『初恋の日』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
─初恋の日─
初めて会ったあの夏に、僕は君に惚れたんだ。
病院の近くで、太陽の光に当たっていた君に。
君は毎日外を歩いていたよね。
秋は綺麗な紅葉ではしゃいで、
冬は「寒いね」って笑って、
春は桜を見ながら微笑んでいたよね。
僕が君に惚れてからちょうど一年の夏だったかな。
君が珍しく外に来てなかったよね。
「その日だけかな」ってあまり気にしなかったけど、
やっぱりちょっと可笑しかった。
それから外で君を見ることが一つも無かったから。
僕は心配になって君の元へ行ったんだっけな。そこで僕は泣いたよ。
君がいたはずの病室は、まるで最初から君が居なかったみたいに誰も居なかったから。
その景色を見てすぐに理解したよ。知りたくなかった現実を。
君は亡くなったんだって。認めたくなかった。
初恋の日から一年と一ヶ月。君が持病で亡くなった。
とても悲しくて、その日はずっと泣いていたよ。
それほど大好きだったよ。君のことが。
今は亡き君へ。
僕はこの恋文を送るよ。
君が好きだ
君のことが僕は本当に大好きだった
この想いが枯れることはないのだと思っていた
間違いだった
僕はずっと間違っていた
初恋の日
あの日からずっと
僕は君が大好きだった
ときめきも、熱っぽい甘さも感じたことがない。
でも、いるはずのないあの人の匂いがふっと香ったとき、思いもよらない動揺と少しの安堵、その重なりの隙間に、締めつけられる思いを抱く自分がいる。
恋に気づいてしまった、そんな雨の日。
昔から女の子からよく告白された。その中でもよく聞く
「一目惚れしました」
なんて体のいい言葉だろう、なんて軽い言葉だろう、そんな言葉で振り向くわけがないのに。
いつも通り友人と歩く道、特に変わらないいつもの道。その中に一際目立つ人がいた。
別に綺麗な見目というわけではない、何か大きく行動していたわけでもない。
ただ、ただ目に止まった。まるで雷にでも打たれたかのような、そんな、そんな、、、これは
正に衝撃の初恋の日
初恋。
今思えば叶わない恋だったけど、
出会えてよかったなって思う。
ほんとに好きだった。
でももう諦めた。
優しくしてくれてありがとう。
話しかけてくれてありがとう。
遠い昔…
毎日 4階の音楽室から
校庭を眺めていた
テニスコートにいるあなたの姿を追うために…
大好きだったクラリネット
あなたがテニスをしている姿を見て
優しい音色で演奏できた
遠い昔
大人になったら結婚しようねって
早く大人になりたいねって
いつも いつも 囁やきあってた
大人になったあなたは
今、どうしているのでしょうか…
幸せですか?
私、幸せですって
伝えたいです。
初恋の日
それは、蝉が鬱陶しいぐらいに鳴いていた頃だった。
教室のベランダに立っていて、生暖かい風が頬を掠った。
部活をしている人たちが見え、ぼおっとしながら見ていたらある人と目が合った。幼い頃から一緒にいた人。その人は、ベランダにいる自分に笑いながら手を振っていた。
今まで何度も告白まがいなことをされ、意識していないと言われれば嘘になるけど、完全に“好き”というわけじゃなかった。
だけど、でも、
突然、某VOCALOIDの歌のように
“恋に落ちる”音がした。
そこまで熱くなかった頬は急に熱くなって、あの人の笑顔が輝いて見えた。
熱い頬を隠したいところだけど、せっかく手を振ってくれたのに返さないのは悪い気がしたから、顔を隠しながら手を振った。
あの人は友達に呼ばれたみたいで、もうそこにはいなかった。
あの人に見られたかはわからない。でも、そんなことを考えるよりも、この顔の熱さを誤魔化すのに必死だった。
ていうか、
笑顔の破壊力やばすぎ
初恋の日
初恋は、数十年前。もうすっかり忘れました。
初恋のストーリーと言えば、あのマンガ。
みつはしちかこさんの
「小さな恋のものがたり」
読むなら第一巻。
