『君からのLINE』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
君からのLINE
君からのLINEは重い。
既読を付けるのが遅くても返信が遅くても文句を言われる。
既読無視など論外だ。
せめて既読後しばらくしてからの返信を許してくれないか。
「君からのLINE」とかけまして
「ターミネーターは1と3が面白かった」と解きます。
その心は「通話/2は?」
君からのLINE
来る来ない
来る来ない
見なきゃいいのに
分かってるのに
気になって
見たくて
見たくてたまらない
見なきゃいいのに
見てため息
あぁ眠れない
電話しようか
そうしよう
いや待て
ダメだ
AM2:40
明日も早い
寝なきゃマズイ
昼から会議
寝たらどうしてくれんのよ
来るわけない
君からのLINE
「会いたい」なんて
打つんじゃなかった
end
君からのLINE
LINE好きだな、このアプリ…しばし休業中
君からのLINE
待っていた
ずっと待ってたんだ
なのに
もう遅いんだ
スマホを手に取る
光が、今は眩しい
昔はこれをよく見てた
よくそんなことしてたな
「っくしゅん!」
寒い。
そりゃそうだろう、
一月なんだから。
でも
もうそんなこと
別にどうだっていい
「どうしたんだよ?最近全然連絡ないじゃんかー。
親友として非常に心配だぞー。連絡よこせよ」
こんなの、ただの社交辞令としか思えない
前だったら素直に喜んでいただろうが
嬉しくないわけじゃない、けど
もう遅いんだよ
『ごめんね。遅いんだよ。
もっとはやく欲しかった』
こんな不吉な文に合わない
明るい画面
睨みつけながら、
またも不吉な文に合わないスタンプ
ごめん〜!!
こんな文面だ
まぁ、明るい方がいいだろう
君からボイスメッセージが送られてきた
迷いなくタップする
君の声が再生される
、、、、、そっか。
椅子から降りて、
厚い上着を羽織って出る。
だって、タンクトップ一枚だから。
下にカッターが落ちていた。
危ないなぁ
電気を消す
彼の元に向かう
LINEのせいで、予定が狂ったじゃないか
暗い通路の角を曲がると、視線の先が明るい。次の課に着いたようだ。
足を踏み入れると、ここも色々な形をした蝋燭で埋め尽くされている。ただ、イヌとネコが多い気がする。もしかしてペット課?とつぶやくと、「惜しい。ここは愛玩動物課です」と上から声がした。驚いて声のした方を見ると、黒いローブを纏ったの死神が梯子から降りている最中だった。「驚かせてすみません。うちの備品庫、なぜかロフト式で」そう言いながら梯子を降りきった死神が振り向くと、面はキリンだった。ここの皆さんは動物の面ですか?と訊くと、「そうです。私はキリンですが、他にも色々いますよ。ライオンとかウシとか、フクロウなんかもいます」そう教えてくれた。
「ご案内しましょう」そう言いながら歩き始めた死神について行く。辺りを見回すと、やはりイヌとネコが多い。ただ中にはリクガメやモモンガ、文鳥やコイなどが見え、ペットも多岐に渡るんだな、と感心していると「近頃は愛玩動物も色々いますねぇ」と死神が同じようなことを言うので少し笑った。「昔はほとんどイヌかネコ、魚ならコイか金魚くらいなものでしたけどねぇ」昔とは、一体どれくらい前を指しているのか、この死神はいつからいるのか、そしてはたして死神に寿命はあるのか。そんな考えたちが頭の中に次々と浮かんでは消えた。
突然、目の前のネコの蝋燭が消えた。驚いていると「それは、寿命より前に唐突に命を奪われた時に起こる現象です。」と死神が静かに言う。唐突にということは、事故とか?と訊くと、「そうですね。事故も有り得ます。そして殺害の場合も」息を呑んだ。そうか、殺害は確かに唐突だ。そしてこのことにより、記憶の蓋が開いた。
中学の時の同級生が、卒業の数年後に小動物虐待の容疑で逮捕された。卒業後も、同級生数人で遊びに行ったりオンラインゲームをしたりする仲だった。その逮捕の数時間前、グループLINEに「みんな、こんなオレでゴメン」というメッセージをあげたきり、アイツは俺たちの前からいなくなった。何がアイツをそうしたのか、みんなで話してみたが、結局何も解らなかった。当時、その事件はかなり騒ぎになったが、程無く世間は日々に忙殺され忘れてしまったようだった。斯く言う自分も、記憶に蓋をしていたのだから、同じ穴の狢だ。あれ以降、他の仲間たちと会う機会もなくなってしまった。
「大丈夫ですか?」声をかけられ我に返った。黙って思考を巡らせていたせいで、心配をかけてしまった。大丈夫です、すみません。と答え、また歩を進めた。
