『別れ際に』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「別れ際に」
今日は彼とデートの日だ。
いつもより気合いを入れて、準備をする。
いつもより可愛くなるように。
待ち合わせ時間
彼が待っていた。
私「お待たせ、」
彼「お、おぉ ... 行こっか、」
今日は彼とご飯を食べる。
素敵なレストランで、
綺麗な景色が見えて、
好きな人と食べる。
幸せだった。
そろそろ帰る時間だ。
私「今日はありがとう! 楽しかったよ。」
彼「それは良かったよ……。」
2人の沈黙が続く、
私「そろそろ行くね、 じゃあね 今までありがとう。」
彼「そうだな、 あぁ...今までありがとう。」
今日彼とはお別れだ。
最後の最後までかっこよくて好きだった。
私は別れ際に「ずっと大好きだったよ。」
そういった。
彼は驚いた顔をしていけど、
私はそのまま歩いていった。
彼のところを一度も振り返らずに ......
じゃあね、大好きだった人。 幸せになってね。
《別れ際に》
私が彼と本部から帰宅する途中、狭めの路地に差し掛かった。
夕日が赤く辺りを照らすそこには、二人の若い男女が向かい合わせに立っていた。
どうしたんだろう?
不思議に思った私達は少し遠巻きに立ち止まり、事件などの何事かがないように様子を伺うことにした。
男の人が物憂げな表情を浮かべ、ぽつりと「実は別の女性に言い寄られてて…別れてほしいんだ。」と呟いた。
すると女の人は少し驚いたような表情になり、男の人を真っ直ぐに見つめた。
別れ話…。
なんて場面に居合わせちゃったんだろう。
私はそれを言われた女の人の心境を想像してしまい、心が苦しくなった。
隣りにいる彼を見上げると、同じことを思ったのかショックを受けたような彼と目が合った。
別れを口にされる寂しさ。私は、これを知っている。
もう二度と、その言葉は聞きたくない。
その時の辛さを思い出しながら私は彼から視線を外し、また若い男女に目を向けた。
すると、女の人は花が咲いたような鮮やかな笑顔になった。
とても晴れやかな、同性の私が見ても凄く綺麗な笑顔。
「分かったわ。なら、これで終わりにしてあげる。」
そして女の人は朗々と響く声でそう告げると、男の人がその笑顔に驚く間もなく右手がシュッと動いて。
男の人のみぞおちに、綺麗なボディブローが入った。
その腰にしっかり重心が置かれた見事なボディブローを受けた男の人は、悲鳴を上げる事も出来ずに身体をくの字に曲げて膝から崩れ落ちた。
それは、私の目にはスローモーションのように見えた。
道の真ん中に倒れ込んだ男の人を背に、女の人はスッキリした様子で道の向こうへと去っていった。
あまりにも見事な、別れ際の一撃だった。
これは…あの男の人は…。
「鍛え方が足りない。」
つい、私は口にしてしまった。
いつも隣りにいる軍人の彼を基準にしてしまうせいか、私はどうしてもその辺りの判定が厳しくなってしまう。
「いや、一般の人にそれを求めるのは無茶が過ぎます。それに、突っ込むべきはそこではないでしょう。」
思わずと言った感じの、彼の返事。
うん、まあ分かる。さっきの女の人のパンチ、本当に素人か疑いたくなる鋭さだったし。
何にしても倒れてる男の人を放置も出来ないので、二人でそっと近寄ってみる。
すると、道に頬を当てて涙を流しながらその人はボソボソと呟いていた。
「まさか…君がこんないいパンチを持ってたなんて…
俺が間違ってた…やはり俺には君しかいないんだ…」
その瞬間、辺りの空気が一瞬で凍った。
そ こ で 目 覚 め ま す か 。
まあ大丈夫そうではあるし、一人で自然と立ち直ってもらうのがここは得策なんだろうな。
