『力を込めて』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「悪い選択」 #力を込めて
昔々、町には有名な不気味な洋館があった。この洋館には、盗賊から宝を守るために幾つもの罠が仕掛けられていたという噂が広まっていた。
ある日、探検家のジャックはこの洋館に興味を持ち、友人のリサと共に冒険に出かけることにした。二人は洋館のドアを開けて中に入り、ドキドキしながら探検を開始した。
部屋から部屋へと進む中、二人は見つけた部屋のドアを開けると、そこには宝石が散りばめられた宝箱があった。ジャックとリサは大喜びし、手を伸ばそうとした瞬間、床が沈み始めた。
「これは罠だ!早く逃げよう!」とリサが叫ぶが、ジャックは思いとどまった。「僕はこの宝を手に入れる!」
ジャックはリサの手を振り払い、宝箱に手を伸ばすと同時に、床が完全に沈んだ。すると、地下に広がる迷宮が姿を現した。
迷宮の中に入ったジャックは、次々と出口を探し続けたが、どれを選んでも迷路が更に広がるばかりであった。汗だくになりながらも、ジャックは途方に暮れることなく進み続けた。
数時間が経った頃、ジャックは迷宮の最奥で一つの扉を見つけた。取り囲む美しくも鬼気迫る雰囲気のなか、ジャックは胸を躍らせながら扉を開けた。
すると、そこには予測だにしなかった光景が広がっていた。洋館の中庭に出入りする扉が現れ、その向こうには美しい庭園が広がっているではないか。
ジャックは興奮し、庭園に飛び出した。長い冒険の果てに辿り着いた結末に、彼の心は喜びに満たされた。
しかし、その時、庭園を取り囲む高いフェンスの影に数々の罠が仕掛けられているのをジャックは気づくこともなく、一歩足を踏み入れた。
意識が遠のき、ジャックは罠の犠牲者として絶命を迎えてしまった。リサは迷宮で彼を待っていたが、彼の姿は永遠に戻らないままだった。
力を込めて
君を押し付けた。
君がこの闇に入って欲しくなかったから、
ねぇ、なんでこっちにきちゃったの、?
ねぇ、ねぇ、
だめでしょ、?
14作目__
力を込めて__
流行病の後遺症で半年間抑鬱状態だった私はずっと力を込めて生きてきたつもりでしたが、全て無気力だったみたいです。
力を込めて
その子はひどく傷付いていた。体も、心も、ボロボロでもう無理だと静かに涙を流していた。
そっと、その子に手を差し伸べて、壊れないように抱きしめる。それは、まるで暗闇の中の一筋の光だったと後に彼女は語る。
そして、その日から、彼女がもう二度と傷付かずに済むように環境を整えた。三食食事つきの安心して寝れる部屋、これ以上磨耗しなくて済むように外との接触は最低限にして、ただただ生きているだけでいいと底のないような愛を与えた。
ようやく、彼女が前を向けるようになったとき、初めてがんばれ、と励ましの言葉を口にした。玄関から外へ踏み出すその背中に力を込めて手で押した。
「うん、いってきます」
そう花が咲いたように笑って家を出る彼女は、きっともう大丈夫だろう。きっと、もうあんな風になることはないだろう。そう思いながら、少し静かになった部屋の中で、コーヒーを啜った。
力を込めてあなたを抱きしめて自分の気持ちをいっぱい伝えたい。
あなたとずっと一緒に居たいこと。
あなたと一緒にいろんなことを楽しみたいこと。
そしてこれからの未来のことも…。
力を込めて
力を込めてふんばっていないと、落っこちて死んでしまいそうな夜。あら、あなたもいたの?なんだか馬鹿みたいに思えてきちゃって。ええ、ふたりで那由多の果てまで行きましょう。
「見て、見て!!」
「何? ……なんだ、バレーの中継か」
「なんやってなんやと千里姉ちゃん!」
"決まったぁああ!!強烈スパイク!"
"一点一点、確実に取っていく日本!!"
"まさに龍神を背に負う火の鳥!"