消えていくネコの蝋燭を見ながら、ここにある蝋燭の数だけこの世界には命がある、そんな当たり前のことをもう一度噛み締めた。
―――死神洞窟ツアー [愛玩動物課篇]
#68【命が燃え尽きるまで】【君からのLINE】
1日の終わりに君からのLINE。
今夜もよく眠れそうだ。
「君からのLINE」
君からのLINEが来る度にドキッとする。
向こうから来ることは滅多にないしなんなら数える程しか来てない
だけどこっちから送ったら既読が早い
その内容をいつも楽しみにしながら返信までの時間を待っていることが好きだ…
~君からのLINE~
Part1
誰かに憧れる人生も素敵だけど
誰かに憧れてもらう人生を送ってみたいとも思う
憧れとは単に羨ましく思う事でもないような気がする
生きる理由というか、苦しい日々の楽しみというか。
他者への承認欲求が高まっている現代の日本と同じ思考で申し訳ないが、他者からの羨望の眼差しというのは自分が誰かに憧れる時以上に日々を明るくしてくれる時もある
時にはそれが辛くなる事もあるけれど。
そんな事をぼんやり考えながら歩いていると、携帯に一件のメッセージが入った。
『自分の短所ばかりが頭にあって自分に呆れるけど、それは時に長所となり誰かの憧れになっている』
一体なんのやり取りをしてそんな話題になったかは忘れたが
"君からのLINE"にはそう書かれてあった
おはよう!
元気?
今日の動画も面白かった〜
どんな文字を打っても返ってくるのは
いつも決まった言葉だけ
分かってるけど……
辛いなぁ、笑
【君からのLINE】
お題:君からのLINE
『奇跡』
書いては消してを繰り返し
連絡が無いトーク画を開いて
肩を落としてまた閉じる
連絡なんてしなくても
どこかで笑っていてくれるなら
それもいいのかな、なんて
笑えるほどには大人になったと思うけれど
やっぱりあなたからの連絡を待ってしまう私がいる
たった一言だけでいいから
元気だと教えてくれるだけでいいから
ほんの少しだけ私に
あなたの時間をくれませんか
ピロン、と聞きなれた音がなり
反射的に見た私の
この目が見たその奇跡が
これから先も続きますように
君からのLINE、いつも内容がない。
そういうことを投げてくれる仲だって自惚れてもいい?
「LINEが返ってくるまでの時間なんて、いちいち気にしない」
そんな発言をしたことを後悔した。いや、ついこの前までは、本当にそう思っていたんだけれど。
既読がついてから10分。
君からの返信がくるのを待っている。
君からのLINE
通知が降りてきて
画面が狭まって
ゲームのフルコンを逃したけど別にいい
君からのLINE
すぐには開かない
あくまでも
気にしてないって
自分にわからせるため
耐えられたのはほんの数分
ついふざけたスタンプを使ってしまう
楽しそうなビックリマークも
最高にいいんだけど
もう 君の声が聞きたい
君からのLINE
きみを見かけなくなったぼく
きみの声が聞こえなくなったぼく
でもきみは消えてしまったわけじゃない
いつもどおり見かけるきみの友だち
聞こえてくるのはきみの友だちの声
変わってしまったのは
なぜなんだろう
ぼくときみと知り合いのグループLINE
必要最小限の業務連絡ツール
わかっているのに
何度も確認したくなる
きみがいてもいなくても
ぼくの日常は変わらない
なにも考えず眠り込んでしまいたい
そう思うのに
通知がくると期待してしまうのは
なぜなんだろう
君からのLINE
珍しい、一体何だろう
「今日、急遽予定が入ってしまって、
代わりにシフト入ってくれませんか」
あー、あー、あーー
「わかりました」
ぴこん。
もともと眠りが浅いほうで、かすかな物音にも気がつく方だ。ベッドサイドに置いたスマホが鳴っているのにも早々に気付いた。どうやら目覚ましではない。夜勤明けだったから今日は鳴らないはず。じゃあ電話か、と思ったけど短い音のみでまた静かになった。どうせ何かのメルマガだろう。もう一度眠りの中に戻ろうと反対向きに寝返りをうった。
ぴこん。
また短い電子音が鳴る。けれど気にも留めない。外はとっくに太陽が昇っているけれど、僕の夜はまだ明けてない。後で確認するから放置を決めた、が。
ぴこん。
ぴこん。
ぴこんぴこんぴこんぴこんぴこんぴこんぴこんぴこんぴこんぴこんぴこんぴこんぴこんぴこんぴこ
「っだーっ、何だよもうっ」
いい加減我慢ならなくて飛び起きてスマホを掴む。こんな迷惑な配信してくるのはどこの企業だ。ブロックしてやろうかと思いながら画面を見る。未読件数19件。その全てが、いつもの、見慣れたウサギのアイコンからの通知だった。
おはよー。
今日いい天気だね、どっか行く?