甘酸っぱい初恋の感覚で溢れてます。
2人きりで廊下で隠れて好きな人教え合って両思いだった幸せだった
ただのバイト先の人
いつの日か体重ねて、愛していた。
けれど思いは伝えれなくて、
貴方に嫌われたくなくて。
身体だけ誘って誘われた。
別にキラキラなんかしていなかった。
明るい未来のある恋ではなかった。
誰にか言えることではなかった。
私の初恋の日
--〈初恋の日〉
小学生の頃。
色の白い、ちょっと可愛らしい顔をした男の子に
一目惚れした。
結構人気があった子だった。
学校の帰り道、告白したことを覚えている。
子どもというのは、単純で、
不安が無いなら緊張もしないもので、
数人で下校していたにも関わらず、
会話の途中での、さらっとした告白だった。
「えーマジかよー」と大笑いしていたけど、
今なら分かる。あれは皆の手前だったことも
あり、照れ笑いをしたのだ。
その後、その子とはどうなることも無く、
卒業をきっかけに、私達は別々の中学校に
進学した。
数年して、同窓会があった。
今、驚くのは、同窓会のことよりも、
それよりももっと昔の告白したことの方を
覚えていることだ。
「久しぶりだね。」くらいは言ったような気が
するけど、後のことは覚えていない。
そのくらい、初恋というのは、いつまでも
心に残る、大切な思い出なのだろう。
下校途中の、さらっとした告白。
告白も一目惚れも初めてだった。
「初恋の日」
初恋の日
初恋は5歳くらいで、相手はよく一緒にぬいぐるみ遊びしてた男の子
思い出すなー…
バレンタインにチョコあげたけど、ホワイトデーにお返しくれなくて、「なんでお返しくれないのー?」って軽ーく責めたことw
その男の子は何て答えたか?
それは……ご想像におまかせします(*ノω•*)
[初恋の日]
色が弾けた。
灰色に覆われた私の世界。
全てがくすんで、全てが色を持たなかった世界。
何をしても、何を見ても、感動などどこにもなくて。
何を聞いても、何に触れても、世界は灰色のままで。
私はこのまま灰色の世界に囚われて消えてしまうのだ。
悲観があった。
諦念があった。
この灰に覆われた世界で生きることに。
何をするでもなく、youtubeを開く。
おすすめ欄に出てきた動画を呆然と眺める。
(つまらない)
いつものこと。
そう、いつものことだ。
私の中にあったはずの感情と呼ばれたものたち。
それらは一体どこに消えてしまったのだろうか。
思案しようと思考を巡らせようにも、一体いつからこうなってしまったのか私には思い出せない。
(……あぁ、つまらない)
コメント欄には人々の沢山の感情が沈められている。
何かを面白いと感じたのはいつだったか。
何かを可愛いと愛でたのはいつだったか。
何かに怒りを覚えたのはいつだったか。
……感情が最後に動いたのはいつだったか。
自動再生されて次々と動画が流れていく。
名前を聞いたことのあるyoutuberの動画、可愛らしいと評判のペット動画、何かの解説動画、耳を撫でていくだけの音楽。
「あれ、これ……」
どこかで聞いたことのある音。
私はこれをどこで聞いた?
私はこれをいつ耳にした?
小さな引っ掛かりを覚える音。
(……あ、思い出した)
色が弾ける。
灰色の世界に鮮やかに飛び散った光彩。
色が弾けた。
灰色の心に飛び散る鮮やかな感情の欠片。
(おかえり。)
そして――
世界が生まれる音が聞こえる。
初恋、か。
あたしのそんなこと知りたいの?
相変わらず物好きですな、、
あーはいはい!わかったわかった!
言えば良いんでしょ!言えば!!!
じゃあ、、話すけど
ほんと誰にも言っちゃダメだからね!
、、、あれは、多分。中学の三学期の頃だったと思う
やっと期末テストが終わってちょーぜつ
嬉しかったの、今でも覚えてるんだけど。
でもちょっと悲しかったんだよねー、、
もうこのクラスのみんなと過ごすのも
あとちょっとしかないんだって思うとさ。
まぁでも三年生になったらなったで、絶対楽しいと
思うんだけどね、?
