『君と最後に会った日』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
#君と最後にあった日
恋をしてここでキスして振り返る
面影探すあの日のバーで
あなたと最後に会った時
それが最後だなんて思わなかった
今日はありがとう、またね
互いにそう言って
またの日があると疑わないで
会者定離 一期一会
サヨナラだけが人生だ
言葉をいくら知っていても
この悲しみは 無念は
何度も味わうものなのか
無常の風は
くるくると回りながら
何度も吹きつけてくる
「君と最後に会った日」
#147
君と最後に会った日は
快晴でとても暑かった
雲一つない空と
風のない世界
それと笑顔で溢れた君
最高の空間だった
君はただひたすらに「ありがとう」と言い
私はただひたすらに「ごめん」と言った
君は本当に優しかった
あの時は言えなくてごめん
ありがとう
〈君と最後に会った日〉
待てど暮せど
来ぬ人を
宵待草の
やるせなさ
今宵は月も
出ぬそうな
詩 竹久夢二
繊細な花…
胸に浮かんだのは
この花
この詩でした
月の雫で染めたような
黄色の花は
一夜限りの儚い命
夕暮れを待って
密やかに
花開きます
心惹かれる宵待草
季節到来です
# 繊細な花 (189)
僕は、意気地無しのせいで、君と会う最後のチャンスを逃した。君は引っ越してしまおうとしていた。迷っていた。まだ会いに行けるときでも、君が忙しいかなとか言い訳して、「最後」から逃げた。最後にしたかった会話ができなかった。
もう君に会えないのだと悟った。それでも会いたくて会いたくて。場所さえ分からないのに君を捜した。見つかる訳もなく、程なくして僕は帰宅させられた。
引っ越しから半年後、君から葉書が来た。どれほど喜んだか。住所が分かってようやく会いに行けるのだと、確信した。けれど、葉書には絶望の言葉が書いてあった。
「うちの子と仲良くしてくれてありがとう」
君は、もうこの世には居なかった。交通事故らしい。苦しかった。僕はどうすれば良かったのだろうか。どうしたとしても、君がこの世には居れやしないけれど。
もう振り向かないことにしよう。だって、僕が泣き続けてたら、君も悲しいでしょ? ずっと君は僕の心に住んでいるって信じて、僕は前を向くことを決意した。ただ、これだけは言いたかった。ありがとう、って。
#君と最後に会った日
君と最後に会った日
雨が降っていた。
君と最後に会ったその日が
もうこれから先、
君に2度と会えなくなった日だった。
一生分の涙を流したのではないかと思う。
君と最後に会った日の雨は、
やむことなく、降り続け、空はずっと暗かった。
この空は、年月がたてば
私の目に、
輝かしいほどに青くて、眩しくて、明るい空に
映るんだろうか。と問いかけていた。
あの日から随分と年月を重ね
私は君の年齢をさっさと飛び越えている。
もう、“お兄ちゃん”と呼んでよいのかすら
わからないくらいになった。
最後に会った日のまま歳をとらない君の写真と。
歳を重ねていく自分。
ふと空を見てみると
今の私の目に映る空は、あの日と同じような空だった。
まだ、晴れていない。
でも、私、負けない、頑張るよ。とポツリ呟き、
涙を流す。
今、君がいる空は
君と会った最後の日のような空ではなく
青くて、明るくて、眩しいくらいの空でありますように。
いつかまたそこで会おう。
また一緒に笑おう。
それまで頑張ってみるよ。
『君と最後に会った日』というタイトル
私にはどうやら、ちょっと辛いようだ。
歳をとらない君の笑顔の写真を見ると、涙がでる。
もう何年も何年も経ってるのに。
泣くな私。頑張れ、私。
#君と最後に会った日 -3-
お題 「君と最後に会った日」
君と最後に会ったのは学校だね。
転校するんだってね…
僕の周りの人は皆引っ越したり、転校したり、亡くなったり、縁が切れたりする。
それに慣れたせいなのか僕は、別れに悲しみをあまり感じなくなったんだ。
本当に俺はその人を愛していたのかを疑ってしまう。
愛していたのなら別れを悲しむはずだもの…
関係ない話ですが、
これはノンフィクションです。
本当に周りの人が引っ越したり、転校したり、亡くなったり、縁が切れたりします。
一昨年だって、去年だって、今年だってそうでした。
別れを泣けなくて、悲しめなくて逆に辛いもんです。
お題 『君と最後に会った日』
もう会わないなんて、それなんて幸福?
