『哀愁をそそる』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
哀愁をそそられるのは、
大切な人とのお別れ!
とは、ちょっと違う。
というか、誰のかは
わからないけど、
私の別れではない
だって、私だったら
往生際が悪く、すぐLINEしちゃう
それでもって
既読されないことに
がっかりして、
途方に暮れてしまうのがオチだろう
そして、泣く!
哀愁の『あ』の字もない
美学の素養に欠けているのだ
きっと私に
『哀愁をそそる』のは…
互いに
偽りのない愛情を持つ
いい歳の2人が
致し方ない理由で別れ、
それでも、耐え、待ち侘び、祈る…
無情にも、季節だけが
移り過ぎていく
そんなことを
身近で目の当たりに
した時であろう
けど、
何とかしたくなっちゃう
まー
隙あらば、空の御膳の前にたたずむうちの猫。
その『哀愁をさそう』後ろ姿が愛おしくてつい甘やかしたらおデブになった。
毎年春にワクチン注射で動物病院に行く。
先生に「腹の肉が邪魔で触診できない」と言われた。可愛い可愛い私のお猫。
哀愁をそそる
「___だからね、わかった?」
「...はい」
ふと、何か行動を起こす時に一度、それが自分の中で許される行いなのか、誤った判断であるのかを思考する癖があることに気付いた。これまで無意識に行ってきたそれの意味を自分なりに解釈しようなんて七面倒臭いことはするつもりもなかったが、その起源となるであろう出来事に、心当たりが出来てしまった。今回はその事について、自分語りに付き合わせてしまうことになり申し訳ないが、今後の私自身の教訓とするためにも書き記していこうとおもう。
まず前提として、私はそこそこにやんちゃな子供時代を送ってきた。気性が荒く、我も強いため人とはよく衝突し、好奇心から後先考えない行動も多いため怪我は絶えず、お呼び出しを食らったことも数え切れない。その度に親はがみがみと私を叱りつけ、拳が飛んできたことも何度もある。怒られたその場ではしおらしさを見せつけはしたが、やはり親心というのは子供には伝わらず、私は性懲りもない粗相を繰り返してきた。しかしそんな悪童時代は私が何を血迷ったのか、文学なんてものに手を出してからはある意味でより質の悪いものへと変わる。今でこそ論破厨なる言葉があるが、それに近しい、言葉によって人に干渉することの愉しさに私は取り憑かれていた。悪餓鬼が悪知恵を手に入れた末路なんて、語るに及ばないだろう。私は放つ言葉の重みや責任を理解することなく、得たばかりの力を思うがままに振り回した。そこに思春期なんてものが重なってしまえば、後の出来事は必然でもあった。私は、超えてはいけないラインを犯してしまった。
人を傷つけてはいけませんよ。そんなの今どき道徳の教科書にだって載ってないだろう。だって、他人を無闇に傷付けるのなんて、後に何があるかわからない。それが社会的地位を失うことなのか、自己の理念に背くことなのか、金銭的な問題なのかはさておき、下手を打てば自分が不利になることは明白だ。なら、その損得が発生しない、或いは発生したとしてもある程度の温情を与えられる相手であるならばどうか。答えは簡単、害することへの躊躇いが曖昧になる。もっと身近な言葉で表現するとすれば、甘え、が生じるということだろう。今でも後悔してる、といえば安っぽいドラマか何かの独白のようで言葉の軽さに辟易するが、それでも私の人生に後を引くようなものであることは確かだ。
今思い返しても、出来事のきっかけだとか、細かい内容は思い出せない。それでも的確に人の嫌がることを口にすることだけは達者な私が、その時も的確に相手の心を抉ってしまった事だけは明確だ。私は、私の口走った言葉で、親を泣かせてしまったことがある。