「すごかなんやで日本!!」
「………ぁ、」
バレーボールなんて興味なかった。従兄弟のこいつが好きだからなんとなく知ってる程度だった。
「…………すごい」
鳥肌がたった。面白そうだと思った。いや、面白いと思った。叫びたくなる気分だった。
あの力を込めた、強烈なスパイクに、
選手たちの表情に、
自分の感情に、
私は、完全にバレーボールに魅せられた。
_2023.10.7「力を込めて」
男子バレーのパリ五輪出場、本当におめでとう
女子バレーに魅せられた。本当にありがとう
あなたたちは最高でこれからも強い。
良い景色。
何も育たない
唯…色濃く
雨に打たれ
濡れてく
ツンと真新しい匂い
コンビニ傘の下
また
必然の雨に染みる
── 恋雨
力を込めて
君がいる
この壁の向こうに
君がどう思っているのかはわからない
僕を待ってくれているのか
それとも
僕のことが迷惑なのか
こんなことをしていいのか
僕にはわからない
だけど
何もしないと前には進めない
だから
力を込めて
僕はこの壁を壊す
"力を込めて"
「おっ」
風呂から上がってテレビをつけると、スポーツの試合中継をやっていた。日本と海外の試合。
──やっぱり小さいなぁ…。
日本のチームと相手チームを見比べる。いつ、どのスポーツの試合を見ても、日本の選手の方が小さい。点数を見ると、流れは若干向こう側にあるようで、こっち──日本のチーム──が一点差で負けている。だが、どうやらまだ始まったばかりのようで、あまり気にする段階ではない。が、試合が進むにつれ、一点…また一点と、じわじわと点差が開いていって、ついに五点差になってしまう。
「……っ」
ルールなんて学生の時に軽く授業で知った位でうろ覚えなのに、そもそもスポーツ観戦なんて今まで一度もした事ないはずなのに、何故か祈るように手を組んで固く握ってしまう。
──頼む。流れを切ってくれ…っ。
より力が入って更に固く握って祈り、見守る。そう祈っていると、見た事無い長い長いラリーが続く。ボールが上がる度に一喜一憂する。しだいに心臓の鼓動が早くなる。こんなの初めてだ。
──ここで点を取って流れを変えろ…っ。
ぎゅ、と目を瞑る。すると数秒後、ホイッスルが鳴り響いた。
こちらに点が入った。
「……っ!」
テレビから観客の歓声が轟く。固く組んでいた手を解いて、小さくガッツポーズする。
その後は流れがこちらに来たようで、どんどん点差を縮めて、ついには逆転した。
その後はじわじわと点差を開いて、そして
とても綺麗な直線を描いた攻撃で、勝利した。
「……っ!」
言葉にならない歓喜の声が声帯を震わせる。そして、テレビの向こう側にいる選手達に拍手を送る。
まさか、テレビをたまたまつけたらスポーツ中継で、ルールなんて殆ど知らなかったのに、それにこれ程までに熱く観戦してしまう日が来ようとは。けれど、悪くない。こんな気持ちになれる自分を知れて、とても嬉しい気分。
──後でルールを調べよう。ネット配信とかやってるかな?
そんな事を考えながら、寝支度をある程度済ませた。横目で選手達の歓喜の表情を見ながら。
【71,お題:力を込めて】
目を閉じて息を止めて
そして、もう二度と離れないよう、ぎゅっと力を込めて手を握る
もう絶対、あなたを1人にしない
二度とこの手を離さないから
崩れかけた城壁の中、2人の姉妹が身を寄せあっていた
互いにぴったりとくっついて、もう離れることのないように
「ねえ、...起きてる?」
掠れた声を上げたのは、姉の方だ
妹はなにも言わず、静かに目を閉じている
「あなたにずっと会いたかった」
それは酷く悲しい囁きだった
妹の耳に届いているかもわからないが、姉は続ける
「私、あなたに何もして上げれてない
お姉ちゃんらしいこと、何も出来てないのよ...」
...