これは、帝国では暴行罪のうちには入らないっぽいし。
無言で彼と目を合わす。どうやら彼も同じ意見みたいで、とりあえず一緒に一歩二歩と男の人から遠ざかる。
けれど、迂回できる道からはかなり離れている。
道に横たわりボソボソと呟きながら涙を流し続ける男の人を見ながら、私達は呆然と立ち尽くしてた。
「「横切るには気まずいにも程がある」」
別れ際にいつもバイバイ
また明日って言ってる
君に会えなくなる日が
来るってわかっていても
終わりが来るまで毎日言うよ
君と時間の進みは違うけど
一緒にいる今はいっしょだから
なんにも言えずに帰っちゃった。
先輩と会えるの、
最後だって分かってたのに
意気地なしだなぁ。
ほんとに、ほんとうに。
いま泣いてるのも、
全部自分のせいなのに。
「…なるほど、それはとびっきりの素敵な案だね」
そう言って教室の机に頬杖をつきながら彼女はさらりと自慢の黒い長髪を揺らした。
窓から差し込んだ光が彼女の目元を覆い隠し、日光から逃れた口元が悪戯を思いついた子どものように純粋無垢な笑みを口元に浮かべているのが見えた。
頭を抱える。こういうときの彼女は全くと言っていいほど人の話を聞かない。
「はあ…。一応言っておくけど」
「はいはい、わかってるよー」
もちろん、と言いたげに彼女はこちらをあしらう。その仕草を見て嫌な予感がさらに膨らんだ。
「じゃあ、また明日!」
「また明日…」
がたっと机を押しのけ彼女が席を立つ。振り回されることが予想できてうなだれる僕に、彼女がばいばい、と手を振る。それに応えてばいばい、と手を振り返した。最後に、彼女ががたがた、とぼろぼろの扉を力いっぱい閉めようときゅっと眉根を寄せた顔が見えた。
…僕が覚えてるのは、そこまでだ。それから永遠に、彼女は手を振ることはなかったし、二度と扉を閉めることもなかった。…その翌日、彼女は動かないまま川から引き上げられて見つかったのだから。
地元とおさらばだ
色んな出会いがあったな( „❛ ֊ ❛„)
色んな思い出がつまってる( 📞¨̮ )もしもーし
そんな事を考える暇もなく
別れ際、地元 の風はとても強く
私にお別れをいうの
ヒュ~~~~~ゥヒュ〜〜〜……ヒュ〜〜ヒュ〜〜〜ゥヒュ~〜〜〜ゥ♪̊̈♪̆̈
(また会おうね〜〜!寂しいけど……また地元に帰っておいで!戻ってきたらまた僕の風を感じてね♪̊̈♪̆̈)
テーマ 別れ際に
「あ、流れ星」
天気の良い時の夜、大きい丘の上で星空を眺めていた。ざっと一時間眺めて、丘の上から降りようとし
た。
「...ん?」
丘を降りようとした時、丘の下で何かが光っていた。
「手伸ばせば届くかな」
と思い、思いっきり手を伸ばした。
「あっ」
手を思いっきり伸ばしたせいで、まぁまぁ高い丘から落ちてしまった。
ひどい激痛で足が痺れる。足が取れそうなくらい痛い。そう思っていたら、急に体が軽くなり、痛みが引いた。なんなんだろ。今はそんなことは気にしなかった。
「ありゃとれないな」
僕が5人いて届くか届かないかくらいの高さに光っているものがあった。
「帰るか」
歩いて僕の家まで帰る。
「お〜い」
「久しぶりだな」
全然会えなかった友達。
「まったく〜会うの早すぎる」
「そうか?」
あいつとあってなかった時間は....二年。
「二年って長くない?」
「いや全然みっっじかすぎる」
「..そうなんだな」
「じゃあ」
「あっ、そ~いや天界に行ってきな〜」
「.....ん?」
"天界"?。
僕はまだ人間で
人間で
ん?
ニンゲン?
ふと下を見た。僕の足が透けてる。
「そうだ、あいつと会えなかったのは」
あいつがあの丘で事故死したからだ。
じゃあ僕はあの丘で、
死んでいたのか?
