【ここから始める僕だけの物語】
今日は僕のデビュー戦
みんなと走った時とは違う、トレーニングの時とは違う
新しいけどどこか重い空気がレース場を覆っていた
ファンファーレがなり、次々とみんながゲートに入っていく。
場の空気が静寂に包まれ、ゲートが開いた。
それと同時に、今まで少しずつ募っていた昂る気持ちが一気に押し寄せた。
最後の直線。
徐々にみんな疲れてきている様子だった。
僕も少しずつ疲れてきた
けれど、心の内にあるのは今も募り続けている勝利への渇望と、誰よりも先頭を駆け抜けたい気持ちだった。
残り200m。
僕の横には誰もいなかった。
少し後ろを走っていた。
これが先頭の景色ーー。
ゴール板を駆け抜けた。
聞こえてきたのは、僕の1着という実況と、大きく画面に僕の番号と着差だった。2分の1バ身差という表示だった。
ここから、始まる確信があった。
5/8/2026, 6:59:37 AM