『君の奏でる音楽』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
君の奏でる音楽は優しい音色で聴き心地がいい。
そんな君は私に演奏を聴かせてくれた。
いつも通り優しい音。
私だけが聞くにはもったいないくらいだ。
けれど次の日いつも通り空を眺めているとその日から君の姿は見えなかった。
どおして?と疑問にもう聴けないのかと寂しく思っていた。
それから卒業までずっと来なかった。
結局聞けなかったなぁ…、もう一度聴ければなんて思いながら今日で最後の空を眺めていた。するとその放課後聞き覚えのある音色が耳に入ってきた。あの音だ。もしかして、と思いその音色を辿ってついたとこは音楽室。
そこで私はいつも聴いていた。卒業と共に涙が出た。
もう一度聴けるなんて、、。そして演奏が終わるとその子は私に向かってこういった。
「待ったよ?」
そう、私が遅刻とかしたとき必ず言ってくれた最初の一言。その4文字は消えるようにその子は消えた。空が暗くなるまでずっとその子を探した。なんで、なんで?どこに行ったの?結局どこにもいなかった。
「ありがとう。」
その言葉をおいて私は音楽室を出た。
フィクションです。
あの日君の奏でる音楽は無音だった。
ピアノにはちゃんと触れているのに、僕の耳には届かなかった。弾き終わったあと僕の前に来てあの子は笑った。「どうだった?」と。僕は嘘をここで吐く訳にはいかないと思い、正直に「聴こえなかった」と答えた。するとその子は寂しそうに微笑んで言った。「やっぱ死者には現世の音すらも届かないんだ」と。そう言われ僕は思い出した、今から1週間前にこの3階の音楽室から飛び降り、死んでしまったことを。そう思っているとあの子は音楽室のドアの前にたっていて最後に僕はこう言った「君のピアノの音はとても綺麗だった。」その子は小さく微笑んだ。
君の奏でる音楽
ギィギィと木を擦るような音は騒音と言ってもいいと思った。ぼくはそんなに音楽の素養がない。音感も特にない。好きな音楽は…えーとこれだけはみんなに「えええ?」と言われるんだが、好きな音楽はパンクだ。しょうがないじゃん好きなんだもんぼくが好きなのはザ・ジャムだ。クラッシュもすげー好きだ。でもセックス・ピストルズは好きじゃない。下手で激しくてヤバけりゃパンクってわけじゃないとぼくは思ってる。それはそれとして君が奏でるバイオリンはひどい。面白いくらいひどい。むしろパンクだ。ひどくて特別で格別だ。こんな音他にない。ぼくは君の手を取る。ねえ。ひどいと言われるような音楽を作ってみないか。
「君の奏でる音楽」とかけまして
「カラフルな色をしたニンジン」と解きます。
その心はどちらも「音色/根色」がきれいです。
君の奏でる音楽の隣に在りたい
それが僕の最大の望み
君の奏でる音楽
わたしを癒してくれる
心を元気にしてくれる
君の奏でる音楽
わたしが
生きてる証
なな🐶
2024年8月12日1932
君の奏でる音楽がキライだ
もう聴きたくないよ
遠くへ逝ってしまった君を思い出したくない
でも君の奏でる音楽が好きだったよ
⑩君の奏でる音楽
君を好きになったのは
君の仕草や話し声
そして
君の指から
唇から
奏でられる
優しい音楽
〜君の奏でる音楽〜
音楽は不思議だ
その曲を聴けば当時を思い出したり
カラオケで歌えば必ず泣いてしまう歌があったり
人生の一ページを彩る音楽
影響は計り知れない
人が集まれば音楽はその場や人生を盛り上げる
最高のエフェクトにもなる
ステンドグラスが綺麗なチャペルのあるホテル
それが私の式場だ
挙式を終えた後、一同は小さな個室に移動した
親と兄弟、友人だけのいわゆるジミ婚と言うものだ
地味とは言うけれど、気心の知れた
大好きな人に囲まれた式は私にとって
心地の良い最高のものだった
その部屋には小さなカラオケ機がセットされていて
場の雰囲気で友人が歌で祝福してくれた
新郎新婦もなかば強引にカラオケを強制させられるのは
こう言った場では良くあること
美味しい料理に楽しい音楽
終始和やかなムードで時は過ぎ終盤
聞き覚えのあるイントロが流れると
父はおもむろに席を立ちステージに上がる
普段歌なんて歌わない父
驚く中、歌が始まった
少し音のズレた「乾杯」
私の胸に響き渡り、不覚にも泣いてしまった
結婚式の数日前に
「やっぱり結婚には反対だ」と言って
みんなを困らせたのは
離れることを寂しがってくれたから?