「...おねえちゃんは...」
「!!」
「ずっと、私のお姉ちゃんだったよ...」
「一度も忘れてない、私に...タンポポの花冠、編んでくれたこと」
ふーっと長く息を吐き出し、弱々しく笑って見せる
最後に見せる顔にしては、驚くほど幸せそうな笑みだった
「今までのことはね、...全部どうでも良いの
こうして会えたから、もう全部どうでも良い」
曇り空が晴れて、光が差す
瓦礫と鉄の匂いが散乱する中、2人の周りだけが
まるでそこだけが、特別神に愛されたかのように美しく照らされた
「お姉ちゃん」
「なに?」
「一生のお願い、ここで使うね」
「何でも言って」
「手、離さないでね」
もう絶対、離れ離れにならないでね
「...ッ、うん!あなたも絶対離しちゃダメだからね」
「わかってるもん」
二度と別れることのないように、強く強く力を込めてその手を握る
大丈夫、2人なら怖くないよ 私たちは2人揃ったらサイキョーだもんね
これからはずっと一緒に居よう どこにも行かない、あなたとずっとずーっと一緒に居る
瓦礫の中、寄り添うように眠りについた
彼女達は、世界で一番幸せだった
力を込めて
ラグビーワールドカップ。
誰も信じられなかった2015年の南アフリカ戦での日本の勝利。引き分けじゃなく勝ちを狙って勝ち切った。ラスト2分は映像を見るたびに握った手に力が入る。
クリリンがフリーザに勝った!とネットで言われるほどの大勝利だった。その時まで世界でずっと負けっぱなしだったブレイブブロッサムズ、それでも諦めず、何年も世界一と言われる練習量を重ねてきたという。
2019年は初の自国日本開催で予選プールを全勝した。ライブ・ビューイングで見たアイルランド戦は最高でした! 予選ラストは強豪スコットランドに勝ち、初めて準々決勝に進出した。ベスト8おめでとう!
そして現在2023年、気合の入った素晴らしい3試合を見せてくれているジャパン。
明日アルゼンチン戦に勝てば、決勝リーグに手が届く。
勝って欲しい。
どうか悔いのない、いい試合ができますように。全力を込めて応援しています。
頑張れラグビー日本!!🇯🇵
#50
力を込めて叫ぶ
誰にも届かなくても、それはきっと意味のある行動
不安なこと 心配なこと 辛いこと 腹が立ったこと
嬉しいこと 楽しいこと 泣きたいこと 言えないこと
全部吐き出すつもりで叫ぶ
誰もそれを否定しない 大丈夫
私達は自由だから
君の 輝く微笑みが うまく見えない
それはやっぱり ここが 暗いからなのか
軽やかに踊る クラゲたちの 水槽は
明るいようで 暗い
青と緑が交錯し クラゲの透明さが際立つ
F値やらISOやら なんて無く
君の微笑みは うつらない
わかっていたけれど僕は 力を込めて
シャッターを切った
それでフィルムが無くなろうとも、
クラゲしか 見えなくとも、
その微笑みを
ただ そこに閉じ込めたかった
力を込めて
目一杯、あなたに抱きつきたい。
抱きしめて欲しい。
そしたら、すごくすごく安心できると思うの。
弓を引く。繰り返し、繰り返し。
幼い内に身に付けたことは、長く自分を助けてくれる、とは父の言だ。その通りだったと改めて思う。
『精が出るね。』
振り返り、声の主に一礼。すぐに気付く。憂いの気配。
あの女はまだ目覚めぬらしい。
数刻前、あれは死装束に解いた髪、死人の顔色で担ぎ込まれた。死んだ、と思った。ぐにゃりとした体を抱き抱え、医師を呼ばわる獣じみた光る眼を見るまで。
上司は、手持ち無沙汰な様子で縁側に腰掛けた。眼は平素の落ち着きを取り戻していたが、視線は力なく、肩は落ちている。親しい者にしか気付けぬ程の変化。
おそらく、付き切りの看護をできる人間からあぶれてしまったのだろう。元来我々の仕事は、性質(たち)が違うから仕方がない。…仕方ない、が。
できることが、ない。その苦しみを知っている。
この方がかつて生死の間にあった時、私はどっち付かずの若造で、側で世話をすることも仕事を肩代わりすることも、他の何も、何も、できなかった。
持っていた弓を差し出す。その場凌ぎの、稚拙な気休めに。
上司は目を見開き、少し笑って手を揺らした。気を遣うな、と言うように。
『お前の事はいつでも、頼もしいと思っているよ。』
いいえ、わたしは、あのひから、
いつだって、これしか、おもいつかないのです。
妬み嫉み羨みは、不思議とない。
代わりに、堪らない切なさが胸から吹き出した。
おい、馬鹿女。解っているのか。
この方に想われていることを。私に認められていることを。
その幸甚を。
やり場のない感情は矢尻の形を取り、巻藁を強く貫いた。
【力を込めて】
『隣の芝生』
青い青い中庭で 少女がロックスターの真似して唄う
周りの目が気になる私は そっとティースプーンでリズムをとった 角砂糖を運ぶ蟻たちも せっかちなトラックの運転手も みんなそれぞれ力強かった 私も
自転車のペダルを強く漕ぐ 日が注ぐ一日がまた始まる
今日も
また
1日が
始まってしまった。
起きたくない。
まだ眠たい。
休みたい。
ダラダラしたい。
仕事
行きたくない!
