『声が枯れるまで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ふと、
今思えば、
いつも感情を押し殺し
言いたい言葉は出て来ない。
私の出す言葉に
人が傷付くかもしれない、
その事で、
ひとが離れて行くかも知れない、
まだ、
起こってもいない事で
不安になる私。
理不尽なことも、
悔しくても、
傷付いても、
全て
心の奥に
仕舞い込んで。
悔し涙を流す事はあっても、
声が枯れるまで
泣いたことがない。
思い切り、
叫び、喚き、
泣いたら
少しは
心が軽くなるのだろうか、
大自然の中に
身を置いて。
心のままに、
生きてみたいと
思うこの頃。
声が枯れるまで助けを求めていれば
誰かは振り向いてくれたのかな
『声が枯れるまで』
声が枯れるまで歌い続ければ、私は誰かの前で歌えるようになるのでしょうか。今日も震えた声、自我が崩れてしまいそう。
『声が枯れるまで』
お姉ちゃんおかえり!!
海外のホームステイから帰ってきた。何日かお姉ちゃんがいなかった。送っていく時は泣いたかよく覚えてないけど、迎えに行ってお姉ちゃんを見つけた時はウォンウォン泣いた。声が枯れるまで。お姉ちゃんも泣いてた。2人で抱き合った。
とりあえず無事に帰ってくてくれて良かった。
声が枯れるまで
あなたは泣き続けた…
そして…笑い続けた
複雑な気持ち
どう表現すれば
いいかわからない
でも…あなたは
どちらも感じ…
どちらも感じないの
曖昧で淡いもの
お題に向かうといつも、そのお題からイメージする映像が頭の中に広がり始める
ただここのところ、そのイメージに心揺さぶられ過ぎることが多くなり、文字を起こしていく作業が息絶え絶えになることも少なくない
恐らく私は憑依体質なのだと思う
分かりやすく言えば、頭の中が、心が、抱くイメージに乗っ取られてしまう…のだ
そのイメージに負けない体力と精神力が、ここのところ心許ないのだ
それでも今回のお題だけは、乗っ取りと闘いながらでも書き残さねばならないと思う
「声が枯れるまで」のイメージは瞬時に頭を過った
それは、先日の能登の豪雨で犠牲になった14歳の少女だ
一人留守番する中、豪雨や川から流入する濁流に家ごと流されていく恐怖
気丈にもその様子の映像を友人に送っている
どれだけの恐怖であったろう…
とれだけ「助けて!」と叫び続けただろう…
それこそ、声が潰れるほど叫んだに違いない
そしてまた遺された家族も、彼女を探し彷徨いどれだけ少女の名を叫んだだろう
声が枯れるまで何度も、何度も…
声が潰れても、出ない声で何度も、何度も
結局彼女の声は濁流に飲み込まれ、
その後の連日の家族の声も、積み上げられた汚泥の中に虚しく吸い込まれていった
後日、1キロ先の沖合いから漁師によって見つけられた少女
きっと彼女の懸命の魂の叫びが通じたのだろう
「お嬢さんは良く頑張りましたよ 褒めてあげて下さい」
とその漁師は彼女の父親に語りかけたそうだ
もちろん私は面識も無いし、彼女の声を聞いたこともない
それでも、生きていれば今頃運動会で大きな声を張り上げて元気いっぱいに声が枯れるまで応援していたかも知れないと、想像してしまう
残念ながら、彼女の声はもう二度と聞くことは出来ない
『声が枯れるまで』
俺には真似できないけれど
声が枯れるまで君を呼べばよかった
それでも君は
振り向いてくれなかっただろうけど
それでも俺は、
声が枯れてしまっても、
君を呼ぶべきだったんだ
あの時だけは
#声が枯れるまで
隠しておこう、手のなかにあったものが消えていったとしても、冷たく輝いていたそれが、そのうち重く温い痛みになったとしても
『声が枯れるまで』
失恋した、好きな人がいた1年片想いし、告白して付き合った3年間付き合った。
浮気された、3年目の5ヶ月目ぐらいから浮気していたらしい。
悲しくて悲しくて
カラオケに行って失恋ソングを歌いまくった泣きじゃくりながら、喉が枯れるまで