父から娘へ最初で最後の歌のプレゼント
テレビから「乾杯」が聴こえると
当時の風景が広がり、不器用な父の姿にまた胸を打つ
君の奏でる音楽は、今や世界で認知されるようになった。
独特なメロディと世界観が唯一無二だなんて言われているけれど、
俺には、そんな風には聴けなくて、
ただ新曲が出る度に、負けられるかって今日も踠いてる。
音楽はいつだって普段手の届かぬ心の奥先へゆっくり巡り、底を攫って綺麗に取り残された想いを繋いでくれる、そんな要素を持っていると常日頃思っている。
今日も落ち込んでいた所、とあるアーティストのピアノの音色に救われた。その音色はとても耳に心地よく、私の好きな人の持つ優しさに何処か似ているのは気のせいだろうか?
彼が何処で何をしていようと好きな事には変わりなく、やっぱり笑顔でいて欲しいし幸せでいて欲しい..願わくば、その人の側で日々一緒に笑って過ごしたい。
今日もそんな事を思いながら、祈って、歩いて彼を思う。
【君の奏でる音楽】
雪くんは歌が上手い。音楽の先生にもよく褒められていたし、通知表の数字はいつも5だった。風鈴の音に合わせて鼻歌をする雪くんは、恥ずかしげに眉をひそめる。
「栞ちゃん。先生に褒められることも、通知表の数字も、本質じゃないんだよ」
「本質?」
「そう」
雪くんは照れ隠しをしようとする時、少し大袈裟な表現を使う。それを追求すると雪くんはますます恥ずかしくなってしまうらしいので、私は大人しく雪くんの話を聞くことにしている。
「あれは協調性の指標だから。先生の意図を汲んで、狙い通りに動くことができたら、褒められたり評価が高くなったりする。実際の上手さとはまた違うんだ」
「雪くんはそれが嫌だったの?」
私が聞くと、雪くんは困ったように笑った。
「嫌というか……うん、嫌だったのかも。なんか、ずるい奴みたいだろ」
雪くんは、死んじゃってから少し素直になったと思う。前だったら私を嗜めていたところだから。
*「君の奏でる音楽」
(テーマのみ保存。後日投稿)
短編小説。
白と黒だけがそこにあった。音楽一家に生まれた君の家には防音室があって、その中心には立派なグランドピアノがあった。
昼間は彼女の母が窓を開けて風に当たりながら弾くという。でも私は夜中に彼女だけのために会いに来るし、彼女は夜にしかピアノを弾かなくて、夜にしか会わないものだから、残念ながらその体験はできていないのだけれど。
「どうだった?」と彼女は演奏が終わった後に私に訊く。
白と黒だけの鍵盤。君も白い肌に黒のパーカー。どこか物悲しい音を奏でる君は、まるでピアノの妖精や付喪神みたいだ。
ある日にいつものように彼女に会いに行くと、彼女は見慣れないパジャマ姿でピアノに顔を突っ伏していた。私がそれに慌てふためいたのは、彼女が大量に飲んだであろう睡眠薬がそこら中に瓶から落ちて散らばっていたからである。
私はどうにかしようと防音室から飛び出て、音を立てて彼女の家族を起こす。彼女の母親が少し怯えた様子で二階から降りてくる。咄嗟に私は身を隠す。すると扉が開いて電気がついている防音室に気づき、忍び足で中を覗く。
その後はあまり語りたくない。まあ、救急車が眩しい赤い光と大きなサイレン音を出してやってきたよ。気を失った彼女がどうなったのかは分からない。でも次の日の夜に彼女は防音室に来なかった。当然だろう。分かっていたのに私は来てしまった。
グランドピアノに座って窓の外を眺める。彼女の音色が無い。足りない。私は適当に鍵盤を押してみたりする。もう昔の感覚は忘れてしまったので、もう童謡くらいしか弾けない。
だんだん思い出してきて、カノンの最初とかを弾くことができた。それでも彼女には遠く及ばない。