「探しましたよぉ?」
ちょっと剣呑な空気を漂わせた君が姿を現したことで僕のかくれんぼは終わりを告げた。
「探してくれたんだ?」
「ったり前じゃねぇっすか」
重たく息を吐くと、僕の正面。カウンターに腰を下ろす。
「あんたのお勧めを下さい」
「……それを飲んだら」
「一人じゃ帰るわけないじゃないすか。……わかってんでしょ?」
頬杖をついて、そこで改めて僕を頭のてっぺんから腰の辺りまで--多分その辺りまでしか見えないだろうから--眺められた。僕は苦い笑いを浮かべているのだろう。それを見て漣くんは眉を顰めた。
気が付けば一年近く経過していた。別に何かが嫌になったというわけでもない。ただ何となくいつもとは違う場所に行きたくなっただけ。ふらっと電車に乗って、乗り継いで、気が付いたら一年。
テレビでは失踪した、とニュースになっていた。如何にも訳アリな僕をこの店のマスターが何も聞かずに受け入れてくれたから、何となくここまで過ごしてこられたのかもしれない。
Trickstarのみんなには「戻るから」とは伝えてあった。それでも当然ながら「何かあったのなら話して欲しい」と心配を掛けてしまったけれど。「帰る場所はここにあるんだ」と言われて有り難くて泣けてきちゃうのに、それでもなかなか帰ろうという気にならなかった。理由なんかわからない。自分でも何でだろうと疑問に思うのに。
ふらっと出たと言ったけど、実のところは計画的だったのだろう。ホールハンズも個人の端末も置いて出たのだから。持ってたのは財布だけ。足跡が残るものを置いて出ているのに衝動的とは言わないかもしれない。
これまでのことをぼんやりと考えながら、シェイカーを振る。冷やしたグラスに淡い桃色のドリンクを注ぐと、眼前にいる漣くんに差し出した。
「そんなぼーっとしながら仕事出来るんすね」
「え、なんか悪口言われてる気がするんだけど」
「悪口じゃねぇですよ。……いや、悪口なのかな」
「……つまりは良い意味ではない、と」
僕が問えば、漣くんが苦く笑った。
「ずっと後悔してたんですよ」
「何を?」
この時間、漣くん以外に客はいない。平日の深夜だ。羽目を外して飲むにはちょっとお高いし、そもそも繰り返すが平日なのだ。次の日が仕事だという人の方が多いだろう。だからきっと、閉店まで漣くんしかいないのだろう、と思う。だから僕は他に気を取られることもなく会話が出来た。
少しカクテルに口をつけて味わっているのを眺める。きっと漣くんも言いたいことをまとめているのだろう。
「……美味しいです」
「……ありがとう」
ぱちぱちと瞬きをした途端、柔らかな笑みへと表情を変えた。その表情のまま、再び口を開く。
「遊木さんがいなくなった前の日。オレはあんたと話そうとしてたんですよね」
「……そうなんだ」
「ええ。上手く説明出来ないんですけど、遊木さんがどこかに行っちまいそうだったんで。繋ぎ止めなきゃ、って思ったんですよね」
隠せてると思っていたのに、そんなことはなかったらしい。演技の仕事もたくさん貰ってたのに肝心の人には通じなかったのだと今更知った。
「次の日にいなくなっちまって、やっぱり、と思ったんですよね。それからずっと探してました」
「探す理由、漣くんにはないはずなのに」
僕の呟きをその耳はきちんと拾ったらしい。
「理由なんてたくさんありますよぉ? 何で『ない』と思ったのか知らねぇっすけど」
ぐい、とショートカクテルが漣くんの喉を通っていくのを僕は見つめた。
「自分よりオレのことを考えてくれる大事な人、逃したくないんで」
ニッと口の端が持ち上げられたのを見て、『僕のお勧め』と言われたのに、君の好きなものを無意識に考えていたんだと気付かされた。
#君と最後に会った日
どこか力なく笑ってた。もう全て解決したよ、みたいな笑顔で「じゃーな」って言う君に安心して同じ言葉をかけた。
最後に相応しい言葉を選んだ君を、もう殴れもしないじゃないか。
声かたち姿ぬくもり優しさもすべて手離し「待ってるからね」
#jtanka #短歌
君に最後に会った日。
城ホで逢えた時は
本当に嬉しかったなぁ。
君に最後に会った日は
あのイベ?
