、今はもう聞こえなくなってしまった。
そんな私は、中途失聴者というのだろうか。
耳は聞こえないけれど、それ以外は、他の人と何も変わらない。
トントン。
私の肩を叩いた人。
「おはよう。待った?」
口をはっきり動かして、手話を使って話しかける彼。
私の為に手話を覚えて、私の世界を感じてくれようとする人。
でも、私の世界は、彼の見ている景色と何も変わらない。変わらないの。
「おはよう、待ってないよ」
私は普通に声を出して会話する。
中には声を出さず、手話だけで会話する人もいるけれど、私は意地でも声を出す。
間違えていようが関係ない。
もし間違ってしまっても、優しく正してくれる人としか付き合っていないと思ってる。
強がりで意地張りな私のくだらないプライド。
それに、彼は気づいていない。
彼は、私の為に手話を覚えてくれたけれど、
私は口の動きで会話はわかる。
百発百中なの。
でも、彼には秘密。
彼の手の動き、綺麗な指先、大きい手のひら
ごつごつと骨ばっていて、血管の浮き出てる手。
その全てが好きで、そんな好きな手を使って手話をしている彼が好き。
だから、もう少し秘密にするの。
私ったら、性格悪いね。
樹海。自殺の名所として知られるこの場所に行くと、至る所から声が聞こえた。成仏できていない人の声は、どこか悲痛なものであった。
やはり仲間を呼ぼうと死にたくなるようにさせるのか、この場所に来ると気分が沈む。こうしてつい死んでしまって、成仏できずに仲間を呼ぶという 循環に陥ってしまうのだろうな、とぼんやりと思った。悪いこととも良いこととも思えないけれど、わたしが感じたのは恐怖であった。
「はしゃぎすぎるな」。わたしの人生のモットーだ。楽しむのも悲しむのもいいけれど、楽しみすぎて周りを見えなくするなというだけの、しょうもないモットー。
はしゃいでしまいそうな気持ちを抑えるために、樹海に来る。そうして、気分を落としてから生活に戻る。何度繰り返しただろう。いつのまにか、声は聞こえなくなっていた。
と、一言だけ声がした。
「おまぇ、全然死んでくれへんやないけ」
なるほどな、とわたしは思った。
#声が聞こえる
声が聞こえる
こんな時に声が聞こえることはあるだろうか
誰もいない部屋 リビング 寝室で聞こえるだろうか
この正体は幽霊なのかお化けなのか?
その正体はお楽しみに…
声が聞こえる
【声が聞こえる】
真っ暗な洞窟の中を、手元のランタンの明かりを頼りに歩いていく。まるで迷路のように入り組んだそこへ入る時には、いつも義兄が一緒だった。洞窟の管理者を務める一族に生まれたあの人は、小さな横道まで含め複雑怪奇なこの洞窟の構造を完全に理解している。鉱石でも薬草でも、いつだって迷うことなく欲しい素材の場所まで俺を連れて行ってくれた。
孤児だった俺を、なんの気まぐれか拾い『弟』として育ててくれる人。盗みも脅しもどんな汚いことでもやって生を繋いできた俺からすると、どうしようもないほどに馬鹿げた善人。
いつもニコニコと笑っているあの人の苦しげな呼吸を思い出し、採取した薬草を詰めたウエストポーチをギュッと握りしめた。どうにか目当てのものは手に入れたけれど、帰り道がわからない。だけどそれでも、一刻も早く帰らなければ。高熱に浮かされながらも、俺を安心させようとするように「大丈夫だよ」と微笑んだあの人の元へ。
気持ちだけが焦る中、どれだけ暗闇の中を出口を探して歩き回ったか。喉が渇きを覚えてきた頃になって、不意に遠く響く誰かの声が俺の鼓膜を揺らした。
耳を澄ませる。必死に俺の名を呼ぶ声が聞こえる。男性としては少し高めで甘い、あの人の声。
「っ、兄さん!」
大声で呼び返し、声の聞こえた方角へと走った。貴方の声はいつだって俺の道標だ。走って、走って、走って。
「馬鹿っ……! 何で一人で洞窟に入ったりしたの……!」
目の前に光が差し込んだ瞬間、勢いよく体を抱きしめられた。触れた肌が火がついたように熱い。
「無事で良かった……」
まだ熱が下がっていないのに、それでも貴方は俺のことばかりを心配する。安堵したように呟いて、そうして糸が切れたようにその場に座り込んだ。
「……ごめん、なさい」
じわりと視界が滲んだのは、ようやく洞窟を出られた安心感からか、それとも結局貴方に無理をさせてしまったことへの不甲斐なさからか。大きな背中をギュッと抱きしめて、俺は滅多に口にすることなんてない謝罪の言葉を囁いた。
どうしても気持ちが晴れなくて
車を走らせた
行く方面は横須賀の方
海岸線を好んで走る
いつもの駐車場に車を停めて降りた
波の音が聞こえてくる
ネオンを反射させ揺れる海を眺めたら少し
気持ちが落ち着いてきた
ようやく自分の心音も聞こえてきた
君を誘えばよかったと今ごろ気付く
「馬鹿ね」って言う君の笑顔を思い出す
声が聞こえる、海が聞こえる
三叉路では、はよ行けま…
天気が良いと、ママどっか行こっせ
入院中は、ルーと遊んでね
具合が悪い時も、ママとどっか行く
今もその場面で、聞こえてる
一人で、あっそうか
私にない部分を穴うめしてた人
だいぶ長くやってもらった
楽しかった
これからも心にいつまでも
生きている間ずっとここに聞こえているよ
舞
声が聞こえる
わたしの名前を呼ぶあなたの声が聞こえる。
なんて幸せなんだろう
俺には幽霊が取り憑いている。
顔をはっきり見たことはないが、長い髪、少し小柄な体型からして、女の幽霊だろう。
特に何か悪さをしてくるわけではない。
ただ、急に暗闇から現れたり、ふと顔を上げると離れたところからこちらを見つめていることがあったり、夜目が覚めるとじっと枕元に立っていることがあるくらいだ。
最近は慣れてしまって、髪に隠れた顔が可愛いといいなぁなんてことを思っていたりする。
そんな幽霊の声を、今日初めて聞いた。
何かぶつぶつと呟いている。
俺のすぐ背後で、今も。
今までただ見てくるだけだった幽霊が何か言っている。さすがに少し怖くなった。
何だ。こいつは何を伝えようとしているんだ。
声はただずっとぼそぼそしていて、はっきりと聞こえない。言いたいことがあるならはっきり言え。きっと、こんなぼそぼそした小声だから怖いんだ。
出先の、一人になったタイミングで、俺は背後にいるであろうその幽霊にとうとう告げた。
「何が言いたいんだ! はっきり言えよ!」
すると、さっきまで薄らぼんやりしていたその存在が、はっきりと背中から右肩に頭を乗せているように感じた。いつもより高い位置にいるから、少し浮いているのかもしれない。
幽霊の頭がすぐ右にある。
思わずひゅっと喉が鳴った。
そして、幽霊は口を開いた。
「チャック開いてますよ……」
も、もっと早く、はっきり教えてくれ――!