「寂しい」
それだけが心を満たす。
*
私は、昔からピアノを弾いてきた。始めたきっかけは、母が自分が叶えられなかったピアニストという夢を子供に託したい、というなんとも身勝手な理由だった。
自分の心も体も成長していくうちに、ただ楽しいだけのピアノじゃなくなっていった。母からのプレッシャーが重くのしかかってくる。
自然とピアノが嫌いになっていった。
これで最後にしようという高校生の時のピアノコンクール出場で、客としていたのが現在の夫だ。
「君の音色は繊細で美しい。ピアノの音色と同じように君は美しい」と、なんともキザなセリフと共にプロポーズされた。
数年ほどかかったが、自分のピアノへの情熱が復活した。もちろん夫のおかげだ。夫は優しい。暴言を吐くし、時々手を出してくるが。とても優しい。
子宝にも恵まれた。とても可愛い娘だ。娘も、私の母のように強要はしていないが、自然とピアノの道を歩いている。最近では夜にピアノを弾いているところを時々見かける。
言い忘れていた。私がピアノを嫌いになった理由。それは、姉への劣等感があったからだ。いつでも私の一歩先を歩いていた。背中に指先がギリギリちょんとつくほどの距離にいて、もどかしかった。
私が高校1年生、姉が高校3年、姉は大学受験に向けて勉強漬けの毎日だった。それでも何故かピアノへの執着とも言えるほどの情熱は消えず、毎日弾いていた。当然睡眠時間は削れていく。
その情熱が羨ましかった。私にはそれほどの強いピアノへの思いは無かったから。
そんな中、姉は大学の筆記試験の帰りに事故にあった。即〇だったそうだ。
ああ、逃げた。私はまだお姉に手が届いてないのに。私が勝つところ見せてないのに。ああ、劣等感は永遠になってしまう。
*
彼女が居なくなって数日。私は暇にしていた。時々、透けた手で思い出しながらピアノを弾いたりするけれど。私が使っていたピアノは十年以上前と変わらぬままここにある。
私は成人前にあの世の人間となった幽霊。そしてこのピアノの付喪神と合わさった存在。何故か夜にだけ姿が見えるらしい。
気まずくて妹とは顔を合わせられなけど、可愛い姪っ子「彼女」とは仲良くしている。妹の夫(義弟)は、家族を大切に思っていない嫌な奴なのでいつか懲らしめようと思っている。
ガチャ、っと防音室のドアが開く。すると痩せこけた彼女と、それを支える妹がいた。妹は目を見開いて固まっている。一瞬心臓が飛び出るかと思ったけど、私は冷静を装って迎え入れる。
「おかえりなさい。ピアノ弾いてく?」
〈君の奏でる音楽〉2023/8.13
No.20
書いてたら自然と長くなって
途中でお題変わっちゃって遅れました。
昨日のお題ですが許してください。
制作時間、気づいたら
40分以上経ってた。びっくりした。
「ねえ、何か曲を聴かせてよ」
僕は彼女の奏でるピアノが大好きだ。
しなやかに動く指が鍵盤を弾く度に、僕をいろいろな世界へと誘ってくれる。
「そうだなぁ…」
彼女はしばらく思案していたが、鞄の中から真新しい楽譜を取り出す。
几帳面な彼女は楽譜をいつもきれいに製本している。しかし、その楽譜はまっさらなままだ。
つい最近購入したものなのだろうか。
「久しぶりに弾くから、上手く弾けなかったらごめんね」
そう言って、彼女は曲を奏で始めた。
柔らかく優しいが、どこか悲しい曲が紡ぎ出される。
美しくも悲しげな旋律で始まり、中盤は激しく、そして終盤はまた静かに美しい旋律が流れる。
最初の方の旋律は、どこか聞き覚えがある。
弾き終わると、彼女は静かに息をついた。
「とても素敵な曲だね。何て曲なの?」
「ショパンの『練習曲作品10第3番ホ長調』」