まだ将来の不安とか、勉強とか、先輩になる不安とか
あって、、。
三年生になったら部活にも長くはいられないし。
って違う違う、!!そんなことはどーでもいいの!
話逸れちゃった、、
とにかくテストが終わってうきうきで
帰ろうとしたんだよ、あたし。
それでリュック背負ってから気づいたんだけど、
机に赤ペン置いたままにしちゃったわけ!
けどさ?セーラー服だしもう一回リュック下ろして
制服の襟整えんのめんどくせー!って思っちゃって。掃除当番も今日無いしいっか、てなノリで
机に置いたままにしたんだよねー。
そんで帰ろうとしたらよ?
隣に戯れてた男子のうちの一人の
あたしとはまるでかけ離れた、クラス1頭のいい
雨田がさ!!!
「忘れてるよ?」って言ってペン手渡ししてくれたの!
え?あーそっか、同じ中学じゃないから
雨田のこと知らないもんね、忘れてた忘れてた、、
えーと、雨田はさっき言った通り
馬鹿な私とは違ってめーっちゃ頭いいし、
みんなにそこそこ人気あるし。
でも先生にちょっと生意気いうところあって、、。
というか!私、優等生的で真面目な人好きなんだよね!!そういう人が元からタイプで、、
ほんとおかしーでしょ?
こんなスポーツばっかやっててうるさいだけの不真面目な私がそういう人がタイプとか、、。
笑っちゃうよね〜
だからかな、、?
雨田にはいつもうるさいって注意されちゃうんだよね
やっぱり自分ではさ
あんな風に忘れ物をとってくれるなんて
思ってもみなかったし。
その、ギャップっていうか、、。
その瞬間、胸の奥がキュってなって、
きっとあれが私の初恋だと思う!!
、、でも結局三年生になったらクラス離れちゃったからなー。
そこから全然会ってないし、。
やっぱり結ばれるなんてことあるわけないよね。
ほら?あたしの初恋の話なんて
つまんないでしょ?
『もぉ、、そんなしょげた顔しないのー!
いい話じゃん。
にしてもこんな乙女な一面があったなんてねー?
私嬉しいよ、、』
えー?なにそれ〜笑
恋と呼んでいいのか分からないくらい、小さな小さな感情があった。でもあれは確かに初めての感情だったと今は思う。
部活の先輩で、委員会も同じだった。部活はあまり活動的ではなかったけど、行事で遅くなってしまった委員会の帰りにはコンビニでお菓子を奢ってくれたりした。部活のメンバーと夏には祭りも一緒に行った。
学校からの帰る方向も似ていて、何回か乗り換えを一緒に帰ったこともある。人付き合いが上手でない私が、隣に並んで歩いたあの時間を苦痛に感じなかった、当時では唯一の人だった。
向こうからしたらただの後輩だろうけど、私にとってはほんの少し特別な人だったんだ。
#42 初恋の日
ぼくは恋をしたことがないし
恋がどういうものなのかも分からないし
知ることのできない人間だ。
だけど一昨年、旗日が無いという理由で
6月に「初恋の日」という
時代に逆行するような祝日ができて
その恩恵にはあずかっている。
雨の音しかしない静かなアパートで
コーヒーを飲みながら本を読んでいる。
仕事から逃れ、
のびのびと休日を満喫している。
でも、それでも。
結局は読書に集中することができなかった。
ため息が、雨音に呑まれて消えてゆく。
今日が一体何を祝う日なのか、
祝日を作った奴らを含め
ぼく以外の人間だって本当のところ
誰一人として分かっちゃいないのだ。
題.初恋の日
今日が初恋の日じゃなくても、
ふとした瞬間にもあなたが過る。
「初恋の日」が本当にあると
島崎藤村ゆかりのものだと聞いた
中学1年生 最初の国語の課題は
藤村の「初恋」を暗誦すること
初めてふれた文語体の新体詩
ロマンチックな響きに
たちまち魅了されてしまった
「まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき…」