「ㇷㇷ」
あの丘から声が聞こえた。
おわり
窓から入る朝の光が心地よい通勤電車、少し混み始めてきた。
吊り革を持ちながら、一昨日の別れについて、つい考えはじめてしまう。
すぅーっと毒のプールに自ら飛び込み、致死量スレスレの毒のカクテルの味見をする。何がブレンドされていて、こんなに不味くなったんだろう。
嘘が多かった彼、何かと我慢してた私。
別れ際、
私を蝕んでいた、毒にまみれたプールの存在にやっと気づけた。
もう少しで、目的の駅。
この電車の中を毒のプールに変換してみる。
会社の最寄り駅に着いて、ドアが開いたら、毒のプールの水を全部、排水する。
そうする。
《別れ際に》
微笑んで見つめる 握手する ハグする 背中でこっそり舌を出す 手を振りながら投げキッスする
「いつの、何の別れ際。どこで誰との別れ際。
別れ際に何をするとか、どこに行くとか……?」
5月頃に、「突然の別れ」ってお題は書いた。
某所在住物書きは過去配信分のお題を確認しながら、ぽつり、ぽつり。
現代・日常ネタ、続き物の連載風で文章を投稿しているため、「別れ」そのものは何度か書いている。
今回の題目は「別れ際」。
日常的な別れから、セーブデータ誤削除等による悲劇、恋愛沙汰、人生最大の際まで、執筆可能なネタは幅広い。広いのだが。
「恋愛沙汰と閉店ネタは去年書いたし、セーブデータご削除の別れ際なんざ俺のトラウマなんよ……」
当分、執筆作業は始まりそうにもない。
――――――
食材の買い出しで近くのスーパーに行ったら、
ちょっと昔の数週間〜1ヶ月くらい前にプチバズしてた、地方のお菓子が入荷してた。
たしか私の先輩の故郷のお菓子だ。伝統の餅菓子に、チョコをコーティングしたやつ。
バズった本家の正規品じゃなくて、ジェネリックお菓子の方らしく、名前も包装も違う。
でも気になった。 おいしいらしい。
ただジェネリックのくせに値段が高い。
(プラボトル約100g入りで700円税別)
『藤森の故郷の伝統お菓子のジェネリック??』
付烏月さん、ツウキさん。ふたりして半額づつ出してスイーツを一緒に食べようよ。
休日の曇天、ちょっと涼しい昼下がりに、同じ支店で仕事してる同僚さんに通話相談。
『なに、後輩ちゃん、食べたいの?』
付烏月さんは最近お菓子作りがトレンド。スイーツバイキングとかのお誘いは基本乗ってくれる。
基本、乗ってくれるハズなんだけど。
『あのね、今別れた嫁に売られて行方不明だった息子の救出ミッション中なの。ごめんねぇ』
ガッツリ独身でぼっちの付烏月さんが言った。
要するに今日は都合が悪いらしい。
仕方無い。故郷の先輩本人を誘おう。
『私の故郷の、伝統菓子のジェネリック?』
せんぱい、藤森先輩。ふたりして半額づつ出してスイーツを一緒に食べようよ。
同僚の付烏月さんとの割り勘計画、ゲホゲホ!