「…通称は?」
「『別れの曲』」
ああ、そうだった。ドラマかなにかで使われてたのを聴いたことがある。
「1年ぶりだったけど、上手く弾けてよかった」
「1年ぶり?」
「うん。…私が去年まで一緒に暮らしてた『よもぎ』、覚えてる?」
「…うん」
『よもぎ』は彼女の愛鳥だった。1年前に亡くなっている。その時の彼女は、ことあるごとによもぎのことを思い出して泣いていた。「犬や猫ならともかく、鳥でしょ?また買ってくればいいじゃない」と彼女に言った同級生に僕が掴みかかったこともある。
「今日はよもぎが亡くなって1周忌なんだ。それでまた楽譜を買ってきたの」
「また?」
「うん。ピアノに合わせて囀ずってくれることもあったから、お別れにこの曲を弾こうと思ったんだけど、途中で涙が止まらなくなって、楽譜をもって泣いてたら読めなくなっちゃって」
「…そうだったんだ」
「でも、今はこうして最後まで弾けるようになった。別れは必ずやってくるから、それを悲しんだ後は、一緒に過ごした思い出を大事にしようって思えるようになったんだ」
そう言う彼女の顔はどこか遠くを見ているようで、それでも晴れ晴れとしていた
風に乗ってピアノの音が聞こえる。教室で夕焼けを眺めていると軽快な音が聞こえてきた。
美空は今日、とことんついてなかった。宿題忘れは序の口、当番は今日だったし、先生に呼び止められ、させられた雑用は2時間に及んだ。
はぁ。今日は災難だったなぁ。なんか家に帰えるのもめんどくさい。家がこっちに来ればいいのに。自分で高校を選んでおきながら愚痴をつぶやく。何をするでもなく、夕焼けを見ていた。教室にはサッカー部や野球部の掛け声が響き渡っていた。なんか自分だけ不幸だ。そう思いながらもう一度ため息を吐く。
するとポロロンと音が流れてきた。なんの曲だろう。ビアノの音を聞くと、ただ流れる風もまるで意味があるようなそんな気持ちになる。ずっと聞いていたい。そう思いながら耳を傾けていると、音が止まった。
あ、もう終わり?もう少し聞きたかったのに、残念。諦めて教室を出る。明日に向けて勉強しなくちゃいけない。現実は甘くはないのだ。ふと歩いている途中で、廊下の窓から音楽室の廊下が見えることに気づいた。あれ?ここからなら誰弾いてたか見えるんじゃね。何なら弾いてってお願いできるんじゃね。目を細めて、伺うと見知った表情を見つけた。まさか御崎凜だったとは、思わずぎょっとする。御崎くんはピアノが似合わなさそうな活発な男子だった。いつもお昼ではバスケをやっていて、裁縫が死ぬほどできない。だから勝手に不器用だと思っていたのだ。それがまさかのまさかである。人には思わぬ一面があると聞いたことがあったが、まさか自分が発見することになるとは。今日は濃い一日だなぁ。そう思いながら。音楽室になんとなく足を向ける。いや、白状しよう。ぶっちゃけもっとピアノが聴きたい。だって今日一日本当に災難だったんだ。先生が雑用を押し付けたときなんて書類を床に投げ捨ててやろうかと思ったわ。このまま一日終わらせるかってぇの。要はヤケである。そのまま音楽室の扉をゆっくり開ける。御崎くんハッとしたように、ピアノから目を離した。
「あー、ごめんね。忘れ物しちゃって。御崎くんのピアノきれいだから、もっと弾いてて。」
忘れ物なんてない。だってなんて声かけるか考えてなかった。うん、馬鹿かな?やばい、忘れ物っていつの忘れ物だよ。今日、音楽の授業なんてなかったわ。心を忘れたってか。はい、馬鹿ー。ていうかぶっちゃけ消えたい。もう私は人間じゃない。スケルトンでいい。だから頼む弾いてくれ。でないと恥ずかしくて明日私休むから!さよなら私、南無三!