楽しかった私の3年間。
『声が枯れるまで』
人々を魅了してきた歌姫は為政者の寵愛を受けてただひとりのために歌うことを選んだ。貧しかった歌姫の家族を安定して養うための選択であったが、歌姫を想うものは数多く、自分たちから彼女を奪ったと逆恨みの感情を持つものもまた数多く存在した。屋敷に暴徒と化した人々が押し寄せたのは間もないこと。彼らは歌姫に要求を突きつける。
「家族の命が惜しければ、私たちのために歌い続けろ」
歌姫はみなの前に立って恐怖に慄きながら震える声で歌い始めた。しかしその時には歌姫を囲っていた為政者も彼女の家族たちもすでに亡きものにされている。なにも知らされぬ彼女は声が枯れ果てるまで歌い続けたが、かつて人々を魅了した歌声とは程遠いものを聴くこととなった暴徒たちは彼女に失望し、屋敷に火を放つという蛮行に及んだ。
「おまえにはもう価値がない。家族ともどもあの世へ行くがよい」
真実を知った彼女は声の出ぬ喉を押さえ、血の涙を流し、すべてを奪った人々を呪った。
それからしばらくの間、街には幻聴に悩まされる者が頻出し、そのうちの幾人かはそれが歌声だったと主張した。耳に直接吹き込まれているかのようにいつなんどきも聞こえる歌声にある人は怒り、ある人は怯え、やがてはまともではなくなって命を落としていった。焼け落ちた屋敷跡から数人分の骨が拾い上げられ、丁重に葬られるまでそれは続いたという。
【声が枯れるまで】
自分の喉から漏れるのは、ヒューヒューという音だけで。今更、もう、言いたいことなんてない。言い尽くしてしまった。
お前が、電話をかけたあの日、バタバタと、パジャマのまま飛び出した俺は、そのまま水溜りを飛び越えて、アスファルトを蹴って、無我夢中で、お前を探したんだ。
新月の夜で、ザーザーと雨が降っていて、この時期に走るのは絶対寒かったはずなのに、何も気づかないくらい、夢中になってお前を探したんだぜ。
なんであの時、俺に電話をかけたんだ。「さよなら」なんてお前が飛び込む直前に聞くくらいなら、知りたくもなかった。
探し始めて、一時間。救急車とパトカーが川辺に停まっているのを見た俺は、本当に、呼吸が止まった。
馬鹿野郎。
そして、三日経った今。目の前のたくさんの管に繋がれて延命させられているお前は、ようやく今日の朝になって目を覚ましたらしいじゃないか。
「…おがえり。」
「…何その声。」
今は、なんで死なせてくれなかったの、とか、もう会いたくなかったなんて、言葉を聞きたくなくて、側に寄ると、無我夢中に抱きしめた。
お前もごめん、なんて言いながら泣くものだから、二人して声をあげて泣いた。
俺の声はガラガラで、お前の声は頼りない。
でも、生きててよかったって、それだけは伝えたくて、泣きながらだけど、言っておこうって思って。
「いぎででよがっだ。」
大笑いしたお前のことは一生許さない。
愛される準備だけはいつもできていた。
愛してほしい人には愛してもらえなかった。
このすれ違いで人との関わりを断った。
もう眠りたい。また愛してほしくなる前に。
いつもいつも叫んでる
声に出さず心の中で
どれだけ訴えても
どれだけ拒否しても
変わることはないから
心の中で叫んでる
涙も声も心では
とうの昔に枯れ果てた
それでもいつ壊れるか分からない
傷だらけの仮面の下で
今日も虚しく叫び続ける
「声が枯れるまで」
夢にお前が出てくるのは久々だった。沖縄の海、行きつけのバーガーショップ、二人乗りの自転車、ゲームセンター、毎日顔を合わせた教室、学生寮の互いの部屋。どこに行ってもお前は声が枯れるまで笑っていて、俺も楽しくて仕方がなかった。
夢から醒めると俺は一人で横たわっていて、隣にはもうお前がいないことをまざまざと実感した。
お前も心から笑っているんだと、呑気に信じきっていた自分が心底憎いよ。お前の陰りに気づいていたはずなのに、大丈夫という言葉だけを信じて、きっとお前を取り戻す最初で最後のチャンスにさえ、俺は傍にいなかった。
