【お題:声が聞こえる】
声が聞こえていたのに
聞こえていないも同然だった
そんな魔がさしたような瞬間が
生きている間に 何度か
人には あると思う
手塚治虫の「火の鳥 鳳凰編」
生まれ落ちてから
孤独と不運の境遇を
負わされたかのような我王
やがて そんな彼に
温かく寄り添う存在ができるが
我王にも
その逢魔が時は やってくる
私たち人間は 悪いことに
真に自分を
思ってくれている人の言葉よりも
思惑を持って
近づいてきた人の言葉の方に
飛びついてしまうことがある
激しい動揺は 冷静さを失わせ
猜疑心と怒り、
悪魔のような衝動を生みやすい
そんな経験があるのは
きっと私だけではないだろう
9/22/2023, 11:17:35 PM