美空は勝手に死んだ。気にするな、高校生なんてこんなもんである。
「…なぁ、俺のピアノってそんなきれいじゃなくね?一回スマホでうまいやつ聞いたほうがいいと思うよ。」
美空の心は死んだ。とっさに声かけた内容を否定されたのである。もう灰になってから塵になって飛ばされたい。
「うん、ごめん、そうだよね。でも、私今日運がなくて、落ち込んでいたんだ。でも御崎くんのピアノ聞いてきれいだな。って思ったんだ。」
あかん、言っててめっちゃ恥ずかしい。でもここで恥ずかしがっちゃ負けだ。二度と聞けなくなる。それに私の黒歴史ができる。美空は恥ずかしさのあまり、顔が真っ赤だった。
「…あー、わり。ありがとうな、俺のために言ってくれて。…ピアノ聞いていくか?」
「うん、聞いていこっかな。」
小さな声でありがとうといえばおぅと言って恐る恐るビアノを弾きはじめた。優しい、惚れるわ。ふと御崎くんの顔を見ると顔がめちゃくちゃ赤かった。耳も真っ赤だ。美空の心はめちゃくちゃうるさかった。だがそんなこととは関係なくピアノの音はぎこちなく続いていく。しばらく聞いているとピアノに集中したのか緩やかな音になっていく。あ、きれいな音。風が緩やかに流れて、穏やかな気持ちになる。ここだけ空間が切り離されたみたいだ。
あぁ今日は本当に一日が濃ゆかったなぁ。そう思いながら美空は静かに目を閉じた。
いちばんに浮かんだのは彼のことだった。
制服を身にまとい、まだ青かったわたしたち。
放課後、きみが体育館で奏でるピアノの音色をこっそり聴くのが日課になっていた。最初は体育館の外から聴いて、一体どんな人が弾いてるのか気になった。だんだん君に近付いて初めて君と目があった。驚いたような焦ったような顔をして「すみません、すぐ帰ります」なんて逃げ出そうとする君を「待って。もう少しだけ聴かせて」と、少しゆとりのある袖を掴んで離さなかった春を覚えている。
それからは、彼の横顔を眺めながらピアノの音色を聴く日々が続いた。ふたりだけの時間、熱気のこもった体育館、手を伸ばせば君に触れられるくらいの距離。高鳴る鼓動をかき消す蝉の声に、少しだけ感謝した。
ピアノがなくても、わたしは彼の隣にいるようになった。
手を伸ばさなくても君に触れられる距離。たまに触れ合う指先と、交わす視線。秋の始まりを感じる肌寒さを君のブレザーが覆う。君の香りに包まれながらみた紅葉は、燃えているように鮮やかで美しかった。
「雨だし、暗くて危ないから」
本当は一人で帰れるけれど、1秒でも長く君と時間を共有したくて、君の言葉に甘える。その日は雨が降っていて、ひとつの傘をふたりで分かち合った。彼の右肩は濡れていて、それをあえて指摘して近付く。腕が絡み合う距離。
いつもの帰り道、雨の降る暗がり、いつもとは何かが違う。
君の顔が不意に近くなって、目が合う。ふたりの間に流れる沈黙をサインに、君の唇が触れる。
あれから10年近くが経って、いまだに君を思い出すことがある。紛れもなく、わたしの青春であり本物の初恋であった。
彼の連絡先は知らないし、知りたいとも思わない。むしろ、知らないほうが良いのだ。彼は美しい思い出のままで、私の中で生き続ける。青かったわたしたちは、ずっと熟さない。
題「君の奏でる音楽」
#君の奏でる音楽#
君は心臓が弱い
だが、歌ったりピアノを演奏できる
それに僕の心が読める
君がピアノを演奏しているとき
とてつもない、眩しい笑顔
そんな君が好きだ
そんなとき、君の余命がきてしまった…
君の奏でる音楽は、
僕の心の中にずっと残っているよ。
どこか悲しくて苦しそう
【君の奏でる音楽】
✂ーーーーーーー⚠ーーーーーー✂
くるしい、くるしいくるしいくるしい
はあ、もう嫌だよ
なんで依存から離れらんないの
なんでよ、なんで
もう出会わなければよかったのに
いつしか 惹かれあっていた
君の弾くピアノの音
僕のヴァイオリン
/♯君の奏でる音楽