だって、思いもしなかったのだ。自分の言葉には意味もなく、重みもまたなく。誰かを傷付けるような力なんて、本当はないんだと思い込んでいたのだ。ただ、目の当たりにされたくない事実を突きつけられた愚か者が、勝手に事実を受け入れなくて悲劇ぶっているだけだと、自分はそう嘲笑ってきたのだ。けれど、あの時の親を傷付けたのは、確かに私の言葉によるものだった。私にとってある意味神に等しい、絶対的な存在である親が、私の手によって揺るがされることなどないと、盲目的に信じていた。それがすっかりと崩れてしまった。ただ、親もただ1人の人間にすぎなかったことだけが、事実から目を逸らしてきた罪のように付きまとう。あの時の聞いた事のない悲痛な声と小さな姿を、一生忘れることはなく生きていくのだろう。
「そんな顔しないでよ」
そう言われてから20年、あの子はまだかえらない
僕には暖かい家もあるし、帰りを待ってくれる人もいる
あの子にはそんな場所はなかった
家に帰れば置き手紙と1000円札しかない
そんなあの子が唯一楽しみと言えたのは団地の子達とするかくれんぼだった
それなのに、、
僕が鬼になって最後にあの子を見つけることになった
茂みの奥から鼻をすする音がした
「ずっと続けばいいのに」
何度も呟いていた
何も知らないフリをしていつものように
「みーつけた」
あの子にあんな事を言わせてしまった
つい哀愁をそそられて、自然と涙が溢れていたらしい
あれからあの子とはかくれんぼをすることもなくなった
唯一の楽しみを奪ってしまった僕が許せない
僕はずっと待つよ
「おかえり」と言える日まで
「五条先生」
「…なぁに?」
「………なんでもないです」
哀しそうな顔だ
いつもだ
言えなくて口をつぐんで
話せばいいのに
我慢しないでよ
哀愁がそそるから
「ね、めぐ〜、大好き」
「……え、」
「なぁに〜?その顔??僕に見惚れた〜?」
「……はぃ、…見惚れてました。」
やっぱりめぐるが一番だね♡
今日も私はあの人の哀愁にそそわれる。
いつもあの人は他の人とは違った考え方で生きている。そんなところにどこかいつも哀愁を感じる。
君を恋しがるこの気持ちが街灯となって、君の周りを明るく照らすことだけでもできたらいいのに。
#91 哀愁をそそる
「哀愁」を「そそる」?
なんともな組み合わせに首を捻った。
そそる、ってこう…
グワッとくるイメージがあるんだが。
ほら、食欲をそそる、とか。
哀愁って、そんなにハッキリとした言葉だっけ。
私は探究心をそそられ、まだ見ぬ言葉を求めてネットの海に漕ぎ出した。
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そそる:ある感情や行動を起こすように誘う。
(例)うなぎ屋の前を通ると、蒲焼きのタレの匂いが漂ってきて、私の食欲をそそる。
そそられる:意識や欲求が駆り立てられるさま。
(例)私は匂いに食欲をそそられたが、今月の小遣いが残り少ないのを思い出し、なんでもないフリをして立ち去った。
哀愁:寂しくもの悲しい気持ち。
もの悲しい→なんとなく悲しい、うら悲しい。
うら悲しい→なんとなく悲しい。
(例)知らないおばさんが飴をくれた。腹を宥めるようにさする姿に哀愁を誘われたんだとか。表情は取り繕っていたが、手は無意識だった。この話を妻にしたら、哀愁をそそられて小遣いを増やしてくれやしないだろうか。ミルク味の飴を口の中で転がしながら、ないな、と即座に否定した。
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哀愁を感じても、なんとなく感じただけだから関わりにいかない気はするんですけどね。飴ちゃんパワーということで。
トントン、トントン。
夕餉の仕度をする音がする。
台所の小窓から夕陽の光が家の中を照らしている。
まだ、腰の曲がっていない祖母の後ろ姿を、幼いわたしが見ている。
トントン、トントン。
味噌汁の香り、野菜を切る包丁の心地よい音。
そして、夕焼けの色が温かくこの空間を包んでいた。
わたしは、祖母の背中に抱きついた。
トントン、トントン……。
包丁の音が止み、祖母のシワシワの手がわたしの頭を撫でた。