スイーツのシェア相談が決裂したので、今年の2月まで一緒の本店で仕事してた先輩に通話相談。
『ジェネリック「を」、食いたいのか?それともジェネリック「しか無かった」のか?』
先輩はあまり糖質を欲しがらないけど、故郷のものは大好きで、そういう誘いは基本乗ってくれる。
基本、乗ってくれるハズなんだけど。
『すまない。実は今、
……え? ……は? ………はぁ、分かった。
すまないが高葉井。今娘を売っ払った、夫?の浮気現場?の確保と、お別れ会?の最中、らしい』
ガッツリ独身かつ、最近恋愛トラブルが綺麗さっぱり解決したばっかりの先輩が言った。
つまり、今日は都合が悪いらしい。
これ確実に先輩と付烏月さん一緒に居るよね。
何してるんだろう。
「ジェネリックスイーツに700円は、うーん」
本家本物とほぼ同額を、「実際に食べたい方」じゃない方に使うのはちょっと、私としてはヤダ。
他のお客さんが「ジェネリックでも話のネタとしては十分だよ」って、プチバズスイーツのボトルをひとつ、ふたつ、持っていく。
ひとり、またひとり、また1個2個。
ポツポツ減っていくボトルに、私は値段を一番の理由に、さよならバイバイした。
別れ際に40代男性が一気に伝統菓子ボトルを3個カゴに突っ込んだのを見て、
一瞬「やっぱ買っといた方が良いのかな」って気持ちがバチクソに揺らいで売り場に戻ったけど、
やっぱり、値段が値段だったから、結局やめた。
半額の加熱用野菜セット、半額のお肉、食べたことないライ麦食パンとパッキン便利ないちごジャム&マーガリンなんか突っ込んで、お会計。
帰りにふと雑貨屋さんを見たら、
息子の救出中らしい付烏月さんと
浮気相手処理中の先輩が
ふたりしてディスプレイされてるコタツの前でなにやら熱心に議論と相談とを繰り広げてた。
別れ際に付烏月さんと目が合ったけど、どっちのコタツを買おうとしてたのかは分からなかった。
「じゃあね」
「またね」
「ばいばい」
「ありがとう」
声をかけて
手を振ったら
背を向けて
歩き始めたら
振り向かないようにしている。
そこにもう貴方がいないと、
悲しくなるから。
そこにまだ貴方がいたら、
いつまでも別れることができないから。
「別れ際に」
別れ際、キミがじっと僕を見つめていた
その瞳はただ静かに、物言わぬ眼差しだった
でも今思い出すと、涙を流していたような気もして
僕は後悔の念が止まらない
いつもは「またね」って言うのに、
今日は「さようなら」って言った。
ズルい私を許してください。
「別れ際に」
別れ際に何も言えないくせに
姿が見えなくなってから言葉が浮かんでくるんだから
面倒な生き物だ
別れ際に
『別れ際に』
は…
チュ(^з^)-☆やハグがしたいの
何歳だよ?!
自分が一番わかってる
イタイ!!
かなりかーなりイタイ!!
でも
人生一回だよ?
自分が自分で産まれてきたのは
たった一回なんだよ!
だから
別におばあちゃんになってもしたい!
日本人はハグとか簡単に出来ないし
どんなにすぐに会えるとわかっていても
したいの!
きっとね
いや…絶対にね
自分に自信がないからなの
そして
大人に親に、好きな人に
ちゃんと抱き締めてもらえたことが
人よりだいぶ少ないの
だからね
最後まで
「大丈夫だよ!君は大事だよ!」
っていうしるしが欲しい…
私は私を大切にしてくれる人かいるっていう
証拠が欲しいんだと思う
自分を大切に出来ない私は
誰かからの大切を感じたい
面倒だけどごめんね…
君からの大切だよ!が
『別れ際に』は
絶対に欲しいんだぁ…
そしたら
きっといつかね
自分を大切に出来る日が
来る気がするんだぁ…♡
⸺では、また。二度とお会いしたくないですが。
「違う、なぁ…バツ」
⸺じゃあね♪ばいば〜い!
「これも違う、かな…バツ」
⸺ふふっ……では皆様、さようなら。
「あぁー、これ…もしっくりこないな。これもバツ」
⸺お前ら、あばよ。
「これも…ちg「台本出来たかー?」どぅわっ!?!?」
「ケケっ、ひっくり返ってらぁ。んなに驚いたのか?」
「お、驚きますって!あぁもう、びっくりした…急に声かけないでくださいよ」
「にゃはは、わるいわるい。んで、どう?台本出来た?」
「それ絶対悪いって思ってませんよね……台本作るって言ったの昨日ですよ。一日二日で出来たら苦労しませんって」
「そか…じゃ、しゃあないか。なら、さっきから何してたんだ?」
