友だちの思い出』の作文集

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友だちの思い出』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

7/7/2023, 7:12:38 AM

様々な人がいた

それでも、友と呼んでいいのだろうか

それは楽しかった思い出より償うべき悲しみの記憶があるから

たった一言で相手を苦しめてしまったから

例え、人とはそういうものだとわかっていても

きっと、慣れてはいけないのだろう

「親しき仲にも礼儀あり」




#友だちの思い出

7/7/2023, 6:54:40 AM

#51「友達の思い出」


 僕にはネッ友だが友達がいた

 今も関わりある人も

 縁が無くなった人も

 みんな俺の成長にはかかせなくて

 いなかったら僕はこんなに強くなかった

 沢山のことを教えてくれたり

 ずっと一緒に遊んでくれたり

 唐突に会いに行っても笑顔でいてくれたり

 話を聞いて元気になるようにしてくれたり

 全部全部僕の友達との思い出なんだ

7/7/2023, 6:53:52 AM

友達の思い出

 そんなのとは 無縁だった。

「こうしなさい」
「こう考えなさい」
「こう生きなさい」

 と 躾られてばかり。

 ───意味はあるのだろうか。


 ただ 、ひたすらに『 成功 』する為に。


「この、母さんの言う『 成功するための近道 』
は、……本当に近道なのですか?」

 怪しんでいる訳では無かった。

 母さんが白だと言えばそれは白なのだし、母さんが黒だと言えばそれは紛れもない黒。

 そして私の手から滴る この赤黒い液体も、母さんが『 仕方ない 』と言えば仕方が無いのだ 。

「あなたにはね、才能があるの。だからその殺す為の才能を最大限 生かすべき で ───」

 ああ、また長くなる。

7/7/2023, 6:23:06 AM

友達の思い出

毎日挨拶して
毎日一緒にお昼を食べて
毎日欠かさず通話して
偶に部活の愚痴を言って
ずっと続くと思っていた日常
一言
たった一言
君の一言
僕からの返事を待っている君の瞳は
熱を帯びて
違う僕を見ていた

友達だった僕の思い出
いつまでも
靴で踏んだガムみたいにくっついて
なかなか離れてくれない

7/7/2023, 6:06:47 AM

真夜中の仕事終わりに、部屋の電気をつけると、私の布団に露わな姿をしているアレ。
突然の明かりに、アレは「見ないでよ」とばかりに固まって動かない。

私の心臓は、1分間に180回を超える。
初めて、嫁になった時と同じくらいの衝撃。(実際嫁どころか彼女もいたことはないが、、)

「どうしようか」
一度、見なかったことにして、襖を閉じる。
次に、瞳を閉じて、それしか、でーぇきぃなぁーい↑(自宅の中心で愛をさけぶ!!)

1分後‥‥

再び、そっと、襖を開けて、様子を伺ってみる。

その艶やかで、光沢の細身のボディラインが怪しく誘う。

そして、私が「まさか」と思った瞬間、アレはシルクの透き通ったネグリジェをビラビラさせ、「もう、焦ったい」とばかりに私を目掛けて、抱きつき、押し倒してきた。

私は、泡を吹きながら、畳に大の字になった。
「あっ、あっ」
押し殺すような声が思わず漏れる。

アレは私のメガネの上に跨がり、ゆっくりと動く肢体に、見てはいけないものの衝撃を私は遠のく、意識のなか、拝見した。

🪳🪳🪳🪳🪳🪳🪳🪳🪳🪳🪳🪳🪳🪳🪳🪳🪳

私の体の下の方が生暖かいものを垂れ流していることに気づくのに、どれくらいの時間を要しただろうか?