「もうすぐで、ご飯できるからね」
優しい声で祖母は言う。
トントン、トントン。
その祖母はもういない。
この包丁の音は、わたしが出している音。
拙い包丁の音色を奏でながら、わたしは夕餉の仕度をするのだった。
紅葉の季節になった。つまり焼き芋の季節だ。
この時期は彼女と別れた時期だからあまり好きでは無い。
丁度デートに来ていたもみじの綺麗な公園で。なんの前触れもなく別れを告げられ追いかける前に彼女は去って行ってしまった。
もみじがよく落ちる木が近くにあった。そのもみじは置いてかれた僕を慰めてくれているような気がして、ほんの少し気持ちが軽くなった。
また、落ち葉が落ち始める。
何故か目に涙がたまる。
『哀愁そそる』
金木犀の香り。
木の葉の落ちる音。
頬を撫でる冷たい風。
一日の半分を終えて「今年はあと何日、この感覚を味わえるのだろう」と零す。
ハロウィンの飾りが取り払われて、クリスマスの売り出しや年末年始の催しがちらほらと街並みに現れ始めた景色を眺めては感じる、漠然とした感想。
今年中にやっておきたい事を、考え始める事になる。
何故だか、そんな感覚に見舞われる。
お題:哀愁をそそる
金木犀の香り。日が落ちるのも早くなった。
大学からの帰り道、秋の香りがした。哀愁をそそる秋風と夕焼け。人肌の恋しい季節ってこういうことだなぁと身に沁みて感じる。
私には家族も、友達も、親友と呼べる人もいる。なのに寂しいって感じることがある。誰も私のことなんかわかってくれないって。
私は秋の香りが好き。
秋の香りは私にいつも寄り添ってくれる。
一緒に寂しがってくれて、大丈夫だよって心を軽くしてくれる。
【哀愁をそそる】
哀愁をそそる花束がわたしの目の前に置かれた
そして一人ずつわたしの前で手を合わせ泣いた
どうして泣いているのかわからなかった
涙を拭ってあげようとポケットに手を入れようとすると
腕は自分をなんの感触もなく通り抜けてしまった
3つ分くらいの駅の距離を久しぶりの君と一緒に歩いた夜は、もう冷たくなっていたとその時知った。私の知らない町で、君の目は輝いていた。
わたしにはりくしか居なかった。
現場からは以上です。
艶のある葉の表面から雨粒が落ち頭をもたげた
ゆっくり、薄く水分を失いその身は穴が開き
もう立ってもいられない身体中をさすって
ひらひら体はもう軽くなるはずだ
命を地球にこぼして行こうか
(哀愁をそそる)
哀愁そそる
難しい漢字ですね
漢字の通り
哀しき秋の心がそそる
個人的に秋は好き
哀しさはそそらないかな
秋の対は春だと思っている
冬へ向かう秋
やがては春から夏へ
雪は嫌いだけど
冬は嫌いではない
夏は苦手だけど
夏には夏の好きがあるだけ
秋に哀愁を感じるなら
きっと夏か冬が賑やかだからじゃない
それに秋より春のほうが
哀しさは多いんじゃないかと
秋は綺麗だと思う
#哀愁をそそる -53-
にじ色のクリームがこんもりのっかったカップケーキを、かじるふたりの息はあまい。ソファに向き合い、きみはひとくちほおばるたび、口づけがうんと甘くなりそうだと微笑み、目じりにちいさなしわを寄せている。永遠に続きそうなしあわせを切り取っているみたいで全部さみしかった。
アーケード商店街を少し抜けた先に
3軒の古本屋が 点在している
その一つが 終わりを迎えるという記事をみた
◇
大学の頃は足繁く通い
(今では月に数度訪れる程度だったけれど)
くたびれた本たちの背表紙と睨めっこをし
不思議なコレクションを増やしていった
本屋では見たこともない本が そこにはあった
◇
その日 店の親父さんのもとに
馴染みの人らが 次々にやってきていた
聞こえてくる会話の中から 病が 理由と知った
◇
三島由紀夫の選集や いつ読むかわからないエッセイ
官能的な文学に 多分知らない詩人の詩集を買う
閉店セールで 安かった
くたびれた紙袋に入れてもらった
哀愁漂う、くたびれた紙袋から出てきた本たちは
本棚に入らず 床の上に積み重なっている