『初恋の日』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
うちあんたの事嫌い。
性格がどうも合わないし、よく私をからかうし。
顔と声はカッコいいし面白いからってナルシストだし、プライドも高い。
なのに変な所で優しいし弱い所が実はある
大嫌いだから会うだけで心が苦しくて吐きそうだった。
今思えば、好きだったよ
【ここから始める僕だけの物語】
今日は僕のデビュー戦
みんなと走った時とは違う、トレーニングの時とは違う
新しいけどどこか重い空気がレース場を覆っていた
ファンファーレがなり、次々とみんながゲートに入っていく。
場の空気が静寂に包まれ、ゲートが開いた。
それと同時に、今まで少しずつ募っていた昂る気持ちが一気に押し寄せた。
最後の直線。
徐々にみんな疲れてきている様子だった。
僕も少しずつ疲れてきた
けれど、心の内にあるのは今も募り続けている勝利への渇望と、誰よりも先頭を駆け抜けたい気持ちだった。
残り200m。
僕の横には誰もいなかった。
少し後ろを走っていた。
これが先頭の景色ーー。
ゴール板を駆け抜けた。
聞こえてきたのは、僕の1着という実況と、大きく画面に僕の番号と着差だった。2分の1バ身差という表示だった。
ここから、始まる確信があった。
初恋の日。
きっと、一生忘れないと思う。心臓が痛いくらいに脈打ち、あの人から目が離せなくなる。そんな感覚を。黒曜石のように黒く輝くあの瞳を、一目見た時から忘れたことはなかった。
幼稚園くらいのころ、気になる子がいた。友達の一人だったのだけど、ある時から急に気になるようになった。
ピンチに追い込まれた時、その子の一言で救われたのだ。状況が変わったことに安心することよりも、その子の放った言葉に、はっとした。
自分が不利になることなんて気にしない、そんな姿勢に驚いていた。子どもごころにも、その人間性の大きさを思った。なんだかドキドキした。
それからというもの、その子を目で追ってしまう。気になる。これが人をただ好きということではなく、初めて意識した恋だったのだと思う。
「初恋の日」
『初恋の日』
いつもありがとうございます。
仕事が終わらず、スペースのみです💦
初恋に『大人』がつくなら、
私の初恋は初めて彼氏ができたあの日の夜。
ひとりぼっちで公園でイヤフォンをしながら、
なぜか泣いていた君と
ひとりぼっちで公園でスマホで詩を書きながら、
明日が怖くて震えていた私。
二人の目が合ったとき、
雷が走ったように二人の間に恋が芽生えた、らしい。
『らしい』というのは恋が不確かだからだ。
私は君に出会ったとき、
空想で書いている詩が現実のものになったと確信した。
だけど、君は私と出会ったとき、
君は私のことを一夜限りの彼女にしようと思ったと、
その日の翌朝、君の家で後から知った。
そんなニセモノの恋が本物の恋に成り立ったのは、
私の詩を君が読んだときだった。
「これは僕の歌だ」
そう君は言って号泣した。
そして、こう続ける。
「君の死は僕の心を救った。
もっと、教えてほしい。僕はどうしたらいいのか」
それから、二人の恋は本格的に始まった。
それが、私の初恋の始まりの日。
"初恋の味"と銘打ったキャンディを口に放り込む。
5月の風が吹き抜ける、気怠い午後の教室。
ゆったりとたゆたう先生の声が心地好い眠気を誘う。