掛け布団に
包まる。
あぁ、
うだうだしてたら
いつの間にか
こんな時間だ。
もう
ほんとに
起きないと…
間に合わない。
行きたくない
けど
行かないといけない。
えいっ!
起き上がる。
今日も
頑張るんだ、
わたし。
#力を込めて
友達の作り方を聞かれた。
私が幼稚園の年少の担当をしていたとき、生徒にこっそりと耳元でそんな事を聞かれた。それは、可愛い質問だったが中々にシビアな質問でもあった。なぜならば、私自身友達の少ない学生生活を送ってきたからだった。私は悩んだ挙げ句、無難に「お昼休みに遊びに誘ってみたらどうかな、例えば一緒に泥団子作るとか」そう答えた。それを聞いた、その子は不安そうな顔を浮かべながら「じゃあ先生もついてきてお願い」そう言った。かくしてその子と私の友達泥団子でゲットだぜ作戦は始まった。
いよいよお昼休みに入り、まず初めにその子はいつも砂場で遊んでいる男の子を誘いに向かった。私から見ても、泥団子に誘うにはナイスチョイスだと思った。しかし、その希望は一瞬で砕かれ、その子はトボトボとこちらに帰ってきた。理由を聞くと、「砂はそんなに甘くない、今日はひとりでお城を作るから無理」と言われたらしい。職人だった。確かに毎日砂場に完成度の高すぎる建造物が建っていたが彼の作品だったようだ。大誤算で泣きそうなその子の頭を撫でながら私は「プロ意識の高い子もいるから仕方ないね違う子を探してみようか」そう言った。
次にその子が狙いを定めたのは、意外にもいわゆるムードメーカーの人気者の男の子だった。私は大人しい子にターゲットを絞っているのかと思っていたが、どうやらその子は冒険家のようだった。その子が人気者の男の子と話していると何やら会話をしたあと、人気者の男の子はボールを抱えその子の腕を引っ張ってを連れて行こうとした。それを見て私はよかったと思っていると、なにやらその子は「助けて」と言いたげな顔をこちらに向けてきた。私は「頑張れ君ならできる」という意味で親指を立てたが、その子はまるで死刑宣告でもされたように首を横にふった。私は仕方がないので話を聞きに行くと、ドッチボールに誘われたが運動は苦手で無理ということだった。人気者の子には悪いが怪我があるからドッチボールはまた今度誘って上げてほしいと言い引き取ってもらった。すまない優しい人気者君、私は心の中で謝った。
その子は何か燃え尽きたような顔で遠くを見ていた。私は一言「ドッチボールもやってみたら案外楽しいかもしれないよ、怪我って言っちゃたけど」そう言って、その子の頭を撫でた。そうしていると、なんだか昔の自分と重なって見えて最終手段である先生とお団子作ろうか、を言いそうになった。その時、「先生」と声をかけられた。見るとそこには、女の子が二人なにやら泥だらけの手で立っていた。どうしたのと聞いてみると「お団子を一緒につくろう」ということだった。絶好のチャンスだと思ってその子の方を見ると、私の影に隠れてしまっていた。その子はすっかり自信をなくしてしまっていた。ここで変わらなければ私のようになってしまうかもしれない、そう思った私は、心を鬼にしてその子の背中を押し「先生用事あるから、この子と一緒に作ってあげて」そう言った。その子は不安げにこちらを見上げ、二人の女の子は文句有りげな顔でこちらを見ていたが、しぶしぶ三人で泥団子を作りに向かった。
職員室から三人の様子を見ていたがなにやら、破壊と創造をくりかしているらしく、仲良く笑ったり悲鳴を上げたりしていた。とにかく友達に成れたようで私は安心しながら職員室で一人昼食を食べた。
#力を込めて…
落ち着いて……
そう……そこそこ
そのタイミング
よし……
チャンス!!
エィ…ヤー
今日も力を込めて
キラキラと輝く
あなたの応援をする