当時の初々しかった気持ちを
まるで初恋のように思い出す
「初恋の日」
#98
【初恋の日】
初めての恋はシュワシュワと弾けてほんのりと甘い、ピーチソーダみたいな味がする。
「そうは言われても、ピーチソーダってそもそもあんまり馴染みがないんだけど」
「え、嘘?! それは絶対、人生損してるよ!」
首を捻った君の言葉に、私は思わず机を手のひらで叩いて力説した。なみなみと注がれたコーヒーの水面に、振動でぴちゃりと波が立つ。喫茶店だったら行儀が悪いと叱られただろうけれど、幸いなことに今日選ばれたのはファミレスだった。ざわざわと騒がしい店内では、多少私が大声を出したところで迷惑になることはない。
「だって売ってないでしょ、普通に。ほら、ここのメニュー見てみなって」
机の片隅に立てられたメニュー表のドリンクのページを、君はわざわざめくって見せてくれた。確かにない。ひどいなぁ、病みつきになるくらい美味しいのに。
「私は毎日でも味わえるから、君にも分けてあげられれば良いんだけど」
「いや、無理でしょ。君のそれは特異体質なんだから」
呆れたように笑う君の表情は、落ち着いついて柔らかい。少しだけ自分の鼓動が速くなったのがわかった。
――私の主食は『感情』だ。いま机の上に並んだケーキは嗜好品に過ぎなくて、感情を食べなければ餓死してしまう。食べる感情は他人のものでも自分のものでも良いのだけれど、最近はもっぱら自分の『初恋』を食べるのがお気に入りだった。
なんせ美味しいうえに栄養価も高い。しかも食べた感情は記憶から失われて『なかった』ことになるから、少し日が経ってまた新しい恋をすれば、それが次の『初恋』になるというわけだ。最強の永久機関、自給自足の極地というやつだろう。
「……なんかさぁ、君に悪意がないのはわかってるけど、君に恋をされる人は可哀想だね。勝手に恋されて、勝手に忘れ去られるんだから」
頬杖をついた君の瞳が、僅かばかり細められていた。笑っているのに笑っていない、そんな寂しげな表情だった。ずきりと心臓が締めつけられるように痛む。だけどそんな本音は隠しきって、私は朗らかに首肯してみせた。
「君がそう言うなら、そうなのかもね。私に恋をされる人はきっと、世界で一番可哀想だ」
いただきますと手を合わせて、パクリと感情を飲み込んだ。口の中でパチパチと炭酸が弾ける。ああ、今日は少しだけほろ苦い大人の甘さだ。
そうして私は今日も忘れ去る。君の優しい笑顔に鼓動が速くなった理由も、可哀想な君へと抱いた罪悪感も、何もかもを失くして、まっさらな感情で君へと屈託なく笑いかけるのだ。
毎日君に初めての恋をして、毎日それを食らって消費して。そうしてきっと明日もまた、私は君に初めての恋をする。
初恋の日
小さい頃、週末にいつも家に来る親戚の叔父さんがいた。
私の両親はあまり子宝に恵まれずようやく生まれた一人娘が私だった。
そのせいもあってか私はとても可愛がれ子供扱いされて育ってきた。
小さい頃の私はそれが嫌でいつも大人ぶっていた。
私が小学校に上がってすぐのある日
いつものようにおじさんが家に来たのだが
その日は少し両親が忙しくしていて私は叔父さんと二人で遊んでいた。
私は私のことを唯一大人として一人の女性として扱ってくれる
叔父さんが大好きだった。
その日はお姫様ごっこをして遊んでいた。
私と叔父さんが両手を繋いでくるくる回るというもので
小さい頃の私はそれを「ぶとうかいのだんす」と呼んでいて
叔父さんとそれをするのはその日が初めてだった。
最初は普通に遊んでいたのだが途中で一度
足を踏み外してしまい転びそうになってしまった。
その時だった。
転びそうになった私を叔父さんはすっと上に持ち上げ
お姫様抱っこをして優しく笑いかけ
「大丈夫かい?お姫様?」
と言ってくれた。
きっとあれが私の初恋だったのだと思う。