授業内容はつまらないし、大半の生徒はやる気ないし。
初恋は実らないって言うし、私は眼中にも入らないし。
ペンを動かす今、この1限だけでいいから。
初夏の白昼夢って免罪符で、先生を独り占めする錯覚に陥っていよう。
さくらんぼ味のキャンディ、ちょっと苦いな。
【お題:初恋の日】
初めて君を見た時、私は心を奪われたんだ。
その日は雪が降りつもったあの日、私はいつも通りバスを待っていた。
ふと、後ろに並んでいる人が泣いて鼻をすする音が聞こえたんだ。後ろを振り返るとボロボロと涙を流していた女性と目が合った。目は赤くなってはいたものの美しくとても可愛らしかった。私は思わず声を掛けた。
「何かあったんですか?」
彼女は驚きながらもポツポツと話してくれた。どうやら彼氏が浮気していたのにも関わらず振られたらしい。こんな可愛らしい子を泣かせる見ず知らずの人に腹が立った私はそっとハンカチを渡した。全てはこの日から始まった。
それからバス停で君と会うと世間話をする仲になった。出会った頃には普通に接することができたのに、だんだん会う度にドキドキしたのを覚えている。何気ない会話でも笑ってくれる君に心を奪われてしまったから。
今では泣いていた可愛らしい女性は私の隣で眠っている。もう君もシワだらけになってしまったが、笑顔はあの時のままで愛おしい。いつもありがとう。
#初恋の日
その日、世界が終わるんだよ
そして新しい自分が始まる
心や頭も、身体全体が内側から灼かれるようなエネルギーの波は
このまま神経が焼き切れてもいいと思えるほどの煌めきは
思い出す度に表情がゆるむあの感情は
あれは恋だったのだろうか
恋以外の何かだったのだろうか
: 初恋の日
『初恋の日』
近所の小さな夏祭り
そこで君と目が合った
優しくはにかみ
セミロングの黒髪が
夕日の中で反射する
立ち去ろうとする君を
思わず僕は追いかけた
気づくと鳥居の下にいて
君の姿は見えなくなった
拍子抜けする僕の耳元を
少し涼しくなった風と
蛍が一匹かすめていった
ふふふ、と笑い声がした
僕はそれが可笑しくて
ははは、と一人笑っていた
幸せを選べるなら
実際に今、家に居る愛猫、
チャールズと華が
人間になって、
私達夫婦の子供として
この世に生をを受けてくれたら。
私達の元へ来てくれたら
こんな嬉しいことはない
一緒にいる子が
また来世で
自分たちのもとへ来てくれたら。
そう考えただけで、嬉しくて
涙が出てくる
『初恋の日』
僕は……どれだったかなぁ〜
言っとくけど初恋って、1度だけよ?
え?……まぁ
それは分かってるけどさ
―――――――――
僕の初恋は、多分早かった
あの時の感覚は、
子供ながらに 自分が違うとなんかわかった
普段の友達には
言うならマウントを取る感じだったけど
気になるあの子には
自分の持てる全てを見せたくて仕方なかった
それが例え、どんなおもちゃだろうと
自分の大切なものを遠慮なく見せたかった
それが誰でも持ってるおもちゃでも
どんな当たり前なできることだろうと
自分のすごさとして魅せたかった
それが誰でも登れるジャングルジムでも
あの時の自分を思い出すと
子供ながらに必死だった気持ちと
子供ながらに恥ずかしかった気持ちが
今でもなんかジワジワと思い出すし
気恥しさや相手への申し訳なさなんかも
ジワジワと押し寄せてくる……