最近あそこの
現場から離れたから
会えるタイミングが
ないかも?
でも最近ちょっと
既読してるだけでも
嬉しいのは
多分甘いよね。
「君に最後にあった日」
いつかはもう覚えていない。
いつもどうりに、
「行ってきます」
と言って、
「行ってらっしゃい」
と言われた。
いつもどうりに帰ってきたら君はそこにいなかった。
いつまで待っても、帰ってこない。
後に事故で亡くなったことを知る。
もっと色々な話をしたかったし、色々な事をしたかった。
その事を思い出すと、再び僕は、涙を流した。
君と最後に会った日
たまに、夢で見る
空が一面青く、木が一本立っているそんな景色で
君とブランコで一緒に遊んだ日
大きくなってもまた遊ぼうね
そう言って君と別れた
その後、君に会うことはなかった……
誰かもわからない君を探し続けていた
それは、もう何十年も前の話
僕は、記憶がなかった
そのあとに、手術をしたせいなのか
当時の記憶が本当になかった
手術の怖さを乗り越える勇気をくれた言葉だったけど
そういった君を僕は覚えてなかった
最近、やっと思い出せたんだけど
君は、元気にやっておりますか?
その後に実は、何回か会ってたという現実に
顔がとても赤くなる次第です……
ちゃんと話せたらいいなー
「君と最後にあった日」
ごめんなさい。これは書けません。
君がもういないこと、まだちゃんと受け止められない。今日はパスでお願いします。
君と最後に会った日のことは、
昨日のことのように、覚えている…
君と最後に会ったのは
君と最初に会った丘…
君の大好きな花が一面に咲いている丘…
最後に会った日、君は言ったんだ
「ごめんね…。でもね…、これは、神様に捧げるの…。
いいえ、違う。これはこの国に捧げるの。あなたがいる
この国に…。だから、私を恨まないでね?」
「全ては、貴方に…。貴方がこれから生きる
未来のために…。貴方のためなら、
私はなんだってできる…」
そう言って、笑った…
どういう意味だろうと、ずっと考えていた
自分はどれだけ鈍感だっただろうか…
君のことなんて恨むはずはなかった
その代わり、自分を恨んだ
包丁を手に持ったけど、何もできなかった
死というものは、これほど怖いのか
君は、これより辛かっただろう
ごめん…ごめん…
君が命を捧げたこの未来を
僕は堂々と生きるべきなのか…
君と最後に会った日は、雨でした。
土砂降りの雨で
空も私の心もずっと
雨は止みませんでした。
「新年を一緒に迎えたかったんだね」
新しい年の、最初の日に、
息をひきとった小さな小さな君。
もう、背中を向けた途端に、
反撃タックルされることもないんだな。
長生きしてくれて、ありがとう。
#君と最後に出会った日
君と最後に会った日
君と最後に会ったあの日、私は笑った。
「君と出会えて幸せだった。ありがとう。」
会えてよかった。
君と最後に会った日
何の変哲もない日常だった
いつも通り「おはよう」って言って
向かい合ってトーストを頬張って
一緒に「いってきます」をして
正反対の位置にある職場に向かったんだ
こんなことになるなんて
僕も、きっと君も、知らなかった
見上げた空は、満天の星空
同じ空の下に
君はいるのかもしれないし
もう、いないのかもしれない
だけど希望は捨てたくないんだ
もう一度君に会いたい、抱きしめたい
忘れたくない
だから
君と最後に会ったあの朝を何度でも思い出す