てか、起きた?
起きてないね、こりゃ
ねー、起きてよ
起きて
起きて
起きて起きて起きて
起きろー
O
Ki
RO
拗ねるぞ
てかどんだけ寝てんの
ケチ
ふんだ。いーもん
せっかく一緒にご飯食べいこうと思ったのに
じゃあ1人で行きますよっと
何だこれは。思わず溜息が出た。電話をかけるとすごい速さで相手が出る。
『やっと起きた』
「勘弁してくれよ……」
『もう、遅いよ。こないだ行ってた新しくできたカフェ、1人で行っちゃうから』
「拗ねるなよ。あと20分くれ。準備するから」
『……絶対だよ。20分、今からちゃんと計るからね』
電話は切れ、ようやく室内は静かになった。カーテンの隙間から光が射し込んできている。今のやり取りで頭はすっかり覚醒した。
「さて、と」
スマホを置いてベッドから離れる。もう一度、ぴこんと音がした。今度は何だ。
よーい、スタート
本当に計るのかよ。
あと20分か。1分でも遅れたらまた文句言われそうだ。けれど、楽しみにしているアイツの顔が浮かぶ。このふざけたアイコンのウサギみたいに、目をキラキラさせて僕の前に現れるんだろうな。
ピコン。
鳴った音に反応して、スマートフォンに手を伸ばす。
通知欄に出てきた君からのLINEにぱっと顔を輝かせて、そして冷静に深呼吸。
だって、すぐ既読がついたら変に思われちゃう。
何分待てばいい?
カチカチ鳴る時計の針の音を聴きながら、全然気にしてませんよって顔してSNSを開くの。
TLを流し見するけれど、全然頭に入ってこない。
もういいかな。
もういいよね。
開いたLINE画面に、目を通して、文字を打ち込む。
誤字脱字を注意しなきゃ。
間違えてしまったら、話題が一つ増えていっぱい話ができる気もするけれど、やっぱりみっともないところは見せたくないでしょ?
ぐっと『届け』って願いながら君へ送る私のLINE。
一秒。
二秒。
ぱっとついた既読の文字に、君が私とのLINEを待っていてくれた気がした。
宙をふわふわ浮いてる気分。
ただの明日の連絡だったけど。
お題「君からのLINE」
ねえ
いま何してる?
見てよこれ
かわいいでしょ?
次から次へと送られてくる君からのLINE。
通知音が鳴るたびにドキドキして。
返したら返したで既読がついたかどうか、ハラハラしながら見守る。
心はこんなにも忙しなくて、大変なのに。
やめたくないからやめ時がわからない。
君からじゃあまた明日と。
一言返してくれれば引けるのに。
それがないのは。
スマホの向こうにいる君も。
僕と同じ気持ちなのかなと。
そんな淡い期待をしてしまうから。
幸せな焦りで。
僕はまた。
君へと返すメッセージを考える。
【君からのLINE】
【君からのLINE】
いっっつも言い訳ばかりの自覚はあった。
年齢は違うし、僕は男だし、世間とも違う自覚はある。
でも、でも、だって、しょうがないじゃないか。
好きになってしまったものは。
だから、話し始めてもうすぐ1年の僕達だから、(LINEでばっかりだけど!)今日は1歩前に進んでみたいと思う。
「先輩って好きな人とかいます?」
ピコン
「いるけど、なんで笑」
がーん。
ピコン
「なに笑気になんの?」
少し意地悪なところが好き。かっこいいところも好き。
「気にならないなら聞きません。」
ピコン
「笑笑当ててみなよ。」
なんやかんや優しいところも好き。
「先輩と同い年の人ですか?」
ピコン
「どう思う?」
「ふざけないでください!」
ピコン
「ごめんごめん笑」
こんなどうでもいいやり取りが楽しいと思ってしまうのは何故だろう。
「先輩」
ピコン
「ん?」
……もし、僕が好きと言ったら先輩は離れていくのだろうか。
「いえ、なんでもないです。すみません、やっぱり好きな人のことは聞きません。頑張ってください、応援してますから。」
そのまま携帯をパタンと閉じた。
やっぱりこんな駆け引き、僕には絶望的に向いてないや。
「好きです。」
その一言が言えたら。
【貴方からの返信は期待してもいいのだろうか。】