ぁぁ、僕は―――
こうしてアピールしたいんだな って
そういうふうになってでも
あの子に夢中になって欲しかったんだな って
なんかまた変な感じがしてきた
ちょっと、散歩してくる―――
赤いのは今が夕方だからです
〜シロツメ ナナシ〜
初恋の日
君が初恋の鐘を鳴らした日
僕は横で鼻を垂らしてポケットに手を突っ込んでた。
君は王子様に助けられ、
涙を拭いてもらって笑顔になって
キラキラした目でありがとう、なんて言ってたけど
僕だってその横で鐘を鳴らしてた。
あれから15年
僕のポケットにある、君の手が暖かい。
それは、ある薄明の日だった
雲がオレンジ色に染まり、カラスがかぁかぁと、子に帰るようにと促していた。
住宅街にひっそりと存在している、地元の人しか知らないような抜け道。
そんな道を、一人の女子学生が歩いていた。
紺のブレザーに、同じ色のチェック柄のスカート。
沢山のキーホルダーをぶら下げたスクールカバンは、沢山の教科書でパンパンになっている。
歩きスマホをしていた学生は、抜け道を出た瞬間、目の前のだれかとぶつかってしまった。
スマホが手から弾けて地面に落ち、学生も尻餅をつく。
「うわぁっ!ご、ごめんなさ……」
見上げながらそう言った言葉は、青ざめた顔でキャンセルされてしまう。
それは確かに人だった。人の特徴を持っていた
しかしその頭部は、避難生活で使うようなランタンに置き換わっている。
安心させるであろう光は、薄明の色と混ざり合って、鳥肌が立ってしまう、不気味な色。
服は父親のようなスーツを身につけ、白手袋をはめ、ネクタイをキツく締めている。
SNSのTLだったら、異形の一次創作としていいねを押され、フォトイベントならコスプレとして存在している、そんな存在。
「おや…すみません。お怪我はありませんか?」
一体どこから発せられているのか分からない言葉は、怯えている学生には届かない。
ランタンの化物は、あぁ、と理解し、学生の目線に合うようしゃがむ。
「貴方……私の顔が、見えていますね?」
学生の心が、カイロのように暖かくなる。
彼女はその感覚を知っていた。
恐怖と一緒に混じり合う、この感情を表す言葉
彼女は後に思い出した
その日が、初恋の日だった。
お題『初恋の日』
気づかなかった
あとから気づいたんだ
知らない感情が息をしていることに
愉しかった
面白かった
可笑しくて可笑しくて
愛おしかった
雨の日のさざ波のような
君の声が
何よりも
好きだったんだ
そう
好きだった
初恋の日
3つ年下の従弟が好きだった
12歳の夏
遊びに行った叔父の家で
遊び疲れて気づけば2人っきり
大人びた瞳が何を考えてるなんてわからない
じっと見る目
お泊りで5人並んで眠るとき
気になった目のことで
頭がいっぱい
思春期のいたずらだったのだろうか
淡いあぶくは心の片隅にいて
懐かしさに変わった
名探偵コナン
重吾『ねえ、千速、』
千速『重吾は、私の事は、どう思っているか?』
重吾『え〜と、』
コナン『横溝警部は、千速さんの事が好きでしょう』
重吾『なんで、コナン君は、わかるの?』
コナン『だって横溝警部は、わかりやすいよ。でも千速さんも同じくだね』
今日のたけるくんは、とってもはりきっています。いつもより早く起きて、パクパクと朝ごはんを食べ、ひとりでテキパキ支度をして、今ずんずんとバス停に向かっています。
なぜかって?