「主人公とヒロインの別れのシーンを入れたくて、主人公の性格が分かるような言葉を作ってから他の所に手をつけようと」
「ほぉ〜ん…なら邪魔せんように、下校時間になったらまた来んぞー」
「あっはい。分かりました先輩」
「せいぜい頑張れなぁ…只人くん」
「確かに僕は凡人です、が……⸺それだ!!!」
【別れ方のヒントは去り際に】
お題『別れ際に』
友達に石を渡された。彼女は私から見ると異世界から来ていて、ここ人間界に留学していた。
それが上から人間界での役目は終わったと判断されて彼女は異世界に帰ることになったんだ。
私は彼女とはなれて一ヶ月はずっと泣いていた。最近では一番の友だちだっし、毎日一緒にいた。当たり前のように一緒にいると思っていたから悲しかった。
それがある時、急に石が青く光り始めた。なにかと思うと、そこから彼女の姿が小さなホログラムみたいに浮かび上がってくる。
「久しぶり。元気にしてた?」
いつもの彼女の姿があって、私は思わず泣いた。
「……って、泣きすぎだよぉ」
「だって、やっぱり貴方がいないのはさみしくて」
「うん、私も寂しいよ」
浮かび上がってる彼女も涙をこぼした。二人でしばらく泣いた後
「もうすぐ、そっちの世界と私の世界をつなぐトンネルが作られると思う」
その言葉に私は思わず目を見開く。
「ねぇ、それ本当?」
「うん。王様が出した新しい企画で。まだ立ち上がったばかりだけど」
「じゃあ、それができたらいつでも会いに行けるってことだよね!?」
「うん、そうなると思う。いつになるかは分からないけど」
「そしたらまた、会おう!?」
「うん」
「絶対、絶対に会おう!」
私は友だちにうったえたら、彼女は笑った。
「こんなに好かれて、私嬉しいなぁ」
彼女の姿が消えかかっている。私はまだ彼女とはなしたかったけど、どうもそうは行かないみたいだ。
「もう時間が来ちゃったみたい」
「次はいつ話せる?」
「それが私にも分からない。だからね」
「うん」
「出来るだけ石をそばに置いておいて欲しいの。それでときどき様子見てくれたら嬉しいな」
「時々じゃなくてずっと見てるよ!」
「あっははは。本当に私のこと好きだなぁ」
「うん、好き、大好き!」
そう言って私は両手でで彼女を包んで昔みたいに抱きついていたのを表してみる。すると、彼女は目をつむり、私の手によりかかるようなポーズをとって
「またね」
と言って消えた。目の前の石はただの石に変わった。
私は涙を拭く。
「私からもやらないと」
でも、何を? どこからやればいいのかわからないからとりあえずスマホから検索エンジンを出して『異世界へ行く方法』と入力した。
別れ際に
バイトが終わって家に帰る。寝て起きて次のバイトに行く。掛け持ちをしている自分にとって、バイト以外の時間は睡眠を取るための時間でしかなかった。食事は通勤中に車の中で食べられるものを。浴槽に浸かる時間があるなら睡眠を。どうにか作った休日は動かない身体と巡る思考のせめぎ合いで終わった。
「働きすぎだ」と諭されて。
「ご飯は食べなさい」と叱られて。
「寝れないなら一緒にいてあげるから」と甘やかされた。
一緒にいる時間を増やしたくてシフトを調整した。
話を聞いてほしくて家で食事を摂るようになった。
手を握っただけで嘘のように眠れるようになった。
本当はバイトなんて行きたくない。正社員に向いていなかった自分が、社会生活の為に渋々選んだ道がバイトであって、出勤の前はいつだってため息を吐いていた。
世間的には早朝と呼ぶ、まだ太陽も昇らない時間に出勤する自分に合わせて、一度起きてきてくれる君の声にならない「がんばって」を聞きたくて。「がんばるよ」と応えたくて。今日も今日とてバイトに行くのだ。
別れ際に見る眠たい顔が愛おしい。
告げられた悲しい想い
ここまで募ってきた楽しい思い出
そんな思い出も苦く感じでしまうほど
悲しい想い
忘れられない思い出とあなた
〘 別れ際に〙
笑っていてほしいと願うのはぼくのエゴだ。
本当に、勝手な話だ。願いながら、濡れたグチャグチャの笑顔しか浮かべられないのはぼくのほう。自分にできもしないことを、きみに願っている。
ごめんね、自分勝手で。ぼくの知らないどこかで、それでも幸せでいてほしいと願っているんだ。
どうか、どうか。きみよ。幸せでいて。いつか再び出会う君が、笑顔でありますように。
テーマ「別れ際に」