ふと、気怠い体を起こして、時計を見ると、明け方の4時をうっていた。

アレは、もう、帰ってしまったのであろうか。

まだ、生臭い香りと、私の鼻の上の残った湿った感触は確かに残っていた。

私が、独り身でいるのは、きっと、アレとの一夜が忘れられないからなのだろうか。

もし、私が逆テラフォーミングを受けていたら、結ばれていたであろうか。

そんなことを思い出す今日この頃、、
およそ20年前の
夏の日の思い出である。

7/7/2023, 5:46:55 AM

辺りは暗くなり、満員電車を抜けて腐れ縁と呼ぶに相応しいアイツと久しぶりに飲みに来た。
大人になって、酒を交わして思うのはコイツになら何でも話せるんだと実感する。
酔いが回った頭はどうも働かなくて、ふと口走った。
「お前って俺の事どう思ってる?」
それは所謂、告白の様な物できっと普段なら焦って言い訳を並べるだろうが今日はそんな気が起きなかった。
机に伏せてこちらを見ずに話し出す。
「嫌いだ、憎らしい」
そう言って寝てしまった彼を尻目に笑みが止まらない。
俺たちが友人と呼べるのはとうの昔で、今ではライバルが良い所。けれどお互い同じ気持ちだから、たまにこうして安心感を求めに来てしまう。
今日も友人だった頃のアイツを思い出しながら、酒を一口煽るのだった。

7/7/2023, 5:25:30 AM

「思い出の箱が開かないんだ」
 困り果てて友人に相談する。
「なんの箱?」
「思い出が詰まった記憶の箱さ。箱の鍵が見つからないんだ」
 友人は笑った。
「それじゃ探しに行こうか」

 友人と鍵を落とした場所かもしれない場所を探し始めた。
 学校、お互いの家、よく遊んでた公園。
 
 どこにも落ちてない。

 思わず泣きそうになると友人が困ったような笑顔で言った。
「もしかしたら……」
 友人が、胸に手を当てると鍵が現れる。
 記憶の箱がガチャリと開いた。

 中には昔書いた未来への手紙が入っていた。

『友情は永遠に、鍵は心のなかにある』

7/7/2023, 5:22:53 AM

僕の家は金持ちだ
母はとある病院の院長の一人娘 父は腕が立つ外科医
両親は政略結婚だった、らしい

僕も医者になるため昔から勉強漬けの日々だった
学校 課題 テスト 家庭教師 毎日勉強に明け暮れた

それが当たり前だった 他の道なんか知らなかった

その日は早く目が覚めて、どうしても眠れなかった
気分転換に近くの公園まで散歩することにした

近くまで行くと公園の方からなにか聞こえた
気になって少し早歩きで公園まで進んだ
そこに居たのは僕と同じぐらいの年の少女だった

ベンチに腰掛けて、心底 楽しそうに歌っていた
僕は音楽に詳しくなかったけど 聞き入ってしまった
歌い終わった彼女に声をかけた

「その歌 素敵だね、なんて曲なの?」
僕に気づいておらずびっくりしつつも答えてくれた
『え この曲?名前 まだつけてないんだ〜』
「もしかして、自分で作った歌なの?」
彼女はちょっと照れたようにこくりと頷いた
『歌が好きなんだ 歌うのも作るのも』
『また聞きに来てよ、晴れの日は練習してるから』

この日から僕は早起きが習慣となった
彼女が引っ越す日まで、ずっと歌を聞き続けた

これは僕の大切な友達の思い出

【友だちの思い出】

7/7/2023, 4:59:13 AM

額にじわりと汗をかく8月。

この季節に思い出すのは、この指輪をはめてくれたあなたとの淡い青春の日々。

貴方と友だちだった時、とても楽しかった。

そして今は、貴方の隣でとても幸せ。

#友だちの思い出

7/7/2023, 4:50:57 AM

私、椅子に座ろうとしただけなのにさ
お前が、椅子を引いたせいで
私大股開けて転んだの忘れないからな。

私、スカートだったんだぞ。
腹よじれるくらい笑いやがって…。
…まあ、いいかな。なんか楽しかったし。

7/7/2023, 3:59:36 AM

さらさらと手触りのいい髪を掬いあげる。
暑いからと少し開けた窓からは、夏独特の熱を帯びた風が吹き込んだ。
掬い上げた髪は吹き込んだ風によって逃げていく。
その瞬間、焦燥感が込み上げて逃げていった髪を包み込むように手を添えた。
ふと、寝ている彼女の首筋に汗が滴る。
いつか彼女にした小説の話を思い出しながら、首筋に口付けを落とした。