『声が聞こえる』
こころのなかと
あたまのなかを
のぞいてごらん
おんなじなのか
ちがっているか
あちらとこちら
えらんでいきる
きょうもいきる
あしたもいきる
いつまでつづく
いつかはおわる
しあわせですか
たのしいですか
きいていますか
こころのおとを
『声が聞こえる』
うるさい
体の外からの騒音に
心の中からサイレンが鳴る
でも、
骨と肉と意識で濾過されて
自分の口からは
愚痴の一つも出ない
でもサイレンは止まない
※声が聞こえる
「声が聞こえる」
仕事中たくさんのタスクを抱えてしまったとき、焦りから冷静な判断が出来なくなることがある。
そういった場合は、効率的な仕事の進め方を思いだすために、もう一人の自分の声をよく聞くとよい。
●「他の人にやってもらえばいいんじゃない?」
→後輩に依頼できないか考える。後輩は験値が上がり、自分は次のタスクに着手できる。後輩が成長すればさらに別の仕事も依頼できるようになる。
●「集中力があるうちにやったほうがいいんじゃない?」
→疲れが溜まるにしたがって、集中力は徐々に低下していく。厄介なもの、集中力を必要とするものほど先に着手するとよい。
●「休憩したほうがいいんじゃない?」
→集中力はそれほど長く維持できない。ダラダラと続けず、30分に5分位のペースで休憩をはさみ、集中力を回復させた方が仕事は早く終わる。
これらを日頃から意識しておくことで、必要な時に自然と自分の声が聞こえるようになり、効率的に仕事を捌いていくことができる。
〘声が聞こえる〙
寝かせてよ…なんだか不穏ちょっと待て咳鼻水に線二本
私は必ず毎日行く場所がある。
母との思い出が詰まった場所だ。
母は時間があれば幼い私をそこに連れて行って一緒に散歩したり、座って景色を眺めたり、話したりしていた。
そんなひと時が楽しくて、毎日毎日母に
「行こ行こ」
って言っていた
だけれど毎日なんて続かなかった
8年前に両親は離婚した
母も父も家から出て行った
母は私が寝ている間に出て行ったみたいで今もどこにいるのか、何をしているのかなんてわからない
父は1か月ほど一緒に過ごしたが親戚に預けられ父も私の前から消えた父にも親戚にも何度か身元を聞いたが流された、親戚の家に行ってからも両親の身元を沢山聞いたけれど何も答えてくれなかった、
私は当時幼いこともあり薄々としかその時の記憶はない
だけれど唯一母との散歩、お話しだけは鮮明に覚えている。母の声もはっきりと、
会いたい、凄く会いたい
またお話し聞きたい、一緒に手を繋いで歩きたい
私は毎日学校の帰りや散歩途中に母との思い出の場所に訪れる。だってあそこにいけば母の声が聞こえるから
私に話してくれた話、私と母だけの話が全部聞こえる
母がすぐそばに感じる
私は毎日会いに行く、母の声を聞く為に
声が聞こえる
私の内から湧き出る声
どこからか止まらない
歪んだ声を秘めながら
みんなみんな生きるから
私も普通を着て笑うのです。
僕は音楽が好きだ
其のせいか、イヤホンをしていることが多く
人の声を聞くことなんてめったにない
人の声をあまり聞かない生活をしていると
此れが、妹の気持ちかなと思う
今日は夏休みが明けて学校だ
授業が始まった
人の声を聞くのは何日ぶりだろうか.....
# 131
電子音のようにいつまでも鳴り響く耳鳴り。
これは耳鳴りなのか。
自分の中だけしか聞こえないのか。
もしかしたら外から聞こえて来るのではないか。
同意を求めるべく周りを見渡しても、誰もいるはずもない。
しかたなしに目をつむり、安静にしてみる。
つけっぱなしのテレビからボソボソと話し声が聞こえてくる。
そろそろ壊れるのかもしれないと不穏煽るPCファン。
不意にがんばりだす冷蔵庫。
虫の音もいつの間にか秋の曲。
眠く、眠たく、まどろみ落ち沈む。
夜中に目覚めトイレに立つと暗闇に明滅する赤い光。
金庫の電子錠が電池切れますよ、と控えめに促す。
どうやら電池を新しくすれば耳鳴りに悩まされることはなさそうだ。
声が聞こえる