声が枯れるまで叫ぶよ
この声が雨音でかき消される程 君の名を呼ぶよ。
そうすれば、まだ君に会える気がするんだ。
君の瞳に映った、僕を見るんだ。
僕の瞳には君が映っているかな? いや、映ってなくても良い。
君がいない世界なんて、僕には必要ないのだから。
始まりの日はいつも雨だったね。
だから私は雨の日が嫌いだった。
でも君と出逢ってからは、雨の日が好きになったよ。
この仕事長くやってるとね
声が枯れる瞬間って分かるんだよね
喉の奥でピリッと
あ、やっちゃったって
つまり、
酔っぱらいが限界を知ってるようなもんだよね
昔、師匠はこう言った
明日のことなど考えるな
声が枯れるまで歌え
そうしないと客席に届かないぞ
いや、枯れたらあかんやろ
だけど踏みとどまっては
情熱のなにやらは届かないのだろうな
そう、私は理性で動く
感動も、情熱も計算だ
それも技術
年数を重ねる毎に老練になり
冒険から遠ざかる
でもね、たまにライブを見に行って
若い歌手がとにかく暑苦しいほどの想いを
声の限りに歌うのをみて
技術や計算度外視に心を動かされる
この子は
天才じゃないだろう
秀才でもないだろう
でもだからこその剥き出しの想いは
私の心に痛いほど届いた
『声が枯れるまで』
「
あのですね、私の喉は一度も枯れたことがないんですよ。いや、嘘かも。覚えてないくらいの幼女時代に何度も潰していたかも。ま知らないんですけどもとにかく、私は覚えている限り一度も喉を枯らしたことがないんですよ!
……うるさい? ああすみません。あなたがどうにも麗しくて美しくて仕方ないもので。いやはや信じられなさそうな目をしていますな、さすが。私このような性格をしていますゆえ、よく嘘を疑われるものです。
しかしです貴方。すごく素敵な黒髪です。素敵なかんばせ、素敵なお身体。ああすみません下品でしたかね。
それから出で立ち、貴方の先程までの歌声も。
え?喉が枯れてしまって声がもう出ないのですか? 確かに先程の歌声はすごく細く儚いものでした……!私の大きな声とは大違い。そこに惹かれたのですがね。ああ失敬私語などいりませんな。
もし良ければ、私のためにまたこの岬で歌ってはくれませんか? 報酬はそうですね、この声が枯れるまで、あなたのために尽くすとお誓い致しましょう。
」
→答えのない問い
声が枯れるまで泣いて
本当に僕の声が枯れたら
ちょっとばっかり、
あなたの笑顔を曇らせることはできますか?
急に別れたいと言われた僕は
そんなことを思わずにいられないのです。
これは未練でしょうか?
それとも怨嗟でしょうか?
テーマ; 声が枯れるまで
「喉の酷使、アルコールによる影響、除湿機不使用による喉の乾燥、風邪による炎症。あと加齢。
まぁまぁ、声が枯れる理由は多いらしいな」
ガンとかポリープとかでも声が枯れることはあるのか。某所在住物書きはネットの情報を確認しながら、そもそもの声枯れの原因を探した。
風邪ネタに飲酒、季節的な保湿物語にカラオケも書けそうではある。問題は「実際に」書けるかだ。
「声枯れねぇ」
そういや、最近そもそも会話する機会自体減った気がする。物書きはここ数年の会話回数を想起する。
「声って、出さねぇと声帯が衰えるらしいな」
そういえば最近、声がたまに、かすれる。
加齢か。あるいは声帯筋肉の老化かもしれない。
「……まめまめまめまめまー……」
声が完全に枯れる前に、ボイトレか何かで筋力を回復したいが、どうだろう。
――――――
最近最近の都内某所、某職場の本店近くに、酒とおでんが絶品の「蕎麦処 蛇上分店」なる店がある。
深夜に手押し屋台での営業もしているという噂だが、さだかではない。酒ならなんでも飲む店主が、周囲の職場に生きる複数名の昼休憩を支えている。
店主は物静かだが、バイトがやんちゃで元気。
らっしゃいあせェ!8番卓天蕎麦2入りましたァ!