彼女との関係は、物心ついたときから続いている。
病弱な彼女は療養のため、人間よりも動物の方が多くいる自然しか取り柄のない田舎町へやってきた。田舎町では一生見ることは出来ないような品のある上質なワンピースを着て、隣家の私たち家族へ挨拶にやってきたときは、何処ぞのお嬢様がやってきたかと驚いたものだった。
同い年で家は隣同士、仲良くなるのは一瞬だった。ただ田舎町のコミュニティで、都会生まれの彼女は田舎町の垢抜けない子どもたちの中では群を抜いて浮いていた。顔立ちも良く品もある。病弱さによってどこか庇護欲を掻き立てられる彼女は同性からは妬み、異性から好意からくるちょっかいをかけられるのはもはや必然となっていた。その度、女子には間を取りもち交友を。男子には制裁を。ちょっとした騎士気分を味わいながら、彼女のそばに居る事が当たり前となり、気づけば高校生になっていた。

しかし、口実だった彼女の病弱さも高校生になると安定し、日常生活を送ることに関しては殆ど問題はなくなっていた。
更には、顔立ちと品の良さには磨きが掛かり、彼女にちょっかいをかけていた男子の目も変わっていた。
それは、彼女を自分のものにしたいという欲。学校内で彼女と並んでいると、嫌でも聞こえてくる声。可愛い""綺麗だ"などと外面ばかりしか見てない男、下品な男は"ヤリたい"といった身体目当ての欲望の押し付け。
彼女にいつか好きな人が出来るまでは、自分が守らないと勝手に自分に誓いを立てていた。

いつか好きな人が出来たら、その男から彼女を守るこの立場を奪われるのだろうか。
そんないつかに底知れない嫉妬心を感じながら、目の前で読書に耽る彼女を見つめながら考える。
いつか彼女が教えてくれた小説の求愛好意を思い出す。
ふと、風に靡く彼女の髪が目に入り、手に取る。
-髪へのキスは、愛おしいって意味だっけ-
彼女は「どうしたの?」と目を合わせてきた瞬間、我に帰って理性を取り戻した。
なんでもないと言いながら、不貞寝を決め込む。
「えーもうどうしたのー」と笑いながら、撫でてくる彼女の手のひらに心地よさを感じながら、眠りについた。

-友達-

7/7/2023, 3:30:14 AM

大人になるにつれ、会わなくなる人がいる。
たまにあの人どうしてるのかなぁ、と友人同士で思い出す。
わたしと同じく、学業が落ちこぼれだったあの人。
「やべ〜〜」って笑いながら、一緒にゲームしていたあの人。
実家を継ぐために遠方の資格の学校へ行ったあの人。
その人はちゃんと資格が取れたのだろうか。
うまくやれてるだろうか。
まぁ私も人のことを言えた義理じゃないけど。
少なくとも私は、なんとかやれてるよと言いたい。

7/7/2023, 3:28:39 AM

友だちの思い出…
私の友達は、ほとんどの人が思い出。
みんな疎遠になったし、
連絡を取る用事もない。

良い思い出より先に、
辛かった思い出が来る。
楽しかったり、嬉しかったり、
あったハズなのに。

7/7/2023, 3:18:10 AM

一緒にいた時は楽しかったし、このまま続いてほしいと願っていたけれど。いざ終わってみると意外とあっさり次の方向を見て進んでいたりする。たぶん僕は、他人にそこまで興味がないのだ。
そんな僕だから、思い出というものが思いつかない。過去の写真もあるけれど、その時の感情が蘇ることはない。写真の中にいる笑った自分を見て、楽しかったんだろうな、と思うくらい。