今日のバス当番は、だーいすきなルミ先生だから。
1年前の入園式の朝、たけるくんは泣きながらお母さんと妹と幼稚園に向かっていました。どうしても大好きなお母さんと離れるのがイヤだったからです。
2つ下の妹は家でお母さんとずっと一緒なのに、どうしてボクだけ幼稚園に1人で行かなきゃならないんだ!と心の中で怒っているたけるくんに、優しく声をかけてくれたのが、ルミ先生でした。
「たけるくん、はじめまして!」
とにっこり笑ったルミ先生は、たけるくんの右手をそっととり、両手でぎゅっと包んでくれました。その瞬間、たけるくんは泣きやみ、恋におちました。
たけるくん、初恋の日の出来事です。
それからというもの、ルミ先生にカッコいいところをみせたくてたまらないたけるくんは、自分でなんでもできるようにがんばっています。
もちろん、失敗もするし、ぐうたらもするけれど、たけるくんを見かけるたび、にっこり笑ってくれるルミ先生のために、たけるくんは日々成長中、なのです。
前回投稿分からの続き物。
最近最近の都内某所、某本物の稲荷狐が住まう稲荷神社に、絶賛修行中の末っ子子狐がおりまして、
前回のおはなしでは修行先の、管理局に忍び込んでくる過激な敵対組織の構成員を、
くんくん、クンクン、彼等のスメルを探知して、一網打尽にしてやりました。
何が嬉しいってこの子狐、
過激派の活動を未然に阻止した功績として
美味しい美味しい贅沢な特別おやつを
しこたま、どっさり、貰ったのです。
「法務部さん、すごぉ〜く、感謝してたよー」
修行先の管理局で子狐のお世話をしているお嬢さんが、嬉しそうに言いました。
「『来月から定期的に手伝ってもらおうか』って、
今週中に、相談するらし〜ぃ」
段々忙しくなってくるねー。
ドワーフホトのビジネスネームを持つ収蔵部のお嬢さんは、ニッコリ。
お祝いティーパーティーとして、犬・狐用の厳選食材で作られたモンブランケーキ型のおやつを、
1個、プレゼントしてやりました。
ところでコンコン子狐モンブランを知りません
(お題回収開始)
「ふしぎ!」
コンコン子狐は五穀豊穣の稲荷子狐。
ペットケーキの材料たる米粉と豆腐に、すなわち五穀の香りに、一瞬で反応しました。
「なんだこれ、なんだこれ」
間違いなくモンブラン・ペットケーキは、米と豆腐と、それから極上チキンの香りがするのに、
そう、モンブランケーキです、例の独特の、紐状ホイップクリームが美しく、乗っかっています。
子狐はモンブランクリームが分からない!
「おそばだ!おそばケーキだ!」
紐状に長く飾られたそれを、色も色でしたので、
蕎麦ケーキと確信したのです!
これが子狐の、モンブランケーキへの「初恋の日」になったのでした。
「モンブランって言うんだよぉ」
「もんぶらん!おそば!」
「うーん、お蕎麦は、入ってないなぁ〜」
「おそばケーキ!ふしぎ!
お米と、お豆さんと、おイモさんとチキン、
なのに、おそば!ふしぎ!」
「お蕎麦じゃなくて、こーいう形のクリームでー」
「おいしい、おそばケーキ、おいしい……」
「んんーーーー……」
誤解は、早いうちに解いた方が良いよね。
ドワーフホトのお嬢さん、さっそくイーツにお願いしまして、コンコン5種類。
美味しい、本物の、間違いなく稲荷子狐も食べられるモンブランケーキを手配します。
「これが、モンブランケーキだよ」
ミルフィーユ生地と一緒のモンブラン、
タルト生地と一緒のモンブラン、
まんまるモンブランに山の形のモンブラン、
それから不思議なクッションの質感のモンブラン。
いろんな子狐の「初恋」の本物が、
子狐の前に、きちんと整列します。
「お米、じゃない、 お豆さんも、ない」
小麦さんの香りはする。
コンコン子狐、恋した「お蕎麦ケーキ」のリアルに直面して、フリーズしかけています。
「クリだ。クリだ」
それでもすぐ、モンブランのメイン食材、秋山の幸、栗の香りに気付きました。
「クリ!」
狐は肉食寄りの雑食性。たまに栗も食うのです。
「お蕎麦ケーキ」がお蕎麦ケーキではなく、栗のケーキだったと学習した子狐は、
秒でお蕎麦ケーキに失恋して、秒で栗のケーキを覚えまして、くんくん、クンクン、がぶっ!
嬉しそうに栗ケーキを食べ始めました。
美味しければ狐はそれを良しとするのです。
初めての美味しいものは、だいたい初恋なのです。
「おいしい。おいしい」
コンコン子狐、狐も食べられるモンブランケーキを、コンコン5個幸福に堪能しました。
「コンちゃんも、作ってみる〜?」
お嬢さんがにっこり、穏やかに笑うので、
子狐はもっと、幸福になったのでした。