声が枯れるまではいかないが、張り上げている。
店主の静かさとバイトの元気のギャップが、名物といえば名物と言えなくもない飲食店であった。
さて。
「イヤガラシーな五夜十嵐の件から、約1ヶ月だ」
そんな蕎麦処、5番卓のテーブルで、大盛りの肉蕎麦などすすっている宇曽野という男。
「地味な嫌がらせを食らったようだが、あれから、どうだ。何事もなく仕事できてるか」
向かい側で真剣に考え事をしている親友、藤森に向かって、届いているんだか聞こえていないんだか分からぬ言葉を、それでも投げている。
「……」
パッ、ぱっ。 鶏ネギの温かいつけ蕎麦の、つけダレに七味を振りながら、藤森はどこか上の空。
勿論視線はタレを向いているのだ。
見えていないに違いない。
辛味好きでもないのに少々「振り過ぎ」ている。
まぁ、そういうのを食いたくなるときも、こいつにだってあるのだろう。宇曽野は見て見ぬフリ。
「一応総務には、五夜十嵐がこれ以上妙な真似をしないよう、言いつけてもらった」
経緯説明しながら肉を食う宇曽野と、
唇を真一文字に結び、時折七味を振る藤森。
「ただ、専務が妙な情報を仕入れたらしくてな」
藤森のつけダレを見なかったことにする宇曽野と、
宇曽野の声がおそらく届いていない藤森。
ぴたり。藤森の七味が止まった。
考えがまとまったらしい。
「うん」
数度、小さく頷いた藤森は、忘我のまま箸入れから箸を取り出し、蕎麦をつけダレにくぐらせて、
ちゅるり、真っ赤なつけダレから蕎麦を引き上げて空気を含みながらすすった。
「……っ!! が、ぐッ!げほ!ゲホッ!!」
喉をつかみ口をおさえて、ひとしきり咳き込んで――いや、むせたのであろう。
藤森はそれが収まってから、コップの水を一気に喉へ流し込み、卓上から2杯目を注いだ。
「無事か?藤森」
「だぶッ、たぶん、ぶじだどおもうが、げほッ!」
「つけダレ、変えてもらうか?」
「めいわぐが、かかる、だいじょうぶ、……っぐ」
「すいません。つけダレのおかわりを」
「うぞの、うその。いらない。だいじょうぶ」
ゲホゲホ、けほけほ。唐辛子が喉の「ひどいところ」にくっついたらしく、藤森は大惨事。
つけダレおかわりの名目で、バイトが情けをかけて宇曽野のオーダーに追加50円で応じている。
声が枯れるまでの量を藤森が投下する前に、気付かせてやった方が良かっただろうか。
宇曽野は赤い赤い方のつけダレから鶏肉とネギを救出しながら、藤森のコップに3杯目の水を注ぐ。
「何を考えていた?」
「ちょっと、きのうの、でぎごとを」
「昨日?」
なにやらまた、ひと騒動あったらしい。
七味を適度に払って、宇曽野は辛口の鶏肉を舌にのせた――なかなかピリピリしていた美味い。
勿論、適度な量まで七味を落とせばの話である。
フリータイムで
声が枯れるまで歌おう
同じ曲を何度も予約
他所からも聞こえる歌声
負けないように
声を張り上げる
梅昆布茶を飲みながら
帰りにのど飴買おうね
✴️187✴️声が枯れるまで