寂しい、とは思わないけれど、つまらない人間だな、とは思う。嫌だった事は記憶にあるのに、楽しかったはずの事は写真でしか残っていないのだ。

『思い出』が『記憶』のことを言うのであれば、僕に『楽しかった思い出』はない。

7/7/2023, 3:15:50 AM

友だちの思い出。いないな。友だちは今も過去もそしてこれからもいない。他人に興味がないから友だちは必要ない。

 孤独を気取るとかそういうのじゃないくて今の時代は俺みたいなの割りといるんじゃないか。今はとにかく娯楽が多すぎる。

 漫画アニメゲームドラマ実況動画、ぱっと思い浮かぶだけでこれだけある。この中の一つだけでも更に多くの作品がある。

 それを楽しもうと思ったらどれだけ時間があっても足りない。とても友だちと遊ぶ時間なんてない。だから必要ない。

 今の時代は一人でも生きやすいというのもある。多様性というやつかね。結婚していない友だちがいない。

 昔だったらそういう人間は異常者のような扱いをされたかもしれないが今はそんな人間普通だ。むしろ理解しない人間こそ異常者。そういう時代だ。

 いや、他人からの理解なんてどうでもいいか。単に俺は友だちがいない。それだけの話だ。

7/7/2023, 3:08:52 AM

#友だちの思い出


通学路に花の蜜を吸って一緒に下校。
高鬼にかくれんぼ、かけっこにカードゲーム。
友だちの思い出、毎日のように遊んだのに
大人になってあの子の名前も思い出せない自分が
何だかとても薄情に映る。

でも楽しそうに遊んでたことは覚えてるから、向こうもそんなふうに覚えているのかな。
そうだと少し嬉しい。

7/7/2023, 2:57:18 AM

よっ。
 元気か?
 お前いっつもそれ食ってるよなー。
 この前おまえがすすめてくれたマンガ、めっちゃおもしろかったわ。あれ、続きないの?
 どうした? 落ち込んでんの?
 俺でよければ話聞くぜ。
 まあ、おまえって、そういうとこあるよなー。
 俺は嫌いじゃないけどさ。

 あれ、もうこんな時間か。
 悪ぃ、長居しちまった。
 それじゃあな、元気だせよ。
 またなー。


 ふと思い出すのはそんな他愛もない会話ばかり。
 劇的な出来事も、熱い語り合いもあったわけじゃないし、もう会わなくなって久しいけれど。
 それでも、やっぱり。
 いつかまた思い出すのは、きっとそんな日々のこと。



【友だちの思い出】

7/7/2023, 2:53:53 AM

ここは月のコーヒー屋さん。毎日に悩み事を抱えてしまった人もくるお店。
今日も、オーナーのひつじがキッチンで忙しそうに準備をしています。

さて、今日はどんなお客さんが来るでしょうか……


2品目 「あんドーナツ」




「はぁ。」

安藤美鶴はため息をついた。小学校から家に帰るまでの道のりの中、これが3回目のため息である。

いつもより重い足取り。いつもより家まで遠く感じる通学路。そして、何よりいつも隣にいる愛衣が今日はいなかった。

それもそのはず、愛衣と今日、初めての喧嘩をしてしまったからだ。

ことの経緯はこうだ。愛衣には実は、好きな人がいる。その好きな人と、美鶴が今日の席替えで隣になってしまったのだ。愛衣に、こっそり席を交換してほしいと席替えに使う番号札を渡されたが、美鶴はそれを断ってしまった。なんだかズルしているような気がしたからだ。


愛衣が怒って美鶴にあたったのは放課後のことだった。

ほどなく家に着き、時間だけが過ぎて夜になった。

美鶴は、何度も何度もどうしたら仲直りできるか考えた。でも、いい策は寝る前の布団の中でも思い浮かばない。うーんうーんと考えているうちに、眠気に負けて眠ってしまった。


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「お客様。もうすぐできあがりますから、あと少々お待ちくださいませ。」


見知らぬ声で目が覚めた。
まず視界に入ってきたのは……ひつじ?だろうか。
2本足で立ち、何やら油で揚げ物をしている。

「ここはどこ?」

美鶴は目を丸くしながら聞いた。

「ここはね、月の上にあるちょっとしたカフェみたいなもんです。お客さん、安心して大丈夫ですよ。ちゃんと家に帰れるし、夢だと思って楽しんでくださいな」

そうひつじに言われると、

ああ、なんだ、そっか、大丈夫なんだ。
と美鶴は不思議と肩の力が抜けた。


「お待たせしました。こちら、今夜のスイーツ、
あんドーナツでございます」


コトリ、と良い音を立てて皿が置かれた。その上には
餡子とクリームがサンドされた揚げたてのドーナツが置いてある。

「さあさあ、お客さん、召し上がれ」

美鶴はあんドーナツにそーっと手を伸ばした。
一口、かじりつく。ジュワッとした生地と餡子の甘さが口の中で踊り出すかのようだ。

"そう言えば、愛衣と一緒にドーナツを作ったことがあったっけ"

美鶴はそんなことを思いだした。あれは小学2年生の時だったか。

「ドーナツってね、一個だけ揚げるんじゃあ勿体ないから、何個か揚げるでしょ?で、1人では食べきれないから誰かと一緒に食べる。簡単で、友達同士とも気軽に作れる。それに、友情の輪の形をしているみたいじゃない?」

ひつじはコーヒーを飲みながら続ける。

「誰だって、美味しいものやスイーツの前ではニコニコになれる。大丈夫、そんな簡単にドーナツも友情の輪も切れやしないから。」



美鶴は目の前の半分残ったドーナツを見つめた。

"半分こにしても、誰かと一緒に食べるって美味しいんだろうな"

明日、愛衣にドーナツを作ろうと誘ってみよう。
最初は気まずいかもしれない。でも、その先にある愛衣と笑いあっている未来を想像して、美鶴は満足げに目を閉じた。

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7/7/2023, 2:38:44 AM

〈友達の思い出〉
「私はね…」「俺はこの時に…」「僕はあの時…」
何故か授業中に思い出大会が始まった。
「私は小学生の頃に1度だけ大きな火傷をしちゃって、今は隠れてるんだけど、まだ痣が治らないんだよね。」
彼女は僕の幼なじみで、その火傷をおった現場を見たことがある。
その火傷は僕のせいだ。僕があの時に押したから…
「でもあの時に𓏸𓏸がいたから、親がすぐ気づいてくれてさ、𓏸𓏸は命の恩人なんだよ!!」
「おおー!」「さすが𓏸𓏸!」
親には言った。僕がやったから。のにあんなことを言ってくれる彼女に片思いだった。

7/7/2023, 2:18:35 AM

私の手はいつも冷たかった。冬などは、何に触れても、じわじわとした不快な痺れがあるばかり。
 彼女は私の同級生で、部活動も同じ、帰る道の方向も同じだった。運動神経がよく、勉強もでき、絵を描くのも上手かった。努力を惜しまない人だった。
 親友などと呼ぶほどには、互いの距離は近くもなかったけれど、下校時間にこっそり買って、二人で駐輪場の屋根に隠れて食べた、一つ百円ぽっちのアイスの味は、どうしてあれほど美味しかったのだろう。
 ある冬の午後。下校時間に二人で帰路につき、他愛もない話をしながら並んで歩いていた。指先のかじかむ私の手を見て、彼女がそっと手を差し伸べた。温めてあげるよ、と。
 繋いだ彼女の手の温かさが、私の冷たい手の血を絆す。与えられる優しさに心地よさを覚えながら、二人、いつもの帰り道を歩いていく。

 ふと、

 私は気づいた。彼女の手が冷たくなっていくことに。彼女は顔色ひとつ変えず、にこやかに私に話しかけている。私の手は、たしかに彼女の温もりを得たのに、それでも冷たいままだった。繋いだままの二人の手が、どちらも熱を失っていく。それでも、彼女は放そうとしなかったのに。

 「もう大丈夫。」

 私は彼女の手を放す。与えられるものもなく、奪い続ける浅ましさに、私自身が耐えられなかった。そう、と彼女が答えたのは、ちょうど二人の分かれ道の上。またね、また明日、そう互いに声をかけて分かれたら、その冬も、次の冬も、痺れる指を握りしめ、私は彼女と、二度と手を繋がなかった。


【友達の思い出】

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